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最新情報 - 2018 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

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2018年度

2018.06.21
ナイジェリア:ガスパイプライン破裂による供給力不足で計画停電を実施
2018年6月21日の現地報道によると、6月15日にガス公社(NGC)所有のガスパイプラインの破裂を原因とし、Shell社の運営するガス田の供給に問題が発生し、国内6カ所のガス火力発電所へのガス供給が滞った。その結果、前日には399万kWであった同国の供給力は、約109万kWの供給力が脱落し、ナイジェリア送電会社(TCN)は系統維持のため計画停電を実施した。ガス供給は徐々に復旧され、6月19日には、電力供給力は388万kWにまで回復している。同国では2018年1月にもパイプラインの損傷による供給力不足が発生しており、その際は系統全停にまで至った経緯がある。 印刷用PDF
2018.06.21
米国:原子力発電事業者が炭素税導入を支持
2018年6月21日付の専門誌によると、米国の大手電力事業者が連邦大での炭素税導入を支持したことを伝えた。数多くの原子力発電所を運営するExelonと太陽光発電大手のFirst Solar は超党派で検討が進められている炭素税について導入を支持することを明らかにした。検討が進む案は40ドル/tCO2を化石燃料に課税し、得られる収益は国民に還付することになっており、共和党、民主党の超党派で検討されている。この案についてはこれまで石油メジャーも支持を表明している。Exelonはこれまで州レベルで検討されている炭素税へも支持を表明しており、2014年には「10ドル/tCO2以上の炭素税が導入されれば、イリノイ州で原子力発電所の運転を継続できる」としている。 印刷用PDF
2018.06.21
米国:ニューヨーク州、電力貯蔵に関する新たな包括的ロードマップを公表
ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏は2018年6月21日、電力貯蔵に関する新たな包括的ロードマップを公表した。同州の電力貯蔵の導入目標を、2025年までに150万kWとした。本目標を達成することで、20億ドルの利益が同州居住者にもたらされ、また新たに3万人の雇用が創出されるとした。同氏は「クリーンエネルギーは地球の未来であり、ニューヨークは気候変動と闘うために、本技術に関して我が国を先導し、次世代に資源を残す」とした。 印刷用PDF
2018.06.19
欧州:2030年のエネルギー効率化目標32.5%で関係者が合意
欧州委員会、欧州議会、欧州閣僚理事会の3者は2018年6月19日、EUエネルギー効率化指令改定案の内容について、非公式な合意に至った。関係者の間で意見の隔たりがあった2030年のエネルギー効率化目標については、EU全体で32.5%(指標的目標)とすること、少なくとも2023年までにこれを引き上げる方向で見直しをする条項を盛り込むこととされた(欧州委員会による当初案の30%に対し、欧州議会は35%を主張していた)。本改定案は2016年11月に欧州委員会が発表したエネルギー政策に関する一連の法令案(CEP:Clean Energy Package)の一つであり、今後、欧州議会、閣僚理事会のそれぞれにおける正式な採択を経て、成立する運びとなる。 印刷用PDF
2018.06.18
欧州・ロシア・ウクライナ:ウクライナ、ノルド・ストリーム2に反対表明
2018年6月18日の現地報道によると、ウクライナのポロシェンコ大統領が、ロシア産の天然ガスをバルト海底を通るパイプラインでドイツへ輸出する計画(「ノルド・ストリーム2」)に対し、実現を阻止するため、EU内の事業者によるコンソーシアムを立ち上げることを表明している。コンソーシアムに参加する企業は明らかにされていないが、ウクライナのガス輸送システムの管理を実施することなどをドイツ企業に提案しているとされる。ポロシェンコ大統領は、ノルド・ストリーム2が完成しガス輸送がバルト海ルートで実施されると、ウクライナは現在の国防費に匹敵する約30億ドルの収入を失うことになるとしており、ノルド・ストリーム2は完全に政治的なプロジェクトであるとしている。 印刷用PDF
2018.06.18
