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EU:産業加速化法案を採択、欧州産優遇で産業競争力の強化へ

2026-03-04
  • 欧州
  • エネルギー一般・政策

欧州委員会は202634日、産業加速化法(Industrial Accelerator ActIAA)案を採択した。エネルギー集約産業(鉄鋼、セメント、化学薬品、アルミニウムなど)やネットゼロ技術(バッテリー、太陽光発電、風力、ヒートポンプ、電解装置、二酸化炭素回収など)、自動車産業を対象に、域内製造の拡大と産業基盤の強化を図る。EUでは工業付加価値のGDP比率が過去25年間で17.4%から14.3%に低下したが、同法案は2035年までに20%へ引き上げる目標を掲げる。具体策としては、公共調達や公的支援制度において欧州製品や低炭素製品の一定割合の使用を求める「Made in EU」および低炭素要件を設ける。さらに戦略分野への1億ユーロ超の投資には、雇用の少なくとも50%EU域内で確保することなどを条件とする。なお、EUと自由貿易協定や関税同盟を結ぶ国や政府調達協定(GPA)加盟国の製品は域内産とみなされる可能性がある。