ホーム > 世界の電気事業の動き > 2019 年度

最新情報 - 2019 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

エリアを選択:
項目を選択:

2019年度

2019.05.26
南アフリカ:大統領が炭素税法案に署名し、6月1日から施行
2019年5月26日付の現地報道によると、南アフリカのラマポーザ大統領が炭素税法案に署名し、2019年6月1日から同法が施行されることになった。第一段階は2022年12月までで、CO2排出1t当たり約8.3米ドル(約900円)が課される。2023~2030年に予定される第二段階の前に、同税の影響とCO2排出目標に対する進捗を評価する。同国は2010年に最初の法案を提案したが、電力会社Eskomや鉱業会社、製鋼会社らが電気料金上昇の懸念を訴え数回、導入が見送られてきた。 印刷用PDF
2019.05.23
欧州:緑の党、欧州議会選挙で議席数を拡大
2019年5月23~26日にかけてEU全域で行われた欧州議会選挙で、緑の党系の政治会派が議席数を大幅に伸ばしている様子が伝えられている(以下、2019年5月27日時点の開票結果に基づく)。国別に見ると、例えば、ドイツでは緑の党が、前回選挙(2014年)の約2倍となる21%の得票率で、国内では社民党(SPD)を抑え、キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)に次ぐ第2の議席数(20議席)を獲得した。フランスでは、欧州エコロジー=緑の党(EELV)の得票率が前回実績を4ポイント上回る13%となり、国内で第3位となる12議席を獲得した。同様に、アイルランド、ベルギー、オランダなどの加盟国でも、環境系の政党が議席数を伸ばしている様子が伝えられており、欧州議会全体では、緑の党系の政治会派(緑・欧州自由同盟グループ:Green/EFA)による獲得議席数が69議席となる見通しである(現有議席数は52議席)。現地報道では、こうした結果が意外性をもって受け止められている向きも見られるが、一方で最近、欧州をはじめ世界各地で、気候変動問題への取り組み強化を訴える運動が若年層を中心に広まっており、こうした動きが、若者の投票行動に影響を与えた可能性も伝えられている。 印刷用PDF
2019.05.23
米国:米国各地で竜巻が発生し停電
2019年5月23~28日にかけ米国各地で竜巻が発生し、被害が発生した。23日にはメリーランド州コロンビアで現地時間午後9時頃竜巻が発生した。この竜巻によりレーガン国際空港では、時速68マイルの突風が観測され、現地電力会社のPepcoによると午後10時50分の時点で、ワシントンDCで2,000戸以上、モントゴメリー郡で1,400戸以上、プリンスジョージ郡で2,300戸以上の停電が発生した。同じく現地電力会社のDominion Powerによると、バージニア州北部で5万4,735戸が停電した。また、地域のニュースによると、26日にはオクラホマ州サパルパで竜巻が発生し、27日午前10時41分時点で、2万1,000戸が停電している。この他、24日にミズーリ州ジェファーソンシティ、27日にはインディアナ州に隣接するイリノイ州ソーク・ビレッジでも竜巻が発生し、停電など多くの被害が発生した。 印刷用PDF
2019.05.22
韓国:政府、「第3次グリーン成長5カ年計画」を閣議決定
2019年5月22日付の現地紙報道によると、韓国政府は5月21日の閣議で、「第3次クリーン成長5カ年計画」(2019~2023年)を決定し、環境新技術や温室効果ガス削減に5兆ウォン(約4,600億円)を投入する方針である。温室効果ガスの排出枠の見直し、植林面積の拡大に取り組むほか、交通部門では2022年までに電気自動車(EV)43万3,000台、燃料電池車(FCV)6万7,000台の導入を目指し、EV急速充電器1万台、水素ステーション310カ所を整備、また建物部門では公共建物について2020年からゼロエネルギー認証取得を義務付ける。 印刷用PDF
2019.05.21
フランス・ポルトガル:EngieとEDP、洋上風力の共同事業会社を設立へ
2019年5月21日付のエネルギー専門サイトによると、フランスの大手エネルギー事業者のEngieとポルガルの大手エネルギー事業者のEDPが洋上風力事業を統合して共同事業会社を設立すると報じた。両社は、それぞれが個別に実施、検討している洋上風力案件を持ち寄ることで効率的な事業運営をめざしている。EngieのCEOは「洋上風力事業は2030年まで成長が見込める部門で、共同事業会社の設立により我々の競争力を高め、市場で成長して行きたい」としている。当面の投資対象地域としては欧州に加え、米国、韓国や日本を含むアジアが検討対象となっている。また、両社は着床式に加え浮体式の洋上風力事業の実証事業に参加しているため、将来は浮体式でリーダーを目指すとしている。共同事業会社は規制当局の承認が得られれば、2019年内に設立される見通しである。 印刷用PDF
2019.05.20
スウェーデン:自動運転トラックの走行試験が始まる
スウェーデンのスタートアップ企業EINRIDEは2019年5月20日、T-Podと呼ばれる自動運転トラックの公道での試験走行を開始した。これは、同国の運輸庁が2019年3月11日にT-Podの公道での走行に関する同社の申請を許可したことによるもので、工業地域内の倉庫とターミナルの間の公道を走行することが可能となった。T-Podはバッテリーを搭載した車体重量26トンのトラックで、遠隔操作により積荷の運搬が可能でカメラやレーダー、3Dセンサーを搭載することで周囲の状況を認識し、5Gネットワークにより遠隔操作することが可能としている。過去の報道によると、T-Podに搭載されたバッテリーの容量は1台当たり200kWhで、航続距離は200kmである。スウェーデン国内で2020年までにGothenburgとHelsingborg間(約250km)の積荷の運搬が検討されている。 印刷用PDF
