海外電気事業短信

アルゼンチン:規制機関、託送料金の150%値上げを許可

2023-01-12
  • 中南米
  • 電気事業一般・経営

2023年1月12日付報道によると、アルゼンチンの電力規制機関(ENRE)は2022年12月下旬、託送料金の150%値上げを承認した。今回の値上げにより、各家庭用需要家が支払う電気代は約2.9%(約40ペソ(約28円))上昇する。同国政府は、再エネと天然ガス火力を推進していく方針であるが、既設の送電系統は既に飽和状態であり、高圧送電線が不足している。しかし2019年に誕生した左派のAlberto Fernández現政権下では、託送料金による収入が不足し、同国の大手送電会社Transenerは2020年以降、送電線の保守点検費用を託送料金から十分には回収できず、新たな送電投資もできない状況に置かれている。同国では、2022年のインフレ率が50%を超え、2019年8月~2022年12月のインフレ率が379%に達しており、衣料品は666%、医療は374%、乳製品は355%、燃料は295%、賃金は362%上昇しているが、託送料金は67%の上昇に抑えられており、送電各社は、託送料金の引き上げを要求し、政府の対応を非難してきた。