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英国:政府、エネルギー料金軽減に向けたエネルギー法案を提出
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- 2022-10-12
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- 欧州
- 環境・再エネ
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2022年10月12日、エネルギー料金の軽減に向けたエネルギー法案「Energy Prices Bill」を国会に提出したと発表した。同法案にはトラス政権が9月に発表した需要家料金救済策(10月から実施済み)が含まれているほか、卸電力価格の低減に向けた対策が盛り込まれている。具体的には、イングランド&ウェールズにおいて2023年初頭から「Cost-Plus Revenue Limit」と呼ばれる一時的な措置を導入することにより、ガス火力が限界価格を決める傾向にある卸電力市場において、低炭素電源(主に差額決済型固定価格買取制度(FIT-CfD)の契約を持たない、再エネ証書(RO)制度で導入された再エネ電源)の卸価格に上限を設けることで発電事業者の収益を規制する。卸価格の上限の詳細や、スコットランドへの適用拡大、低炭素ベースロード電源(バイオマスや原子力)への適用是非などについては今後意見公募を通じて決定していくとしている。また、これと平行して、2023年に既設電源を対象にFIT-CfDの契約を募るとしている。このFIT-CfD契約は任意となるが、契約に至った場合は長期間の固定価格での買取が保障されることから、事業者にとっては、実質強制的なレベニューキャップである「Cost-Plus Revenue Limit」との選択となる。なお、7月にはエネルギー安全保障に関する法案「Energy Security Bill」が提出されている。これには脱炭素化に向けた独立系系統運用者(FSO:Future System Operator)の設立など、重要な内容が含まれているものの、大規模太陽光発電所の導入に否定的なトラス政権により審議が一時停止されているとの報道が出ている。