2019.05.16
米国:連邦議会、再エネ優遇税制の延長・拡大へ向けた動きが活発化
上院財政委員会のC.Grassley委員長(共和党、アイオワ州)ならびに同委員会筆頭委員のR. Wyden氏(民主党、オレゴン州)は2019年5月16日、税制見直しに関する超党派タスクフォースを立ち上げると発表した。この税制見直しの一環として、発電税額控除(PTC)と投資税額控除(ITC)の失効後の再エネ支援策が検討されると見られる。PTC、ITCはこれまで米国内の再エネ開発を牽引してきたが、風力発電を対象としたPTCは2019年末に失効、太陽エネルギーを対象としたITCは2020年から段階的に減額され2023年に失効する。他方、下院では同年4月4日にM.Doyle議員(民主党、ペンシルベニア州)が、電力貯蔵設備を対象とする優遇税制を盛り込んだ法案(HR2096)を上程した。現状、太陽光発電設備に併設された電力貯蔵設備はITC適用の対象とされているものの、単体で設置された電力貯蔵設備は対象外となっており、ITCの適用を求める事業者の声を受けて、連邦議会では2016年頃から検討が行われていた。同法案に対しては100名以上の民主党下院議員が支持を表明している。 印刷用PDF
2019.05.15
台湾:第一発電所の2基、環境アセスメントが認可され初の廃炉作業へ
台湾の環境規制当局である行政院環境保護署は2019年5月15日、台湾電力公司が提出していた第一原子力発電所の1号、2号機ユニットの廃炉環境アセスメントを認可した。これで台湾電力公司は、廃炉作業に着手する。廃炉計画では、原子炉の停止プロセスに8年、施設の解体に12年、環境回復に5年の計25年間を要する上、300億台湾ドル(1,100億円相当)の費用がかかるとされている。台湾電力公司は、廃炉費用を理由とした電気料金の値上げはなく、また廃炉作業は監督官庁の厳格な管理と規制の下で安全に進めるとしている。 印刷用PDF
2019.05.15
中国:発改委、工・商業用小売電気料金引き下げを各省政府、電網会社に通達
国家発展改革委員会は2019年5月15日、各省、自治区、直轄市、電網会社等に通知を発出し、一般工・商業用小売電気料金の10%引き下げに向けた措置を取るよう指示した。同時に、増値税(消費税)の税率を17%から13%に引き下げることで、直接卸取引の電力や省間・区域間の融通電力に対する減税分から引き下げの原資を捻出させる。さらに、一般工・商業需要家が電力の市場取引に参加する規模を拡大させることで、競争を通じた電気料金の引き下げに努めることも指示した。 印刷用PDF
2019.05.14
米国:連邦下院、政権要求額から5億ドル増の原子力関連予算案を発表
連邦議会下院歳出委員会は2019年5月14日、トランプ政権要求額から4億9,400万ドル増加となる、総額13億ドルの2020年会計年度原子力関連予算案を発表した。本予算案の要旨では、先進型原子炉および既設原子炉の安全性と経済性を向上させるための研究開発、長期にわたる国際的な原子力リーダーシップへの寄与が挙げられている。トランプ政権が要求していた予算の内、ニューメキシコ州とテキサス州で進められている統合型使用済燃料貯蔵施設関連予算は含まれているが、ユッカマウンテン最終処分場関連予算は含まれていない。 印刷用PDF
2019.05.14
米国:トランプ大統領、キャメロンLNG輸出基地を訪問
ルイジアナ州ハックベリーで建設中のキャメロンLNG輸出基地(合計3系列)において、一部系列がLNG生産を開始したことを受け、トランプ大統領は2019年5月14日に現地を訪問し、関係者を前に演説を行った。同大統領が掲げる「エネルギー覇権(Energy Dominance)」や国民への安価なエネルギー供給への同プロジェクトの貢献を絶賛する一方、2019年2月7日に民主党議員から上下両院に提出されたグリーン・ニューディール決議案については「でっち上げの産物で、エネルギー関係者の雇用を奪うもの」と痛烈に批判、2020年大統領選への出馬を表明している民主党系議員も名指しで批判するなど、次期大統領選での民主党への攻撃材料化を図ろうとしている。キャメロンLNG輸出基地プロジェクトには筆頭株主である米Sempra社の他に、三井物産が16.6%、三菱商事と日本郵船の合弁会社であるJLI社が16.6%、それぞれ資本参加している。 印刷用PDF
2019.05.10
中国:中国核工業集団(CNNC)、華龍1号用CF3燃料量産体制を構築
中国核工業集団公司(CNNC)は2019年5月10日、中国独自技術の第3世代炉である華龍1号(HPR-1000)用の燃料集合体「CF3」(China Fuel 3)の量産体制が整ったと発表した。CNNCは今回の進展が、華龍1号型原子炉の輸出促進にも貢献できると主張している。報道によると、2014年7月よりCF3の原型4体が秦山II期原子力発電所2号機(中国設計CNP-600型PWR、65万kW)へ試験的に装荷されているが、設計通りの性能を示していたと見られる。CF3は、四川省にあるCNNCのPWR用燃料成型加工工場で製造される予定である。 印刷用PDF
2019.05.10
韓国:ハンビット発電所1号機、再稼働準備中に手動停止
