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EU:欧州委、EU-ETSの市場安定化リザーブに関する改正案を発表
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- 2026-04-01
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- 欧州
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欧州委員会は2026年4月1日、欧州排出量取引制度(EU-ETS)の市場安定化リザーブ(MSR)に関する改正案を発表した。MSRはEU-ETS市場に出回る排出枠の量を調整(市場から回収もしくは投入)し、排出権価格の安定化を図るもので、主に過剰供給時の価格低下を防ぐ目的で導入された。現行制度では、MSRにリザーブされる排出枠のうち上限値4億枠(1枠=CO2換算1t)を超える分は毎年無効化されており、2024年末の無効化累計は32億枠に達している。今回の改正により無効化上限値を撤廃し、市場価格高騰時に排出枠を増やすためのバッファーとして使用できるようになる。同案は今後、欧州議会とEU理事会に提出され審議が行われる。なお、ECは2026年7月までにEU-ETSに関する包括的な制度見直しを提案する予定である。
