海外電気事業短信

豪州:蓄電池の導入拡大で収益機会は縮小

2026-08-21
  • 中近東諸国
  • その他

エネルギー情報誌は2026年8月21日、系統用蓄電池の導入量が拡大したことで、蓄電池の主要な収益源である卸電力市場での裁定取引収益が大きく低下していると伝えた。BloombergNEF(BNEF)が公表した電力市場レポートを引用したもので、2026年第2四半期の全国電力市場(NEM)における蓄電池の裁定取引収益は前年同期比で57%減少し、獲得した価格差は362豪ドル/MWh(約41円/kWh)から60豪ドル/MWh(約6.8円/kWh)へと84%低下した。このため、蓄電池自身が価格差を縮小させ、収益機会を減少させる状況が生じている。蓄電池は再エネ導入を支える重要な設備となる一方で、卸電力市場の価格差取引だけに依存した収益モデルには限界があることを示している。今後は、容量契約、長期のトーリング契約、信頼度確保、系統サービス、系統強度への貢献など、複数の収益源を組み合わせる事業モデルが重要になるとみられる。