中国・ロシア:中国CNNCとロシア・ロスアトム、原発開発等に関する契約を締結
中国核工業集団有限公司(CNNC)は2018年6月18日、北京市においてロシアの国営原子力企業であるロスアトム(Rosatom)社と「田湾原子力発電所7、8号機」、「徐大堡原子力発電所」および「中国型・高速炉」の開発に関する契約を締結したと発表した。契約額は200億元(約3,460億円)以上で、両社が共同で、田湾、徐大堡の両原子力発電所のサイトにVVER1200型ユニット(合計4基)を建設するほか、Rosatom社が中国型・高速炉に対する技術協力を実施することになっている。なお、今回の契約は2016年に両国の間で締結された「民生用・原子力の協力深化に関する共同声明」に基づくもので、同声明では、原子力発電所の新設、高速炉、核安全、第三国での原子力開発、原子力の応用技術などの分野で、相互協力を強化することが謳われている。 印刷用PDF
2018.06.16
韓国:政府の脱原発政策に従い月城原子力発電所1号機の運転を停止
韓国水力原子力発電(KHNP)は2018年6月16日、政府の脱原発政策に従い月城(Wolsong)原子力発電所1号機(67万8,600kW)を廃止するため、同1号機の運転を停止したと発表した。同1号機は1982年に運開後、2012年に設計寿命を迎えたが、10年間の運転延長が認められ2015年に運転を再開した。その後、文政権の脱原発政策により2018年中に廃止することが決定した。 印刷用PDF
2018.06.13
米国:研究機関が海水からイエローケーキを製造することに成功
パシフィックノースウェスト国立研究所(PNNL:Pacific Northwest National Laboratory)は2018年6月13日、アクリル繊維を使って海水から回収したウランからイエローケーキを製造することに成功したと発表した。このアクリル繊維は安価な素材でできているため、ウラン鉱山から産出される通常のウランに対して価格競争力を有すると研究チームは述べている。 印刷用PDF
2018.06.12
米国:NV Energy社が2.3セント/kWhで太陽光の電力売買契約を提案
2018年6月12日付の業界誌によると、ネバダ州において、私営電力会社NV Energyは、Eagle Shadow Mountain社が建設中の太陽光発電所(30万kW)と2.376セント(約2.6円)/kWhで25年間の電力売買契約(PPA)を締結することを提案している。同誌によれば、報告されている太陽光発電プロジェクトのPPAとして、これまで米国で最も安い契約とされていたアリゾナ州での2.499セント/kWhを下回り、米国で最安値を更新する可能性がある。 印刷用PDF
2018.06.12
米国:エネルギー省、州ごとのEVとガソリン車の燃料代比較サイトを作成
2018年6月12日付の専門誌は、米国エネルギー省(DOE)がEVとガソリン車の燃料費用比較が州ごとにできるサイトを開設したと報じた。EVはガソリン車と比較して効率が良いが、燃料費用がどの程度節約できるかは、ガソリン価格や電気代が変動し、州ごとにも異なることから複雑な計算が必要であった。この問題に対応するため、DOEではeGallon tool を公表し、ガソリン価格や家庭用の電気料金を使って一定の走行をした場合の燃料費用の比較結果を示した。これによれば、すべての州でEVの方が安価で、全米平均ではEVの燃料代(電気料金)が60%安く、電気料金の高いハワイ州を除くすべての州で20%以上の燃料代が節約される結果となる。最も節約割合が高いワシントン州では、74%節約できるとの結果であるが、これは家庭用の電気料金が安価であることが原因である。 印刷用PDF
2018.06.11
韓国:世界の主要都市の中でソウル市のCO2排出量が最大
韓国の大手経済紙は2018年6月11日、ノルウェー科学技術大学(NTNU:Norges Teknisk-Naturuvitenskapelige Universitet)が実施した「主要都市の二酸化炭素(CO2)排出量調査」において、ソウル市が最も排出量が多い都市として評価されたと報じた。同大学は、189カ国の中から1万3,000都市を選定し、人口や所得、工業化などの資料をもとにCO2排出量を試算した結果、ソウル市の排出量が2億7,610万CO2t/年で、中国・広州市の2億7,200万CO2t/年、米国・ニューヨーク市の2億3,350万CO2t/年を上回り、最も排出量が多い都市であった。なお、韓国の他の都市の評価は、釜山市が4,230万CO2t/年(50位)、大邱市が1,920万CO2t/年(126位)などとなっている。 印刷用PDF
