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フランス:議会の調査委員会がエネルギー主権回復について報告
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- 2023-04-06
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下院国民議会の経済委員会内に設置されている「フランスがエネルギー主権・独立性を失った理由を調べる調査委員会(2022年10月設置)」が2023年4月6日、最終報告書を公表した。報告書は6つのエネルギー政策の過ち、そこからの6つの学び、そして今後の推進するべき6つの分野と30の提案で構成されている。政策の過ちでは、温暖化対策を考慮せず電力需要見通しを過小評価したこと、再エネと原子力を無理にバランスさせたこと、原子力発電所の寿命延長・新設を計画的に進めなかったこと、化石燃料に代わる再エネ産業の育成を怠ったこと、欧州電力市場の仕組みに適合させるあまりフランスのエネルギー供給体制の脆弱化を招いたこと、高速増殖炉計画と第4世代炉開発を放棄し研究開発での優位性を維持しなかったことを挙げている。また学びでは、温暖化対策・産業政策・エネルギー政策を長期的に調和させることの重要性、電力はコモディティーとしては扱えないこと、省エネ推進の必要性などを挙げている。そして今後推進するべき分野として、今後30年の環境・産業政策を含めたエネルギー計画の策定、欧州エネルギー市場の改善、省エネ・効率改善を含めたエネルギーミックの脱炭素化、独立したサプライチェーンを再構築してエネルギー主権を取り戻すこと、原子力分野の立て直し、再エネ導入政策の再構築などをあげ、今後30年に向けた具体的な30項目の提案を挙げている。
