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各国の電気事業(アジアの9か国・地域)

インドネシア

2017年9月時点

主要指標

首 都 ジャカルタ
面 積 191万km2
人 口 2億5,756万人(2015年推定)
GDP 8,619億米ドル(2015年)
エネルギー資源 石炭、天然ガス、石油、水力、地熱
企業形態 国有(インドネシア国有電力会社:PLN)
発電設備容量 (PLN,子会社,IPP,自家発)5,286万kW(2015年)
発電電力量 (PLN,子会社,IPP,自家発)2,340億kWh(2015年)
販売電力量 (PLN,子会社,IPP,自家発)2,028億kWh(2015年)
電化率 84.4%(2014年)
88.3%(2015年)

電気事業の企業形態

1961年: 電力・ガス局が発送配一貫体制の国営企業(BPU PLN)となる。
1972年: 国営企業(BPU PLN)が電力公社となる。
1992年: 大統領令(1992年第37号)によりIPP参入を認可。PLN電気事業の補完として、PLN送電系統から受給されない地域で地方電化組織が地方電化を推進。
1994年: PLNが政府100%保有の株式会社(PT PLN)に移行。経営効率化のため、競争地域と非競争地域に分離し、競争地域(ジャワ・バリ)では発送配の各部門の事業部制(独立採算制;ビジネス・ユニット化)を推進。
1995年: ジャワ・バリの発電部門を独立させ、PJB I及びPJB IIの2つの発電会社を設立。2000年にインドネシア・パワー社、ジャワ・バリ発電会社に改名。
2000年: バタム島での電力供給を行うPT PLN Batamを設立。
2002年: 新電力法が制定されるが、2004年違憲判決により無効となる。2009年法令第30号により電力に関する法律(新電力法)が改めて制定された。
2003年: タラカン島での電力供給を行うPT PLN Tarakanを設立。
2009年9月: 「新・新電力法」が国会で可決。新たに中央・州政府に電気事業の許認可権を付与することが盛り込まれた。
2016年1月: PLN独占の送配電部門について、「35GWプログラム」(設備開発計画、次々頁参照)における送配電網の開発を効率的に推進するため、PLN送電・給電センター(P3B)を、給電センター(P2B)と送電保守事務所に組織分割。

<PLNにおける電気事業体制の概要>
  ジャワ島・バリ島 スマトラ島 その他の地域
および特定地域
発  電 インドネシア・パワー社
ジャワ・バリ発電会社
北スマトラ発電事業所
南スマトラ発電事業所
・7地域支店
※発送配垂直統合

・PT PLN Batam
保税地域バタム島

・PT PLN Tarakan
東カリマンタン州タラカン島
送  電 3つの送電保守事務所
(東部・中部・西部)
送電保守事務所
(事業所数・担当エリア不明)
給  電 ジャワ・バリ送電・給電センター
(P3B Jawa Bali)
※地域独占
スマトラ送電・給電センター
(P3B Sumatra)
※地域独占
配電・
顧客
サービス
5配電事務所 7地域支店

電力需給・電源開発動向


1.発電設備
PLN(発電子会社を含む)の発電設備容量(2015年):4,027万kW。
PLNの発電設備容量の電源別構成は下表のとおり。
IPPと自家発の発電設備容量(2015年):1,259万kW。

<PLNの発電設備容量:2015年> 単位:万kW
水力 火力 地熱 その他 合計
汽力コンバインドサイクルディーゼルガスタービン
357
(8.9%)
2,109
(52%)
889
(22.1%)
318
(7.9%)
298
(7.4%)
55
(1.4%)
1
(0%)
4,027


2.発電電力量
PLNの発電電力量(2015年、発電端):1,765億kWh。IPPと自家発からの購入電力量は575億kWh、燃料は、汽力は石炭、コンバインドサイクルはガスが中心。


3.販売電力量
PLNの販売電力量(2015年):2,028億kWhで、対前年比2.1%の伸び。需要家種別内訳は、工業用32%、家庭用44%、商業用18%、その他6%。部門別の前年実績に対する伸び率は、工業用2.4%、家庭用8.9%、商業用5.2%。

<PLNの需給バランスの推移> 単位:億kWh
発電電力量 購入電力量 販売電力量
20008429172
20051,0132611,070
20091,206361,346
20101,2353811,473
20111,2894071,580
20121,3175061,740
20131,4425221,875
20141,5295331,986
20151,7655752,028


4.電源開発動向
2014年10月にジョコウィ政権が発足し、今後5年間におけるインフラ整備の充実を目指す。電力分野では新たに「35GW発電所建設計画」を立ち上げ、2019年までに35GWの発電所を建設する計画である。内訳はほとんどが石炭火力。

<35GW発電所建設計画の概要>
  PLN IPP
計画年 2015~2019年 同左
電源開発容量 10.23GW 25.3GW
電源種別 石炭56%、CC36%、地熱2%、水力4%、その他2%

環境問題への取組み等

1994年:国連の気候変動枠組み条約(UNFCCC)を非付属書Ⅰ国として批准し、1999年10月には国別報告書を提出。
1998年:「京都議定書」に署名。
2003年:環境大臣令により「気候変動対策委員会」が設置され、2005年には「CDM国家委員会」がCDMの指定機関となった。
CDM国家委員会は、専門家グループと技術グループから構成され、技術グループには、各省のワーキングチームが参加。

再生可能エネルギー開発動向

2006年:「国家エネルギー政策に関する大統領令第5号」を制定。2025年の再生可能エネルギーの比率を15%(バイオ燃料5%、地熱5%、その他5%)に増加させる計画。
2010年1月29日付の大蔵省令(2010年第24号):再生可能エネルギーを利用した発電事業に対する税制優遇措置を発表。投資額の30%を課税所得から控除、償却期間の短縮、機械・機器輸入時における付加価値税(VAT:Value-Added Tax)と輸入関税の免除などを規定。
再生可能エネルギーによって発電された電力は、エネルギー鉱物資源大臣令(2012年第4号)に基づき、PLNが買い取ることになっている。
2017年1月:エネルギー鉱物資源省(MEMR)は、「再エネ発電からの買電に関する新基準」を発行。再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス/バイオガス、廃棄物)発電の買電に関し、発電供給コスト(BPP)をベースとしたコスト基準を採用。

<再生可能エネルギーの開発状況(2014年)>
エネルギー種別 ポテンシャル量 既開発量
水力発電 7,567万kW※1
2,632万kW※2
570.5万kW
地熱発電 2,853万kW134.1万kW
バイオマス発電 4,981万kW164.4万kW
太陽光発電 4.80kWh/m2/day 4.2万kW
風力発電 3 - 6 m/s 0.2万kW
*11983年「水力潜在調査(HPPS)」による数値
*22011年「インドネシアにおける水力開発のためのマスタープラン調査」による数値

原子力開発動向

2014年の新国家エネルギー政策により、原子力発電の位置付けが後退。再エネの最大限導入、石油消費の最小限抑制、天然ガス利用の最適化、国内炭の安定的な活用が謳われ、これらを達成したうえで、原子力の安全性を厳格に確保することを前提に「最終的な選択肢」として位置付け。



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