2018.06.11
フランス:国内初のPower to Gas実証プロジェクト「GRHYD」が開始
大手エネルギー事業者Engieは2018年6月11日、フランス北部の都市ダンケルクのカペル・ラ・グランドという地域で、国内初のPower to Gas実証プロジェクト「GRHYD」を開始した。同プロジェクトには、政府から1,500万ユーロの補助が拠出される。電気分解による水素製造と貯蔵、およびガス配管網への水素注入を6%から開始し最大20%まで行い、対象地域100世帯への混合ガス(水素と天然ガス)供給を、2年間にわたり試験的に実施する。なお、政府が2018年6月1日に発表した「国家水素計画」では、ガス配管網への水素注入の技術的・経済的条件を明確にすることが規定されている。同プロジェクトはEngieが主導するが、Areva H2Gen、原子力・代替エネルギー庁(CEA)、水素事業者McPhyなど10の機関や企業も参加している。 印刷用PDF
2018.06.09
ロシア:政府は2018年中に新たなエネルギー戦略の検討を図る可能性
2018年6月9日付現地報道によると、2035年までのロシア・エネルギー戦略が2018年中にも政府による検討に付される可能性がある。エネルギー省のテクセル第一副大臣が報道陣に対して明らかにした。エネルギー省は現在、エネルギー戦略の改訂作業を進めており、テクセル第一副大臣によれば、電気事業の分野では、再エネ支援制度の延長、電力設備の近代化プログラム、電力小売市場における競争の推進などが、新たなエネルギー戦略に盛り込まれる予定である。ロシアでは、エネルギー戦略の改訂作業が数年前から開始されており、エネルギー省は2015年に最初の素案を策定していたが、その後の油価の変動や、欧米等による経済制裁など、ロシアのエネルギー事業をめぐる不透明な要因が浮上したこともあり、政府による正式な採択は大幅に遅れている。 印刷用PDF
2018.06.07
米国:ナバホ石炭火力発電所が2019年中に閉鎖の可能性
2018年6月7日付の業界紙によると、コロラド川からアリゾナ州の中南部エリアへ水を供給しているCentral Arizona Project(CAP)は、取締役会において、ナバホ石炭火力発電所(NGS:Navajo Generation Station)と契約している225万kWの電力購入契約(PPA:Power Purchase Agreement)を更新しないことに決めた。ナバホ石炭火力発電所の主な収入源は、CAPとのPPAであるため、本契約が満期を迎える2019年12月に発電所は閉鎖する可能性がある。CAPはナバホ石炭火力発電所からの電力購入を終えた後、Salt River Project(SRP:アリゾナ州の電力会社)と5年のPPA、メスキートSolar 1(アリゾナ州マリコパ郡に設置された15万kWの太陽光発電)と20年のPPAを締結すると発表している。それぞれの発電単価は、NGS:5.6セント/kWh、SRP:3.6セント/kWh、Solar 1:2.5セント/kWhと見積もられている。 印刷用PDF
2018.06.06
タイ:政府、EGATの新「5カ年・送電線建設計画」を承認
タイ発電公社(EGAT)は2018年6月6日、総額72億5,000万バーツ(約250億円)を投じて実施する新たな「5カ年・送電線建設計画:2018~2022年」(5-Year Transmission Development Plan:2018~2022)が政府の承認を得たと発表した。同計画では、各地の送電網を増強するとともに、発電事業者のGulf Energy Development Co.がタイ中部で建設中の2カ所のコンバインドサイクル発電所(各250万kW)が2020~2021年に運開するため、両発電所と送電系統を結ぶ230kV送電線の建設工事などを実施することになっている。 印刷用PDF
2018.06.05
インド:政府、農村部での太陽光の活用促進に2.4兆円を拠出
