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最新情報 - 2018 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

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2018年度

2018.11.12
中国・ロシア:田湾原子力発電所・第4期建設事業、2021年に開始予定
中国の大手経済紙は2018年11月12日、田湾原子力発電所の第4期建設事業(7、8号機建設事業、ロシア型第三世代炉のVVER1200型ユニットを採用)が2021年中に開始される見込みであると報じた。同事業は、中国核工業集団有限公司(CNNC)とロシアの原子力関係企業(ロシア国営原子力会社(Rosatom)傘下の企業)が共同実施するもので、7号機が2026年、8号機が2027年にそれぞれ運開する予定である。なお、上記2社は、2018年6月に共同実施に関する契約を締結している。 印刷用PDF
2018.11.09
米国:Duke Energy社が10憶ドルのグリーン債を発行
2018年11月9日付業界紙によると、電力大手のDuke Energy社は、ノースカロライナ州およびサウスカロライナ州における再エネプロジェクトの資金を調達するため、10億ドルのグリーン債を発行した。同社は2030年までに炭素排出を40%削減することを目標としており、石炭火力発電所を閉鎖し、原子力発電設備を増大し、65万kW相当のソーラー発電設備を建設あるいは購入することで、排出削減を図ろうとしている。さらに今後5年間で、180万kWのソーラー発電設備を新設あるいは購入する計画である。3年から10年満期のDuke社グリーン債の加重平均金利は3.74%。11月初めにはドミニオン社(バージニア州)もクリーンエネルギー・プロジェクトの資金調達を目的として同様のグリーン債を発行している。 印刷用PDF
2018.11.08
ミャンマー:水力ラオスのダム決壊事故で水力開発への反対が活発化
2018年11月8日付の現地報道紙によると、2018年7月にラオスで発生した水力ダムの決壊事故を受けて、ミャンマーで水力発電所の建設について反対が強まっている。2018年11月2日に開催された環境団体「Save the Salween」の会議に際して、環境保護の専門家は「現在ミャンマーには60カ所の水力ダムがあるが、環境影響の分析が十分でない。そのため、ダム事故が発生した際には下流に甚大な影響をもたらすおそれがあり、ダムの建設には反対」と発言した。この中で特に言及された建設中および計画中の案件は中国主導のMyitsone水力(7つのダム合計1,336万kW)、Mong Ton水力(711万kW)とノルウェー主導のBawgata水力(16万kW)の3案件である。 印刷用PDF
2018.11.06
英国:規制機関、2019年1月から価格上限規制の導入を発表
ガス・電力市場局(OFGEM)は2018年11月6日、2019年1月よりガス・電気料金の価格上限規制(プライスキャップ規制)を導入すると発表した。OFGEMはかねてから多くの需要家に適用されている「標準変動料金」が割高であることを問題視しており、今年9月にプライスキャップ規制案を発表、意見公募を経て今回導入を正式に発表した。今回発表された内容では、ガス・電気両方の供給を受け、料金の支払方法が口座引落しで、標準的な使用量の場合、料金上限を年間1,137ポンド(約16万6,000円)に規制する内容となっている。OFGEMによると、1軒当たり年間平均76ポンド(約1万1,000円)の削減が可能であり、約1,100万軒の需要家がプライスキャップ規制によって保護され、合計削減額は約10億ポンド(約1,466億円)に上るとしている。大手事業者のSSEはこの発表に対して「コストを反映した持続可能な方策とは思えない」と批判的なコメントを発表している。 印刷用PDF
2018.11.06
米国:バージニア州規制機関、1万2,000kW洋上風力発電実証事業を承認
エネルギー専門サイトは2018年11月6日、バージニア州でDominion社がデンマークのエルステッド社(Orsted)と共同で進める洋上風力発電の実施が承認されたことを伝えた。プロジェクトはDominion社が2015年にリース契約した海域で実施するもので、出力は1万2,000kW、コストは3億ドル(約330億円)である。規制機関では「プロジェクトの経済的なメリットは明確ではなく、プロジェクトのリスクや追加的なコスト負担は電力消費者が負担することになる」としながらも、最終的には事業の実施を承認した。プロジェクトのエンジニアリング、資材購入、契約はエルステッド社が担当することになり、タービンはSiemens Gamesa社製(6,000kW)を2基設置する予定である。 印刷用PDF
2018.11.06
米国:ネバダ州、住民投票で電力小売市場の全面自由化を否決
ネバダ州では2018年11月6日、電力小売市場の全面自由化に向けた州憲法改正の実施に関する2回目の住民投票が行われ、賛成33%、反対67%で否決された。2016年11月に実施された1回目の住民投票では、賛成が72%と反対を大きく上回り、今回の住民投票で再度承認されれば、州憲法は改正され、2023年7月までに小売市場の全面自由化に向けた市場設計が行われる予定であった。同改正案は、カジノ運営会社や小売事業者団体によって支持されていた一方、地元配電事業者のNV Energyを中心に、再エネ投資が滞るおそれや、NV Energy需要家の負担やリスクを高めるおそれなどが示され、複数の機関や労働組織が反対していた。 印刷用PDF
2018.11.05
中国:AP1000三門2号機営業運転開始
中国核工業集団有限公司(CNNC)で原子力発電事業を担当する中国核能電力有限公司(CNNP)は2018年11月5日、同社傘下の三門核電有限公司の三門原子力発電所2号機(浙江省三門県、AP1000プラント電気出力125万kW)が同日21時47分、168時間のフル出力運転試験にパスし営業運転に入る条件が整ったと、同社HP上で公表した。これにより中国国内で営業運転を開始したAP1000プラントは、3基となった。なお、これら3基の燃料装荷開始から営業運転開始までの日数は、三門1号機(2018年9月21日営業運転開始)が149日、国家電力投資集団傘下の海陽1号機(同10月22日)が123日、三門2号機が124日となっている。 印刷用PDF
2018.11.05
ロシア:ロシア初の海上浮揚式原子力発電所が初臨界を達成
2018年11月5日付の報道によると、ロシア初の海上浮揚式原子力発電所であるアカデミックロモノソフ号(電気出力3万5,000kW×2、全長144m、全幅30m)の原子炉1基が11月2日、初臨界に達した。同発電所は、2基のロシア製小型原子炉KLT-40Sから構成されており、2基目の初臨界も近々達成する見込みである。同発電所は、今年中に技術的な試験を完了し、2019年夏頃にはチュクチ自治管区ペヴェク(北極圏に位置する最東端の自治管区)に移動、2019年10月からの送電開始を予定している。なお、現在ペヴェクでは同発電所の陸上設備建設が進められている。 印刷用PDF
2018.10.31
カナダ:オンタリオ州、CO2排出権取引制度を中止へ
オンタリオ州政府は2018年10月31日、「法案4」と呼ばれる「CO2排出権取引制度(キャップ&トレード)中止法」(The Cap and Trade Cancellation Act)を作成した。同法案は、州政府の「各家庭がより安く十分なエネルギーを調達できるようにする(more affordable)」という公約に基づくもの。州政府は、現行のキャップ&トレードによる炭素課税を廃止することによって、ガソリン価格が低下し、平均的な家庭で年間260加ドルの節減が可能になるとともに、企業にとっては税負担の軽減により発展と雇用創出となり、世界的な競争が可能になるとしている。オンタリオ州政府は、連邦政府による炭素課税に反対しており、CO2削減の代替手段に挑戦するため、利用可能なすべてのツールを動員するとしている。 印刷用PDF
2018.10.31
中国:海南省政府、都内で貿易促進のプロモーションを展開
東京都内のホテルの会議場で2018年10月31日、中国のハワイと称される海南省の政府関係者が主催の貿易促進プロモーションが開催された。中国からは海南省省長を始め観光、IT、船舶輸送、新エネルギーや自動車などの重点分野の責任者数十名、駐日中国大使など、日本からは中国経済貿易関連に詳しい議員、政府関係者、JETRO、大手商社などが多数参加する会議となった。今年は海南省の設立・経済特区設置30周年であり、国の自由貿易経済特区(全土に11カ所のみ)にも指定されている。省政府は自由貿易港の建設にあたり、日本からの投資や、開発の参画を期待している。なお、海外でのプロモーションは日本が初めてで、今後も世界中に海南島の魅力をPRしていく計画をしている。 印刷用PDF
2018.10.30
英国:EDF Energy、米国ベンチャーとスマート充電設備1,500基設置へ
フランス電力大手EDFの英国子会社であるEDF Energyは2018年10月30日、電気自動車(EV)の車載蓄電池を活用したVehicle-to-Grid(V2G)事業を手掛ける米国ベンチャーNuvve社と協定を締結し、英国内でV2Gが可能なスマート充電設備1,500基の設置を目指すと発表した。当該充電設備は、EDF Energy法人需要家の構内に設置され、同設備にEVが接続されることで、同社法人需要家向けに総容量1万5,000kW相当の電力貯蔵設備(家庭用需要家約4,000軒相当)が提供されることになる。EDFは同月10日に「e-モビリティ計画」を発表し、フランス、英国、イタリア、ベルギーの4カ国において2020年までに4,000基のスマート充電設備を設置することを目標に掲げており、今回の発表は同計画の一環とみられる。 印刷用PDF
2018.10.27
中国:ロシア型PWR(VVER)田湾発電所4号機が初併入
田湾原子力発電所(江蘇省連雲港市)の運営者である江蘇核電有限公司は2018年10月30日、同発電所4号機(VVER-1000型、電気出力112.6万kW)が2018年10月27日午前6時53分に電力系統への初併入に成功したことを公表した。同4号機は2013年9月27日に着工し、2018年8月23日に燃料装荷の許可を受け、同9月30日に初臨界を達成している。 印刷用PDF
2018.10.26
EU:2017年のEUの温室効果ガス排出量、前年比0.6%増加
欧州委員会は2018年10月26日、2017年のEUの温室効果ガス排出量が前年比0.6%の増加となったと発表した。電力、熱部門では石炭利用の減少により排出量が減少したものの、堅調な経済成長により、運輸、産業部門で排出量が増加した。一方、1990年比では22%減と、2020年目標(1990年比20%減)を上回る水準となっている。また、EUは1990年比40%減との2030年目標を掲げているが、既にEU内で合意された再エネ、省エネ目標の引き上げ、その実現に向けた一連の施策がすべて実行されれば、2030年時点で1990年比45%減の達成が可能であるとした。 印刷用PDF
2018.10.25
中国:IEC第82回総会、国家電網のトップを議長に選出
中国の国家電網有限公司は2018年10月25日、10月22~26日に韓国(釜山市)で開催された「国際電気標準会議」(IEC:International Electro-technical Commission)・第82回総会において、同公司トップの舒印彪氏(ShuYinbiao)が第36代議長に選出されたと発表した(中国からの議長選出は初めてである)。同氏は、2020年から2022年の2年間、議長を務めることになった。同氏は「電気・電子分野の技術革新が進む中、国際標準化の重要性が増しているため、ますますIECの役割が大きくなっている。IECの議長として、様々な国際標準化に取り組む」とコメントしている。なお、IECは、1906年に設立した電気・電子分野の国際標準化に関する機関で、現在、171カ国が加盟している。今回の会議には、85カ国から3,300人が参加した。 印刷用PDF
2018.10.25
中国:間接空気冷却システムを採用した大型石炭火力発電所・1号機が完成
陝西省政府は2018年10月25日、傘下の投資会社が開発している間接空気冷却システムを採用した超々臨界圧・石炭火力発電所(400万kW:100万kW×4基)について、1号機が完成したと発表した。間接空気冷却システムを全面的に採用した大型石炭火力発電所の運用は、今回が初めてとされる。なお、間接空気冷却システムは通常の冷却システムと比べて冷却水の消費量を75%削減できるため、水源が乏しい内陸地でも大型火力発電所を運用することが可能になる。 印刷用PDF
2018.10.25
ポーランド:COP24開催に向け、エネルギー転換議論が活発化
2018年10月25日付専門誌によれば、2018年12月にポーランド南西部のカトヴィツェで開催される第24回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP 24)の開催前に、国内では石炭から再エネへの転換に関する議論が高まっている。10月21日には地方議会選挙が開催され、保守派の与党PiSが勝利したが、同日実施された首都ワルシャワの市長選挙では親EUの野党候補が勝利し、与党が強い農村部と現政権に批判的な野党が強い都市部という構造が明らかとなった。国内では、欧州大でのCO2排出権取引制度(EU-ETS)の炭素価格が上昇し、電気料金への影響が出るのではないかとして、現政権が推進する石炭維持政策に対する疑問の声も挙がっている。政権内では、トゥホジェフスキ・エネルギー相は石炭推進政策に積極的である一方、COP24の議長に指名されたKurtyka環境副相は再エネへのエネルギー転換に関心が高い。COP24を機に、国内の政策にも影響が出る可能性があると報じられている。 印刷用PDF
2018.10.23
中国:「一帯一路」に関連するエネルギー会議で17カ国と覚書を締結
国家能源局は2018年10月23日、江蘇省蘇州で開催されたエネルギー分野の国際会議において、17カ国から参加した閣僚(エネルギー大臣クラス)と「一帯一路」のパートナーシップに関する覚書(MOU)を締結したと発表した。同会議には、29カ国・地域の閣僚が参加している。 印刷用PDF
2018.10.23
カナダ:連邦政府、カーボンプライシング未導入州に炭素税導入の強制へ
カナダのトルドー首相は2018年10月23日、2019年1月からオンタリオ州、ニューブランズウィック州、マニトバ州、サスカチュワン州に、強制的に連邦による炭素税制度を導入すると発表した。カナダでは、連邦政府がすべての州に対してカーボンプライシングの導入を義務付けている。方式は炭素税、排出量取引制度(C&T)のいずれでも可である。この連邦政府の方針に従い、これまでにアルバータ州、ブリティッシュ・コロンビア州、ニューファンドランド・ラブラドール州、北西準州、ノバスコシア州、ヌナブト準州、プリンスエドワード島、ケベック州、ユーコン準州は、独自にシステムを導入済み、あるいは連邦のシステムを既に採用することを発表している。しかし、上記4州は導入方式が未定か、または導入に反対の意を表明している州であった。同政府は、気候変動による物的損失額は、1983年から2008年にかけては年間平均4億500万加ドルであったが、2009年以降、劇的に上昇し年間18億加ドルになっており、2050年には430億加ドルに達するとしている。 印刷用PDF
2018.10.23
米国:エネルギー省、太陽光・太陽熱の早期段階研究開発に5,300万ドルの助成金
米国エネルギー省(DOE)は2018年10月23日、太陽光・太陽熱発電の早期段階研究開発(53件のプロジェクト)に5,300万ドルの助成金を支給すると発表した。太陽発電のコスト低減、また同発電に携わる労働者の雇用拡大と技能向上を目的としている。同省のリック・ペリー長官は「我が国のエネルギー・ポートフォリオにおける太陽発電の増加については、技術革新が鍵となる。それによって、エネルギーの多様性が増し、私たちの包括的エネルギー政策(all-of-the-above energy strategy)を補強することになる」と述べた。 印刷用PDF
2018.10.22
中国:AP1000海陽1号機、三門1号機に続き営業運転開始
中国五大発電企業の一つである国家電力投資集団有限公司(国電投)は2018年10月22日、同社傘下の山東核電有限公司の海陽原子力発電所1号機(山東省海陽市、AP1000プラント電気出力125.3万kW)が同日22時12分、168時間のフル出力運転試験にパスし営業運転に入る条件が整ったと同社HP上で公表した。海陽1号機は、国電投初の原子力発電プラントとなる。2018年9月21日に営業運転を開始した中国核工業集団有限公司(CNNC)傘下のAP1000プラント三門原子力発電所1号機は、電力系統への初併入から営業運転開始まで83日を要したが、海陽1号機は66日となっている。 印刷用PDF
2018.10.17
EU:ビル・ゲイツと欧州委員会が気候変動問題解決に向けてのファンド創設
2018年10月17日付の欧米メディア報道によると、同日、米国大手ソフトウェア開発・販売会社の共同創設者ビル・ゲイツ氏と欧州委員会が気候変動問題解決に向けたファンドを創設することを祝う式典が、ベルギーのブリュッセルで開催された。新設されるファンドは「Breakthrough Energy Europe」と命名され、1億ユーロの資本金を有している。欧州委員会は、「次世代の信頼性が高く、手頃な価格で排出ガスのないエネルギーを世界に供給するのに役立つ企業を、当該ファンドが築くことを期待している」と発表している。 印刷用PDF
2018.10.17
米国:2017年の発電による温室効果ガス排出量は前年より4.5%減
環境保護局は2018年10月17日、温室効果ガス報告プログラムにより2017年の温室効果ガス(GHG)排出状況を発表した。これによると米国の2017年のGHG排出量は前年より2.7%減少し、大規模な発電設備の排出量は4.5%低下した。エネルギー専門誌は、この要因として石炭からガス、再生可能エネルギーにシフトが進んでいること、省エネが進み電力需要が低下していることを挙げている。 印刷用PDF
2018.10.16
インドネシア・中国:B&B、BYD Autoとの事業提携の覚書を締結
インドネシアの財閥系コングロマリットであるPT Bakrie and Brothers(B&B)は2018年10月16日、中国の電気自動車メーカーである比亜迪有限公司(BYD Auto Co.)と事業提携に関する覚書(MOU)を結んだと発表した。B&Bは、BYD Autoと共同でインドネシアに電動バス(E-Bus)組立工場を建設し、2019年初旬からインドネシアでE-Busを販売することになった。 印刷用PDF
2018.10.16
中国:北京で北東アジア・東南アジア国際連系線発展フォーラムが開催
2018年10月16日に北京市で、GEI(Global Energy Interconnection)発展協力組織が主催する「北東アジア・東南アジアGEI発展フォーラム」が開催され、同組織の劉振亜主席(中国電力企業連合会理事長、前国家電網公司理事長)が基調講演で「GEIは北東・東南アジア各国の電力供給の安定化とクリーンな経済成長を推進し、地域の一体化を促し、大きな経済効果をもたらす」と述べた。同フォーラムには、ロシア、日本、韓国、インドネシア、マレーシア、タイなど20以上の国・地域から約450名が参加した。なお、日本からはソフトバンク・エナジーの代表者が参加した。 印刷用PDF
2018.10.16
米国:サリー1、2号、2回目の運転期間延長(約20年間)を申請
ドミニオン社は2018年10月16日、サリー1、2号(PWR)(バージニア州)の2回目の運転期間延長申請書を原子力規制委員会(NRC)に提出したと発表した。サリー1、2号は1回目の運転期間延長申請(約20年間)で、それぞれ2032年、2033年までの運転が2003年に認可されており、2回目の運転期間延長(約20年間)が認可されると、それぞれ2052年、2053年まで運転可能(合計約40+20+20=80年間)となる。2回目の運転延長については、2018年1月にネクスト・エラ社のターキーポイント3、4号(PWR、フロリダ州)、同7月にエクセロン社のピーチボトム2、3号(BWR、ペンシルバニア州)の申請がそれぞれNRCに受理され、審査中である。ドミニオン社はノースアナ1、2号(PWR)(バージニア州)についても、2回目の運転延長申請を目指している。 印刷用PDF
2018.10.16
米国:米国南東部、ハリケーン「マイケル」で100万軒以上が停電
2018年10月16日の報道によると、10月11日午後早くにフロリダ州西部にハリケーン「マイケル」が上陸し、フロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州など米国南東部へ広く被害を与えた。「マイケル」は5段階のうち2番目に勢力の強いカテゴリー4のハリケーンで、フロリダ州西部では1851年以降の観測史上最大、米国全体でもこれまで上陸したハリケーンの中で3番目に強いものであった。トランプ大統領はフロリダ州とジョージア州において非常事態を宣言し、米国連邦危機管理庁(FEMA)が調査および救出にあたっている。メキシコ湾中央に位置する主要な石油およびガス生産地域への直撃は免れたものの、これまでに19名の死亡が確認され、100万軒以上が停電、1万本以上の電柱が破損するなどの被害が発生した。「マイケル」はその後、熱帯低気圧に変わったが、16日時点でも停電は継続している。フロリダ州では特に西部の複数の地域で全停があったものの、一方で、一部の電力会社では被害が抑えられており、例えば、米国電力大手電力会社Southern Company傘下のGulf Powerは、ハリケーンの通過経路にありながら、顧客の4分の1程度が停電するにとどまった。フロリダ州の電力各社は、近年の度重なるハリケーン上陸を踏まえて系統増強への投資を行っており、Gulf Powerの広報担当者は、「比較的低い停電率にとどまったのは、数年にわたる系統回復力(レジリエンス)向上のための投資が起因している」としている。実際、Gulf Powerは過去10年にわたっておよそ2億5,000万ドルを費やし、90%の送電設備と2万4,000本の電柱を増強している。こうした電力設備への投資の推進は、米国全体へ波及しつつあり、米電力会社業界団体のエジソン電気協会(EEI)によると、米国の私営電気事業者は2017年に約1,220億ドルを電力設備へ投資(うち、350億ドルは配電設備)しており、これは過去10年で最大であるとされている。 印刷用PDF