韓国原子力安全委員会は2019年5月10日、再稼働準備を開始していた韓国南西部のハンビット(霊光)原子力発電所1号機(出力95万kW、PWR、ウエスチングハウス製、1986年運開)が、同作業中に熱出力が基準値を瞬間的に超えたとして、運転者の韓国水力原子力に対し停止を指示した。現在、設備は安定的に停止している。 印刷用PDF
2019.05.09
スペイン:バレアス諸島に欧州最大級の水素製造装置を建設
2019年5月9日付の現地報道によると、スペインバレアス諸島州のFrancina Armengol知事は、2021年までに欧州最大規模の1万kWの水素製造装置を建設すると発表した。製造には、島内の太陽光発電設備から発生した余剰電力が使われる。このプロジェクトは、バレアス諸島州のリュセタ地方(マヨルカ島)で計画されている8つの再工業化プロジェクトの一つで、州政府とスペインのセメント会社である民間企業4社(Cemex、Enagas、Acciona、Redexis)と共同で進められている。また、製造した水素の用途は主に燃料自動車などの輸送機器を想定しており、予算は合計で5,000万ユーロと発表されている。現在は公開協議の段階であり、今後具体的な行政手続きが始まる見込みである。 印刷用PDF
2019.05.08
米国:カリフォルニア州の電気料金、山火事対策により高騰する可能性
カリフォルニア州公益事業委員会は2019年5月8日、「電力会社の費用と料金上昇を抑制する方策」と題する報告書を公表した。同報告書によると、同州の電気料金は上昇傾向が続いており、今後も山火事対策の強化により、更なる高騰の可能性がある。州内大手電力会社3社の電気料金について、2012~2019年にかけての年間平均上昇率は、PG&E社およびSCE社が2%、SDG&E社が6%であった。料金引き上げの主な要因は、電力会社の販売電力量が減少しているなか、規制等により所要収入や経費が増加しているためである。加えて、近年カリフォルニア州における山火事の発生リスクが増大しており、公益事業委員会は大手電力会社に対し山火事対策の強化を求めている。同報告書は、こうした対策費の上乗せにより、月額電気料金支払い額が最大7%上昇する可能性があるとしている。 印刷用PDF
2019.05.07
台湾:立法院、2025年までの脱原子力条文を電業法から削除
台湾立法院は2019年5月7日、電業法第95条「原子力発電施設は2025年までにすべて運転を停止するものとする」という項目を削除し、規定を改定した。これは、2018年11月に行われた住民投票の結果に基づいて決定された。これに対して経済部能源局および電気事業者である台湾電力は、原子力発電所の運転延長や再稼働は現実には困難であるとして、現在稼働中の第一、第二、第三原子力発電所のすべてについてライセンスの期限に従い、廃炉処理を進めていくとコメントしている。 印刷用PDF
2019.05.06
カンボジア・フランス:フランスが送電網整備に36億円を融資
2019年5月6日付の報道によると、フランス政府がカンボジアの送電網整備に2,910万ユーロ(約36億円)を融資する。仏経済財務省が近く融資契約書を締結する。スマートグリッド技術を活用した送電システムの高度化により、電力供給の効率化を目指す。カンボジア政府によれば、現時点で基幹系統に接続されていない5州(Tboung Khmum、Kampong Thom、Oddar Meanchey、Ratanakiri、Mondulkiri)を含め、2020年までに全24州が全国系統に接続される予定。 印刷用PDF
2019.05.06
フランス・アイルランド:両国間初の連系線、2026年に運開予定
フランスのエネルギー規制委員会(CRE)は2019年5月6日、フランスとアイルランドを結ぶCeltic国際連系線計画について、アイルランドの公益事業規制委員会(CRU)と共同で、資金提供することを決定したと発表した。本連系線は、フランス北西部とアイルランド南部を500kmの海底ケーブルで連系する両国間初の連系線(70万kW)であり、アイルランドにとっては欧州大陸との初の連系線となる。フランスの系統運用者RTEとともに設置・運用を行うアイルランドの系統運用者EirGridによると、本連系線により、電力料金の値下げ効果や供給信頼度の向上、再エネ電源の導入拡大が期待できるとしている。本連系線は2026年に運開予定で、必要資金は9億3,000万ユーロとなるが、各国の利益に応じてフランス35%、アイルランド65%の割合で負担することが合意されたほか、2013年にEUの共通利益プロジェクトに指定されており、EUから必要資金の60%以上の補助を受けることを見込んでいる。 印刷用PDF
2019.05.06
米国:「グリーン・ニューディール」の提案議員、原子力を排除せず
2019年5月6日付の政治情報誌によれば、「グリーン・ニューディール」の提案者である民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス議員は、ニューヨーク州で廃止されるインディアン・ポイント原子力発電所について尋ねられた際、「原子力にはオープンマインド」と答えた。同議員は「数十年前に建設された原子力発電所と現在開発されつつある、より高度な技術とは区別している」とし、「グリーン・ニューディールは、今後10年間で米国の電力需要を100%満たすために、クリーンで再生可能な、ゼロエミッションのエネルギーを求めるもので、原子力に対しても門戸は開かれている」と述べた。 印刷用PDF
2019.05.02