2018年6月5日付の報道によると、インド政府は2018年7月から、農村部での太陽光発電の活用を促進する「農家のエネルギー・セキュリティ&向上運動(KUSUM)」に着手する。政府予算は1兆4,000億ルピー(約2兆4,000億円)。主な内容は、(1)農村への太陽光パネル(500~2,000kW)の設置(計1,000万kW)、(2)系統に接続していない農家向けに、太陽光を電源とするオフグリッドの灌漑ポンプの設置(175万台)、(3)既存の灌漑ポンプ電源の太陽光への切り替え(100万台)、および余剰電力の売電を可能とすること、(4)政府の設置する灌漑用・飲料用井戸での太陽光の活用、である。灌漑ポンプの電源を太陽光に切り替えることで、農家の電気代の削減や新たな収入源とするとしている。まずは、マディヤプラデシュ州とラジャスタン州の2州で実施される予定である。 印刷用PDF
2018.06.04
世界:大手機関投資家、G7諸国に対して石炭火力の停止強化を呼びかけ
26兆ドル(約3,000億円)を運用する大手機関投資家288社は2018年6月4日、「世界的にクリーンエネルギーへの変化が起きているが、政府による努力がさらに必要」とする声明を発表した。この声明には世界的な企業であるアリアンツ、アビバなど保険会社や米国の年金運用会社、野村アセットマネージメントが加わっている。パリ協定が採択され、各国がそれぞれ温室効果ガスの排出削減目標を設定しているが、パリ協定で設定した2℃目標にはさらに排出削減が必要であることが背景にある。今回の声明は、同年6月8日、9日にカナダで開催されるG7先進国首脳会議にあわせて呼びかけを行ったもので、石炭火力の使用停止や化石燃料に対する補助金拠出の停止を求めている。G7のうち英国、フランス、イタリア、カナダは石炭火力の停止を既に決定し脱石炭火力連盟のメンバーであるが、日本、米国、ドイツは加盟していない。 印刷用PDF
2018.06.01
中国:政府、分散型太陽光発電の急増抑制のためFIT価格値下げなどを実施
国家発展改革委員会、財政部および国家能源局は2018年6月1日、補助金や固定価格買取制度(FIT)などの促進策の実施で、分散型太陽光発電の導入が急増し、各地で送配電容量制約の問題が浮上しているため、補助金支給の対象になる分散型太陽光発電設備の年間導入量上限を1,000万kWに設定するとともに、6月1日からFIT価格を一律0.05元/kWh(約0.85円)引き下げると発表した(FIT価格は地域別に設定されている)。なお、貧困対策を目的とした発電設備に関しては、従来のFIT価格が適用される。 印刷用PDF
2018.05.30
欧州:欧州統計局、EU各国における2017年下期の家庭用電気料金を公表
欧州統計局(Eurostat)は2018年5月30日、2017年下期におけるEU各国の家庭用電気料金を公表した。EU全体の平均では、昨年同期に比べマイナス0.2%とわずかに減少し、1kWh当たり20.5ユーロ・セント(約27円)となった。最も安い電気料金はブルガリアで、1kWh当たり10ユーロ・セント以下となっていたのに対し、デンマークやドイツでは同30ユーロ・セントを超えていた。増減比率では、キプロス(+12.6%)、ルーマニア(+7.2%)、マルタ(+7.1%)で増加がみられた一方、イタリア(-11.1%)、クロアチア(-7.5%)、スロバキア(-6.2%)で減少となった。電気料金に占める公租公課の比率も同時に公表されており、EU平均では40%で、公租公課の比率が高い国はデンマーク(69%)、ドイツ(55%)、ポルトガル(52%)となっている。 印刷用PDF
2018.05.30
米国:DOE長官、電力分野を含むサイバーセキュリティ強化を表明
エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官は2018年5月30日、電力分野を含む重要インフラのサイバーセキュリティ強化に引き続き取り組む姿勢を表明した。その中で、これまでに米国電力会社に大損害を与えたサイバー攻撃はないが、サイバー脅威が増加している傾向があるとした。トランプ大統領は2017年5月11日、国内ネットワークと重要インフラのサイバーセキュリティを強化する大統領令(オーダー13800)に署名し、2018年2月14日にDOE内にサイバーセキュリティ・エネルギーセキュリティ・緊急対応局(CESER)を設置している。 印刷用PDF
2018.05.30
米国:アリゾナ州初の蓄電池プロジェクトがスタート
2018年5月30日付の業界誌によると、アリゾナ州の電力会社であるソルト・リバー・プロジェクト(SRP:Salt River Project)社は米国最大手のIPPであるAES社と協力し、ピーク需要時に柔軟に供給力を提供するため、蓄電池導入プロジェクトを開始した。本プロジェクトはアリゾナ州で初となる蓄電池事業であり、AES社は、Fluence社(米国の蓄電池事業者であるAES Energy Storage社と独シーメンス社が共同で設立したベンチャー企業)から容量1万kWの蓄電池を購入し、運用する。既にSRPはAESと20年のPPA(長期購入契約)を締結しているほか、今後はテスラ社より2万5,000kWの蓄電池の購入も計画している。 印刷用PDF