2018.10.10
英国:競争当局、SSEとnpowerの電力用小売事業統合を正式に承認
競争・市場局(CMA)は2018年10月10日、エネルギー小売事業大手SSEとnpowerが小売事業を統合し新会社を設立する計画を承認したと発表した。この計画に関しては、CMAが今年8月にも暫定的に承認していたが、両社が割高な標準料金(SVT)を適用する需要家をめぐって競争関係にはないとの調査結果を踏まえ、今回の事業統合がSVTの価格設定に影響しないと判断し正式に承認した。この統合で新会社は、電力で23%(業界1位)、ガスで17%(業界2位)の市場シェアを占めることとなる見込み。両社はこの事業統合に関する作業を2019年第1四半期までに完了させ、新会社はロンドン証券取引所への上場を予定している。 印刷用PDF
2018.10.09
中国:国家能源局、2017年の風力発電の卸電気料金を発表
国家能源局は2018年10月9日、2017年度の風力発電の卸電気料金を発表した。それによると、全国(31省)の平均価格は0.5623元(1元=約16円)/kWhで、そのうち最も高い地区は上海市(0.75元/kWh)、最も低い地区は雲南省(0.42元/kWh)であった。なお、石炭火力の平均卸電気料金は0.37165元/kWhであることから、風力発電が電力市場で競争するには、約0.2元/kWhの価格引き下げが必要であるとしている。 印刷用PDF
2018.10.09
米国:ワシントンDC議会、2032年までに再エネ100%とする法案を提出
ワシントンDCの議会であるコロンビア特別区議会は2018年10月9日、同特別区の電気調達の100%を再生可能エネルギーで賄うとする新たな法案を提出した。同法案が成立すれば、同特別区の平均的居住者にとっては、ガス料金月額で2.1ドル、電気料金月額で1ドルの値上げになると見積もられている。同法案を作成したメアリー・チェ議員は、「地球温暖化という大惨事を前にして、それを受け入れることはできない。何もしないという選択肢はない。2018年末までに法案化されることを望む」と述べた。 印刷用PDF
2018.10.05
インド・ロシア:ロシアとインド、原子炉6基の建設で合意
ロシアの国営原子力会社ロスアトム社は2018年10月5日、インドの原子力庁と原子炉6基建設、第3国での協力強化等で合意したと発表した。同合意では、インドの原子力産業による建設への関与を強化する国産化レベルの向上についても含まれた。なお、6基建設のサイト名については明らかにされていない。現在、インドではクダンクラムでロシア製原子炉6基(1、2号機:運転中、3、4号機:建設中、5、6号機:計画中)の導入が進んでいる。また、両国とバングラデシュは2018年3月、バングラデシュのルプール原子力発電所建設における協力覚書を締結しており、インド企業による同発電所建設や機器据付への協力、重要度の低い機器や材料等の提供が可能となっている。 印刷用PDF
2018.10.03
中国:110万V直流送電線が開通
国家電網有限公司は2018年10月3日、新疆ウィグル自治区(ジュンガル盆地)の昌吉変換所と安徽省の皖南(古泉)を結ぶ特別高圧(110万V)直流送電線が全線開通し、西部から華東電網への送電を開始したと発表した。この送電線は、総額407億元を投じて建設されたもので、送電線の亘長が約3,300kmに及ぶ中国最長の特別高圧送電線である。 印刷用PDF
2018.10.03
デンマーク:政府、ガソリン車とディーゼル車の販売禁止へ
2018年10月3日付の報道によると、デンマークのラスムセン首相は2018年10月2日、国会スピーチの中で2030年までにガソリン車およびディーゼル車の販売を禁止し、同時期までに100万台のEV普及を目指す方針を発表した。ガソリン車およびディーゼル車の販売禁止に関しては、既にリレホルト・エネルギー大臣が表明していたものの、時期については明らかにしていなかった。また、EV普及目標に関しては、現在デンマークの自家用車台数が約200万台であることから、この半数をEVに切り替えることになる。なお、関係統計によると2017年における同国のEV台数は約9,900台であり、EV普及率は低い状況にある。さらに、ラスムセン首相は2035年までにハイブリット車の販売も禁止し、新車販売をEVなどのゼロエミッションカーに限定する方針についてもあわせて発表した。 印刷用PDF
2018.10.02
インド:政府、2030年までに発電の40%を非化石燃料にする目標を発表
2018年10月2日付の報道によると、モディ首相は、インドに本部(グルグラム)を置く国際組織「ソーラー同盟(International Solar Alliance)」の第1回会合において、インドの2030年までに発電電力量に占める非化石燃料の割合を40%とする目標を発表した。また今後、石炭依存度を減らし、代わりにB3(バイオマス、バイオ燃料、バイオエナジーの3つのB)に注力する方針も明らかにした。ソーラー同盟は、日射量の多い地域を中心に、世界121カ国が加盟している。 印刷用PDF
2018.10.02
欧州:欧州9カ国の国民の40%、電気自動車への買換えを検討
2018年10月2日の現地専門誌によると、調査会社Ipsos MORIが実施した世論調査において、回答者の40%が、電気自動車(または燃料電池車)への買換えを検討していることが分かった。この調査は、欧州9カ国(フランス、ベルギー、ドイツ、英国、ハンガリー、イタリア、ポーランド、スペイン、スウェーデン)で各国500名、合計4,500名に対して実施された。肯定的な回答率が最も高かったのはスペインとイタリアで、「(電気自動車を購入する可能性が)非常に高い」と「かなり高い」の合計比率は、それぞれ58%と56%だった。一方、肯定的な回答率が最も低かったのはフランスとドイツで、フランスは30%に留まった。また、電気自動車の購入を思いとどまる理由として、9カ国全体で「価格の高さ」(65%)と「充電ステーションの不足」(38%)が主に挙げられた。 印刷用PDF
2018.10.02
米国:バージニア州知事、10年間のエネルギー計画を公表
バージニア州のラルフ・ノーザム知事は2018年10月2日、州政府の10年間のエネルギー計画を発表した。この計画では、2022年までに最低300万kWの太陽光と洋上風力を開発し、さらに2028年までには洋上風力200万kWの開発を推奨している。州政府は、再生可能エネルギーの拡大により、2022年までに州の再生可能エネルギー調達目標を8%から16%に倍増する計画としている。また計画には、グリッド近代化やエネルギー貯蔵、電気自動車などの新技術に焦点を当て、エネルギー効率目標20%に向けて大手電力会社のDominion Energy社が年間1億ドル、American Electric Powerの子会社Appalachian Powerが1,500万ドルの投資を行うとしている。 印刷用PDF
2018.10.01
韓国:太陽光併設の電力貯蔵設備が相次いで火災
大手経済紙は2018年10月1日、同年5月以降、太陽光発電所に併設した電力貯蔵設備(ESS)が相次いで火災を起こしていると報じた。9月だけを見ても3件の火災が発生している。ESSのリチウムイオン電池は熱を発生するため、空調システムの整備が必要であるが、上記3件の事例では、空調システムの故障、あるいは電池自体の欠陥が火災の原因になっている。こうした事態を受け、産業通商資源部(MOTIE)は、全国のESS(約1,000カ所)の安全確認調査を進めるとともに、11月末までにESSの技術基準を作成することにしている。 印刷用PDF
2018.09.26
米国:カリフォルニア州、電気自動車向け補助金額の引き上げを検討
2018年9月26日の現地報道によると、カリフォルニア州(CA)政府は電気自動車(EV)に対する補助金を、現状の1台当たり2,500ドルから4,500ドルへと引き上げることを同州公聴会において検討する予定である。現在、連邦政府は自動車メーカーに対し、7,500ドルのEV向け税額控除制度を実施しているが、控除額はEV販売台数が20万台に達すると減額される。EV製造会社のテスラ社は7月時点で既に限度の20万台に達し、大手自動車メーカーのゼネラルモーターズ社も達しようとしているが、今後CA州の補助金が引き上げられればEV利用拡大につながるものとみられる。本補助金の財源は、CA州企業に課せられている低炭素燃料基準からのクレジットを充てるとしている。なお、CA州政府の実施する低炭素燃料基準とは、企業が化石燃料利用量の規制を課せられ、基準を満たせない場合はクレジット(排出権)を購入することを求める温室効果ガス排出規制制度である。 印刷用PDF
2018.09.26
米国:ボーグル3、4号増設計画、オーナー企業4社が建設続行を再確認
米国の30年振りの新規計画として、ジョージア州で進行中のAP1000設計を採用したボーグル原子力発電所3、4号機増設計画に関し、オーナー企業4社は2018年9月26日、建設続行の方向で合意した。最大オーナーで大手電力会社サザン社の子会社ジョージア・パワー(GP)社は「オーナー4社は、そろって同機建設続行に賛成した」と発表した。これは、ウェスチングハウス社倒産後建設管理を引き継いだサザン・ニュークリア社が本年8月に、「工事進捗は順調で運転開始も予定通りであるが、建設コストが増加する見込み」と新たな建設予定額を提示したことで、追加コストの負担を巡ってオーナー企業4社で建設続行の意思を再確認する必要が生じたことによる。一時は、4社の足並みが乱れ、頓挫の危機とも報じられていた。同日付でGP社が証券取引委員会(SEC)に通知した内容によると、今般提示された新たな建設予算以上に、万が一コストが増えた場合には、追加部分の負担比率と、発電税額控除をオーナー企業間で調整しなおす新たな仕組に契約を改訂することで合意に至った模様である。 印刷用PDF
2018.09.25
ドイツ:E.ONとマイクロソフトがエネルギー管理サービスを開発
ドイツの大手エネルギー供給事業者E.ONは2018年9月25日プレスリリースで、マイクロソフト社と共同で家庭内の電気使用量を最適化するためのソリューションを提供するサービスを2019年から開始すると発表した。このサービスでは家庭内のすべての家電製品と太陽光発電、蓄電池、外部の卸電力市場を結び、電気の使用や充電を最適化することをめざしており、電気料金の低下や、CO2排出削減が期待される。AIやIoTなどデジタル技術の開発が進んだことで、消費者の行動を予測することが可能となり、例えば帰宅時間を想定して適切な室内温度に調整することなどが考えられる。さらに自宅の太陽光発電や蓄電設備を有効利用して、卸電力市場で電力価格が高い場合は家庭から電気を販売し、逆に安価な場合は卸電力市場から購入できる。マイクロソフト社は家電や外部と接続するシステムを提供することになり、E.ONでは3年以内に20万軒でサービスを提供することを目標にしている。 印刷用PDF
2018.09.23
中国:天津IGCC、連続運転時間の世界記録を更新
電力専門紙は2018年9月23日、発電大手の華能集団有限公司が運用・管理する天津の石炭ガス化複合発電ユニット(IGCC:Integrated coal Gasification Combined Cycle、26万5,000kW)の連続運転時間が従来の世界記録を越え、現在も記録を更新していると報じた。この発電所は政府の国家計画として建設されたもので、2009年9月に着工、2012年11月に世界6番目のIGCCとして運転を開始した(現在までの発電電力量は累計約58億kWh)。なお、これまでの連続運転時間の世界記録は、常磐共同火力㈱の勿来火力発電所10号機(25万kW)が持つ3,917時間であった。 印刷用PDF
2018.09.22
シンガポール:規制当局、2019年5月末までに電力小売を完全自由化
エネルギー市場監督庁(EMA)は2018年9月22日、2018年4月からJurong島で開始した電力小売自由化の実証試験が順調に進んでいるため、2019年1月から自由化の実施地域を拡大し、同年5月末までに完全自由化すると発表した。なお、これまでに小売自由化に関心を示す企業が12社以上存在する。 印刷用PDF
2018.09.21
英国:セントリカ社による地域内電力市場に100軒の家庭需要家が参加
英国のセントリカ社は、2018年9月21日、英国南西部のコーンウォール州で行っていた地域内電力市場の実証プロジェクトにおいて、一般家庭需要家の参加者が100軒を超えたことを発表した。同プロジェクトには、米国のブロックチェーンスタートアップ企業LO3社やドイツの蓄電池企業Sonnen社が技術提供をし、参加者には市場価格に連動してPVパネルと蓄電池を最適運用するシステムが無償提供されている。さらに、配電事業者(Western Power Distribution)も参加し、遠隔で参加者の蓄電池の放充電を管理することで配電網の電圧調整の最適化を検証している。実施期間は2018年4月からの1年間を想定しており、欧州地域開発基金などから合計で1,900万ポンド(約28.5億円)が投資されている。 印刷用PDF
2018.09.21
中国:AP1000三門1号機、商業運転を開始
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2018年9月21日、AP1000技術を採用した第三世代炉である三門原子力発電所1号機(125万kW)が試運転で168時間の連続フル運転を達成し、商業運転の条件を満たしたと発表した。CNNCが保有する稼働中の原子力発電ユニットは本機の運開後、19基(1,671万6,000kW)になる。 印刷用PDF
2018.09.20
カナダ:オンタリオ州、担当大臣がFITの廃止を約束
オンタリオ州のエネルギー大臣兼北方開発鉱業大臣Greg Rickford氏、および社会資本大臣Monte McNaughton氏は2018年9月20日、グリーン・エネルギー法(2009年制定)を廃止することを約束した。同法は、再生可能エネルギーについて固定価格買取制度(FIT:Feed in Traiff)を適用することを規定したものであるが、両氏は「FIT制度はオンタリオ州民に電気料金の急騰をもたらすとともに、同州法は、自治体から地域社会において高価で不必要な再エネプロジェクトを止めさせる権限を奪ってしまった。最近の州政府が認可した電気料金は以前の3倍となり、家庭に損失をもたらし、オンタリオ州から製造業を衰退させてしまった」としている。 印刷用PDF
2018.09.20
中国:「原子能法案(原子力基本法案)」パブリックコメント手続きへ
中国政府司法部は2018年9月20日付で、「原子能法」(原子力基本法)について、同部のホームページに草案を掲載しパブリックコメントの募集を開始した。中国核能協会(CNEA)によれば、同案については政府内で議論を重ねるとともに、原子力事業者や関連企業(合計132社)からの意見を取り入れ作成されているが、さらに今後、パブリックコメントの結果を反映した最終案が作成され、2019年初旬に全人代(日本の国会に相当)常務委員会に提出される予定である。その後の審議が順調に進めば、2019年3月に予定される全人代・全国会議で最終案が可決されることとなる。 印刷用PDF
2018.09.20
ドイツ:連邦経済大臣、2021年までに南北連系線の建設承認を行うと発言
専門誌報道によると、連邦経済エネルギー省(BMWi)のアルトマイヤー大臣は2018年9月20日、送電線建設に関する会合後の会見において、南北連系線の主要部分の建設承認手続きを2021年末までに行う意向であると発言した。電源地の北部と需要地の南部をつなぐ約7,700kmの送電線建設計画は予定より数年遅れているが、同氏は、2018年8月に発表したアクションプランをもとに2019年第1四半期までに送電系統整備迅速化法を改正することで承認手続きの簡素化を進め、建設の加速化を図るとした。 印刷用PDF
2018.09.20
フランス:石油大手TOTAL、EV充電事業者G2mobilityを買収
フランス石油大手TOTALは2018年9月20日、EV充電事業を手掛けるG2mobilityを買収したと発表した。G2mobilityは2009年に設立され、EV充電設備を遠隔でコントロールできる充電ステーションを運営し、包括的なEV充電ソリューションを提供する企業。現在、約1万カ所の充電設備を保有しており、地方自治体向けの充電設備におけるシェアは25%を超える。また、TOTALはこれにあわせてフランスの電力用ケーブルメーカー大手Nexansと業務提携を結んだと発表しており、EVの充電インフラの整備を加速させる考えである。 印刷用PDF
2018.09.20
米国:エクソン・モービルとシェブロン、気候変動基金へ出資
2018年9月20日の報道によると、米国の資源メジャーであるエクソン・モービルとシェブロンが気候変動基金に参加することになった。両社はこれまで気候変動問題に否定的な見方をしており、気候変動問題に積極的な対応を取ってこなかったことが、株主などからたびたび批判されてきた。今回、石油・ガス開発会社が参加する「石油・ガス気候イニシアティブ」(OGCI)への出資を決めた。OGCIにはBP(英)、ロイヤル・ダッチ・シェル(蘭)、トタル(仏)などが既に参加しており、米国の2社はそれぞれ1億ドル(約110億円)を拠出する。これによりOGCI全体では10億ドルの拠出金が集まり、温室効果ガス排出削減の調査・研究に使われることになる。 印刷用PDF
2018.09.20
米国:Sempra社、15億ドル規模の太陽光資産をConEd社に売却
大手電力・ガス持株会社のSempra Energy社(本社:カルフォルニア州)は2018年9月20日、米国内に保有する太陽光発電資産、蓄電池開発プロジェクト、および1基の風力発電設備をConsolidated Edison(ConEd)社(本社:ニューヨーク州)に15億4,000万ドルで売却することで合意に至ったことを発表した。売却する発電設備容量の合計は約98万kWで、Sempra Energy社の傘下にある競争部門の資産に限られている。同社は、2018年6月に「事業ポートフォリオの最適化計画」を公表しており、今回の資産売却はその一環の取り組みとされている。なお、売却は2018年末までに行われる予定であり、ConEd社は米国で2番目に大きな太陽光発電事業者となる。 印刷用PDF
2018.09.17
米国:規制機関、インディアンポイント2、3号機の運転期間延長を認可
米国原子力規制委員会(NRC)は2018年9月17日、インディアンポイント2、3号機(PWR、2号機106万kW、3号機107万kW)の運転期間延長を認可した。これより2号機は2024年4月30日、3号機は2025年4月30日まで運転可能となった。同プラントを所有・運転するエンタジー社は2007年7月、20年間の運転期間延長を申請したが、当初の運転期間(2号機:2013年、3号機2015年)を過ぎても認可が下りず、行政手続法およびNRC規定に基づき運転を継続していた。エンタジー社、ニューヨーク州および環境団体(Riverkeeper)は2017年1月、2号機を2024年、3号機を2025年までに閉鎖することで合意し、エンタジー社は運転期間延長申請をこれらの年に一致するよう補正していた。 印刷用PDF
2018.09.14
インド:政府、中国やマレーシア製のパネルに25%のセーフガード関税を適用
2018年9月14日付の報道によると、インド財務省は税関当局に対して、中国およびマレーシア製の太陽光パネルとモジュールに25%のセーフガード(緊急輸入制限)関税を課すよう指示した。インド政府は7月にセーフガード関税導入の方針を示していたが、太陽光エネルギー開発事業者のACME Solarがこれを不服として、オリッサ州高等裁判所に提訴し、8月20日に同高裁から中止命令が出された。しかし、最高裁が9月10日に高裁の中止命令を破棄したため、今回の指示に至った。インドで使用されている太陽光パネルの約9割が中国およびマレーシア製である。 印刷用PDF
2018.09.14
中国:中央企業による石炭部門の売却が増加
山西証券有限公司(証券会社)は2018年9月14日、中央政府が管轄する中央企業が、自社の石炭部門を売却するケースが増加していると報道した。現在、中央企業の中には炭鉱を所有するものが約30社(華能、神華、中煤、国電、国投、保利など)あるが、石炭需要の減少により、いずれの企業も石炭部門の負債が増加しているためで、売却先は、他の中央企業や地元のエネルギー関連会社である。たとえば北京財産権取引所によると、大規模発電会社の華能集団が子会社の華能霊台邵寨石炭会社(2017年の負債総額:17億700万元、総資産額:19億3,700万元、1元=約16円)を売却するため、取引市場に売却公告(売却希望額7億5,300万元)を出している。 印刷用PDF
2018.09.13
米国:エネルギー省、米国が月間実績で世界最大の原油生産国になったことを発表
