海外電気事業短信

ウクライナ:送電系統運用者、欧州系統との緊急の連系を要請

2022-02-27
  • 欧州
  • エネルギー一般・政策

欧州送電系統運用者ネットワーク(ENTSO-E)は2022年2月27日、ウクライナの送電系統運用者Ukrenergoより緊急の要請を受けたことを明らかにした。これは、ウクライナの電力系統を大陸欧州の電力系統と緊急に同期連系することを、Ukrenergoが求めたものである。ENTSO-Eは同様の要請が、ウクライナ南部に隣接し系統連系されているモルドバの送電系統運用者からも寄せられたことを伝えている。これらの動きに先立つ2月24日、ウクライナはロシア、ベラルーシの電力系統から自国の系統を分離する試験を始めていたことが、複数の報道で伝えられていた。今回の要請を受けて、ENTSO-EはUkrenergoらの立場を理解し支援を継続していく考えを明らかにするとともに、優先課題として、緊急の同期連系に必要な条件の特定を進めることとしている。なお、ウクライナ系統は旧ソ連圏の統合電力系統の一部を構成してきたが、最西部のドブロトゥボルスカヤ火力発電所、同じくブルシティン火力発電所から国境を超える送電線を介してポーランド、またスロバキア、ルーマニア、ハンガリーとの間で一部、電力輸出も行われていた。ウクライナ国家統計局のデータによると、2020年におけるウクライナの年間電力輸入量は約21億kWh、同輸出量は約51億kWhとされている(ただし上述の数値はロシアの系統運用者のデータ等と不整合が認められる)。