2018.05.28
インド:ソフトバンク、太陽光発電でインドの大手インフラ開発企業と合弁
2018年5月28日付の報道によると、ソフトバンクグループのSB Energyは、太陽光発電所の建設について、インドのインフラ・金融企業IL&FSの子会社IL&FS Energyと提携する。両社は、2025年までにソーラーパークを計2,000万kW共同で開発することで合意した。SB Energyは、EPC(設計・調達・建設)と資金調達を行う一方、IL&FS Energyは変電所の建設と、系統接続や長期売電契約の締結に係る調整等を担当する。IL&FS Energyは、インドの大手発電事業者のひとつで、保有する発電設備容量は300万kW(内訳は火力と再エネが半々)、1,500万kWが開発中である。IL&FSにはオリックスが出資している。 印刷用PDF
2018.05.25
フランス:送電系統運用者RTE、2018年夏季の電力需給見通しを発表
フランスの送電系統運用者RTEは2018年5月25日、2018年夏期の需給見通しを発表し、猛暑時を含め、電力の安定供給は確保されるとした。同見通しでは、平年気温の場合には電力需要のピークを5,500万kWと予想し、この需要を2,000万kW上回る供給力が常に確保されるとした。一方、猛暑の場合(2017年6月22日に記録されたような)については、ピークを6,000万kWと予想し、輸出電力分をカウントしても400万kWの予備力が確保されるとしている。ただし、フランスにとって問題となるのは夏休み期間中の需要の落ち込みに伴う余剰電力の発生である。同期間においては、冷房需要を考慮しても年間を通して最も電力需要が低くなる。2018年は、電力需要が最も落ち込むと見られる8月中旬の需要はピーク時でも3,000万kWまで下がり、夏休み期間以外のピーク時との差は2,000万kWを超すと予想されている。さらに問題となるのは近年、太陽光や風力設備が増大していることである。2018年夏季には、風力1,400万kW(2017年同期比170万kW増)、太陽光790万kW(同90万kW増)となる。加えて、原子力も炭素偏析問題に伴う検査で停止していたユニットが徐々に復帰し、「2016年比で200~400万kW増」(RTE開発部長の電話会議における発言)と予想されている。そのためRTEは、オフピーク時は電源側の出力調整に加えて最大700万kWの輸出が必要としている。RTEは、あらゆる措置を講じても供給力が超過する場合は、一部の発電所の緊急停止などを実施せざるを得ないとし、さらに調整力の確保や輸出を推進する必要性を強調した。 印刷用PDF
2018.05.24
中国:年内にスマートメーターの普及率が95%を越える見込み
2018年5月24日付の電力専門紙の報道によると、中国では2009年に開始したスマートメーター設置事業が順調に進んでおり、このままのペースで進むと、2018年末までに国家電網有限公司が4億5,700カ所、南方電網有限公司が8,000カ所の設置をそれぞれ完了させ、全国の普及率が95%を越えるとのことである。今後もスマートメーターを年間約2,000万台のペースで設置を続ける予定である。 印刷用PDF
2018.05.24
アラブ首長国連邦・中国:原子力UAEと中国の原子力規制機関が協力覚書を締結
アラブ首長国連邦の原子力規制庁FANRは2018年5月24日、中国の原子力安全規制機関である国家核安全局(NNSA)と原子力安全規制における協力および情報交換についての協力覚書(MOU)を締結した。同MOUには、FANRの職員がNNSAの施設で訓練を受けることも含まれる。なお、同MOUの有効期間は5年である。FANRは、原子力安全規制能力の構築および情報交換を目的に、これまでに国際機関や他国の規制機関と19以上の協定を締結している。 印刷用PDF
2018.05.24
米国:ニュージャージー州の原子力支援法案、知事の署名により成立