米国エネルギー省エネルギー情報局(DOE/EIA)は2018年9月13日、同年6月および8月の月間実績において、米国が推定で世界最大の原油生産国になったことを「短期エネルギー見通し」の中で明らかにした。2018年2月にはサウジアラビアを上回って第2位となり、続く6月と8月には、ロシアを抜いて当該月間で世界最大の生産量を記録した。またDOEは2018年9月6日、テキサス州カンターナ島で建設中のフリーポートLNG基地(Freeport LNG Liquefaction Project)に対して2年間、1日当たり21億4,000万立方フィート(1立方フィート=約0.0283立方メートル)までのLNG輸出を認可した。 印刷用PDF
2018.09.11
中国:第三世代炉AP1000の一次冷却材ポンプの国産化に成功
瀋陽鼓風機集団公司・原子力ポンプ業有限公司は2018年9月11日、ハルビン電気動力装備有限公司と共同で製造したAP1000用のキャンドモーターポンプが政府機関の検査を通過したと発表した。同公司の関係者は、政府機関の認証を得たことで、今後のCAPシリーズ(中国が設計する原子力発電ユニット)における一次冷却材ポンプ国産化事業に弾みがつく、とコメントしている。 印刷用PDF
2018.09.11
フィンランド:米Google社、3箇所の新設陸上風力とPPAを締結
米Google社は2018年9月11日、フィンランドで建設中の3つの陸上風力発電所(計19万kW)に関する電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。それぞれ再エネ事業者CPC、Neoen、WPDとの間で締結し、フィンランドの南部Haminaに所在するGoogle社のデータセンター使用電力に充てる予定。契約金額は不明だが契約期間は10年間と報道されている。Google社はこれまでに欧州で14の太陽光・風力PPA(計90万kW)を締結しているが、再エネPPAは持続可能性向上への貢献のみならず、長期固定価格での契約により燃料費変動リスクをヘッジする役割を果たすことから、今後も締結を進めていくとしている。 印刷用PDF
2018.09.10
欧州:欧州議会環境委員会、自動車の排出基準強化を求める修正法案を採択
欧州議会の環境委員会は2018年9月10日、自動車のCO2排出規制に関する規則案に対する独自の修正案を採択した(賛成38票、反対23票、棄権7票)。本規則案は、EU域内で販売される乗用車・小型商用車(新車)について、2020年以降におけるCO2平均排出量の基準等を規定するもの。欧州委員会が2017年11月に同規則案を発表した際、当初案では、2025年におけるCO2排出基準を現行の2021年目標に対して15%、2030年には同30%、それぞれ引き下げる提案を行っていた。これに対し、欧州議会の環境委員会は今回、当初案で示された排出基準をさらに強化し、2025年に20%、2030年に45%まで引き下げる内容で修正案を採択した。これを受けて、欧州電気事業者連盟は、排出基準の強化が運輸部門の電化に向けた重要な一歩になるとし、今回の環境委員会の決定を歓迎している。同規則案は今後、2018年10月初旬に欧州議会の本会議における採決に付される見通しである。 印刷用PDF
2018.09.10
EU:EU-ETSの排出権価格が25ユーロ/tCO2を突破
欧州CO2排出量取引制度(EU-ETS)の排出権価格が2018年9月10日、25ユーロ/tCO2を超え、25.79ユーロ/tCO2を記録し、終値でも25.23ユーロ/tCO2となった。昨年11月以降、排出権価格は上昇傾向であったが、9月7日(金)から9月10日(月)にかけて2.5ユーロ/tCO2の大幅な上昇となったもの。市場関係者は「今後の値動きは想像がつかない」としている。排出権価格の上昇を受け、欧州全域の卸電力価格も値上がりした。 印刷用PDF
2018.09.06
英国:規制機関、電気・ガス料金の価格上限規制案を発表
ガス・電力市場局(OFGEM)は2018年9月6日、2018年末に導入を予定しているガス・電気料金の価格上限規制(プライスキャップ規制)の案を発表した。ガス・電気両方の供給を受け、料金の支払方法を口座引落しとしている標準的な需要家の場合、料金上限を年間1,136ポンド(約16万5,000円)に規制する内容となっている。これにより、1,100万軒超の需要家の料金が、年間平均で約75ポンド(約1万1,000円)削減でき、その削減額は合計で約10億ポンド(約1,449億円)に上ると見込んでいる。料金の上限額は毎年4月と10月に見直すとしており、プライスキャップ規制は最長で2023年まで継続する予定。今後OFGEMは2018年10月8日までこの案に関する意見募集を行い、最終的に11月に内容を決定するとしている。 印刷用PDF
2018.09.06
米国:NextEra社、CO2排出量を2021年までに65%削減
フロリダ州を基盤とする米国の33州とカナダで電気供給を行うNextEra社は2018年9月6日、持続可能関連報告書を公表し、持続可能なエネルギー供給を行うため、2021年までに2001年の水準から65%以上の二酸化炭素(CO2)排出量を削減する目標を明らかにした。同社は風力と太陽光の再エネへの投資を行い、全米最大の再エネ事業者となっており、既に2001年からのCO2排出量を52%削減している。また報告書では、同社の2017年の二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)、二酸化炭素(CO2)の排出量は、全米の電気事業者平均より、それぞれ96%、76%、55%も低いとしている。 印刷用PDF
2018.09.05
米国:ワシントン州の電気事業者がマイニング業者向けの電気料金を値上げ
2018年9月5日の現地報道によると、ワシントン州のグラント郡公社(Grant County PUD)は、仮想通貨マイニング事業者等について、電気料金を段階的に引き上げることを決定した。この料金設定は、電力を大量に消費するマイニング事業者を対象としており、データセンター事業等は対象外となる。料金単価は現在の水準から、2019年に15%、2020年に35%、2021年に50%まで引き上げられる。最近、同州には豊富な水力資源による安価な電気料金を求め、マイニング事業者が多数進出しており、最大供給力が210万kWのグラント郡公社に対して2017年の夏以降、マイニング事業者らが進出する前の電力需要の約3倍にあたる、合計200万kWの契約申し込みが寄せられていた。 印刷用PDF
2018.09.04
フランス:政府、ド・リュジ下院議長を環境移行・連帯大臣に任命
フランス政府は2018年9月4日、ニコラ・ユロ前大臣の後任として、国民議会(下院)前議長で与党「共和国前進」のフランソワ・ド・リュジ氏を環境移行・連帯大臣に任命した。同氏は左派政党に属していた2017年には「2040年までに原子力ゼロ」、「2050年に再エネ100%」等の施策を掲げていたが、実際には現実主義者であり前任者よりも柔軟性が高いとも報道されている。2018年9月5日に行われたインタビューで同氏は、「2018年10月末に将来の電源構成を定めるエネルギー多年度計画(PPE)を発表する」と述べたが、フランス政府の掲げる「原子力比率を50%に低減する」という目標を、いつ実現するかについては明言を避けた。 印刷用PDF
2018.09.04
米国:加州議会、山火事の損害を電気料金で補填することを認める法案可決
2018年9月4日付現地メディアによると、カリフォルニア州議会は8月31日、多くの損害をもたらした昨年の山火事に関する訴訟費用を補てんするため、電力会社に電気料金値上げを認める法案を可決した。同法案は最近、多くの犠牲者や莫大な損害をもたらした山火事による影響を軽減するための広範な対策の一環であり、カルフォルニア州の大手電力会社PG&E社の山火事による財務破綻が取沙汰されている折の法案可決であった。カリフォルニア州の裁判所の裁定では、電力会社が安全性に関する規則を遵守していても電線によって生じた損害には電力会社が全面的に責任を負うことになっていた。 印刷用PDF
2018.09.03
中国・欧州:欧州委員会が中国製太陽光パネルの輸入制限措置を撤廃
中国のエネルギー専門紙は2018年9月3日、欧州委員会(EC)が中国製太陽光パネルの輸入制限を撤廃したと報じた。2013年から実施されたEUの輸入制限措置(反ダンピング課税措置)では、中国製太陽光パネルの価格が、EUが示す最低価格(MIP:Minimum Import Price)を下回った場合、最高64.9%の関税を課していた。なお、欧州太陽光パネルメーカー団体(EU Prosun)は反ダンピング課税の延長を欧州委員会に要請していたが、却下された。 印刷用PDF
2018.09.01
中国・ガーナ:中核集団、ガーナ政府と原子力の平和利用に関する協力協定を締結
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2018年9月1日、西アフリカのガーナ政府と原子力の平和利用に関する協力協定を締結したと発表した。ガーナのNana Akufo-Addo大統領は「協定の締結により、中国の豊富な経験をガーナの原子力開発に活かすことができる」とコメントしている。 印刷用PDF
2018.08.31
韓国:韓蔚発電所4号機が主給水ポンプのバルブ故障で運転停止
韓国電力公社(KEPCO)の発電子会社である韓国水力原子力発電(KHNP)は2018年8月31日、韓蔚(Hanul)原子力発電所4号機(100万kW)の主給水ポンプのバルブが故障したため、31日午後に同4号機を手動で停止したと発表した。同社は、早急に故障の原因を調査し、再発防止策を講じることにしている。同4号機は定期点検を経て2018年7月21日に再稼働した後、約1カ月で運転を停止することになった。 印刷用PDF
2018.08.30
米国:連邦規制機関、Mountain Valley Pipeline プロジェクトを許可
2018年8月30日付の専門誌によると、米国連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、中断されていたMountain Valley Pipeline(MVP)プロジェクトの建設工事の再開を許可した。MVPの計画は、内務省土地管理局と農務省森林局により認可を受けていたが、環境団体からの訴訟を受けて裁判所より許可が取り消され、FERCが今年8月初めに建設工事の中断指示を出していた。MVP計画は、バージニア南部からウェストバージニア北西部へ天然ガスを送るパイプラインであり、既に8月上旬に建設許可を受けた77マイル分と、今回工事を再開する303マイルからなる。 印刷用PDF
2018.08.29
ラオス・中国:電力会社EDL、中国南方電網公司と送電網整備で覚書を締結
ラオス電力公社(EDL)は2018年8月29日、中国南方電網公司(CSG:China Southern Power Grid Co., Ltd.)と送電網整備に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。CSGは今後、ラオスの基幹送電線整備事業に参加するとともに、両国の電力融通に関する事業化調査(F/S調査)を実施する。 印刷用PDF
2018.08.28
中国・日本:中国と日本がEV用充電設備の規格を統一
中国電力事業聯合会(CEC:China Electricity Council)は2018年8月28日、北京で日本のCHAdeMO協議会と電気自動車の充電インフラ設備の統一規格に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。MOUの調印式には、中国側から国家能源局、国家電網公司、大手電機メーカーの南瑞集団の関係者が、日本側から経済産業省の関係者が同席した。充電インフラの規格は、これまで中国、日本、欧州、米国の4陣営がそれぞれ独自の規格(中国:GB/T方式、日本:CHAdeMO方式、欧州:COMBO方式、米国:SAE110/230V交流方式)を採用してきたが、世界の充電インフラ設備の台数は日中両国で90%以上を占めており、中国と日本が規格を統一すれば今後、両国の規格が世界標準になる可能性が高い。 印刷用PDF
2018.08.27
インド:34カ所、約3,900万kWの火力発電プロジェクトが破産の危機
2018年8月27日付の報道によると、アラーハーバード高等裁判所(ウッタルプラデシュ州)は、インド準備銀行(RBI)が不良債権基準を強化したことによって破産の危機に陥った民間発電事業者からの暫定救済(interim relief)の申し立てを却下した。RBIが付与した180日間の猶予期間は8月27日で終了しており、高裁は金融機関に対して、債務不履行に陥っている発電プロジェクトの破産手続きを進めるよう命令した。破産の危機にあるのは、GMR Energy、Essar Mahan等の民間事業者が運営する34の火力発電所(運転中2,355万kW、建設中1,532万kW)である。 印刷用PDF
2018.08.27
米国:仮想通貨マイニング専用に水力発電所を買収
2018年8月27日の現地報道によると、カリフォルニア州の投資会社DPW Holdings Inc.の子会社であるDigital Power Lending社は、ニューヨーク州のValatie Falls水力発電所(1983年運開、出力1,000kW)を買取り、自家発として改修を進めている。DPW社の子会社のSuper Crypto Mining社は仮想通貨のマイニング施設を運営しており、同発電所が2018年第4四半期に運開した後には、その発電電力は同社のマイニング用として供給される。最近同州では、北部の水力由来の安価な電力を求め、マイニング業者の進出が目立っており、ニューヨーク州の公益事業委員会(PSC)は2018年3月、マイニング業者に対し高い電気料金を設定できる条例を定めており、マイニング業者による個別の電源確保は、こうした流れに対応する動きと見られている。 印刷用PDF
2018.08.27
米国:独立系発電事業者ら、FERCにCAISOでの容量市場創設を要望
2018年8月27日の報道によると、独立系発電事業者(IPP)らは、連邦エネルギー規制委員会(FERC)に対して、カリフォルニアISO(CAISO)での容量市場創設を要望した。IPP業界団体である電力供給事業者協会(EPSA)は「現在のCAISOの市場規則では、独立系発電事業者らは、投資元本を回収し、市場外のプログラムを利用することができない。これは不公平で不合理(unjust and unreasonable)である」と述べた。一方、カルフォルニア州規制当局と電力会社はその提案には反対の立場であり、「独立系発電事業者らは、CAISOの市場規則が不公平であることを証明していない」とした。 印刷用PDF
2018.08.23
デンマーク:Orsted、再エネ投資拡大で“再エネメジャー”を目指す
2018年8月23日付の情報機関・通信社は、世界各地で洋上風力への投資を行っているOrsted社のPoulsen CEOのインタビューを掲載した。Orsted社は、Poulsen CEOが就任した2012年(当時はDong Energy)以降、石油、ガス生産事業から洋上風力へと大きく舵を切り、現在では世界の洋上風力発電の容量の1/4を設置、さらに陸上風力や太陽光へも投資を検討している。Poulsen CEOは「規模が重要である」とし、「地理的にも技術的にも、将来はより広い分野で大きなプラットフォームを構築する必要がある」としている。Orsted社は欧州の洋上風力の分野で最大手となっており、最近では蓄電池事業へも進出、8月には米国の風力発電事業開発会社であるLincoln Clean Energy社を5億8,000万ドル(約600億円)で買収した。Poulsen CEOは「2030年に向かって、我々は現在のオイルメジャーのような再エネメジャーと呼ばれる存在になるだろう」とした。Poulsen氏は、このような再エネメジャーになりうる会社としてスペインのIberdrola、イタリアのEnel、米国のNextEraを挙げ、今後の再エネ投資においては、どれだけ大規模な事業に投資できるかが非常に重要な要因になると指摘した。 印刷用PDF
2018.08.22
中国・フランス:中広核、フランスの大型太陽光発電プロジェクトを受注
中広核欧州能源公司(中広核欧州:中国広核集団有限公司(CGN)の子会社)は2018年8月22日、フランスの環境移行・連帯省(MTES)からBlue Berry太陽光発電プロジェクトを受注したと発表した。同社は、フランス中部のChateauroux市に敷地面積35ヘクタールの太陽光発電所(3万kW)を建設することになった(受注額や発電所の運用・管理事業者は不明)。MTESは、フランス政府が推進する太陽光発電計画(2023年までに1,820~2,020万kWの太陽光発電設備を開発)の一環として、同プロジェクトの入札を実施した。なお、同社は、2018年に入ってから、フランス、オランダ、スウェーデンで合計82万kWの風力発電プロジェクトを受注している。 印刷用PDF
2018.08.22
韓国・中国・日本:日中の次世代EV用充電器規格統一が韓国に影響か
韓国の大手経済紙は2018年8月22日、中国と日本が電気自動車(EV)用充電器の規格を統一すると発表した。現在、中国はGB/T規格を、日本はCHAdeMO規格をそれぞれ普及させているが、両国は、次世代充電器の規格を統一する予定で、「中国電力企業聯合会」(CEC:China Electricity Council)と日本の「CHAdeMO協議会」が規格統一に向けた準備を進めている。同紙は「中国と日本をあわせると、世界のEV用充電器市場の95%以上を掌握しているため、両国が規格を統一すると、それが国際基準になる可能性が高い。このため、欧州方式(COMBO方式)に統一することを決定した韓国は、方向転換することを強いられる」と指摘している。 印刷用PDF
2018.08.21
スイス:Nagra、3カ所で地層処分プロジェクトに係る採掘許可を取得
スイス環境・交通・エネルギー・通信省(UVEK)は2018年8月21日、放射性廃棄物管理共同組合(Nagra)に対し、国内3カ所の地点で、放射性廃棄物最終処分場のサイト選定に係る調査のための採掘の許可を出したと発表した。3カ所のうち、2カ所はレーゲルン北部地区、1カ所はチューリッヒ北東部地区に位置する。Nagraは今回採掘許可を取得した3カ所を含む22カ所の採掘許可を申請しており、残りの箇所は今後数カ月の間に採掘可否が判断される見込みである。スイスにおける最終処分場候補地は、チューリッヒ北東部地区、ジュラ東部地区、レーゲルン北部地区のいずれかが有力とされており、調査を経て2020年代後半までにサイトが決定される予定。 印刷用PDF
2018.08.21
米国:トランプ政権、火力発電所からのCO2排出量規制の見直し案を公表
環境保護局(EPA)は2018年8月21日、オバマ政権が気候変動の主要政策として提案したClean Power Plan(CPP)を置き換える既存石炭火力発電所からの排出規制案を公表した。CPPは27の州政府や24の産業団体から違法との提訴を受け、2016年、連邦最高裁で差し止めとなっており、トランプ大統領はEPAに対してCPPの見直しを指示し、その行方が注目されていた。今回発表された規制はAffordable Clean Energy(ACE)規則と呼ばれ、既存発電所の排出規制のための州政府に対するガイドラインと位置付けられているもので、CPPと比較するとゆるやかなものとなっている。CPPは各州の実態にあわせながら、再生可能エネルギーや原子力発電の推進、排出量取引の導入などを組み合わせ、各州ごとに発電所の排出原単位目標(tCO2/kWh)の達成を求めていた。一方ACEは主に発電所の効率向上を進めるもので、タービンブレードの交換やメンテナンスの改善など具体的な技術的選択肢(candidate technologies)を示しながら、排出削減のための最適システムの達成を求めることになっている。また、各州政府の柔軟性を確保しながら、事業者の負担を軽減する方策も組み込まれている。ACEの実施によりCO2排出量は2005年から2030年にかけて0.7~1.5%削減されると試算されているが、この割合は同時期のCPPの削減率32%と比較して小幅にとどまっている。ACEは今後、60日間、パブリックコメントを受け付けることになるが、環境団体や気候変動政策を積極的に推進する一部の州政府はACEの合法性を問う裁判を準備しているとも伝えられており、今後のACEの行方が注目される。 印刷用PDF
2018.08.20
ポーランド:石炭会社、国内鉱山は将来的に閉鎖し、輸入炭利用か
2018年8月20日付現地紙によると、国営石炭供給事業者Weglokoksが石炭輸入に将来的に注力する姿勢を示している。2017年に同社は初めて発電用の石炭を海外から輸入した。また、欧州委員会の調査によると、EUのエネルギー気候変動政策に基づいて、国内の石炭産出量を削減する場合、主要な石炭鉱山であるUpper Silesia地域では、2030年までに4万1,000人分の雇用が失われる見通しが報告されている。ポーランド政府はEU基金からの融資とさらに同額程度の80億~90億ズロチ(約246億~276億円)かけ、閉山後の地域活性化策を検討することが必要だとしている。 印刷用PDF
2018.08.20
英国:規制機関、需要家5万軒のスイッチング試験結果を公表
