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各国の電気事業(アジアの9か国・地域)

マレーシア

2017年9月時点

主要指標

首 都 クアラルンプール
面 積 32万9,847km2
人 口 3,033万人(2015年推定)
GDP 3,269億米ドル(2015年)
エネルギー資源 石油,ガス,石炭
企業形態 民営(TNB、SESB、SEB)
発電設備容量 2,946.9万kW(2015年)
発電電力量 1,354.5億kWh(2015年)
販売電力量 1,247.1億kWh(2015年)
電化率 99.9%(2015年:マレー半島)

電気事業の企業形態

以下の3事業者が地域ごとに発送配電を担当。
1. テナガナショナル社(TNB): マレー半島で電力供給。
2. Sabah Electricity Sdn. Bhd. (SESB):サバ州で電力供給。
3. Sarawak Energy Berhad (SEB): サラワク州で電力供給。
1992年以降、発電部門に競争が導入され、2015年時点で30のIPP事業者が存在。

電力需給動向

1.発電設備
発電設備容量(2015年):2,946.9万kW。所有者別では、3事業者約30%(TNB23%、SESB1.1%、SEB7.6%)、IPP・コジェネ等約70%
電源種別 設備容量(万kW) ※自家発・コジェネ等除く
TNBSESBSEBIPPその他※1計(%)
水 力216.17.2105.2242.0-570.5 (19)
天然ガス459.010.559.5899.1-1,428.1 (49)
石 炭--48.0821.0-869.0 (30)
石 油-15.111.415.2-41.7 (1.4)
その他※1----37.6 (1.3)37.6 (1.3)
合計(%)675.1(23)32.8(1.1)224.1(7.6)1,977.3(67)37.6 (1.3)2,946.9
※1:ディーゼル、バイオマス


2.発電電力量
発電電力量(2015年):1,354.5億kWh。電源別では、天然ガス47%、石炭44%、水力8%、石油0.5%。事業者別では、3事業者27%(TNB20%、SESB1%、SEB6%)、IPP・コジェネ等73%。

<発電電力量(発電事業者別)> 単位:億kWh
電源種別TNBSESBSEBIPP・コジェネ等
水 力50.12.724.624.6102.0 (8)
天然ガス223.74.220.7393.2641.8 (47)
石 炭--32.2566.5598.7 (44)
石 油-3.80.32.76.8 (0.5)
その他---5.25.2 (0.4)
合 計273.710.777.8992.21,354.5


3.販売電力量
2011年から2015年の販売電力量の平均年間伸び率は、TNB 12.6%、SESB 19.5%、SEB 116.4%である。
TNBはタイ発電公社(EGAT)及びシンガポールのパワーグリッド社と国際連系しており、2014年では0.22億kWhの輸入となっている。

<販売電力量(用途別)> 単位:億kWh(内訳%)
用途TNBSESBSEB
家庭用232.3 (22.0)16.2 (31.7)19.4 (13.8)267.9 (20.7)
商業用366.5 (34.7)22.6 (44.2)23.9 (17.0)413.0 (33.1)
工業用437.5 (41.4)11.7 (22.9)96.2 (68.5)545.4 (43.7)
その他19.3 (1.8)0.6 (1.2)0.9 (0.6)20.8 (1.7)
合 計1,055.651.1140.41,247.1

電源開発動向

第10次マレーシア計画: 2011~2015年の間に、エネルギーの安定的な供給を目的に、石炭・LNGの利用拡大、水力開発の促進、超臨界石炭火力発電所の建設、原子力発電の検討開始を実施することが謳われている。
原子力開発: 政府が2010年 10月に発表した経済改革プログラム(ETP)の中で、①2021年までに出力100万kW級の原発2基の導入を計画、②導入に関する調査を2013~14年までに実施、③2016年には建設に関する入札を実施、というスケジュール案を発表したが、福島事故を受け現在は足踏み状態。