フランス・ドイツ:仏独、EV向けバッテリー製造に最大約60億ユーロを投資
2019年5月2日の報道によると、フランスのルメール経済・財務大臣およびドイツのアルトマイヤー経済・エネルギー大臣は同日行われた記者会見の中で、EV向けの次世代型バッテリー製造に両国官民あわせて最大約60億ユーロを投じる考えを明らかにした。自動車メーカーやエネルギー事業者など35社の民間企業から少なくとも40億ユーロが拠出されることに加え、仏独両国からの国家補助として最大12億ユーロが拠出される見込み。近く、従業員200人規模のEVバッテリー工場がフランスに設置され、2023年までに仏独両国にそれぞれ従業員1,500人規模の工場が開設される。これらの工場では、まず改良型の液体バッテリーが生産され、その後2025~2026年頃までに全固体電池の生産に移行する計画である。欧州では、2017年10月に欧州委員会が欧州大でのバッテリーの協力構想を発表しており、その後フランスは7億ユーロを、ドイツは10億ユーロをそれぞれバッテリー製造向けに投じる意向を発表し、両国連携のもと欧州のバッテリー製造能力を強化する方針を打ち出していた。今回の発表は、世界のバッテリー製造市場で優勢なアジア勢に対抗する考えとも予想される。 印刷用PDF
2019.05.02
英国:気候変動委員会、2050年カーボンニュートラルを提言
英国の諮問機関である気候変動委員会(CCC)は2019年5月2日、同国が2050年までにカーボンニュートラルを達成することを提言するレポート「Net Zero」を発表した。現在、英国は2008年気候変動法により、温室効果ガス(GHG)を2050年までに1990年比80%削減することを定めているが、2018年10月に政府が、これを上回るカーボンニュートラル達成の可能性や時期についてCCCに諮っていた。同レポートによると、カーボンニュートラル達成にかかる年間のコストは2050年まで国内総生産(GDP)の1~2%になると推計され、2008年に推計したGHG80%削減の場合のコストとほとんど変わらないとしている。これは、近年の再エネやバッテリーなどのコスト低下によるところが大きいが、カーボンニュートラル達成には、熱供給の低炭素化、CCS(二酸化炭素の回収・貯蔵)の開発、ガソリン・ディーゼル車の販売禁止(2040年)などが急がれるとし、政府の政策によりこれらを加速させる必要があるとしている。なお、地域の特性を考慮して、スコットランドについては2045年までにカーボンニュートラルを、ウェールズについては2050年までに1990年比95%削減を推奨している。 印刷用PDF
2019.04.30
中国:発改委、太陽光発電の買取り価格を引き下げ
中国国家発展改革委員会(発改委)は2019年4月30日、新設分の太陽光発電の買取り価格を改定すると発表した。メガソーラー設備の電力買取り価格は、全国をⅠ~Ⅲ類の3つの地域に分類し、2018年5月からⅠ類:0.5元(約8.3円)、Ⅱ類:0.6元(約9.9円)、Ⅲ類:0.7元(約11.6円)としてきたが、今回の改定で、Ⅰ類:0.4元(約6.6円)、Ⅱ類:0.45元(約7.4円)、Ⅲ類:0.55元(約9.1円)に引き下げ、さらに市場競争を導入して、この価格を超えない範囲で決定するよう取り決めた。同改定の実施期日は7月1日となる。 印刷用PDF
2019.04.29
米国:民主党の2020年大統領選挙候補者、新たな気候変動対策を提案
2019年4月29日付の現地報道によると、民主党の2020年大統領選挙候補者の一人であるベト・オルーク元連邦下院議員(テキサス州)は、同候補による最初の主要な政策提案として気候変動対策を取り上げ、米国が2050年までに温室効果ガス排出ゼロを達成するために、5兆ドル規模のインフラ投資計画を提案した。オルーク候補の提案では、大統領に選出された場合、住宅・交通・公衆衛生分野などのインフラ、炭素削減技術などの研究開発、自然災害対策への地域社会支援などに対して1兆5,000億ドルの連邦政府からの投資を行うことに加えて、化石燃料企業への税制優遇措置の廃止などの抜本的な税制変更により、10年間で5兆ドル規模のインフラ投資計画の実現を考えている。同提案には他に、パリ協定への再参加、連邦所有地の化石燃料企業へのリース契約の停止、連邦所有地での再生可能エネルギーの開発および植林などがある。なお、現地報道はオルーク候補による今回の提案について、オカシオコルテス議員らによるグリーン・ニューディール(GND)との共通点を指摘する一方、GNDと比べると排出ゼロまでに至る期間が長く野心的ではないとの世間の反応なども伝えている。 印刷用PDF
2019.04.26
ラオス:政府、電気料金の引き下げを決定
2019年4月26日付報道によると、政府はこのほど、電気料金単価の構成を見直して料金を引き下げることを閣議決定した。新料金は2025年まで有効となるが、発電分野への投資に対する利益は保証されるとしている。この閣議では、送電線や水力発電所建設のための森林伐採が認可されるとともに、エネルギーの効率的利用や環境保護基準を定めた省エネルギーに関する首相令も承認された。 印刷用PDF
2019.04.25
中国・ロシア:中国石油大手2社、北極LNG-2プロジェクトに出資
ロシアの大手天然ガス企業であるNovatek社は2019年4月25日、中国石油天然ガス集団公司傘下の中国石油国際探査開発公司、中国海洋石油集団公司と協力協定を締結した。中国2社は、Novatek社が主体となって開発している北極LNG-2プロジェクト(Novatek社が2019年12月から操業を開始したYamal LNGプロジェクトに次ぐ第2の大型LNGプロジェクトとしてYamal半島の東隣りにあるGydan半島で実施する案件)の20%の株式を取得することで合意した。同LNGはSalmonovガス田から採掘される。 印刷用PDF