ガス・電力市場局(Ofgem)は2018年8月20日、2018年2月から4月にかけて実施したスイッチング試験結果を公表した。この試験は「collective switch trial」というもので、3年以上標準変動料金(SVT)の適用を受けている需要家5万軒を無作為に選定し、価格比較事業者Energyhelplineがエネルギー供給事業者E.ONと交渉して定めた料金メニューへスイッチングした場合の料金削減可能額を、対象需要家に通知しスイッチングを促すというもの。この結果、対象需要家のうち22.4%の需要家がスイッチングを行い、この取り組みに関する通知を受けていない需要家のスイッチング率2.6%に比べて8倍以上となり、料金は年間平均およそ300ポンド(約4万3,000円)の削減につながるという結果となった。Ofgemは今秋、同様の試験を対象需要家20万軒超に拡大して展開する予定。 印刷用PDF
2018.08.16
中国:発改委、構造改革を通じて小売電気料金を10%値下げする方針
国家発展改革委員会(発改委)は2018年8月16日、産業向けの電気料金について、平均10%の引き下げを目標値として設定した。発改委によれば電力会社への減税措置や省間取引の拡大など、これまで及び今後の構造改革措置により、電力会社の経営効率が上昇していることを受けたもの。 印刷用PDF
2018.08.10
英国:大手電力供給事業者がCO2をビール製造者に提供へ
2018年8月10日の報道機関によると、電気事業者のDraxはかつて石炭火力を運用し、ほとんどをバイオマス発電へと転換したが、さらに取り組みを進めて排煙から分離したCO2をビール製造事業に使用する計画を進めている。Draxではバイオマスを使って発電しCO2を分離・貯蔵するプロジェクトは欧州では初めての取り組みで、英国のビール醸造にとってもCO2の安定供給が可能になるとしている。ビールや炭酸飲料の製造過程ではCO2を注入しているが、2018年6月、これまでCO2を供給してきた化学工場からのCO2供給に支障が発生しており、英国内ではビール販売に制限が加えられていた。Draxの計画は今後数カ月でプロジェクトを開始し、1日当たり約1万8,000リットルのビール製造に使われることになる。英国ビール&パブ協会のCEOは「Draxとの協働は将来新たなCO2供給の可能性があり、CO2不足が今後発生しないことを期待する」とコメントしている。 印刷用PDF
2018.08.08
インド:原子力庁、2031年までに原子力発電設備は3倍に増加すると表明
インド原子力庁(DAE)は2018年8月8日、同国の原子力発電設備が2031年までに現在の678万kWから2,248万kWまで、約3倍に増加すると予想される、と同国議会において発言した。2025年までに9基(670万kW)、2031年までに12基(900万kW)の原子炉を新設する予定としている。2025年までの9基は様々な州で建設段階に入っており、この中にはカルパッカムで建設中のプロトタイプ高速増殖炉(50万kW)も含まれる。また、DAEによるとその後の12基は、2017年6月に政府が承認した。インドはこれまで、2032年までに原子力発電を6,300万kWに増設するとしていたが、今回の2031年までの計画では、自国製の原子炉のみを対象としている。また、2025年以降の数値は確定したものではなく、国内および輸入の原子炉の状況によって変わるとしている。2018年6月、フランスEDFと米国GEはジャイタプールの160万kWの原子炉6基建設について「戦略的協力協定」を発表したが、同計画は技術的や商業的な多くの問題により10年以上進展していない。 印刷用PDF
2018.08.07
米国:ニューヨーク州、大気汚染対策設備許可無しの新設ガスプラントの運転認めず
2018年8月7日付の専門誌によると、ニューヨーク州環境保護局(DEC)は、試運転中のCompetitive Power Ventures(CPV)社のバレーエナジーセンター発電所(ガス火力)に対し、8月1日付で大気汚染対策申請(Air Permit)を棄却し、定格出力での運転開始を禁止した。発電所が試運転を継続した場合、罰金として違反1件に対し最大1万8,000ドル、さらに違反が継続した場合1日当たり最大1万5,000ドルが科せられるとのことである。NY州では2020年以降にインディアンポイント原子力発電所の閉鎖が予定されており、同州の独立系統運用者であるNYISOは、同火力発電所の運転がNY州の電力系統の信頼性を維持するために必要との考えを示していた。同発電所は、当初2018年2月に計画されていた運転開始が、訴訟や建設の遅れにより、8月中旬に変更されていた。CPV社は発電所の正式な運転開始に向け、DECに新たな申請書を提出することが求められている。 印刷用PDF
2018.08.06
中国・ルクセンブルグ:南方電網、送電会社Encevo社の株式を一部取得
2018年8月6日付の報道によると、送配電事業者の南方電網国際(香港)有限公司(南方電網有限公司傘下の企業)がルクセンブルグの送電・ガスパイプライン株式会社Encevo社の株式の25.5%を取得したとのことである(取得額は約4億ユーロ)。Encevo社は、子会社のCreos社とEnovos Luxembourg社を通じてルクセンブルグ、ドイツ、ベルギー、フランスなど欧州でエネルギー事業を展開しており、中でもCreos社が電網とガスパイプラインの運用・管理事業を担当している。なお、Creos社が所有する送電線は合計1万150km、ガスパイプラインは合計3,700kmに達している。 印刷用PDF
2018.08.06
中国・ドイツ:独ダイムラー社、スマートEVの合弁会社設立を計画
2018年8月6日付の報道によると、ドイツの自動車会社であるダイムラー社が北京新能源有限公司(BJEV:Beijing Electric Vehicle Co.:北京汽車集団(BAIC)傘下の企業)と自動運転装置などを搭載したスマートEVを生産する合弁会社の設立を協議していると報じた。現時点においては、両者とも声明を発表しておらず、合弁会社の詳細は不明である。なお、ダイムラー社は2005年以来、BAICと共同で中国向けメルセデス・ベンツを生産しており、2018年3月にはBJEVの株式の3.93%を取得している。 印刷用PDF
2018.08.03
EU:EUは2020年以降、より柔軟な新たな料金制度導入を促進か
2018年8月3日付の専門誌は、EUが2020年に施行するとみられる新たな電気料金制度では、より柔軟な制度の導入が求められると伝えた。この制度は再生可能エネルギーの導入促進やスマートメーターの普及を念頭に置いたもので、既にスペインや北欧諸国では広く採用されている時間帯別料金制度などがモデルとなると考えられる。専門家は「欧州の消費者は再エネの導入やインターネットに接続した家電の普及により、ダイナミックな電気料金制度を採用することでスポットの卸電力市場の恩恵を享受できる」としている。EDFやセントリカなど既存の大手事業者の反応は鈍いが、電力市場に新規参入した小売事業者の中には、30分あるいは1時間単位で電気料金を変える会社もあり、小売事業者の間で大きなうねりになる可能性があるとされる。 印刷用PDF
2018.08.02
米国:マサチューセッツ州の洋上風力が6.5セント/kWhで成約
専門誌は2018年8月2日、マサチューセッツ州沖で計画されている洋上風力発電(出力80万kW)からの電力購入について報じ、65ドル/MWh(約7.2円/kWh)で成約したと伝えた。この電力の購入者は複数の電力小売事業者で、通常の市場を通じて電力と再エネ証書を購入すると合計79ドル/MWhとなるため、この案件の契約で14ドル/MWh節約できると話している。マサチューセッツ州では2016年に成立した法律で、電力小売事業者に対して10年以内に160万kWの洋上風力発電からの電力購入を求めており、今回の契約により半分を満たすことになる。なお、2016年にロード・アイランド州で契約した洋上風力案件(3万kW)は244ドル/MWh(約27円/kWh)で契約し、本年認可されたメリーランド州の案件は132ドル/MWh(約15円/kWh)となっており、コストダウンが急速に進んでいる。 印刷用PDF
2018.08.01
米国:カナダの投資会社は、ウェスチングハウス社取得手続きを完了
カナダの投資会社であるブルックフィールド・ビジネス・パートナーズ(Brookfield Business Partners LP)は2018年8月1日、東芝との間で進められていたウェスチングハウス(Westinghouse, WH)社グループの取得手続きが完了したと発表した。WH社の売却を含めた再建案は本年3月に米国連邦破産裁判所の承認を得て、すでに4月には米国内事業等を入手済みである。今回、欧州など米国外の事業を管理していた英国籍の持株会社の取得手続きが完了し、ブルックフィールド社はWH社全体を買収したことになる。WH社は、米国連邦破産法11条適応から立ち直り、変革を通じて原子力業界のリーダーを目指したいと発表している。また東芝は、これまでに行使されなかった親会社保証相当額について、今回の手続き完了を以て損失発生の可能性が低いと見込まれること等により、引当金の戻入れ等の決算手続きを業績見通し通りに行うと発表した。 印刷用PDF
2018.07.31
バングラデシュ:ADB、バングラデシュの送電線プロジェクトに3.57億ドル融資
アジア開発銀行(ADB)は2018年7月31日、バングラデシュ国内の送電線増強計画に対し、3億5,700万ドルを融資すると発表した。同国の送電会社であるバングラデシュ電力系統会社は、2021年までに同国の電化率100%達成を目的とした南西部送電線増強計画を打ち出しており、同国南西部において送電線・変電所・発電所の増強プロジェクトを示している。主なプロジェクトは、126km(Barisal~Faridpur)の230kV送電線開発や、104km(Bogra~Rohanpur)の400kV送電線の開発である。これらに加えて、同計画にはKhulna地域における80万kWのコンバインドガス火力発電所建設や、その他の送電線や変電所の拡張プロジェクトも含まれている。 印刷用PDF
2018.07.31
ドイツ・ポーランド:メルセデス社、自動車メーカーで欧州初の再エネPPAを締結
独メルセデス・ベンツは2018年7月31日、ポーランドで建設中のJawor自動車製造工場について、ドイツの再エネ事業者VSB社との間で風力発電の電力売買契約(PPA)を締結したと発表した。2019年の工場操業開始以降、工場から10km離れたTaczalin陸上風力発電所(4万5,000kW)から供給を受ける予定(契約期間や金額は不明)。同工場では、バイオマスからの熱調達も計画しており、再エネ100%による電気・熱の確保を図るとしている。欧州風力発電業界団体WindEuropeによれば、再エネ事業者と最終需要家のPPA締結はポーランド初であり、自動車メーカーによる再エネPPA締結は欧州初である。 印刷用PDF
2018.07.31
米国:各州政府、PJMの容量市場改革案を否決したFERCへ再審理を要求
2018年7月31日の現地報道によると、6月29日に連邦エネルギー規制委員会(FERC)が米国北東部の系統運用者PJMの容量市場の改革提案を否決し、再検討するよう命じた裁定に対して、PJM管内のイリノイ州、ニュージャージー州、メリーランド州などの州政府は、市場参加者、環境支持団体などを伴って7月30日にFERCに再審理を要求した。原子力や再エネに対する州の助成制度が、容量市場の価格を不適切に低減させているとしたFERCに対して、各州政府はPJMの容量市場では十分な予備力が確保できているため、価格の低減は発電設備が過剰であることによるものだと主張し、FERCによる改革案の否決は、地域内の電源構成を管轄する州政府の権限を超えるもので、州政策を妨害していると訴えている。FERCは今後30日以内にこの再審理要求へ回答する予定である。 印刷用PDF
2018.07.27
欧州:熱波で発電所の減負荷や運用停止が発生
2018年7月27日付の報道によると、熱波に見舞われた欧州各地で、発電所の運転に影響が出ている。原子力発電では、フランスEDF のSt Alban1号機が冷却水の温度上昇を含む環境的要因により出力を135万5,000kWから105万kW へと下げて運転した。なお、発電所が立地する地域は、ローヌ川の流域で、熱波警報が発令されていた。同様にフィンランドのFortumのLoviisa発電所においても冷却水の温度上昇等の影響により、出力は100万9,000kW から86万4,000kWへと引き下げられた。また、石炭火力は冷却水温度上昇の他に、河川の水位が低下したことで石炭運搬へ支障が出た。具体的には、ドイツの発電所業者であるSteag のBergkamen A発電所が、燃料不足等により出力を71万5,000kWから25万kWへ出力を下げて運転した他、RWEのWestfalen E発電所では、オフピークでの減負荷や週末の停止運用を余儀なくされた。今後の欧州における気温については、8月上旬で低下するとの予報もあるが、一方で、8月末までは気温が高い状態が継続し、8月上旬の欧州の中央~北部地域においては、例年より3~6℃気温が高くなるとの予報もあり、予断を許さない状況が続いている。 印刷用PDF
2018.07.25
ラオス:建設中のセピアン・セナムノイ発電所のダムが決壊
2018年7月25日の現地報道などによると、7月23日夜、ラオス南東部アタプー県で建設中のセピアン・セナムノイ水力発電所(出力41万kW)のダムの一部が決壊し、付近の村が土砂流に襲われた。これにより6,600人以上が被災した模様である。同発電所は韓国企業2社(SKエンジニアリング、韓国西部発電)が権益の過半(51%)を占め、その他にRatchaburi Electricity Generating Holding(タイ)およびラオス持株公社(LHSE)も参加している案件である。同発電所は2019年初頭の運開を目指し、建設の最終段階にあった。 印刷用PDF
2018.07.24
フランス・ドイツ:仏保険会社、RWEの石炭火力建設への出資から撤退
2018年7月24日付の報道によると、フランスの保険会社Macif とAG2R La Mondiale は、新規に石炭火力発電所建設を計画する事業者への出資から撤退する声明を発表した。両社は計約120の石炭火力発電会社に対し出資しているが、うち7割ほどがドイツのRWEと関わりのある企業で、RWEは当該決定に重大な影響を受けることとなる。RWEに対する保険会社からの出資はすでにAllianz、AXA、Generali、SCOR が打ち切っているものの、French Bank BNP Paribas とGerman reinsurer Munich Re.の2社は出資を継続する形となる。昨年11月、複数の環境団体が実施した調査によると、世界有数の保険会社のうち15社が既に石炭投資から撤退する旨を表明している。 印刷用PDF
2018.07.21
米国:上院、高レベル処分場計画再開に関する2019年度予算を削除
米国の上下両院協議会は2018 年7月21日、ネバダ州のユッカマウンテン放射性廃棄物最終処分場に向けた3,000万ドルの予算を、2019年度国防予算法案から除くことを決定した。ディーン・ヘラー上院議員(共和党、ネバタ州)が、軍事委員会委員長のマケイン上院議員(民主党、アリゾナ州)に同要請を行ったとされる。下院では、トランプ政権の要求により、同予算とともに、安全審査再開のための予算も承認されていた。しかし、上院予算委員会はこの6月、下院で承認された1億2,000万ドルの予算請求を却下、ユッカマウンテン再開をめぐる上記二つの予算はいずれも削除された。2018年11月の中間選挙後の議会で、本件に関する動きが再開されると予想される。 印刷用PDF
2018.07.17
中国:CNNC、多目的原子力砕氷船の建造を計画
2018年7月17日の報道によると、中国核工業集団有限公司(CNNC)のウェブサイトにおいて、6 月23日、原子力砕氷船の建造に関する入札が発表された。同プロジェクトを進めるのはJVの中国海上原子力開発(CMNPD)で、昨年、中国核能電力股?有限公司(CNNP)を筆頭に、江南造船所や上海電機などの出資を受けて設立された。この中国として初めてとなる原子力船は、極地における砕氷能力だけでなく、水路開拓、捜索・救助作業、エネルギーや物資輸送支援等、多くの用途に対応できる能力を持つ「原子力砕氷船 兼 総合支援船」となる。同船には、CNNC の小型モジュール炉(SMR)技術が用いられる予定である。同社は現在、第3 世代SMRとして凌龍1(Linglong 1)を開発している。 印刷用PDF
2018.07.17
中国・欧州・米国:CGN、欧州の大規模風力発電所の筆頭株主になる
中国広核集団有限公司(CGN)傘下の中広核欧州能源公司(CGN Europe Energy:2014年設立)は2018年7月17日、Macquarie 銀行(オーストラリア最大の投資銀行)と米国のゼネラル・エレクトリック(GE)社のコンソーシアムがスウェーデン(ピーテオー市)で建設事業を進めているNorth Pole風力発電所(64万9,770kW:3,630kW×179基)について、同コンソーシアムから発電所の株式の75%を取得したと発表した(取得額は不明)。同発電所は、2019年末までに建設工事が完了する予定である。なお、CGN Europe Energyは、現在、英国、フランス、ベルギー、アイルランドおよびオランダの5カ国で再エネ発電事業を展開している。 印刷用PDF
2018.07.16
米国:NYISO、卸電力市場でのカーボンプライシング導入は2021年以降
ニューヨーク(NY)州の卸電力市場を運営するNYISOがタスクフォースで使用した2018年7月16日付の草案によると、炭素価格が卸電力市場に組み込まれる時期は早くとも2021年の第2四半期以降になる見通しである。NY州は温室効果ガス(GHG)排出削減目標として2030年までに40%、2050年までに80%(いずれも1990年比)削減する計画で、NYISOは卸電力取引に炭素価格を導入することで州が実施する政策を補完することを検討している。炭素価格については、既存の再エネ導入促進助成金であるクリーン電力証書(REC)から補助を受けた事業者が炭素価格からも補助金を受け取ることは、需要家に対し二重にコストを負担させるおそれがあるとの懸念が州内産業および商業組織等から示されていた。これに対しNYISOは同草案の中で2020年1月以前にRECによる補助金を受け取った事業者は炭素価格を受け取る資格が得られないこととする対策案を示した。 印刷用PDF
2018.07.14
中国:甘粛省酒泉市、2020年まで風力発電所の容量を1,100万kWに拡大予定
2018年7月14日付の電力専門紙は、シルクロードの重要な拠点として知られる北西部の甘粛省酒泉市が風力発電開発を推進し、風力発電所の設備容量を現在の900万kW から2020年までに1,100 万kW へ引き上げると報じた。同市は風力資源が豊富で、資源量は2億1,000万kW、そのうち8,000万kW が技術的開発可能容量と推定され、2010年から風力開発が進められている。 印刷用PDF
2018.07.12
フランス・ドイツ:仏独政府、エネルギー転換での協力強化に合意
フランスのニコラ・ユロ環境連帯移行大臣とドイツのアルトマイヤー連邦経済エネルギー大臣は2018年7月12日、パリで会談し、エネルギー転換に関する仏独協力の共同声明を発表した。両大臣は、原子力および石炭火力発電所閉鎖に関する両国の目標を再確認し、閉鎖予定のフェッセンハイム原子力発電所(フランスのドイツ国境付近に所在)の地域振興、北海における洋上風力開発、国際連系および熱回収の強化、蓄電や水素技術の開発などに関する協力に合意した。また、2018年9月6日に仏独政府間の作業グループを設置し、炭素価格の下限設定などの経済的課題について協議を進めることを確認した。両大臣はまた、「両国で策定される計画のシナジー効果を上げるため、気候変動計画の策定で協働し、電源構成想定について情報交換することを希望する」とした。またユロ大臣は「2018年秋頃に策定予定の『エネルギー多年度計画』(PPE)については、ドイツにも諮問する」とした。 印刷用PDF
2018.07.12
英国:政府、EU離脱方針をまとめた白書を発表
英国政府は2018 年7 月12 日、EU からの離脱方針をまとめた白書を発表した。同白書は、98 ページにわたり経済関係や安全保障などについてEU との関係を提案しており、英国はこれをもとにEU との交渉を進める。同白書では、物品の自由貿易圏構想の確立を提案の核に据え、離脱後もEU との緊密な関係を継続する方針が盛り込まれた。電気とガスについては、北アイルランドとアイルランド間の単一卸市場(SEM)の継続的な運営、EU との電力・ガス取引やデータ共有、欧州送電系統運用者ネットワーク(ENTSO-E)との継続的な協調関係、またEU 域内市場(IEM)から英国が離脱したとしても、連系線を通じた取引を継続することが提案された。原子力については、欧州原子力共同体(Euratom)との原子力協力協定(NCA)の締結が提案された。同協定の下、英国原子力規制局(ONR)とEuratom との協力関係構築、Euratom の研究・訓練プログラムへの英国の参加、核物質の供給のための継続的な契約調整、機微な核物質・核技術の輸出入管理の簡素化、原子力安全に関する技術的協力の提供が提案された。 印刷用PDF
2018.07.12
米国:内務省、石油・天然ガス開発用にメキシコ湾沖エリア入札を発表
内務省は2018年7月12日、メキシコ湾沖エリア約7,800万エーカーを石油・天然ガスの探鉱開発を目的にリースすると発表した(Lease Sale 251)。トランプ政権の「アメリカ・ファーストの沖合エネルギー戦略」(America-First Offshore Energy Strategy)に基づくものであり、これによって未利用であったすべての連邦海洋エリアが利用可能となる。入札は2018年8月15日に予定されている。メキシコ湾沖には、未開発の石油480億バレルと天然ガス141兆立方フィートが埋蔵されていると推測されている。 印刷用PDF
2018.07.14
バングラデシュ:ルプール原子力2号機が建設着工
