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スペイン:ENTSO-E、2025年4月のイベリア半島大停電の最終報告書を公表
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- 2026-03-20
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- 欧州
- 送配電
欧州送電系統運用者ネットワーク(ENTSO-E)は2026年3月20日、2025年4月にイベリア半島で発生した大停電に関する最終報告書を公表した。ENTSO-Eは、今回の事故の鍵となる現象は、スペイン系統における電圧制御の非有効性であったとした。停電に至る過程について、系統の急速な電圧上昇と電圧制御の喪失のもとで、発電出力の低下や発電設備の解列(機器保護のための自動切り離し)が重なり、スペインで電圧の不安定化と発電機の連鎖脱落が生じた。また原因として、従来型発電機の無効電力出力が期待通りでなかったこと、再エネ電源が固定力率運転(有効電力と無効電力の割合を一定に保つ運転)で電圧変動に十分追随しなかったこと、シャントリアクトルなど電圧制御用機器の切り替えが手動だったこと、ローカル系統の電圧制御設計が広域系統ニーズと整合していなかったこと、過電圧保護設定が適用要件から逸脱していたことなど、複数の要因が短時間に重なったと指摘した。