2019.04.25
中国:「一帯一路」関連エネルギーパートナーシップ設立へ
国家能源局は2019年4月25日、北京で「一帯一路」経済構想サミットフォーラムに参加するため中国訪問中の30カ国のエネルギー関係者に対して、中国が提唱した「一帯一路」経済構想に基づいたエネルギーパートナーシップ(BREP:Belt and Road Energy Partnership)の成立を発表した。参加国はアフガニスタン、アルジェリア、アゼルバイジャン、ミャンマー、ネパールや、イラク、クウェートなどの産油国を含む30カ国で、協力パートナーシップの指針と行動目標を記載する声明文を公表した。 印刷用PDF
2019.04.25
米国:大手のSempra Energy社、米国内の再エネ資産をすべて売却
2019年4月25日付の専門紙によると、Sempra Energy社は4月22日、72万4,000kWの風力発電と蓄電設備をAmerican Electric Power(AEP)社へ10億5,000万ドルで売却した。対象となる資産は、7カ所の風力発電設備と蓄電設備1カ所であり、BP Wind Energy社との共同プロジェクト5カ所を含むすべてのSempra Energy社の再エネ資産である。Sempra Energy社は、2018年12月に太陽光と蓄電池の開発プロジェクトと風力発電設備1カ所をConsolidated Edison社へ16億ドルで売却しており、今回の売却で完全に米国の再エネ事業からの撤退となった。同社は、今回の売却の目的は負債の返済と資産の再配分としている。一方AEP社は、2050年までに2000年レベルと比較して80%の二酸化炭素の排出削減を目標としており、これに向けた買収となった。この結果、AEP社の電源に占める石炭火力の割合は2005年の70%から46%へ低下し、同じく再エネは4%から16%まで増加した。AEPによれば、買収した7つの風力発電の設備利用率は37%で、すべて16年間のPPA契約が残っている。 印刷用PDF
2019.04.23
スペイン:4月28日の総選挙に向けて、各党のエネルギー政策出揃う
2019年4月23日付報道によると、スペインでは2019年4月28日に行われる総選挙の投開票を前に、各党のエネルギー分野での方針が出揃った。主要政党は、電気料金と卸市場の改革に焦点を当てている。具体的には、現与党で中道左派の社会労働党(PSOE)は、再エネ推進および需要家による自家発・自家消費の推進、ディーゼル燃料への増税、2025年までに大半の石炭火力廃止、2035年までに原子力発電全廃、卸市場価格の変動が需要家に大きく影響しないような市場制度改革を目指すとしている。またPSOEと閣外協力している急進左派政党のポデモスは原子力発電全廃などの他、エネルギー貧困を救済するため、電気料金の低下を目指すとしている。そのために、電気料金に含まれる諸コストを最大25%削減、安い電気料金を保証する国営電力会社の創設、水力発電の国営化、卸市場における落札価格の決定方式の変更を提案している。他方、中道右派の国民党(PP)は、原子力発電の全廃を阻止するため、PSOEが作成した2030年のエネルギー・気候変動計画を変更すると主張している。中道右派のシウダダノスは、電気料金に含まれる諸税等の削減、卸市場の改革、再エネ推進、大規模需要家による電力売買契約(PPA)推進を目指すとしている。そして極右政党のVOXは、政府が所有している送電会社株式(20%)の売却、電気自動車に対する補助、再エネ推進、採算性が見合う原子力の運転延長を主張している。各誌で実施されている世論調査ではいずれも、下院(定数350議席)は第一党がPSOE(115~135議席)、第二党がPP(68~88議席)になると予測されているが、両党とも議席は過半数に届かないため、いずれかの政党と連立を組むのは必至な情勢である。 印刷用PDF
2019.04.22
ラオス・中国:ビエンチャン向け50万V送電線の新規建設が進む
2019年4月22日付報道によると、ラオス国内では首都ビエンチャンHadxaifong地区向け50万V/23万V新規送電線の建設が進んでいる。本プロジェクトはラオス電力公社(EDL)と中国・国家電網によるもので、Dongphosy変電所の建設ならびにDansee、Nabong両変電所との連系が含まれビエンチャンならびに周辺国への電力供給に重要な役割を果たす。ラオスは水力発電所の開発とあわせて送電網整備にも力を入れており、現在70の変電所と全長6万2,000kmの送電網を持つ。 印刷用PDF
2019.04.19
韓国:政府、第3次エネルギー基本計画案を公表
韓国産業通商資源部は2019年4月19日、第3次エネルギー基本計画案を公表した。これはエネルギー政策の中長期的ビジョンや目標、戦略を示すもので5年ごとに策定される。今回の計画では、「エネルギー転換を通じた持続可能な成長と国民生活の向上」を目指すこととし、2040年までに取り組む課題を提示した。同計画によると、石炭火力発電を大幅に削減する一方で、再エネ導入に力を入れ、太陽光、風力の導入拡大で、再エネ発電比率を2017年実績の7.6%から、2040年までに30~35%に拡大する。なお、この計画に基づく電力分野の具体的な取り組みは、2019年末までに発表する長期電力需給基本計画で明らかにされる予定である。しかし専門家からは、安価な原子力を抑制してコストの高い再エネを急拡大すれば電気料金の値上がりを招くと反発する意見も出ている。 印刷用PDF
