- 2025-06-27
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- オセアニア
- エネルギー一般・政策
エネルギー情報誌は2025年6月27日、エネルギー市場のルール策定機関であるオーストラリア・エネルギー市場委員会(AEMC)が電力系統の安定に不可欠な「慣性」に対する新たな市場(慣性市場)の創設を見送るという暫定決定を下したと報じた。再生可能エネルギーの導入拡大と火力発電所の停止が進む同国では電力系統の安定的な運用が課題となっており、慣性をどのような方策で維持、提供するかが議論となっていた。AEMCは「現時点での緊急性は低く、他の手段でニーズを満たせる見込みがある」として、市場創設を見送る決定をした。AEMCは慣性をどのように計測するかについて技術的な課題があり、今後導入が進む同期調相機が慣性を副次的に提供するため、市場導入は時期尚早と判断したと説明している。蓄電池事業を推進するデベロッパーからは、既に一部地域では慣性不足が発生しており、AEMCの決定は非現実的と批判する声があがっている。
