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ドイツ:連邦政府、CCS/CCU促進に向けて「CO2貯留法」改正案を閣議決定
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- 2024-05-29
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連邦政府は2024年5月29日、CO2回収・貯留(CCS)/CO2回収・有効利用(CCU)の促進に向けて「CO2貯留法」改正案を閣議決定した。ドイツでは研究・実証目的以外でのCCSは禁止されてきたが、連邦政府は2045年カーボンニュートラル目標の達成に向けて、代替技術が少なく排出削減が困難な(hard-to-abate)セクターにおけるCCS/CCU利用が必須であることを認めた。法改正により、同国の排他的経済水域(EEZ)内(海洋保護区域およびその周辺8km以内を除く)での大規模貯留やCO2輸送のためのパイプライン建設が可能となる。また、連邦政府は他国へのCO2輸送・貯留を可能にするためのロンドン条約を批准する方針。「ガス状の燃料」を使用する発電所やバイオマス発電所におけるCCS/CCUも認められるが、政府支援の対象とならない。石炭火力(熱電併給を含む)に関しては「CO2パイプラインおよび貯留設備へのアクセスを除外する」と明記されており、政府は脱石炭を堅持する方針である。CO2貯留場所に関しては、連邦政府は当初はEEZや大陸棚に限定する意向を示していたが、州政府が許可すれば陸上での貯留を可能とする条項を盛り込んでいる。「CO2貯留法」とあわせて、連邦政府は水素インフラの拡大を加速するための「水素迅速化法案」を閣議決定している。連邦議会および連邦参議院では、今後これらの法案に関する審議が予定されている。