2018年5月24日付の報道によると、ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事は、州議会がこの4月に可決した原子力発電所を財政支援する法案に署名し、法案が成立した。この法案では、原子力発電の環境価値を証書化する「ゼロエミッション証書」(ZEC)プログラムを創設することが規定されている。今回の法案成立によりニュージャージー州は、ニューヨーク州、イリノイ州、コネチカット州に続き、州政府による原子力発電所への財政支援策が導入された4番目の州となった。原子力エネルギー協会(NEI)のマリア・コルスニック専務理事は、法案の成立を称賛する一方で、「オハイオ州とペンシルバニア州の政策立案者の行動する時間は限られている」と述べ、同様の措置が検討されている州の議員に対し、早急に行動をとるよう訴えた。 印刷用PDF
2018.05.23
ドイツ:政府、脱原子力による事業者損失を補償する法案を閣議決定
連邦政府は2018年5月23日、2011年の脱原子力による事業者の損失を補償するための法案を閣議決定した。ドイツの原子力発電所は、2002年原子力法により割当てられた残存発電量(2000年以降発電することができる電力量)を使い切ったものから順次閉鎖されることになっていたが、2011年の原子力法の改正により大手電力会社のRWEとバッテンファルが権利を持つ3発電所は、残存発電量を使い切る前に閉鎖された。この未使用分の残存発電量に対して、連邦政府は補償を行う義務があるとの判決が2016年に連邦憲法裁判所で下されていた。今回の原子力法改正により、両社は出資比率に応じて補償を受けるか、または残存発電量を他社に売却することが認められた。また、連邦政府は2010年10月に原子力発電所の運転期間を平均12年延長する法改正を行ったが、この際に行われた安全対策強化のための投資も補償の対象となる。補償額は2011年8月~2022年末の卸電力価格より算定されるため、正確な額は未確定であるが、連邦政府は総額数億ユーロ程度と見積もっている。今回の法改正に対して、RWEは残存発電量を他社に売却するとしているが、バッテンファルは、補償額に金利が考慮されていないこと等を不服として法案を拒否する姿勢を示している。同社は米国ワシントンDCの国際投資紛争解決センターにも仲裁を要請しており、連邦政府に対して57億ユーロの補償を求めている。 印刷用PDF
2018.05.23
米国:地域送電機関PJM、2021-2022年の容量オークション結果を発表
米国東部の地域送電機関(RTO)であるPJMは2018年5月23日、3年後(2021年6月1日から2022年5月31日まで)の必要電力を賄うべく実施した容量オークションの結果を公表した。デマンドレスポンス、効率向上施策、再エネの提案も昨年度より増え、容量オークション制度により、系統の信頼性を維持し多様性に富み競争力のある電源構成が達成できるとした。送電制約の関係で幾つかの地区では落札金額が高くなっており、PJMの大部分の地区としては、140ドル/MW-Dayとなり、昨年価格の76.53ドル/MW-Dayより上昇した。電力量価格が長期間低下しているため、容量市場での収益を増やしたいとの発電業者側の市況感、容量の減少、新規参入者の減少等が要因ではないかとPJMは発表している。電源別の落札規模では昨年より石炭火力が50万kW増える一方、原子力は約740万kW減少した。今回のオークションで確保された容量は21.5%の予備率に相当し、PJMは適切な予備率の確保に繋がっているとした。 印刷用PDF
2018.05.22
フランス:自動車業界、2022年までにEV販売台数を5倍増にする目標
自動車産業界と政府は2018年5月22日、2018~2022年をカバーする戦略的契約に署名した。署名式には、ルメール経済大臣、ユロ環境・エネルギー大臣、ルノーのカルロス・ゴーン会長などが参加した。同契約では、2022年までに、電気自動車およびハイブリッド車の販売台数の5倍増(2017年の約3万台から2022年には約15万台)、10万基の充電器設置(現時点では2万基)、電気自動車購入に伴う補助金支給(最大6,000ユーロ)の2022年までの維持、などが合意された。同契約により、雇用創出や中小企業の成長などが期待されている。政府は2011年以降、自動車産業に6億5,000万ユーロを拠出しており、今後数年間については、水素や第4世代のバッテリーに関する調査研究などに、同規模もしくはそれ以上の拠出を行うとしている。 印刷用PDF
2018.05.21
オランダ:政府、石炭火力停止の具体的なスケジュールを発表:RWEは訴訟も検討