環境問題への取組み等

1994年: マレーシアはアセアン諸国の先頭を切って、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を、その後2002年には、京都議定書を批准。
2003年: 天然資源・環境省の環境保護管理局がCDMに関する指定国家機関として認定され、2003年8月には、CDM国家委員会が設置され、CDMプロジェクトに関する審査を行っている。
CDMプロジェクト: ヤシ殻やパームオイルなどを使用したバイオマス発電などが認定されており、日系企業が進出している。
1987年 環境影響評価に:
関する環境命令
下記のプロジェクトの実施に際して、環境影響評価書の作成・承認を規定。
・化石燃料を利用した1万kWを超える発電所の建設
・水力発電所の内、ダムの高さが15m以上で付属構築物の面積が40ha超過の場合、または貯水池の面積が400ha超過の場合
・コンバインド・サイクル発電所の建設、原子力発電所の建設
エネルギー効率改善:
ガイドライン
(Guidelines in Applying
  Energy Efficiency
  Incentives)
さまざまな電気機器を対象に指針が提示されている。具体的には、冷蔵庫のモーターの力率改善や照明器具のLED化推進など。

再生可能エネルギー開発動向

第8次マレーシア計画:
(2001~2005年)
2001年5月に小規模再生可能エネルギー・プログラム(SREP)を導入。SREPでは、事業実施に対するインセンティブとして、所得税の一部免除を行うパイオニアステータス(PS:Pioneer Status)と投資税額控除(ITA:Investment Tax Allowance)を設定。
第9次マレーシア計画:
(2006~2010年)
長期の燃料確保や資金調達に関して、再エネ購入契約(REPPA:Renewable Energy Power Purchase Agreement)に基づく取引条件が整備され、エネルギー・水・通信省の下部機関として再エネ特別委員会(SCRE:Special Committee on Renewable Energy)を設立。エネルギー委員会と共に再エネの利用促進に努めている。
2011年: 再生可能エネルギー法を制定。停滞する再エネ開発促進のため、各年毎に目標導入値を定め、2015年までに127.5万kW、2020年までに314万kWまでに引き上げることを目指す。

<再エネ電源導入目標> 単位:1,000kW
バイオ
ガス
バイオ
ガス
汚泥
発電
バイオ
マス
バイオ
マス
廃棄物
小水力太陽光
1MW
以下
太陽光
1MW
年間
上限値
導入
積算値
2011105701030920154154
201220106020601135216370
201320107030801350273643
201425106040601580290933
20152510705060171103421,275
20162510803560191303591,634
20173010903050211453762,010
201830101002040241553792,389
201930101002030281653832,772
202025101001020331703683,140
2020までの
積算値
240 95 800 265 490 190 1060 - 3,140

FIT制度
FIT料金: 電源種別に1kWh当たりの買取価格および導入形態によるボーナス分の割増価格が設定されている。買取価格は各種電源別に決められた逓減率に従い引き下げられる。逓減率は少なくとも3年ごとに見直す予定。
再エネ基金: 電気料金の値上げ分(1か月300kWh以上の顧客の電気料金を1%値上げ)がFITの財源となっている。
FIT事業者の:
外資規制
FIT事業者には、外資規制(50%以上が国内資本)が適用され、外国企業が事業を行うためには、適切な地元企業パートナーを見つける必要がある。また、電力事業者となるためには、別途エネルギー委員会の認可が必要であり、電力系統への接続には、電力会社と調整する必要がある。
再エネ事業者の:
税制優遇
税制優遇の1つには、設備投資に対する税額控除がある。再エネ事業で5年間に発生する投資額を所得控除できる。または、それに代えて、投資後10年間に再エネ事業で得られる利益に対する所得税の免除を選択することもできる(Pioneer Status)。さらに、関連機器・施設購入にかかる輸入税や物品税の1年間の減免制度もある。税制優遇は、マレーシア工業開発庁(MIDA)が一元的な窓口になっている。





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