2019.04.19
中国:国家能源局、8つの省で石炭火力発電所の建設差し止めを勧告
国家能源局は2019年4月19日、「石炭火力発電所の建設計画に関するリスク警告」(2019-2022)を発表した。同警告は2016年から毎年発表されており、発表年から3年間の石炭火力発電所の建設の妥当性を省ごとに「赤色」、「橙色」、「緑色」の3段階で評価する。今回の発表では、国内の8つの省(黒龍江、吉林、内蒙古、山東、山西、甘粛、寧夏、新疆)が設備過剰により「赤色」と判定された。政府はこれらの地域に対して、石炭火力発電所の新規建設の認可と着工を停止するよう求めた。 印刷用PDF
2019.04.18
米国:NJ州の原子力発電所に対するZECの適用が開始される
ニュージャージー州の公益事業委員会(NJBPU)は2019年4月18日、州内で運転中のすべての原子力発電ユニットとなる、セーラム1、2号(PWR)、ホープクリーク(BWR)に対して、「ゼロエミッション証書(ZEC)」の適用を開始することを発表した。同州のZECについては、2018年5月に法制化された後、ホープクリークを所有およびセーラム1、2号をエクセロン社と共同所有するPSEG社が、2018年11月に適用申請をしていた。今回の決定により各原子力発電ユニットは今後3年間、1kWh当たり0.004ドル、1基当たり年間約1億ドルの受け取りが予測されている。なお、この金額等については3年後にNJBPUが再評価を実施する予定である。PSEG社は今回の決定を受け、「州内のゼロエミッション電源の90%以上を占める3基の原子力発電ユニットの価値を認め、数億ドルを拠出することにより、電気料金の上昇を防止し、数千人の雇用を保護したNJBPUの決定を歓迎する」とコメントしている。 印刷用PDF
2019.04.17
米国:ComEd社、マイクログリッドによる緊急時電力供給の実証実験
イリノイ州シカゴに本社を置く電気事業者のコモンウェルス・エジソン社(ComEd社)は2019年4月17日、シカゴのブロンズビル地区において、非常時にマイクログリッドを用いて電力供給する実証試験に成功したことを発表した。本マイクログリッドは、住宅、研究機関、図書館、警察署などの負荷設備に、太陽光発電や蓄電池などの分散型電源から電力供給を行うものである。今回の実験において、「単独運転シミュレーション(simulated islanding)」では悪天候下や、サイバーセキュリティ、テロ攻撃といった状況を模擬し、マイクログリッドのレジリエンシー(resiliency)を確認した。同社の代表であるドネリー氏は、「ブロンズビルマイクログリッドは、破壊的な攻撃に直面したコミュニティに対し、その価値を実証しただけではなく、再生可能エネルギーの導入を支援するものでもある」と述べた。最終的に計画されている7,700kWシステムは、シカゴの警察および消防署の本部を含む、ブロンズビル周辺の約770の顧客に電力を供給する。 印刷用PDF
2019.04.15
中国:北京で第5回日中ハイレベル経済対話を開催
中国政府は2019年4月15日、北京で開催された第5回日中ハイレベル経済対話において、李克強総理が河野外務大臣率いる訪中代表団と意見交換を行ったと発表した。李総理は、日中両国の協力は世界経済の安定、回復に重要であり、両国は自由貿易を支持し、公平で公正かつ非差別的なビジネス環境を築く必要があるとして、日本企業の対中投資拡大を歓迎すると強調した。日本側からは先端技術、金融、環境保護、水素エネルギー、スマートシティ、第三国市場などでの事業展開への期待が表明された。 印刷用PDF
2019.04.15
ポーランド:欧州委員会、高効率コージェネへの支援スキームを承認
欧州委員会は2019年4月15日、ポーランドの高効率コージェネの新たな支援スキームであるFIP制度(競争入札によりプレミアム価格決定)について、EUが定めた国家補助の規準に抵触しないとして承認した。同制度は2019年1月に発効した高効率コージェネ法によって規定されており、2028年末まで適用される。同制度への参加要件は、CO2原単位450kg/MWhを超えない設備とされ、最長15年間にわたりプレミアム価格が付与される。また、プレミアム価格の原資は最終需要家に課される賦課金によって賄われる。特定のエネルギー多消費産業は賦課金の一部が減免されるが、これも国家補助に該当しないとされ、欧州委員会より承認された。一方で、欧州委員会はポーランドの、容量メカニズムに関するエネルギー多消費産業の減免措置についても同様の調査を開始している。 印刷用PDF
2019.04.15
米国:連邦最高裁判所、NY州とイリノイ州の原子力支援策を容認
連邦最高裁判所は2019年4月15日、ニューヨーク州とイリノイ州で制度化されている、原子力発電所を低炭素電源と認定して資金的に支援する、ゼロ排出証書(ZEC)プログラムの見直しを求める上訴を取り上げないと発表した。2016年にニューヨーク州とイリノイ州で成立した、ZECの一環としての原子力発電所支援策に対し、一部の独立系発電事業者等が、市場の公平性の観点から卸電力市場を監督する連邦の司法判断を求め上告していた。本件は既に上記2州を所轄する連邦地方裁判所、連邦巡回区控訴裁判所でそれぞれ却下されており、最高裁判所に上訴していたもの。米国大手原子力発電事業者のエクセロン社は、今回の判断は、州政府が原子力を含めたクリーンエネルギーを支援する権利を連邦最高裁判所が認めたことになると歓迎の意を表した。 印刷用PDF
2019.04.12