ロシアの国営原子力企業ロスアトムは2018年7月14日、バングラデシュのルプール2号機建設の着工(ファーストコンクリート注入)を発表した。バングラデシュ原子力委員会(BAEC)は同年7月8日、同号機の設計および建設許可を原子力規制当局(BAERA)より受領していた。同発電所の設計および建設は、ロスアトム傘下のアトムストロイエクスポルト社が、機器製造は、同傘下のアトムエネルゴマシ社が担う。運開予定は1号機が2023年、2号機が2024年となっている。 印刷用PDF
2018.07.12
中国:国産のデジタル制御システム(DCS)を採用した原子炉が商業運転
中国広核集団有限公司(CGN)は2018年7月12日、国産のデジタル制御システム(DCS)を採用した陽江原子力発電所5号機(108万kW:PWR)が商業運転を開始したと発表した。国産のDCSを採用した原子炉の商業運転は国内初である。同社の関係者は「安全性を大幅に改善した国産DCSを採用している」とコメントしている。なお、同5号機は、既に運開している1~4号機(フランスの技術に基づいて開発した第2世代+PWR「CPR1000」:各108万kW)を改良した「ACPR1000」(第3世代の技術特性を有する炉)である。 印刷用PDF
2018.07.12
EU:欧州裁判所、ヒンクリーポイントCの固定買取制度に対する訴えを却下
欧州裁判所は2018年7月12日、オーストリア政府とルクセンブルク政府による英国ヒンクリーポイントC原子力発電所プロジェクト(EPR、160万kW×2)への国家援助を欧州委員会が認めたことに対する異議申し立てを却下した。両国は、同発電所に対する固定価格買取制度(FIT-CfD)の適用を欧州委員会が認めたことに対し、業界の振興のため国家補助は不適当として、2015年10月に欧州委員会に対し訴訟を提起していた。今回の判決の理由として、欧州裁判所は、各加盟国は自国のエネルギー構成を自由に選択する権利があり、それに対する援助を行う権利があること、また、プロジェクトの投資リスクをヘッジする上で、市場ベースの資金調達等その他有効な手法が存在しないことを挙げており、ヒンクリーポイントCへの国家補助の正当性を認めた形となった。 印刷用PDF
2018.07.11
米国:SC州、ネットメータリングの屋上太陽光導入量が上限容量に到達
サウスカロライナ州大手電力会社のDuke Energy Carolinas(DEC)社は2018年7月11日、同州北部にて、ネットメータリングを条件とした屋上太陽光発電の導入量が上限容量である総発電設備容量の2%に達したと発表した。同一条件での導入申請は7月末まで受け付ける。また同月12日、買い取り条件は異なるが、屋上太陽光発電の余剰電力購入を継続することを表明した。同州では2020年までに民間で4万kWの太陽光発電を導入する政策目標を掲げており、同社が導入インセンティブを与えることで達成時期が前倒しされる見通しである。同州では既に5,000軒以上の住宅や事業所内に太陽光発電設備が設置されている。同社では太陽光発電の導入を加速するために、太陽光発電設置者に対して、既に5,000万ドル以上のリベートを支払っている。 印刷用PDF
2018.07.11
米国:カリフォルニア州、2020年の排出削減目標を前倒しで達成
2018年7月11日の専門誌は、2016年のカリフォルニア州の温室効果ガス(GHG)排出量が4億2,940万tCO2となり、2020年の目標である1990年の排出量(4億3,100万tCO2)を下回り、前倒しで目標を達成したと伝えた。カリフォルニア州のGHG排出量は2004年にピーク(4億9,370万tCO2)に達し、その後、2015年には4億4,140万tCO2まで減少し、2016年に目標に到達したもの。中でも電力部門のCO2排出量削減の影響が大きく、州外からの輸入水力が39%、太陽光発電は33%それぞれ増加し、天然ガス火力は15%減少したため、電力全体では前年から18%減少し、GHG排出量に占める割合は16%(輸入電力分を含む)まで低下した。カリフォルニア州では、2030年に1990年比でGHG排出量を40%削減することを目標としており、州関係者はこの目標の達成にも自信を見せるが、州内のGHG排出量の40%以上を占める運輸部門からのCO2排出量は増加しており、目標達成は難しいと考えられる。 印刷用PDF
2018.07.05
ブラジル:配電6社の民営化法案、連邦下院を通過
エネルギー情報サイトは2018年7月5日、ブラジル連邦下院議会において連邦電力エレトロブラス傘下の6配電会社の民営化に関する法案が7月4日に承認されたことを伝えた。今後、上院議会での審議を経て、法制化される見込みである。入札は7月26日にサンパウロのB3株式取引市場で開催されることが既に決まっており、エレトロブラスが所有する北部6州の配電会社の株式90%相当が売却対象となる。売却対象の配電6社の顧客数は合計1,300万軒、供給エリアはアマゾン流域を含む、面積246万km2におよぶ広大な地域となる。エレトロブラス傘下の民営化では、本件に先立って、2017年にゴイアス州の配電会社Celg-Dがイタリアエネルギー大手エネル(現地法人Enel Brasil)に資本移転されている。ただし、今回の6社はCelg-Dと比べていずれも需要密度が低く、事業規模も小さいため、最終的にどのような企業が入札に参加するかその行方が注目されている。 印刷用PDF
2018.07.05
米国:環環境保護局長官スコット・プルーイット氏が辞任
環境保護局(EPA)のスコット・プルーイット長官が2018年7月5日、辞任した。トランプ大統領が自身のツイッターで、プルーイット氏の辞任届を受理したことを明らかにした。プルーイット氏を巡っては、エネルギー関連のロビイストから格安でマンションを借りるなど、数々の倫理規定抵触の疑いが浮上していた。同氏は、トランプ氏のパリ協定離脱決定を強く支持したことでも知られる。プルーイット氏は辞任の理由について、自身と家族への執拗な批判を挙げている。長官代理には現在のEPA副長官で、以前は石炭業界のロビイストであったアンドリュー・ウィーラー氏が就く予定である。同氏はインタビューに答え、「気候変動は現実であり、人間が気候に影響を与えていると信じている」と述べた。 印刷用PDF
2018.07.04
中国:国家核安全局、三門原子力2号機(AP1000)の燃料装荷を認可
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2018年7月4日、原子力規制機関である生態環境部(旧環境保護部)傘下の国家核安全局(NNSA)から、三門原子力発電所2号機(125万kW、AP1000)の燃料装荷を認可されたと発表した。同2号機の燃料装荷が実現されれば、同発電所1号機(燃料装荷の認可は2018年4月25日)、海陽発電所1号機(同年6月30日)に次ぎ、AP1000型原子炉として世界で3番目の事例となる。 印刷用PDF
2018.07.03
英国:コンサル会社、再エネPPAのマッチングサイトを開設
英国の再エネコンサルティング会社Almach社は2018年7月3日、再エネの電力販売契約(PPA)の締結を斡旋するサイトを開設したと発表した。RE-searchと名付けられた会員制サイトでは、Almach社と契約した世界の再エネプロジェクトが掲載され、再エネ電力の買い手はニーズにあったプロジェクトを選択してPPA締結の申込を行う。また当サイトでは再エネ証書の販売も仲介する。PPAは再エネ補助金額が低減していく中で、再エネ発電事業者の資金調達に有益なスキームとして注目されているが、買い手にとっては最適なプロジェクトを探すのが難しいことに加え、PPAの契約形態が多種多様で手続きに時間を要することが指摘されている。Almach社は、世界の再エネプロジェクトをショーウィンドーに入れて契約の標準化を進めることで、透明性と流動性の高い再エネ市場の構築を目指すとしている。 印刷用PDF
2018.07.03
米国:カリフォルニア州も再エネ電源100%を目指す州法制定へ
2018年7月3日付の業界紙によると、カリフォルニア州議会の下院公益事業およびエネルギー委員会(Assembly Utilities and Energy Committee)は10対5の投票で、2045年のクリーンエネルギーを100%と設定する法案SB100を承認した。同法案は既に上院が承認しており、下院本会議(the full Assembly)で承認されれば、署名することを明らかにしているジェリー・ブラウン知事(民主党系)のもとに送付される。法案が可決されればカリフォルニア州は、電力会社がCO2を排出しない再生可能エネルギー等から電力を100%調達する構想を定めた米国の州として、ハワイ州に次いで2番目になる。 印刷用PDF
2018.06.29
ヨルダン・中国:ヨルダン、原子力発電所新設計画を大型炉から小型炉へ変更
ヨルダンの原子力委員会委員長Dr.カルド・トゥーカーンは2018年6月29日、同国はロシア協力による合計出力200万kWの原子力発電所新設計画を放棄したと発表した。同氏は記者会見で、原子力委員会は大型炉の建設計画を止め、小型炉の建設を検討することになったと述べた。小型炉は、投資規模が小さく、大型炉に比べ国際的に資金調達が容易であり、福島第一事故以降、世界的に広く設計・計画が進められていると同氏は説明した。また同氏によると、ヨルダン原子力委員会は、中国核工業集団公司(CNNC)との間で、中国技術の経済的フィージビリティスタディを実施するために2件の覚書を2018年に締結した。同委員会は、中国で建設中のものと同じ小型炉を建設する方向で現在交渉を進めていることも明らかにした。ただし、中国の小型炉が実際に稼働し、さらに系統接続後2年間の運転が確認されるまでは、契約には署名しないとしている。 印刷用PDF
2018.06.26
デンマーク:大手電力会社が再エネに注力するため配電事業を売却へ
デンマークの電力事業者のエルステッド社は2018年6月26日、取締役会において、国内の配電事業などを売却することを決定したことを発表した。エルステッドは昨年10月にDongエナジーから社名を変更したが、近年、欧州やアジアなどで洋上風力事業への投資を活発に行っていた。エルステッドの声明では、年間投資額の85%が洋上風力関連に向けられており、さらにその他の再生可能エネルギーを含めると割合は大きくなる。一方、国内ではコペンハーゲンや周辺で100万軒への配電事業や小売事業を行っているが、今後の成長は限られていると同社は分析している。再生可能エネルギー事業は今後もコスト低下が続き、補助金の活用は少なくなると想定され、エルステッドとしては今後も洋上風力をはじめとする再生可能エネルギーの割合を拡大する方針で、この分野の事業戦略上の重要性は高まることから、今回の決定に至ったと説明している。今後は2019年の上半期中に売却先の選定に向けた検討が開始されると見られるが、年金基金などが候補として上がっている。 印刷用PDF
2018.06.25
米国:格付け会社、電気事業者に初めてのネガティブ評価
2018年6月25日付の業界誌によると、3大格付け会社の一つであるMoody’s Investor Service社が米国電力業界の全体展望について、同社が格付けを始めた歴史の中で初めて悲観的評価を示した。その結果として、Duke Energy社、Avista社、ConEd社等を含む電気事業者24社が「安定的な見通し」から「ネガティブ」へ、American Electric Power社は「ポジティブ」から「安定的な見通し」へと、それぞれ格下げとなった。この格下げの要因として、Moody’s社は、2018年1月に施行された税制改革(法人税率が35%から21%へと減税)の影響によるものとしている。この税制改革によって、規制産業である電気事業者は、減税分を消費者に還元するよう規制機関に求められることや、税制改革の影響などによって現金不足となり、債務不履行となる可能性が増すからである。一方で、Moody’s社は今から12~18カ月後に、税制改革が各電気事業者にどのような結果をもたらすか、その結果によっては「安定的な見通し」に戻す可能性もあるとしている。そして、上記の24社以外の多くの電気事業者は、税制改革の影響をそれほど受けることはないだろうとしている。Moody’s社はまた、昨今の電力需要の低下と業界の急激な変化といった電気事業者が直面する課題も、格付けのネガティブ要因としている。逆に、コミュニティ・アグリゲーター事業者であるカリフォルニア州のMarin Clean Energy社は、再エネとその成長性により、「安定的な見通し」の格付けとなった。 印刷用PDF
2018.06.21
ナイジェリア:ガスパイプライン破裂による供給力不足で計画停電を実施
2018年6月21日の現地報道によると、6月15日にガス公社(NGC)所有のガスパイプラインの破裂を原因とし、Shell社の運営するガス田の供給に問題が発生し、国内6カ所のガス火力発電所へのガス供給が滞った。その結果、前日には399万kWであった同国の供給力は、約109万kWの供給力が脱落し、ナイジェリア送電会社(TCN)は系統維持のため計画停電を実施した。ガス供給は徐々に復旧され、6月19日には、電力供給力は388万kWにまで回復している。同国では2018年1月にもパイプラインの損傷による供給力不足が発生しており、その際は系統全停にまで至った経緯がある。 印刷用PDF
2018.06.21
米国:原子力発電事業者が炭素税導入を支持
2018年6月21日付の専門誌によると、米国の大手電力事業者が連邦大での炭素税導入を支持したことを伝えた。数多くの原子力発電所を運営するExelonと太陽光発電大手のFirst Solar は超党派で検討が進められている炭素税について導入を支持することを明らかにした。検討が進む案は40ドル/tCO2を化石燃料に課税し、得られる収益は国民に還付することになっており、共和党、民主党の超党派で検討されている。この案についてはこれまで石油メジャーも支持を表明している。Exelonはこれまで州レベルで検討されている炭素税へも支持を表明しており、2014年には「10ドル/tCO2以上の炭素税が導入されれば、イリノイ州で原子力発電所の運転を継続できる」としている。 印刷用PDF
2018.06.21
米国:ニューヨーク州、電力貯蔵に関する新たな包括的ロードマップを公表
ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏は2018年6月21日、電力貯蔵に関する新たな包括的ロードマップを公表した。同州の電力貯蔵の導入目標を、2025年までに150万kWとした。本目標を達成することで、20億ドルの利益が同州居住者にもたらされ、また新たに3万人の雇用が創出されるとした。同氏は「クリーンエネルギーは地球の未来であり、ニューヨークは気候変動と闘うために、本技術に関して我が国を先導し、次世代に資源を残す」とした。 印刷用PDF
2018.06.19
欧州:2030年のエネルギー効率化目標32.5%で関係者が合意
欧州委員会、欧州議会、欧州閣僚理事会の3者は2018年6月19日、EUエネルギー効率化指令改定案の内容について、非公式な合意に至った。関係者の間で意見の隔たりがあった2030年のエネルギー効率化目標については、EU全体で32.5%(指標的目標)とすること、少なくとも2023年までにこれを引き上げる方向で見直しをする条項を盛り込むこととされた(欧州委員会による当初案の30%に対し、欧州議会は35%を主張していた)。本改定案は2016年11月に欧州委員会が発表したエネルギー政策に関する一連の法令案(CEP:Clean Energy Package)の一つであり、今後、欧州議会、閣僚理事会のそれぞれにおける正式な採択を経て、成立する運びとなる。 印刷用PDF
2018.06.18
欧州・ロシア・ウクライナ:ウクライナ、ノルド・ストリーム2に反対表明
2018年6月18日の現地報道によると、ウクライナのポロシェンコ大統領が、ロシア産の天然ガスをバルト海底を通るパイプラインでドイツへ輸出する計画(「ノルド・ストリーム2」)に対し、実現を阻止するため、EU内の事業者によるコンソーシアムを立ち上げることを表明している。コンソーシアムに参加する企業は明らかにされていないが、ウクライナのガス輸送システムの管理を実施することなどをドイツ企業に提案しているとされる。ポロシェンコ大統領は、ノルド・ストリーム2が完成しガス輸送がバルト海ルートで実施されると、ウクライナは現在の国防費に匹敵する約30億ドルの収入を失うことになるとしており、ノルド・ストリーム2は完全に政治的なプロジェクトであるとしている。 印刷用PDF
2018.06.18
中国・ロシア:中国CNNCとロシア・ロスアトム、原発開発等に関する契約を締結
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2018年6月18日、北京市においてロシアの国営原子力企業であるロスアトム(Rosatom)社と「田湾原子力発電所7、8号機」、「徐大堡原子力発電所」および「中国型・高速炉」の開発に関する契約を締結したと発表した。契約額は200億元(約3,460億円)以上で、両社が共同で、田湾、徐大堡の両原子力発電所のサイトにVVER1200型ユニット(合計4基)を建設するほか、Rosatom社が中国型・高速炉に対する技術協力を実施することになっている。なお、今回の契約は2016年に両国の間で締結された「民生用・原子力の協力深化に関する共同声明」に基づくもので、同声明では、原子力発電所の新設、高速炉、核安全、第三国での原子力開発、原子力の応用技術などの分野で、相互協力を強化することが謳われている。 印刷用PDF
2018.06.16
韓国:政府の脱原発政策に従い月城原子力発電所1号機の運転を停止
韓国水力原子力発電(KHNP)は2018年6月16日、政府の脱原発政策に従い月城(Wolsong)原子力発電所1号機(67万8,600kW)を廃止するため、同1号機の運転を停止したと発表した。同1号機は1982年に運開後、2012年に設計寿命を迎えたが、10年間の運転延長が認められ2015年に運転を再開した。その後、文政権の脱原発政策により2018年中に廃止することが決定した。 印刷用PDF
2018.06.13
米国:研究機関が海水からイエローケーキを製造することに成功
パシフィックノースウェスト国立研究所(PNNL:Pacific Northwest National Laboratory)は2018年6月13日、アクリル繊維を使って海水から回収したウランからイエローケーキを製造することに成功したと発表した。このアクリル繊維は安価な素材でできているため、ウラン鉱山から産出される通常のウランに対して価格競争力を有すると研究チームは述べている。 印刷用PDF
2018.06.12
米国:NV Energy社が2.3セント/kWhで太陽光の電力売買契約を提案
2018年6月12日付の業界誌によると、ネバダ州において、私営電力会社NV Energyは、Eagle Shadow Mountain社が建設中の太陽光発電所(30万kW)と2.376セント(約2.6円)/kWhで25年間の電力売買契約(PPA)を締結することを提案している。同誌によれば、報告されている太陽光発電プロジェクトのPPAとして、これまで米国で最も安い契約とされていたアリゾナ州での2.499セント/kWhを下回り、米国で最安値を更新する可能性がある。 印刷用PDF
2018.06.12
米国:エネルギー省、州ごとのEVとガソリン車の燃料代比較サイトを作成
2018年6月12日付の専門誌は、米国エネルギー省(DOE)がEVとガソリン車の燃料費用比較が州ごとにできるサイトを開設したと報じた。EVはガソリン車と比較して効率が良いが、燃料費用がどの程度節約できるかは、ガソリン価格や電気代が変動し、州ごとにも異なることから複雑な計算が必要であった。この問題に対応するため、DOEではeGallon tool を公表し、ガソリン価格や家庭用の電気料金を使って一定の走行をした場合の燃料費用の比較結果を示した。これによれば、すべての州でEVの方が安価で、全米平均ではEVの燃料代(電気料金)が60%安く、電気料金の高いハワイ州を除くすべての州で20%以上の燃料代が節約される結果となる。最も節約割合が高いワシントン州では、74%節約できるとの結果であるが、これは家庭用の電気料金が安価であることが原因である。 印刷用PDF
2018.06.11
韓国:世界の主要都市の中でソウル市のCO2排出量が最大
韓国の大手経済紙は2018年6月11日、ノルウェー科学技術大学(NTNU:Norges Teknisk-Naturuvitenskapelige Universitet)が実施した「主要都市の二酸化炭素(CO2)排出量調査」において、ソウル市が最も排出量が多い都市として評価されたと報じた。同大学は、189カ国の中から1万3,000都市を選定し、人口や所得、工業化などの資料をもとにCO2排出量を試算した結果、ソウル市の排出量が2億7,610万CO2t/年で、中国・広州市の2億7,200万CO2t/年、米国・ニューヨーク市の2億3,350万CO2t/年を上回り、最も排出量が多い都市であった。なお、韓国の他の都市の評価は、釜山市が4,230万CO2t/年(50位)、大邱市が1,920万CO2t/年(126位)などとなっている。 印刷用PDF
2018.06.11
フランス:国内初のPower to Gas実証プロジェクト「GRHYD」が開始
大手エネルギー事業者Engieは2018年6月11日、フランス北部の都市ダンケルクのカペル・ラ・グランドという地域で、国内初のPower to Gas実証プロジェクト「GRHYD」を開始した。同プロジェクトには、政府から1,500万ユーロの補助が拠出される。電気分解による水素製造と貯蔵、およびガス配管網への水素注入を6%から開始し最大20%まで行い、対象地域100世帯への混合ガス(水素と天然ガス)供給を、2年間にわたり試験的に実施する。なお、政府が2018年6月1日に発表した「国家水素計画」では、ガス配管網への水素注入の技術的・経済的条件を明確にすることが規定されている。同プロジェクトはEngieが主導するが、Areva H2Gen、原子力・代替エネルギー庁(CEA)、水素事業者McPhyなど10の機関や企業も参加している。 印刷用PDF