2018年5月21日の専門誌は、オランダ経済省が公表した石炭火力の停止計画を伝えた。これによると、現在運転中の5基のうち1990年代に運転を開始した2基は2024年に、2015年と16年に運転を開始した3基は2029年に運転を停止することになる。オランダで2基の石炭火力発電所を運営する大手事業者RWEは今回のオランダ政府の方針を批判し、特に新しい発電所へは32億ユーロ(約4,200億円)を投資していることから、賠償金を要求する構えで、場合によっては裁判に訴えるとしている。なお、オランダ政府は炭素価格に上乗せする炭素税を検討し、2020年に18ユーロ/CO2t、2030年に43ユーロ/CO2tを基準に課税する計画であり、石炭火力にとっては厳しい事業環境となる。 印刷用PDF
2018.05.18
メキシコ・中国:メキシコ政府、水力開発で中国と協力協定を締結
メキシコエネルギー省(Sener)は2018年5月18日、中国政府との間で水力開発に関する協力協定を締結したことを発表した。再エネの導入拡大を進めるメキシコにおいて、本協定を通じて、今後小水力などの開発促進が期待される。調印はSenerのコールドウェル大臣と中国科学技術大臣のウェイ副大臣が臨席して行われたが、この詳細については明らかにされていない。なお、メキシコの2017~2031年のエネルギー見通し(Prospectiva del Sector Electrico 2017-2031)によると、同期間中に水力は168万kW新たに増強され、2031年時点の発電設備は1,427万kWで、全体の12.7%を占める見通しとなっている。 印刷用PDF
2018.05.18
アルゼンチン:政府、アトーチャ3号機の建設計画を一時棚上げに
2018年5月18日付の地元紙によると、同国政府は中国の協力で計画していた国内4基目となるアトーチャ原子力発電所の3号機(80万kW、カナダ型重水炉)の建設計画を、一時棚上げにすることを決定した。当初の計画では2020年から建設が開始される予定となっていた。今回、計画が棚上げとなった背景には、米国金利の利上げが3%となった2018年4月24日以降、アルゼンチン通貨ペソが急落し、政府が政策金利の引き上げや国際通貨基金(IMF)への緊急支援を要請するなど緊急の対応を迫られる事態となっていたことがある。地元紙によると、アトーチャ3号機の建設棚上げは、5月第2週に行われたアルゼンチンと中国の外相会談で決定が下されたとのこと。他方、この会談では将来に予定されているアトーチャ4号機の建設について、中国が独自開発した第3世代炉を採用することを改めて確認したとされる。 印刷用PDF
2018.05.17
カナダ:政府、次世代スマートグリッド技術に投資
カナダ天然資源省は2018年5月17日、次世代のスマートグリッド・プロジェクトに94万9,000加ドルの投資を行うことを発表した。同プロジェクトは、新しい再生可能エネルギー源の急速な導入を促進するため、電力系統を強化するもので、電力系統の安定性と供給信頼度を損なうことなく、新しいクリーンなエネルギー源を電力系統へ並列する技術を開発し、実装することを目標としている。 印刷用PDF
2018.05.17
米国:ニューヨーク州、既設発電所に対するCO2排出規制を提案
2018年5月17日付の専門誌は、ニューヨーク(NY)州の環境保全局が既設の火力発電所に対してCO2の排出規制を提案したことを報じた。今回提案された規制値は815g/kWhで、石炭火力はCCS(CO2回収・貯留)無しではクリアが困難なレベルである。NY州は2030年に40%排出削減を目標としており、この目標達成のために石炭火力はガスなど低排出燃料への転換が必要と判断したもの。米国ではNY州やカリフォルニア州が新設する発電所に対する排出規制を導入した例はあるが、既設発電所に対する規制は初めてである。NY州はRGGIと呼ばれる北東部9州が実施する排出量取引に参加しているため、RGGIを通じた排出削減も検討されたが、石炭火力が停止するほど排出枠価格が高額になることは考えにくいため、直接の排出規制が提案された。現在、NY州には2カ所の石炭火力発電所が運転中であり、このうちの一つではガス火力へ燃料転換した上で、非常時に石炭を使用することを検討しているとされる。州の担当者は、「今回の規制はCO2排出量を発電電力量で割った値が規制されるため、太陽光発電を発電所内に設置しても規制をクリアできる可能性がある」としている。 印刷用PDF
2018.05.15
ドイツ:大手RWE、原子力に割り当てられた発電量の他社売却を検討