フランス:政府、ル・アーブル石炭火力廃止後の地域振興のための協定作成を開始
ド・リュジ環境移行・連帯大臣およびヴァルゴン同副大臣は2019年4月12日、石炭火力発電所が立地するフランス北西部のル・アーブルを訪問し、「環境・産業移行のための地域協定」(PTTEI)の作成作業を開始したことを発表した。フランスでは、2017年の「気候変動計画」において、「2022年までに国内4カ所の石炭火力全廃」が決定しており、同協定は、石炭火力廃止後の地域振興を、産業面・環境面から支援するためのもの。ヴァルゴン副大臣は、「この協定作成のために、まずはプロジェクトの考案、続いて資金調達を進める。また、シーメンス社の工場建設など、既に進行中のプロジェクトも支援対象となる」としている。 印刷用PDF
2019.04.11
ドイツ:Vattenfall、塩を用いた燃料電池の実証をベルリンで開始
Vattenfallは2019年4月11日、余剰な再エネ電力の熱貯蔵を目的として、容量1万kWhの塩を用いた燃料電池の実証を開始すると発表した。中心となる技術はスウェーデンの蓄電池のスタートアップSaltX社が開発したもので、再エネを利用して発生させた熱によって、ナノコーティング加工した塩を溶解させた塩水を500℃で蒸発させ、塩と水に分離することで蓄熱する。分離後は常温で数カ月保存でき、熱が必要な際には分解した塩と水を混合させることで、再び熱が利用可能になるというものである。SaltXによると、この技術は単純な温水による蓄熱と比較して、熱効率が10倍ほど高いと試算している。実証は、Vattenfall所有のベルリンにあるReuter石炭火力発電所で実施する。なお、Vattenfallは2020年までにReuter石炭火力発電所をコージェネ電源に変更することを表明している。 印刷用PDF
2019.04.11
米国:米大統領、パイプライン設置に関する大統領令に署名
2019年4月11日の報道によると、トランプ大統領は同月10日、「私企業が石油およびガスパイプラインを容易に構築可能にする」「州政府によるパイプライン敷設に関する制限を防止する」の2つの大統領令に署名した。米国では、エネルギー関連インフラの建設プロジェクトは州政府の規制を受けるが、連邦政府関係者によると、州政府によってはプロジェクトの進行を意図的に遅らせる目的で法律を運用している事例があると見られる。今回の大統領令の発効に対し、米国大手電力会社のデュークエナジーなどは歓迎の意を表している。 印刷用PDF
2019.04.10
エジプト:規制当局、国内初の原子力発電所エル・ダバのサイト許可発給
エジプトの原子力発電庁(NPPA)は2019年4月10日、同国北部の地中海に面したエル・ダバでの4基の原子力発電ユニット建設に対し、同年3月上旬にエジプト原子力規制・放射線当局(ENRRA)からサイト許可を受領したと発表した。同許可はNPPAが2017年に提出した申請書に対して、ENRRAが詳細包括レビューを実施した結果、発給された。また、同国政府は2018年1月、ENRRAによるレビューを支援するため、国際原子力機関(IAEA)に「立地評価・安全設計レビュー(SEED)」を依頼し、安全性に関わるサイト特性、地震・津波や人為的な災害に対し、特別な注意を払ったとしている。NPPAによると、ライセンスプロセスにおけるその他すべての許認可は、ユニットごとに発給される。エル・ダバでは、ロシア設計のVVER-1200が4基建設され、初号機は2026年に運開予定であり、NPPAが所有運営する。 印刷用PDF
2019.04.10
フィリピン:マニラ首都圏等で大規模な輪番停電を実施
フィリピンでは2019年4月10日(水)以降、需給逼迫によりマニラ首都圏を含めルソン島の広範な地域において輪番停電が実施されている。エネルギー省(DOE)は今回の状況について、複数の火力発電所においてトラブルが発生し、相次いで計画外停止に追い込まれたためと説明している。輪番停電は4月10日に続き、12日(金)も実施されており、地元有力紙によると、今週中は予断を許さぬ状況が継続するとされている。 印刷用PDF
2019.04.04
中国:イタリア、エネルギー分野などで一帯一路構想協力へ
大手紙は2019年4月4日、イタリアのコンテ首相と中国の習近平国家主席が3月23日に中国が提唱している「一帯一路」広域経済構想への参加協力覚書を締結したが、その中に、エネルギーなど幅広い分野も含まれていると報じた。なお、欧州連合(EU)諸国による同構想参加はこれで14カ国目になる。 印刷用PDF
2019.04.04
ドイツ:Vattenfallが5万kWのPower to Gasプロジェクトを計画
2019年4月4日付のエネルギー情報誌は、ドイツ北部でこれまで最大規模となるPower to GasプロジェクトをVattenfallが主導して計画していると報じた。Vattenfallの他に再生可能エネルギー発電事業を行うARGE Netsとフォルクスワーゲングループの自動車メーカーであるMANが参加する。プロジェクトでは低炭素社会実現のため様々な業界で水素あるいは合成メタンを活用することが検討されており、水素はバスあるいは船舶の燃料として、合成メタンはドイツのガスネットワークで全土に供給される可能性がある。プロジェクトの立地地点は再生可能エネルギーが豊富でPower to Gasに適しており、水素製造の電気分解装置の容量は、既存の技術で5万kW以上が可能としている。 印刷用PDF
2019.04.03
フランス:系統運用者、石炭火力の2022年全廃が困難となる可能性を指摘