2018.06.09
ロシア:政府は2018年中に新たなエネルギー戦略の検討を図る可能性
2018年6月9日付現地報道によると、2035年までのロシア・エネルギー戦略が2018年中にも政府による検討に付される可能性がある。エネルギー省のテクセル第一副大臣が報道陣に対して明らかにした。エネルギー省は現在、エネルギー戦略の改訂作業を進めており、テクセル第一副大臣によれば、電気事業の分野では、再エネ支援制度の延長、電力設備の近代化プログラム、電力小売市場における競争の推進などが、新たなエネルギー戦略に盛り込まれる予定である。ロシアでは、エネルギー戦略の改訂作業が数年前から開始されており、エネルギー省は2015年に最初の素案を策定していたが、その後の油価の変動や、欧米等による経済制裁など、ロシアのエネルギー事業をめぐる不透明な要因が浮上したこともあり、政府による正式な採択は大幅に遅れている。 印刷用PDF
2018.06.07
米国:ナバホ石炭火力発電所が2019年中に閉鎖の可能性
2018年6月7日付の業界紙によると、コロラド川からアリゾナ州の中南部エリアへ水を供給しているCentral Arizona Project(CAP)は、取締役会において、ナバホ石炭火力発電所(NGS:Navajo Generation Station)と契約している225万kWの電力購入契約(PPA:Power Purchase Agreement)を更新しないことに決めた。ナバホ石炭火力発電所の主な収入源は、CAPとのPPAであるため、本契約が満期を迎える2019年12月に発電所は閉鎖する可能性がある。CAPはナバホ石炭火力発電所からの電力購入を終えた後、Salt River Project(SRP:アリゾナ州の電力会社)と5年のPPA、メスキートSolar 1(アリゾナ州マリコパ郡に設置された15万kWの太陽光発電)と20年のPPAを締結すると発表している。それぞれの発電単価は、NGS:5.6セント/kWh、SRP:3.6セント/kWh、Solar 1:2.5セント/kWhと見積もられている。 印刷用PDF
2018.06.06
タイ:政府、EGATの新「5カ年・送電線建設計画」を承認
タイ発電公社(EGAT)は2018年6月6日、総額72億5,000万バーツ(約250億円)を投じて実施する新たな「5カ年・送電線建設計画:2018~2022年」(5-Year Transmission Development Plan:2018~2022)が政府の承認を得たと発表した。同計画では、各地の送電網を増強するとともに、発電事業者のGulf Energy Development Co.がタイ中部で建設中の2カ所のコンバインドサイクル発電所(各250万kW)が2020~2021年に運開するため、両発電所と送電系統を結ぶ230kV送電線の建設工事などを実施することになっている。 印刷用PDF
2018.06.05
インド:政府、農村部での太陽光の活用促進に2.4兆円を拠出
2018年6月5日付の報道によると、インド政府は2018年7月から、農村部での太陽光発電の活用を促進する「農家のエネルギー・セキュリティ&向上運動(KUSUM)」に着手する。政府予算は1兆4,000億ルピー(約2兆4,000億円)。主な内容は、(1)農村への太陽光パネル(500~2,000kW)の設置(計1,000万kW)、(2)系統に接続していない農家向けに、太陽光を電源とするオフグリッドの灌漑ポンプの設置(175万台)、(3)既存の灌漑ポンプ電源の太陽光への切り替え(100万台)、および余剰電力の売電を可能とすること、(4)政府の設置する灌漑用・飲料用井戸での太陽光の活用、である。灌漑ポンプの電源を太陽光に切り替えることで、農家の電気代の削減や新たな収入源とするとしている。まずは、マディヤプラデシュ州とラジャスタン州の2州で実施される予定である。 印刷用PDF
2018.06.04
世界:大手機関投資家、G7諸国に対して石炭火力の停止強化を呼びかけ
26兆ドル(約3,000億円)を運用する大手機関投資家288社は2018年6月4日、「世界的にクリーンエネルギーへの変化が起きているが、政府による努力がさらに必要」とする声明を発表した。この声明には世界的な企業であるアリアンツ、アビバなど保険会社や米国の年金運用会社、野村アセットマネージメントが加わっている。パリ協定が採択され、各国がそれぞれ温室効果ガスの排出削減目標を設定しているが、パリ協定で設定した2℃目標にはさらに排出削減が必要であることが背景にある。今回の声明は、同年6月8日、9日にカナダで開催されるG7先進国首脳会議にあわせて呼びかけを行ったもので、石炭火力の使用停止や化石燃料に対する補助金拠出の停止を求めている。G7のうち英国、フランス、イタリア、カナダは石炭火力の停止を既に決定し脱石炭火力連盟のメンバーであるが、日本、米国、ドイツは加盟していない。 印刷用PDF
2018.06.01
中国:政府、分散型太陽光発電の急増抑制のためFIT価格値下げなどを実施
国家発展改革委員会、財政部および国家能源局は2018年6月1日、補助金や固定価格買取制度(FIT)などの促進策の実施で、分散型太陽光発電の導入が急増し、各地で送配電容量制約の問題が浮上しているため、補助金支給の対象になる分散型太陽光発電設備の年間導入量上限を1,000万kWに設定するとともに、6月1日からFIT価格を一律0.05元/kWh(約0.85円)引き下げると発表した(FIT価格は地域別に設定されている)。なお、貧困対策を目的とした発電設備に関しては、従来のFIT価格が適用される。 印刷用PDF
2018.05.30
欧州:欧州統計局、EU各国における2017年下期の家庭用電気料金を公表
欧州統計局(Eurostat)は2018年5月30日、2017年下期におけるEU各国の家庭用電気料金を公表した。EU全体の平均では、昨年同期に比べマイナス0.2%とわずかに減少し、1kWh当たり20.5ユーロ・セント(約27円)となった。最も安い電気料金はブルガリアで、1kWh当たり10ユーロ・セント以下となっていたのに対し、デンマークやドイツでは同30ユーロ・セントを超えていた。増減比率では、キプロス(+12.6%)、ルーマニア(+7.2%)、マルタ(+7.1%)で増加がみられた一方、イタリア(-11.1%)、クロアチア(-7.5%)、スロバキア(-6.2%)で減少となった。電気料金に占める公租公課の比率も同時に公表されており、EU平均では40%で、公租公課の比率が高い国はデンマーク(69%)、ドイツ(55%)、ポルトガル(52%)となっている。 印刷用PDF
2018.05.30
米国:DOE長官、電力分野を含むサイバーセキュリティ強化を表明
エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官は2018年5月30日、電力分野を含む重要インフラのサイバーセキュリティ強化に引き続き取り組む姿勢を表明した。その中で、これまでに米国電力会社に大損害を与えたサイバー攻撃はないが、サイバー脅威が増加している傾向があるとした。トランプ大統領は2017年5月11日、国内ネットワークと重要インフラのサイバーセキュリティを強化する大統領令(オーダー13800)に署名し、2018年2月14日にDOE内にサイバーセキュリティ・エネルギーセキュリティ・緊急対応局(CESER)を設置している。 印刷用PDF
2018.05.30
米国:アリゾナ州初の蓄電池プロジェクトがスタート
2018年5月30日付の業界誌によると、アリゾナ州の電力会社であるソルト・リバー・プロジェクト(SRP:Salt River Project)社は米国最大手のIPPであるAES社と協力し、ピーク需要時に柔軟に供給力を提供するため、蓄電池導入プロジェクトを開始した。本プロジェクトはアリゾナ州で初となる蓄電池事業であり、AES社は、Fluence社(米国の蓄電池事業者であるAES Energy Storage社と独シーメンス社が共同で設立したベンチャー企業)から容量1万kWの蓄電池を購入し、運用する。既にSRPはAESと20年のPPA(長期購入契約)を締結しているほか、今後はテスラ社より2万5,000kWの蓄電池の購入も計画している。 印刷用PDF
2018.05.28
インド:ソフトバンク、太陽光発電でインドの大手インフラ開発企業と合弁
2018年5月28日付の報道によると、ソフトバンクグループのSB Energyは、太陽光発電所の建設について、インドのインフラ・金融企業IL&FSの子会社IL&FS Energyと提携する。両社は、2025年までにソーラーパークを計2,000万kW共同で開発することで合意した。SB Energyは、EPC(設計・調達・建設)と資金調達を行う一方、IL&FS Energyは変電所の建設と、系統接続や長期売電契約の締結に係る調整等を担当する。IL&FS Energyは、インドの大手発電事業者のひとつで、保有する発電設備容量は300万kW(内訳は火力と再エネが半々)、1,500万kWが開発中である。IL&FSにはオリックスが出資している。 印刷用PDF
2018.05.25
フランス:送電系統運用者RTE、2018年夏季の電力需給見通しを発表
フランスの送電系統運用者RTEは2018年5月25日、2018年夏期の需給見通しを発表し、猛暑時を含め、電力の安定供給は確保されるとした。同見通しでは、平年気温の場合には電力需要のピークを5,500万kWと予想し、この需要を2,000万kW上回る供給力が常に確保されるとした。一方、猛暑の場合(2017年6月22日に記録されたような)については、ピークを6,000万kWと予想し、輸出電力分をカウントしても400万kWの予備力が確保されるとしている。ただし、フランスにとって問題となるのは夏休み期間中の需要の落ち込みに伴う余剰電力の発生である。同期間においては、冷房需要を考慮しても年間を通して最も電力需要が低くなる。2018年は、電力需要が最も落ち込むと見られる8月中旬の需要はピーク時でも3,000万kWまで下がり、夏休み期間以外のピーク時との差は2,000万kWを超すと予想されている。さらに問題となるのは近年、太陽光や風力設備が増大していることである。2018年夏季には、風力1,400万kW(2017年同期比170万kW増)、太陽光790万kW(同90万kW増)となる。加えて、原子力も炭素偏析問題に伴う検査で停止していたユニットが徐々に復帰し、「2016年比で200~400万kW増」(RTE開発部長の電話会議における発言)と予想されている。そのためRTEは、オフピーク時は電源側の出力調整に加えて最大700万kWの輸出が必要としている。RTEは、あらゆる措置を講じても供給力が超過する場合は、一部の発電所の緊急停止などを実施せざるを得ないとし、さらに調整力の確保や輸出を推進する必要性を強調した。 印刷用PDF
2018.05.24
中国:年内にスマートメーターの普及率が95%を越える見込み
2018年5月24日付の電力専門紙の報道によると、中国では2009年に開始したスマートメーター設置事業が順調に進んでおり、このままのペースで進むと、2018年末までに国家電網有限公司が4億5,700カ所、南方電網有限公司が8,000カ所の設置をそれぞれ完了させ、全国の普及率が95%を越えるとのことである。今後もスマートメーターを年間約2,000万台のペースで設置を続ける予定である。 印刷用PDF
2018.05.24
アラブ首長国連邦・中国:原子力UAEと中国の原子力規制機関が協力覚書を締結
アラブ首長国連邦の原子力規制庁FANRは2018年5月24日、中国の原子力安全規制機関である国家核安全局(NNSA)と原子力安全規制における協力および情報交換についての協力覚書(MOU)を締結した。同MOUには、FANRの職員がNNSAの施設で訓練を受けることも含まれる。なお、同MOUの有効期間は5年である。FANRは、原子力安全規制能力の構築および情報交換を目的に、これまでに国際機関や他国の規制機関と19以上の協定を締結している。 印刷用PDF
2018.05.24
米国:ニュージャージー州の原子力支援法案、知事の署名により成立
2018年5月24日付の報道によると、ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事は、州議会がこの4月に可決した原子力発電所を財政支援する法案に署名し、法案が成立した。この法案では、原子力発電の環境価値を証書化する「ゼロエミッション証書」(ZEC)プログラムを創設することが規定されている。今回の法案成立によりニュージャージー州は、ニューヨーク州、イリノイ州、コネチカット州に続き、州政府による原子力発電所への財政支援策が導入された4番目の州となった。原子力エネルギー協会(NEI)のマリア・コルスニック専務理事は、法案の成立を称賛する一方で、「オハイオ州とペンシルバニア州の政策立案者の行動する時間は限られている」と述べ、同様の措置が検討されている州の議員に対し、早急に行動をとるよう訴えた。 印刷用PDF
2018.05.23
ドイツ:政府、脱原子力による事業者損失を補償する法案を閣議決定
連邦政府は2018年5月23日、2011年の脱原子力による事業者の損失を補償するための法案を閣議決定した。ドイツの原子力発電所は、2002年原子力法により割当てられた残存発電量(2000年以降発電することができる電力量)を使い切ったものから順次閉鎖されることになっていたが、2011年の原子力法の改正により大手電力会社のRWEとバッテンファルが権利を持つ3発電所は、残存発電量を使い切る前に閉鎖された。この未使用分の残存発電量に対して、連邦政府は補償を行う義務があるとの判決が2016年に連邦憲法裁判所で下されていた。今回の原子力法改正により、両社は出資比率に応じて補償を受けるか、または残存発電量を他社に売却することが認められた。また、連邦政府は2010年10月に原子力発電所の運転期間を平均12年延長する法改正を行ったが、この際に行われた安全対策強化のための投資も補償の対象となる。補償額は2011年8月~2022年末の卸電力価格より算定されるため、正確な額は未確定であるが、連邦政府は総額数億ユーロ程度と見積もっている。今回の法改正に対して、RWEは残存発電量を他社に売却するとしているが、バッテンファルは、補償額に金利が考慮されていないこと等を不服として法案を拒否する姿勢を示している。同社は米国ワシントンDCの国際投資紛争解決センターにも仲裁を要請しており、連邦政府に対して57億ユーロの補償を求めている。 印刷用PDF
2018.05.23
米国:地域送電機関PJM、2021-2022年の容量オークション結果を発表
米国東部の地域送電機関(RTO)であるPJMは2018年5月23日、3年後(2021年6月1日から2022年5月31日まで)の必要電力を賄うべく実施した容量オークションの結果を公表した。デマンドレスポンス、効率向上施策、再エネの提案も昨年度より増え、容量オークション制度により、系統の信頼性を維持し多様性に富み競争力のある電源構成が達成できるとした。送電制約の関係で幾つかの地区では落札金額が高くなっており、PJMの大部分の地区としては、140ドル/MW-Dayとなり、昨年価格の76.53ドル/MW-Dayより上昇した。電力量価格が長期間低下しているため、容量市場での収益を増やしたいとの発電業者側の市況感、容量の減少、新規参入者の減少等が要因ではないかとPJMは発表している。電源別の落札規模では昨年より石炭火力が50万kW増える一方、原子力は約740万kW減少した。今回のオークションで確保された容量は21.5%の予備率に相当し、PJMは適切な予備率の確保に繋がっているとした。 印刷用PDF
2018.05.22
フランス:自動車業界、2022年までにEV販売台数を5倍増にする目標
自動車産業界と政府は2018年5月22日、2018~2022年をカバーする戦略的契約に署名した。署名式には、ルメール経済大臣、ユロ環境・エネルギー大臣、ルノーのカルロス・ゴーン会長などが参加した。同契約では、2022年までに、電気自動車およびハイブリッド車の販売台数の5倍増(2017年の約3万台から2022年には約15万台)、10万基の充電器設置(現時点では2万基)、電気自動車購入に伴う補助金支給(最大6,000ユーロ)の2022年までの維持、などが合意された。同契約により、雇用創出や中小企業の成長などが期待されている。政府は2011年以降、自動車産業に6億5,000万ユーロを拠出しており、今後数年間については、水素や第4世代のバッテリーに関する調査研究などに、同規模もしくはそれ以上の拠出を行うとしている。 印刷用PDF
2018.05.21
オランダ:政府、石炭火力停止の具体的なスケジュールを発表:RWEは訴訟も検討
2018年5月21日の専門誌は、オランダ経済省が公表した石炭火力の停止計画を伝えた。これによると、現在運転中の5基のうち1990年代に運転を開始した2基は2024年に、2015年と16年に運転を開始した3基は2029年に運転を停止することになる。オランダで2基の石炭火力発電所を運営する大手事業者RWEは今回のオランダ政府の方針を批判し、特に新しい発電所へは32億ユーロ(約4,200億円)を投資していることから、賠償金を要求する構えで、場合によっては裁判に訴えるとしている。なお、オランダ政府は炭素価格に上乗せする炭素税を検討し、2020年に18ユーロ/CO2t、2030年に43ユーロ/CO2tを基準に課税する計画であり、石炭火力にとっては厳しい事業環境となる。 印刷用PDF
2018.05.18
メキシコ・中国:メキシコ政府、水力開発で中国と協力協定を締結
メキシコエネルギー省(Sener)は2018年5月18日、中国政府との間で水力開発に関する協力協定を締結したことを発表した。再エネの導入拡大を進めるメキシコにおいて、本協定を通じて、今後小水力などの開発促進が期待される。調印はSenerのコールドウェル大臣と中国科学技術大臣のウェイ副大臣が臨席して行われたが、この詳細については明らかにされていない。なお、メキシコの2017~2031年のエネルギー見通し(Prospectiva del Sector Electrico 2017-2031)によると、同期間中に水力は168万kW新たに増強され、2031年時点の発電設備は1,427万kWで、全体の12.7%を占める見通しとなっている。 印刷用PDF
2018.05.18
アルゼンチン:政府、アトーチャ3号機の建設計画を一時棚上げに
2018年5月18日付の地元紙によると、同国政府は中国の協力で計画していた国内4基目となるアトーチャ原子力発電所の3号機(80万kW、カナダ型重水炉)の建設計画を、一時棚上げにすることを決定した。当初の計画では2020年から建設が開始される予定となっていた。今回、計画が棚上げとなった背景には、米国金利の利上げが3%となった2018年4月24日以降、アルゼンチン通貨ペソが急落し、政府が政策金利の引き上げや国際通貨基金(IMF)への緊急支援を要請するなど緊急の対応を迫られる事態となっていたことがある。地元紙によると、アトーチャ3号機の建設棚上げは、5月第2週に行われたアルゼンチンと中国の外相会談で決定が下されたとのこと。他方、この会談では将来に予定されているアトーチャ4号機の建設について、中国が独自開発した第3世代炉を採用することを改めて確認したとされる。 印刷用PDF
2018.05.17
カナダ:政府、次世代スマートグリッド技術に投資
カナダ天然資源省は2018年5月17日、次世代のスマートグリッド・プロジェクトに94万9,000加ドルの投資を行うことを発表した。同プロジェクトは、新しい再生可能エネルギー源の急速な導入を促進するため、電力系統を強化するもので、電力系統の安定性と供給信頼度を損なうことなく、新しいクリーンなエネルギー源を電力系統へ並列する技術を開発し、実装することを目標としている。 印刷用PDF
2018.05.17
米国:ニューヨーク州、既設発電所に対するCO2排出規制を提案
2018年5月17日付の専門誌は、ニューヨーク(NY)州の環境保全局が既設の火力発電所に対してCO2の排出規制を提案したことを報じた。今回提案された規制値は815g/kWhで、石炭火力はCCS(CO2回収・貯留)無しではクリアが困難なレベルである。NY州は2030年に40%排出削減を目標としており、この目標達成のために石炭火力はガスなど低排出燃料への転換が必要と判断したもの。米国ではNY州やカリフォルニア州が新設する発電所に対する排出規制を導入した例はあるが、既設発電所に対する規制は初めてである。NY州はRGGIと呼ばれる北東部9州が実施する排出量取引に参加しているため、RGGIを通じた排出削減も検討されたが、石炭火力が停止するほど排出枠価格が高額になることは考えにくいため、直接の排出規制が提案された。現在、NY州には2カ所の石炭火力発電所が運転中であり、このうちの一つではガス火力へ燃料転換した上で、非常時に石炭を使用することを検討しているとされる。州の担当者は、「今回の規制はCO2排出量を発電電力量で割った値が規制されるため、太陽光発電を発電所内に設置しても規制をクリアできる可能性がある」としている。 印刷用PDF
2018.05.15
ドイツ:大手RWE、原子力に割り当てられた発電量の他社売却を検討
