海外電気事業短信
米国:NYISO、クリーンエネルギーの導入遅れにより供給不足の可能性
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- 2024-06-06
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- 電気事業一般・経営
ニューヨーク独立系統運用者(NYISO)は2024年6月6日、将来の送電網に関する問題と課題についてまとめた年次報告書「Power Trends 2024」を発表した。ニューヨーク州は2040年までに電力部門の脱炭素化を目指す中で、州内で閉鎖が予定される発電設備容量(5,207MW)が再エネなどクリーンエネルギーによる新規の発電設備容量(2,256MW)を上回っている。さらにデータセンターや半導体工場などの大規模な電力負荷プロジェクトが少なくとも10件は進行しており、州全体で電力の供給力に余裕がなくなることが予想されている。信頼性が低下するとピーク需要時の供給力が低下し、突発的な障害で大規模停電に見舞われるリスクが高まる。NYISOは2021年から信頼性の低下を警告しており、2025年夏には446MWの供給不足が見積もられていることから一部のピーカー発電所の稼働継続を発表した。一方で、2026年春に運開が見込まれているケベック州からニューヨークへの送電線「Champlain Hudson Power Express」が完成すれば、ニューヨークの信頼性は改善する見通しとなっている。