フランスの系統運用者RTEは2019年4月3日、2022年の石炭火力全廃が電力の安定供給に与える影響について報告書を発表した。RTEは2018年11月、既存の石炭火力(4地点5基、計300万kW)を2022年までに全て閉鎖しても基本的に安定供給の確保は可能とする報告書を発表したが、今回、政府の要請により、「フラマンビル原子力3号機の運開(165万kW、2020年)、ランディヴィジオ・ガス火力の運開(42万kW、2021年)、英仏国際連系線Eleclinkの運開(100万kW、2020年)が遅れた場合」という条件のもと、石炭火力全廃の影響を改めて試算した。RTEは、上記の3つが全て遅れた場合に安定供給を確保するためには、まず消費電力の削減、原子力発電所の10年ごとの定期点検スケジュールの最適化(需要がピークを迎える冬季の停止を避ける)により、それぞれ100万~200万kWの余裕を確保することが必要であるとし、そのうえで、需給状況の厳しいフランス西部の安定供給を確保するためには、西部に位置するコルドメ石炭火力2基の閉鎖の先送り(または検討されているバイオマス発電への転換)が必要であるとした。ただし、必要な運転時間は通常の気候で年間数十時間、厳冬の場合でも年間250時間に限定することで、政府が目標とするCO2排出量削減への影響は軽減可能とした。 印刷用PDF
2019.04.03
米国:FERC、ISO/RTOに対し電力貯蔵設備取扱いの詳細ルール提出を
2019年4月3日付の専門紙によると、連邦エネルギー規制委員会(FERC)は4月1日、各地の独立系統運用者(ISO)および地域送電機関(RTO)に対し、電力貯蔵設備の取扱いに関する詳細の提出を指示した。FERCは既に2018年2月、各ISO/RTOに対して電力貯蔵設備を卸市場へ受入れるための市場ルール変更を指示しており(オーダー841)、今回の指示はそれに続くものである。内容は、電力貯蔵設備が売り手および買い手として卸市場でどのように取り扱われるのか、また、設備の仕様や運用パラメータ等に関するもので、各ISO/RTOは30日以内に回答しなければならない。 印刷用PDF
2019.04.02
ベネズエラ:政府、4月1日から30日間の計画停電を開始
エネルギー情報サイトは2019年4月2日、ベネズエラ政府が電力供給危機を解消すべく、2019年4月1日から30日間の計画停電を開始したことを報じた。同国のマドゥロ大統領はテレビ会見の中で計画停電やその詳細に触れることなく、負荷管理の体制に関する30日間の計画を承認したと述べるにとどまった。大統領は、同国の国内系統に電磁気やサイバーアタックを行ったとして米国を非難するとともに、主要電源となっているグリ水力発電所が攻撃を受けていると説明した。さらに、大統領は非常に厳しい状況に置かれている同国において、上水道の供給再開を最優先に、電力などの復旧に尽力すると述べた。一方、米国など50カ国以上から暫定大統領として支持されているグアイド暫定大統領(国民議会議長)は、危機的な状況を打開できないマドゥロ政権を非難している。なお2019年現在、石油輸出国機構(OPEC)の議長を務めるベネズエラであるが、国内経済の不振によって石油投資が落ち込み、かつてOPECのトップ3であった産油量も大きく減少している。さらに米国が2019年1月から国営石油会社PDVSAを経済制裁の対象に指定したことで、原油輸出も次第に減退している。 印刷用PDF
2019.04.01
フィリピン:ルソン系統、複数の火力の計画外停止で需給逼迫のおそれ
フィリピン送電会社(NGCP)は2019年4月1日、ルソン島の電力系統において、今後、当分の間は需給が厳しくなるという見通しから、事業者に向けて「イエローアラート」を発した。フィリピンでは供給予備力を確保するため、一次調整力(緊急予備力)または二次調整力(運転予備力)が不足した場合には「イエローアラート」を、さらに三次調整力(待機予備力)がゼロとなった場合や供給力が需要を満たせない状態に陥った場合には「レッドアラート」を、NGCPが系統利用者に通知することが義務付けられている。今回の予備力不足はMasinloc石炭火力発電所2号機(34万kW)やPagbilao石炭火力発電所1号機(38万kW)等の計画外停止によるものであるとされている。ただし、4月1日を例にとると、ルソン系統全体における最大電力が1,018万kWであったのに対し、利用可能な発電容量は1,156万kWに達しており、今回はあくまで注意喚起であり、停電や電圧低下につながるものではないとしている。 印刷用PDF
2019.04.01
英国:系統運用者、2025年までに「ゼロ・カーボン」の系統を構築へ
英国の系統運用者であるナショナル・グリッド(NGESO、2019年4月から系統運用部門が分社化)は2019年4月1日、太陽光や風力などの再エネ電源のみでも安定供給を達成できる系統を2025年までに構築する「Zero Carbon Operation 2025」を発表した。現状、火力発電なしでは系統における電圧や周波数の調整力、慣性力の維持が課題となるが、NGESOは、新たな市場の設計や新システム、サービス、製品の開発により、こうした課題を解決するとしている。NGESOは、今後の具体的なアクションプランとして、再エネ電源や蓄電池による周波数調整の実証と必要な調整力の把握、慣性力や短絡容量を維持できる新技術を確保するための新たなアンシラリーサービスメニューの設定、電圧を安定させる新技術の実証実験、系統の慣性力のモニター技術や再エネの発電量予測の向上といった新たなデータマネージメント技術の導入などを挙げている。 印刷用PDF

ページトップへ