2018年5月15日付の報道によると、独大手エネルギー事業者のRWEは同社が保有する原子力発電所に割り当てられていた残存発電量(270億kWh相当)を他社へ売却することを検討していると同社財務担当役員のクレッバー氏が同日、語った。先週の報道によると、連邦政府が作成した法案に基づきRWEと同じく独大手エネルギー事業者のバッテンファルは将来、同国の原子力発電の完全廃止決定に対する財務的補償を受けることになるとされていたが、ドイツ連邦環境省は補償の代わりに未使用の残存発電量を他社へ売却するオプションも両社に提案していた。2002年の原子力法では、各原子力発電所に2000年以降発電できる発電電力量(残存発電量)が規定され、その発電量を使い切った原子力発電所を順次、閉鎖することになっていたが、2011年の原子力法の改正により、RWEとバッテンファルは残存発電量を使い切らない内に原子力発電所を閉鎖することになったため、未使用分の残存発電量に対しては補償を受ける権利があるとの判決が2016年に下っていた。 印刷用PDF
2018.05.14
アルゼンチン:国有公社所有の火力発電所、民間に売却へ
エネルギー情報サイトは2018年5月14日、アルゼンチンの国有エネルギー会社IEASA(旧Enarsa)が所有する2基の火力発電所の売却準備に入ったことを報じた。Ensenada de Barraganガス火力発電所(56万kW、ブエノスアイレス州)とBrigadier Lopezガス火力発電所(28万kW、北部サンタフェ州)が対象設備で、国の資産売却のスキームに則って進められる。本件には発電所設備や卸電力機構Cammesaとの電力供給契約の他に、発電所建設に伴う残債務、両発電所の設備増強の義務も付帯している。IEASAは民間への売却に向け、現在入札に関するパブコメを実施しているところである。 印刷用PDF
2018.05.10
インド:ソフトバンク、ソーラーパーク(25万kW分)を4.5円で落札
2018年5月10日付の報道によると、アンドラプラデシュ州Ananthapuramのソーラーパーク(計75万kW)について、発電所の運営事業者を決定するための競争入札が行われた。11社から応札があり、Sprng Energy(英国の投資会社Actisの再エネ子会社)、Ayana Renewable Power(英国政府系の金融機関CDCの出資会社)、SB Energy(ソフトバンク、台湾フォックスコン、印バーティによる合弁会社)の3社が落札した。落札価格は、Sprng Energyは2.72ルピー/kWh(約4.5円)、残りの2社は2.73ルピー/kWhで、それぞれ25万kWが割り当てられた。発電した電気は、国営発電公社NTPCに売電する。報道では、NTPCは財務状況がよく支払い遅延リスクが小さいことから、州配電会社をオフテイカーとするソーラーパークの競争入札と比べて、参加事業者数が増え、価格が引き下げられたと指摘している。 印刷用PDF
2018.05.09
米国:カリフォルニアISO、今夏の需給はやや逼迫するとの見通しを発表
独立系統運用機関CAISOは2018年5月9日、今夏の需給見通しを発表し、特に高需要期の夕方に需給逼迫となる可能性があることを示した。今年は4月2日時点で積雪に含まれる水分含有量が例年平均の51%と少なく、夏期終盤には水力発電が130万kW減少する見込みである。さらに、昨夏以降、86万kWの発電機の廃止(内、天然ガス火力が83万7,000kW)が見込まれる一方で、新設は69万2,000kW(内、太陽光が60%)にとどまっており、供給力の不足が懸念されている。今夏の供給力の計画5,195万kWに対し、通常時のピーク需要は4,663万kWと予測されているが、昨夏はピーク需要5,012万kWを9月1日に記録しており、昨年並みに気温が高くなった場合、日が落ちて太陽光が枯渇する時間帯には、需給逼迫となるおそれがある。過去の気温や需要データ、現在の発電機の利用率に沿った2,000シナリオの分析によると、2007年以降行われていない緊急節電要請を、今夏は50%の確率で行使する可能性がある。ただし、輪番停電まで強いられる可能性は、極めて少ないとされている。 印刷用PDF
2018.05.09
米国:加州、2020年以降の新築住宅には太陽光発電の設置を義務付け
2018年5月9日の専門誌は、カリフォルニア州エネルギー委員会が、新たな建物とエネルギーに関するルールを承認したことを伝えた。この新たなルールのもとでは2020年以降、新築住宅に太陽光発電と最新の高効率機器の設置が義務付けられ、蓄電池の設置が推奨されることになる。2017年の建築データをもとに推定すると、年間6.8~24.1万kWの太陽光発電設備が追加されることになる。自家発太陽光発電からの余剰電力買取制度であるネットメータリングについては、2016年1月に制度改正が実施されているが、電気事業者は、新たな政策ではネットメータリング制度の更なる改正も必要になるとの懸念を示している。 印刷用PDF
2018.05.07
フランス:大手事業者Engie、電力・ガス・熱の補完的使用を提案
2018年5月7日の現地報道によると、フランスの大手エネルギー事業者Engie(旧フランスガス公社)は、「エネルギー多年度計画」(PPE)改訂に関する公開討論に寄稿し、「電力のみをあらゆる用途(特に暖房と自動車)に使用すると、インフラへの過剰投資、消費者の負担増、安定供給のリスクなどを引き起こす可能性がある。エネルギーの安定供給と効果的な気候変動対策を実現するには、電力・ガス・熱の補完的な使用が必要」と主張した。特にガスについては、暖房、産業、自動車のエネルギー源として不可欠であるとし、バイオメタンや合成メタン、水素などによるガスのクリーン化は優先事項としている。また、自動車の動力源としては、天然ガスは大型車、電力は軽自動車、水素は双方の補完に適しているとしている。加えて同社は、「イノベーションとデジタル化は、再エネ由来の電力による水素・ガス製造や、蓄電池による電力貯蔵の分散化などを後押しし、100%再エネの電源構成を実現するための重要な鍵」と述べている。なお同社は、2030年までの自社目標として、電源開発については太陽光900万kW、風力800万kW、洋上風力350万kWとし、ガスネットワークに注入されるバイオメタンの生産量については300億kWhとしている。 印刷用PDF
2018.05.06
中国:2017年の「一帯一路」の輸入の伸び率が輸出を上回る
中国の国家情報センターは2018年5月6日、陸上・海上シルクロード経済ベルトを構築する「一帯一路」政策に係る2017年の貿易統計を発表した。それによると、「一帯一路」対象地域(アジア、太平洋、ロシア、中近東・アフリカの一部:合計約70カ国・地域)との貿易額(輸出入総額)は、2017年に前年比5.9%増の1兆4,403.2億ドルに達し、また、初めて輸入額の増加率が輸出額の増加率を上回ることになった(輸入額の増加率19.8%、輸出額の増加率8.5%)。対象地域の中では、アジアやオセアニア地域との貿易額が大きく、両地域で全体の56.8%を占めている。また、輸出製品は、電気機器が多く輸出額の38.2%を占める一方、輸入製品は、鉱物燃料の他、輸出と同じく電気機器が多く、併せて輸入額の50.3%を占めている。 印刷用PDF
2018.05.02
米国:スマートメーター設置に関連して詐欺事件発生
ニューヨーク市のCon Edison社は2018年5月2日、スマートメーター設置に関連した、同社の需要家をターゲットとした新しいタイプの詐欺事件について報告した。詐欺の内容は、需要家がスマートメーター用にすぐに予納金を支払わない限り、長期間、電力を遮断するとの電話によるもの。同社は、電力会社がスマートメーター設置のために予納金やビットコインによる支払いを要求することはないと警告した。同社のコーポレートセキュリティ部門のマネージャーは「これは新しいタイプの詐欺。詐欺師は常に需要家をだます新しい方法を模索していることを示している。詐欺に関する情報を知ってもらうことが、お客様自身を守るために必要な最高のツール」としている。現在の所27人の需要家が詐欺の標的になっており、そのうち、12人が支払いをしてしまったと報告されている。 印刷用PDF
2018.04.25
中国:発電事業者、2018年中に石炭火力400万kWを廃止する予定
電力専門紙は2018年4月25日、複数の業界団体が会合を開き、中国内で過剰となっている石炭火力発電所、および石炭・鉄鋼の生産設備について2018年の廃止計画を発表したと報じた。それによると、2018年中に30万kW以下の発電ユニットを中心に合計400万kW以上を廃止する予定である。石炭や鉄鋼についても年間生産規模を石炭1億5,000万t、鉄鋼3,000万tそれぞれ削減する予定である。なお、政府の「十三・五計画」(2016~2020年)では、2020年末までに石炭火力発電所2,000万kWとともに、石炭を年産8億t分、同じく鉄鋼1億5,000万t分削減することが目標になっており、今回の決定もこの政府方針に従うものである。 印刷用PDF
2018.04.25
米国:ファーストエナジー社、原子炉4基の閉鎖をNRCに正式通知
2018年4月25日付の報道によると、ファーストエナジーソリューションズ(FES)社は、所有する原子炉4基の閉鎖を原子力規制委員会(NRC)に正式に通知した。閉鎖の日程は、デービスベッセは2020年5月31日、ペリーおよびビーバーバレー1号は2021年5月31日、また、ビーバーバレー2号は2021年10月31日となっている。ただし、今後状況が変化した場合には、この閉鎖通知は取り消すことが可能となっている。FES社は2018年3月28日にこれらの原子力発電所の閉鎖を発表するとともに、3月31日には連邦破産法第11条の適用を申請した。同社は、州や連邦政府に対して、原子力発電および石炭火力への財政支援を引き続き訴えており、運転継続を模索している。 印刷用PDF
2018.04.25
中国:規制機関、次世代炉設計「AP1000」三門1号の燃料装荷を許可
大手メディアは2018年4月25日、原子力安全規制機関である生態環境部(旧環境保護部)国家核安全局(NNSA)が同日、中国核工業集団(CNNC)が建設主体となり、国家電力投資集団公司傘下の国家核電技術公司が一次系を請け負った三門原子力発電所1号機(「AP1000」、100万kW級:ウエスチングハウス(WH)社製の次世代型PWR設計)の燃料装荷許可を交付し、同基の燃料装荷が開始される旨報じている。「AP1000」の中国への導入は、2006年米中両国政府の覚書に基づくもの。同型炉の燃料装荷は世界初となる。 印刷用PDF
2018.04.20
EU・英国:大手事業者21社、EU離脱後もエネルギー分野の関係維持を要望
欧州主要紙の報道によると、E.ONやSSEなど欧州の大手エネルギー事業者や投資会社(計21社)は2018年4月20日、EU離脱後も、EUと英国がエネルギー・環境分野で密接な関係を維持するよう求める声明を発表し、離脱交渉を担当しているEUと英国の代表者宛てに書簡を送った。書簡では、EU単一市場により英国と欧州各国に環境政策の推進や電気・ガス料金の低下といった恩恵があったことを挙げ、EU離脱後のEUと英国のエネルギー安全保障や環境政策の向上のためには、エネルギー・環境分野を他の分野と切り離し、貿易・非貿易の様々な課題について交渉を行う必要があるとしている。 印刷用PDF
2018.04.19
中国:国家発改委、4月から一般工商業用電気料金を値下げ
国家発展改革委員会は2018年4月19日、2018年3月の全人代(議会に相当)で電気料金に付加される各種費用や託送料金を値下げし、一般工業・商業用向けの電気料金を平均10%引き下げることが決定したため、「一般工商業用電気料金の値下げに係る関係事項の通知」を公布したと発表した。同通知では、一般工業・商業用電気料金を年内に2回値下げするが、1回目の値下げ(値下げ率は不明)を4月1日に実施し、4月以降の電気料金に反映することになっている(2回目の値下げ時期は不明)。 印刷用PDF
2018.04.19
米国:連邦航空局、ドローンによる目視範囲を超えての点検を一部承認
2018年4月19日付の記事によると、Xcel社(本社ミネアポリス)は、コロラド州のデンバーにおいて連邦航空局(FAA)から、目視範囲を超えてのドローンによる送電線網の点検を行う承認を得た。デンバーのエリアでの点検を完了した後には、他州への点検範囲の拡大も視野に入れている。ドローンを用いて目視範囲外まで点検を行う場合、これまでのヘリコプターによる点検では1マイル当たり平均1,200~1,600ドル(約13~17万円)かかっていたコストが、将来的には平均200~300ドル(約2~3万円)に抑えられると見積もっている。これまで、目視範囲内でのドローンによる送電網の点検は許可されていたが、目視範囲外での点検が承認されたのは初めてとなる。 印刷用PDF
2018.04.18
フランス:会計監査院、フランス政府の再エネ政策を批判する報告書を発表
フランス会計監査院は2018年4月18日、フランス政府の再エネ支援政策に関する報告書を発表した。当報告書は上院財務委員会の指示により策定されたもので、「最終エネルギー消費量に占める再エネ比率が2005年9.2%から15.7%に伸びたにも関わらず、フランスには明確な戦略と一貫した支援メカニズムがないため、フランスの企業が再エネ拡大の恩恵を受けていない」、「エネルギー消費量の過半を熱部門が占めているにもかかわらず、公的支援の対象が再エネ発電に偏り、再エネ熱利用が軽視されている」、「2016年の再エネ支援支出は53億ユーロに上っているが、効果的に支出されていない」等と政府の再エネ政策を批判した。また「2018年末策定予定のエネルギー多年度計画(PPE)において、予定される公的支援の規模を明らかにすること」、「熱利用プロジェクトへの補助金を増額すること」、「浮体式洋上風力等の未成熟技術に対する補助金単価について予め上限を設定すること」等が必要と指摘している。 印刷用PDF
2018.04.18
米国:2016年のGHG排出量は2005年比で11%減少
2018年4月18日の専門誌によると、米国環境保護局(EPA)が公表した2016年の温室効果ガス(GHG)排出量報告書について報じた。同報告書によると、2016年のGHG排出量は2005年比で11%減少した。パリ協定に基づく排出削減目標は2005年比で2025年に26~28%削減することであり、目標達成まで差があるが、電気事業からのCO2排出量は2005年比で25%削減しており、再エネ導入や石炭からガスへの転換など近年の発電事業でみられる傾向が反映された結果となった。現トランプ政権は、オバマ政権が提案した既設発電所からのCO2排出削減をめざすクリーン・パワー・プラン(CPP)の見直しを実施中で、スコット・プルーイットEPA長官は、CPPなしでもCO2排出削減が進むことが確認されたとコメントした。 印刷用PDF
2018.04.17
中国:政府、資源税減税でシェールガス開発促進
2018年4月17日付の報道によると、財政部と税務総局が共同で2018年3月29日に「シェールガスに対する資源税減免の通知」(シェールガスの開発に対する初の本格的な優遇措置)を発表した。これまでは、シェールガス開発に軽微な財政補助金を支給(7年間実施)してきたが、今後は資源税減免措置に変更することになった。政府は、天然ガスの輸入依存度が上昇しているため、今回の通知により、国内のシェールガス開発を推進させる方針である。なお、シェールガスの確認埋蔵量は約25兆m3で、国家能源局の「シェールガス発展計画(2016-2020年)」では、シェールガス生産量を2020年に300億m3、2030年に800~1,000億m3にすることが目標として掲げられている。 印刷用PDF
2018.04.13
スウェーデン:ストックホルム近郊の高速道路にEV給電道路が開通
2018年4月13日の報道によると、スウェーデンではストックホルム近郊で走行中のEVに電気を供給することが可能なEV給電道路が開通した。今回開通したのはストックホルム近郊の高速道路でアーランダ空港から倉庫エリアまでの約2kmとなる。給電の仕組みとしては道路に路面レールを敷設し、レールとEV間で接触給電を行うもので、実車版スロットカーのような仕組みを採用している。走行中に充電を行うことで、長距離走行をする場合でもバッテリー切れを起こすことがなくなり、また、EVに搭載する蓄電池の容量低減も期待されている。スウェーデンには2万kmの高速道路があり、プロジェクトを推進するeRoadArlandaコンソーシアムは高速道路のEV給電化を検討している。 印刷用PDF
2018.04.13
インド:電力省、EV充電ステーション事業はライセンス不要と発表
電力省は2018年4月13日、インドで電気自動車(EV)充電ステーション事業を行うためのライセンスは不要と発表した。インドでは、2003年電気法により、売電は配電ライセンスを保有する配電会社に、転売は取引ライセンスを保有する電力取引会社に限定されている。電力省は、バッテリーへの充電は電気の転売には当たらないとして、充電ステーション事業者にはいかなるライセンスも不要であることを明確にした。これにより、改めて配電ライセンスを持たない事業者の参入障壁がないことが確認されたことで、今後、充電ステーションビジネスの活性化が期待される。 印刷用PDF
2018.04.13
米国:ニュージャージー州で原子力支援法案が可決される
2018年4月13日付の報道によると、ニュージャージー州議会において原子力発電所を財政的に支援する法案が可決され、署名のため州知事に送られた。可決された法案(S2313、A3724)は、原子力の持つ多様性や環境性の価値を評価し、州の公益事業委員会に「ゼロエミッション認証」(ZEC)プログラムの創設を指示する内容となっている。ZECプログラムでは、電力小売事業者がkWh当たり0.4セントを顧客より回収し、要件を満たす原子力発電所はその中からZECの割り当て分を受け取る仕組みとなっている。ニュージャージー州では現在、ホープクリーク、オイスタークリーク、セーラム1、2号の合計4基の原子炉が運転中であるが、ホープクリークとセーラム発電所を運営するPSEG社は、今後2年以内にこれらのプラントは赤字に陥り、財政支援がなければ閉鎖せざるを得なくなると訴えていた。オイスタークリークについては、2018年10月の閉鎖が決まっており、ZECプログラムの対象外となる。州による原子力支援策については、ニューヨーク州とイリノイ州では既にZECプログラムが開始されており、またコネチカット州においては、州のクリーンエネルギー調達プログラムに原子力を含めて長期電力供給契約を可能にする法案が成立している。 印刷用PDF
2018.04.12
英国:英国では初めてとなるブロックチェーンによる電力取引が成立
英国のブロックチェーン分野のスタートアップ企業Verv社は2018年4月12日、英国では初となる、ブロックチェーン技術と住宅用再生可能エネルギーを用いた需要家間の電力取引に成功したと発表した。同社プレスリリースによると、ロンドンのハックニー区内にある集合住宅群(計13棟)で、4月11日の昼間、1棟の太陽光パネルで発電し蓄電池に溜められた電力1kWh分が別の棟にいる需要家に送られた。このブロックチェーン技術は、Verv社がAI技術を用いて開発したプラットフォームにより、住宅群内の発電量、電力貯蔵量、各家庭の電力需要が自動計算されることで電力の融通を可能とするものである。また、Verv社によると、同事業はコミュニティー規模でのエネルギーの自給自足を促すNPO法人Repowering Londonとの共同事業で、ガス・電力市場局(OFGEM)のサンドボックス制度(特区内で既存の規制を一時的に止め、新技術を実証する制度)の対象となっている。 印刷用PDF
2018.04.11
メキシコ:政府、2024年の再エネ導入目標を43%に引き上げ
メキシコエネルギー省(Sener)は2018年4月11日、2024年時点の再エネ導入目標(電力量)を43%に引き上げると発表した。大統領府で行われた連邦政府のカンファレンスの席上、コールドウェル大臣から報告されたもので、当初計画されていた再エネ導入目標は2024年35%、2030年43%であったが、今回これを見直し、2024年43%に引き上げるとした。また、同大臣は、これまでに実施された3回の再エネ入札を通じて今後3年間に太陽光発電ファーム40カ所、風力発電ファーム25カ所の運開が予定され、同期間の再エネ投資額が86億ドルになるとした。 印刷用PDF
2018.04.10
ドイツ:脱石炭・褐炭を議論する委員会、4大臣が共同運営へ
2018年4月11日付の報道によると、同年4月10~11日にかけて開催された閣議で脱石炭・褐炭等について議論するために今後、立ち上げる委員会をアルトマイヤー連邦経済エネルギー相(キリスト教民主同盟(CDU))、シュルツェ連邦環境相(社会民主党(SPD))、ゼーホーファー連邦内務相(キリスト教社会同盟(CSU))、ハイル連邦労働相(SPD)の4大臣が共同で運営することが決定された。この閣議決定の前には、同委員会の主導権を巡り連邦経済エネルギー相と連邦環境相との間に対立が見られたため、複数の閣僚による共同運営という妥協が図られた。同委員会の正式名称は「成長・構造転換・雇用委員会」とされ、連邦経済エネルギー省内に設置される。同委員会の設置はCDU/CSUとSPDの連立協定に記載されていたもので、(1)石炭・褐炭火力を段階的に閉鎖する計画、(2)石炭・褐炭火力を最終的に全廃する期日、(3)2030年の温暖化ガス削減目標を達成するための施策、などが同委員会内で今年中に議論、決定される予定である。 印刷用PDF
2018.04.10
フィンランド:政府、2029年までに石炭火力をすべて廃止する方針を発表
フィンランド政府は2018年4月10日、2029年までにすべての石炭火力発電所を廃止する方針を決定した。2029年5月以降の石炭火力の運転を禁止する法律を定めるほか、石炭火力を所有する地域暖房会社に対しては2025年までの自主的な廃止を求める。また、地域暖房での再エネ利用(バイオマスによるコジェネ等)を促進するために、政府は9,000万ユーロ規模の基金を設立するとし、その一方で、基金の予算確保のために再エネ発電の入札規模を現在の年間20億kWhから14億kWh規模に縮小するとした。環境大臣は、「発電分野におけるゼロエミッション電源の割合は80%近くに上るが、地域暖房での再エネ利用は36%にとどまる。これからは公的支援の対象を再エネ電源から再エネ熱利用に振り替えていく必要がある」と述べた。ちなみに、フィンランドの石炭火力比率(kWh)はコジェネも含めて15%である。 印刷用PDF
