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EU:2030年GHG排出量を55%減とすることで非公式合意

2021-04-21
  • 欧州
  • エネルギー一般・政策

欧州議会およびEU理事会は2021年4月21日、EUの気候変動対策目標等を定めるEU気候法案について代表者間で合意に達したと発表した。同法案は、EUが2050年までにカーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)を目指すこと、および2030年のGHG排出量を1990年に比べて少なくとも55%削減すること等を規定している。現在のEUの2030年GHG排出削減目標は1990年比40%削減であり、この目標値引き上げが合意された。2030年のGHG削減目標に関しては森林等によるCO2吸収量も算入されるが、排出量自体の削減を促すため算入量に上限が設定される一方で、CO2吸収量拡大に向けた施策は推進するため、実質的には1990年比57%の削減が実現される見通しとなる。この他、GHG削減状況を監督するための独立科学諮問委員会を設置することや、2050年カーボンニュートラル達成に向けた産業別のロードマップ策定を推進すること、2023年に予定されるパリ協定に基づく全世界の実施状況確認後にEUの2040年目標を提案すること、2050年以降はカーボンネガティブ(CO2排出実質マイナス)に取り組むことなども合意された。同法案は今後、欧州議会、EU理事会の採択を経て成立する見通しである。