2018.04.10
米国:Apple社、自社用電力を100%再エネで達成
2018年4月10日の専門誌によると、Apple社が、自社の運営に係る使用電力を100%再エネで達成したことを伝えた。Apple社の他にGoogle社やMicrosoft社など世界的なIT企業は、100%再エネ電力を活用する取り組みであるRE100に加入しており、Google社は、2017年にこの目標を達成したことを公表していた。今回のApple社の発表は、Apple Storeや事務所、データセンターなどの運営に係る電力をすべて再エネで賄ったものである。現在25の再エネプロジェクトが稼働中で、その他に建設中の15案件が完成すると、総発電容量は11カ国で140万kWが稼働することになる。Apple社は取引先にも100%再エネの活用を勧めており、現時点で23社が目標としている。Apple社は今後も取引先との連携を強化し、2020年には400万kWまで増強するとしている。 印刷用PDF
2018.04.09
米国:PJM、容量市場の見直し提案の認可申請をFERCに提出
地域送電機関の一つであるPJMは2018年4月9日、連邦エネルギー規制委員会(FERC)に対し、容量市場の見直しを求める提案書を申請した。提案書は、州の政策による支援を受けている電源(原子力や再エネ)を、競争的容量市場でどのように取り扱うべきかをFERCに問いかけるもので、この対策案としてPJMは、(1)容量オークションを2段構えにすることにより、市場の競争環境をゆがめることなくこれら電源を容量市場に参加させる仕組み(Capacity Pricing)と、(2)これら電源が容量市場で入札する際に州の補助金などの影響を排除するための入札下限ルール(MOPR)の拡大、の2つを提案している。PJMはFERCに対し、2018年6月29日までの判断を求めており、2019年1月の送電料金改定を経てPJMは、新しいルールを2019年5月に予定されている容量オークションに反映できるとしている。 印刷用PDF
2018.04.08
中国:政府、4月1日よりシェールガス資源税を30%引き下げ
2018年4月8日付の報道によると、財政部と国家税務総局が共同で3月29日にシェールガス資源税の減税を通知した。中国政府は、1984年に原油・天然ガス・石炭などの鉱産物を採掘、生産する企業や個人を対象に資減税の徴収を開始し、資減税改革の推進のために「従量税方式」により合理的に税率が設定されている。シェールガスを活用し、ガスの供給量を増加させるため、2018年4月1日から2021年3月31日までシェールガス資源税を従来の販売価格に対する税率を6%から4.2%に変更し、30%引き下げることを決定した。 印刷用PDF
2018.04.05
フィンランド・ドイツ:ノルド・ストリーム2の建設に向けた許可が発給
フィンランド政府は2018年4月5日、バルト海経由でロシアから欧州へ天然ガスの輸出をするべく、ロシアのガスプロムが中心となって建設を進めるノルド・ストリーム2について、自国内の排他的経済水域(EEZ)での建設許可を発給した。引き続きパイプラインの運営について、フィンランドの水道法に基づく許可も必要となるが、こちらも数週間以内に発給されると見られている。なお、ノルド・ストリーム2は2018年3月27日、ドイツからの建設、運転に関するすべての許可を得ており、残るスウェーデン、デンマーク沖の海底利用について許可を待つ状況となっている。 印刷用PDF
2018.04.03
中国・マレーシア:南方電網、マレーシアのEdra社の株式を一部取得
中国南方電網有限責任公司(南方電網公司)は2018年4月3日、中国広核集団有限公司(中広核)が保有するマレーシアの発電事業者(Edra Bhd.)の株式(全体の37%)を取得したと発表した。Edra社は、東南アジア最大のIPPで、現在、13カ所の発電所(合計877万kW)を保有するほか、エジプト、バングラデシュ、パキスタン、アラブ首長国連邦などで発電所の建設事業を進めている。南方電網公司は、今後、Edra社に取締役を2名派遣し、経営に参加することにしている。また、南方電網公司は、この株式売買を機に、中広核との関係強化を図り、海外事業を共同実施する方針である。 印刷用PDF
2018.04.03
欧州:EU-ETS対象設備からのCO2排出量、2017年は7年ぶりに増加
2018年4月3日の専門誌によると、2017年のEU-ETS(EU・CO2排出権取引制度)の対象となる施設からの温室効果ガス排出量の速報値が公表され、2016年比で0.8%増加したことが明らかとなった。EU-ETSでは、発電所や工場に加えてEU域内で発着する航空機からのCO2排出量を対象としており、2017年は産業部門、航空機ともに増加した。2017年のEUのGDPが前年比で2.5%拡大したため、各産業部門の排出量も増えており、石油/ガス精製部門を除くほぼすべての部門(石油化学、パルプ&紙、セメントなど)で2~3%増加した。発電所や熱供給部門では前年とほぼ同じレベル(+0.1%)の11億4,000万tCO2であった。国別には渇水のため火力発電の割合が高まったスペイン、ポルトガルの増加量が多く、それぞれ10.3%、18.3%増加し、排出量の大きいドイツ、英国の増加率は3.3%、3.9%であった。なお、EU-ETSの排出権価格は昨年末に2020年以降のルールに合意した後上昇傾向にあるが、3日の発表後は13.15ユーロとなった。 印刷用PDF
2018.04.03
米国:2017年の販売電力量、2009年以降で最大の落ち込み
米国エネルギー情報局(EIA)は2018年4月3日、米国の2017年の販売電力量について発表した。2017年は前年比2%、すなわち800億kWh減少し、3兆6,820億kWhとなった。これは2006年と同水準で、大幅な景気後退に見舞われた2009年以降、最大の落ち込みとなった。EIAは、この減少は住宅、商業および産業部門の販売電力量の減少、および夏・冬ともに比較的穏やかな気候であったことによるとしている。 印刷用PDF
2018.04.02
インド:ソフトバンク、中国パネルメーカーGCLと合弁会社設立
018年4月2日付の報道によると、ソフトバンクは2018年3月28日、中国の太陽光パネルメーカーGCLとの間で、インドのアンドラプラデシュ州で太陽光発電の合弁会社を設立することで合意した。投資額は9億3,000万ドルとなる見込みで、出資比率はソフトバンク60%、GCL40%である。ソフトバンクは土地収用と許認可取得を行い、GCLは技術提供する。ソフトバンクが、2018年4月現在でインドに所有する発電設備容量は太陽光など75万kW(建設中の発電所を含む)で、将来400万kWに拡大する計画である。 印刷用PDF
2018.03.29
フランス:オラノ社、2017年に赤字拡大
オラノ社(旧アレバ社原子燃料サイクル部門)は2018年3月29日、2017年の純損失を2億5,200万ユーロ(約330億円)と発表した。赤字幅は前年比で4.5%拡大した。ウラン価格の低迷、生産量減少等により売上高が10.8%減となったことが赤字拡大の大きな要因。同社は「今回の業績は予想通りであり、市況を考えると満足すべきもの」とコメントした。また業績改善に向けては、年間2億5,000万ユーロのコスト削減を図るほか、中国、韓国、日本等でのアジア事業の強化に努める(売上高に占めるアジアの割合を2020年までに現在の約20%から30%に拡大する)としている。なお、同社は2018年1月9日、中国核工業集団公司(CNNC)と中国初の再処理工場建設に関する覚書に署名している。 印刷用PDF
2018.03.29
米国:DOEとNASAが共同で、革新的エネルギー技術のアイデアコンペ開催
エネルギー省(DOE)のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)と航空宇宙局(NASA)は2018年3月29日、革新的エネルギー技術のアイデアコンペ(NASA iTech Cycle II)を開始した。宇宙探索と地球上のエネルギー技術に変革をもたらすアイデアを広く募集する。アイデア例として、再利用可能な燃料電池、高エネルギー密度の蓄電池・スーパーキャパシタ、太陽光発電システム、小型核分裂発電システム、電力管理・配電(スマートグリッド、無線電力伝送を含む)などが挙げられている。同コンペには、国内のトップレベルの起業家と研究者も招待されている。応募者は今年4月29日までに、ホームページから提案書(5ページ)を提出する。その後のコンペ委員会による選考を経て、10名の最終候補者が決定される。最終候補者は、今年6月にニューヨークで開催されるフォーラムに、プレゼンターとして招待される予定である。 印刷用PDF
2018.03.28
米国:ファーストエナジー社、所有する原子力発電所の閉鎖を発表
ファーストエナジーソリューションズ社(FES、ファーストエナジー子会社)は2018年3月28日、所有する原子力発電所(デービスベッセ、ペリー、ビーバーバレー1、2号)合計4基を2021年までに閉鎖することを発表した。閉鎖の理由は経済性としている。ただし、FES社は今回の発表の中で、引き続き政策立案者とともに解決策を追求していくとも述べるとともに、翌3月29日には、エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官に、早期閉鎖の危機にある石炭火力および原子力発電所を救うため連邦動力法第202条(c)に基づく緊急命令をPJMに対して出すよう要請(※)しており、運転継続を模索する姿勢を示している。なお、FES社とその子会社、およびファーストエナジー・ニュークリアオペレーティング社(FENOC)は2018年3月31日に、連邦破産法第11条(日本の会社更生法に相当)の適用を申請しており、破産法適用の下で、構造改革、資産の売却、法律上および規制上の救済の機会を追求していくとしている。(※)PJMは同要請について、閉鎖が予定される2021年までは系統の信頼性に直接の脅威はないが、今後30日間で系統に及ぼす影響を正式に分析するとしている。 印刷用PDF
2018.03.27
英国:政府、EURATOM離脱交渉の進捗状況を発表
英国政府は2018年3月27日、Brexitに伴うEURATOM離脱交渉の進捗状況を記した中間報告書を発表した。報告書によると、EURATOM離脱後およそ1年間(2019年3月~2020年12月)については、移行期間としてEURATOMの規定がそのまま英国にも適用されることとなった。また、IAEAとの保障措置協定およびオーストラリア、米国、カナダ、日本との二国間原子力協定について、2018年後半に協定案を議会へ提出する予定としている。 印刷用PDF
2018.03.26
フランス:政府は、2035年原子力比率56%を目指すとの報道
2018年3月26日付の現地報道によると、フランス政府は新たな原子力比率低減目標に「2035年原子力比率56%(現行75%)」を掲げる方向で調整を進めている。2018年末に予定される新たな目標策定に向けては、これまで4つのシナリオが提示されてきたが、今回報道されたシナリオは最も原子力比率低減が緩やかなものである。報道機関が入手した政府内資料では、特に雇用への影響を考慮して当シナリオが志向されている。また、フランス政府はこのシナリオの実現のために、フランス電力大手EDFに対して既に廃止が決まったフェッセンハイム原子力発電所2基に加えて、2035年までに9基の原子炉を廃止するように求めていると報道されている。EDFは廃止する原子炉として、設置年の古いトリカスタン原子力発電所(90万kW×4基)、ビュジェイ原子力発電所(90万kW×4基)を中心に検討しており、規制当局から40年超運転の承認を得た上で、正味50年間運転した後に廃止する方針を示しているという。一方でEDFは国内に新型EPRを建設する方針を示しており、候補地として、大量の冷却水を確保できる海沿いに立地するパンリー、パリュエル、グラブリーヌ原子力発電所が報道されている。新型EPRの建設時期によっては、2035年56%の達成に向けて更なる既設炉の閉鎖が必要となる可能性がある。 印刷用PDF
2018.03.23
中国:政府、再エネ発電利用を各省に強制的に割当て
国家能源局は2018年3月23日、「再エネ電力割り当ておよび考課条例」を公布した。同条例では、2018~2020年における各省級行政区域の再エネ総量割り当てと再エネ発電証書制度の実施を、また、割り当て目標未達成の省級行政区域に対しては、懲戒措置を取ることを規定している。ただし、目標未達成の省級行政区域は、再エネ発電証書により未達成分を清算することが可能である。さらに、各省級の電網公司に対して、優先的に再エネ発電の取引を行うことを指示している。各電網公司は、同条例に従い各供給エリアにおける割り当て目標達成実施計画を作成することになっている。 印刷用PDF
2018.03.23
米国:2018年度連邦予算、ユッカマウンテン再開費用は含まず
2018年3月23日付の報道によると、2018会計年度の包括歳出法案が成立したが、エネルギー省(DOE)および原子力規制委員会(NRC)の予算においてユッカマウンテン再開に係る予算は計上されていない。トランプ政権は、2017年5月に2018会計年度の予算教書を連邦議会へ提出し、その中で高レベル放射性廃棄物の処分場であるユッカマウンテン計画(ネバダ州)の許認可活動再開および中間貯蔵プログラムの確立に向け、DOE予算として1億2,000万ドルを要求していた。また、NRCの予算においても、ユッカマウンテン許認可審査費用として3,000万ドルが要求されていた。今回予算化が見送られた背景には、ユッカマウンテン計画に強硬に反対しているネバダ州選出のディーン・ヘラー上院議員(共和党)の影響があったとされている。 印刷用PDF
2018.03.21
中国:国家核安全局、石島湾の高温ガス炉の試運転を許可
中国の原子力規制機関である国家核安全局は2018年3月21日、中国華能集団公司の子会社である華能山東石島湾核電有限公司(中核建設集団と清華大学の合弁企業)が申請している高温ガス炉(HTGR)モデルプロジェクトの試験運転を認可することを公示した。このモデルプロジェクトは、発電を目的とする初めての商用炉であり、関係者はHTGRは軽水炉よりも安全であるとしている。 印刷用PDF
2018.03.16
ドイツ:欧州委員会、系統運用者TenneTへの調査を開始
欧州委員会は2018年3月19日、EU競争規則違反の疑いで、ドイツの系統運用者TenneT(オランダの系統運用者TenneTのドイツ子会社)に対する調査を開始したことを明らかにした。欧州委員会は今回、TenneTがデンマーク・ドイツ間の連系線における利用可能容量を引き下げ、デンマーク西部からドイツへの電力輸出を制限している可能性を指摘している。欧州委員会によれば、こうした行為は、ドイツ国外の発電事業者に対する差別的扱いや、欧州単一エネルギー市場の分断につながり、EU競争規則で禁止される市場の支配的地位の濫用に相当する可能性がある。本件では、ドイツ国内系統の安全が脅かされることのない範囲内で、TenneTが最大限の連系線容量を提供しているかといった観点で、調査が行われることとなる。 印刷用PDF
2018.03.16
チリ:中国南方電網、チリ送電大手Transelecの株式を購入
2018年3月16日付の報道によると、中国2大送電会社の一つである中国南方電網有限責任公司(南方電網)がチリの大手送電会社Transelecの株式を購入すると報じた。南方電網の国際事業子会社(CSGI)は前日(3月15日)に、チリ市場取引委員会(SVS)から本件の承認を受けたとされる。CSGIが購入する株式は、カナダ系投資ファンドBrookfield Asset Management(BAM)が所有するTranselecの株式27.7%分で、総額13億ドル相当になると見られる。なお、Transelecは1990年代に民営化し、チリ国内で10,000km以上の送電線を所有・運転する国内最大手の送電会社である。 印刷用PDF
2018.03.15
中国:大手自動車メーカー、2020まで生産車両の90%を新エネ車に
スウェーデンの自動車会社ボルボ・カーズを傘下に持つ中国最大の民営自動車メーカーである浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Group Holding Co. Ltd.)の李書福董事長は2018年3月15日、2020年までに、自社生産している自動車の90%を新エネルギー車(EV、PHEV、水素など)に転換する意欲を示した。浙江吉利控股集団は2010年にフォードからボルボ・カーズを買収したのに続いて、2017年にはマレーシアの自動車メーカーであるプロトン社の株式49.9%、英国ロータス・カーズの株式の51%をそれぞれ取得し、更に2018年2月にはドイツのダイムラー社の株式9.69%を取得するなど積極的なM&Aで規模を拡大している。 印刷用PDF
2018.03.15
米国:Con Edison社、ハリケーンNor'easterによる停電被害に損害賠償
Con Edison社は2018年3月15日、最近、米国北東部を襲った2回のNor'easter(米国北東部やカナダの大西洋沿岸部を襲う、発達した温帯低気圧による嵐のこと)により3日以上連続して停電した需要家に、食品や処方薬の損害賠償を支払うと発表した。家庭用需要家は、領収書が無い場合は最高225ドル、領収書が有る場合は、最高515ドルの支払いを受けることができる。また、商店などの事業主は、領収書があれば最大10,200ドルの食品損害賠償を受けることができる。 印刷用PDF
2018.03.13
米国:Younicos社が蓄電池をレンタルする事業を開始
2018年3月13日付の業界紙によると、電力貯蔵製品供給事業者であるYounicos社が電力貯蔵設備のレンタル事業を開始すると発表した。同社の製品は商業用、産業用向けのハイブリッド発電システムおよびマイクログリッドシステムを対象としている。当初は、2年から4年を最低のレンタル期間と設定する予定であったが、2019年以降は数カ月単位でもレンタルできる計画とした。近年、据置型の蓄電池の市場が拡大するのと同様に、モバイル式の蓄電池の市場も拡大してきている。Younicosの蓄電池レンタルモデルでは、状況の変化にあわせて蓄電池の設置場所を変更することが可能である。 印刷用PDF
2018.03.12
ドイツ:RWEとE.ONの2017年決算、両社黒字転換へ
ドイツの大手エネルギー事業者のE.ONは2018年3月12日、2017年決算を発表した。売上高は前年比0.5%減の379億ユーロ(約5兆円)、EBITDAは同0.3%増の49億ユーロ(約6,500億円)、営業損益(EBIT)は同1.2%減の30億ユーロ(約4,000億円)と前年実績とほぼ同じ水準になっている。一方、当期純損益は前年の84億ユーロ(約1兆1,000億円)の赤字から123億ユーロ(約1兆6,000億円)改善し、39億ユーロ(約5,100億円)の最終黒字に転換している。前年からわずか1年間で123億ユーロも最終損益が改善したことになるが、この業績回復は主に2016年決算でUniper上場に伴う簿価と公正価値の評価損として138億ユーロ(約1兆8,000億円)を計上した反動増や、2017年6月にドイツ連邦憲法裁判所が、原子力発電事業者3社が2011年に訴訟を提起した核燃料税について事業者の訴えを認め、政府に総計63億ユーロ(約8,300億円)の返還を行うように命じたことから、同社は33億ユーロ(約4,300億円)の返還金を受領したところによるものが大きい。また、同月13日、RWEも2017年決算を発表している。売上高は同2.7%減の445億ユーロ(約5兆8,000億円)となったが、2017年はトレーディング部門が好調だったことや、2016年に実施した従来型電源に対する減損計上の反動増などからEBITDAは同6.5%増の57億ユーロ(約7,500億円)、営業損益(EBIT)は同18.3%増の36億ユーロ(約4,800億円)となった。当期純損益については、E.ONと同様に核燃料税の返還金として19億ユーロ(約2,500億円)を受け取っていることも好影響をもたらし、前年の57億ユーロ(約7,500億円)の赤字から76億ユーロ(約1兆円)改善し、19億ユーロ(約2,500億円)の最終黒字に転換した。E.ONは2013年以降4期ぶり、RWEは2014年以降3期ぶりの最終黒字であり、さらに両社が同時に最終黒字を達成したのは2012年にまで遡ることになる。同月11日、両社は新たな電力再編につながる資産交換で合意に達したが、旧E.ON、旧RWE体制での最後の決算は両社とも黒字転換という結果を踏まえ、今後新たなステージに進むことになる。 印刷用PDF
2018.03.12
カナダ:CCS設置でCO2排出量200万tを抑制
SaskPower社は2018年3月12日、同社のBoundary Dam発電所(総出力67.2万kW)におけるCCS(carbon capture and storage)施設が2014年10月に操業を開始して以来、200万t以上のCO2の大気中への排出を防いだと発表した。同社は、CCSは環境規制を順守しつつ、CO2排出量を削減しながら、需要に応え続ける長期的な戦略の一環であり、この戦略により、同社の温室効果ガス排出量は2030年までに2005年レベルから40%削減されるとしている。 印刷用PDF

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