2018年5月15日付の報道によると、独大手エネルギー事業者のRWEは同社が保有する原子力発電所に割り当てられていた残存発電量(270億kWh相当)を他社へ売却することを検討していると同社財務担当役員のクレッバー氏が同日、語った。先週の報道によると、連邦政府が作成した法案に基づきRWEと同じく独大手エネルギー事業者のバッテンファルは将来、同国の原子力発電の完全廃止決定に対する財務的補償を受けることになるとされていたが、ドイツ連邦環境省は補償の代わりに未使用の残存発電量を他社へ売却するオプションも両社に提案していた。2002年の原子力法では、各原子力発電所に2000年以降発電できる発電電力量(残存発電量)が規定され、その発電量を使い切った原子力発電所を順次、閉鎖することになっていたが、2011年の原子力法の改正により、RWEとバッテンファルは残存発電量を使い切らない内に原子力発電所を閉鎖することになったため、未使用分の残存発電量に対しては補償を受ける権利があるとの判決が2016年に下っていた。 印刷用PDF
2018.05.14
アルゼンチン:国有公社所有の火力発電所、民間に売却へ
エネルギー情報サイトは2018年5月14日、アルゼンチンの国有エネルギー会社IEASA(旧Enarsa)が所有する2基の火力発電所の売却準備に入ったことを報じた。Ensenada de Barraganガス火力発電所(56万kW、ブエノスアイレス州)とBrigadier Lopezガス火力発電所(28万kW、北部サンタフェ州)が対象設備で、国の資産売却のスキームに則って進められる。本件には発電所設備や卸電力機構Cammesaとの電力供給契約の他に、発電所建設に伴う残債務、両発電所の設備増強の義務も付帯している。IEASAは民間への売却に向け、現在入札に関するパブコメを実施しているところである。 印刷用PDF
2018.05.10
インド:ソフトバンク、ソーラーパーク(25万kW分)を4.5円で落札
2018年5月10日付の報道によると、アンドラプラデシュ州Ananthapuramのソーラーパーク(計75万kW)について、発電所の運営事業者を決定するための競争入札が行われた。11社から応札があり、Sprng Energy(英国の投資会社Actisの再エネ子会社)、Ayana Renewable Power(英国政府系の金融機関CDCの出資会社)、SB Energy(ソフトバンク、台湾フォックスコン、印バーティによる合弁会社)の3社が落札した。落札価格は、Sprng Energyは2.72ルピー/kWh(約4.5円)、残りの2社は2.73ルピー/kWhで、それぞれ25万kWが割り当てられた。発電した電気は、国営発電公社NTPCに売電する。報道では、NTPCは財務状況がよく支払い遅延リスクが小さいことから、州配電会社をオフテイカーとするソーラーパークの競争入札と比べて、参加事業者数が増え、価格が引き下げられたと指摘している。 印刷用PDF
2018.05.09
米国:カリフォルニアISO、今夏の需給はやや逼迫するとの見通しを発表
独立系統運用機関CAISOは2018年5月9日、今夏の需給見通しを発表し、特に高需要期の夕方に需給逼迫となる可能性があることを示した。今年は4月2日時点で積雪に含まれる水分含有量が例年平均の51%と少なく、夏期終盤には水力発電が130万kW減少する見込みである。さらに、昨夏以降、86万kWの発電機の廃止(内、天然ガス火力が83万7,000kW)が見込まれる一方で、新設は69万2,000kW(内、太陽光が60%)にとどまっており、供給力の不足が懸念されている。今夏の供給力の計画5,195万kWに対し、通常時のピーク需要は4,663万kWと予測されているが、昨夏はピーク需要5,012万kWを9月1日に記録しており、昨年並みに気温が高くなった場合、日が落ちて太陽光が枯渇する時間帯には、需給逼迫となるおそれがある。過去の気温や需要データ、現在の発電機の利用率に沿った2,000シナリオの分析によると、2007年以降行われていない緊急節電要請を、今夏は50%の確率で行使する可能性がある。ただし、輪番停電まで強いられる可能性は、極めて少ないとされている。 印刷用PDF
2018.05.09
米国:加州、2020年以降の新築住宅には太陽光発電の設置を義務付け
2018年5月9日の専門誌は、カリフォルニア州エネルギー委員会が、新たな建物とエネルギーに関するルールを承認したことを伝えた。この新たなルールのもとでは2020年以降、新築住宅に太陽光発電と最新の高効率機器の設置が義務付けられ、蓄電池の設置が推奨されることになる。2017年の建築データをもとに推定すると、年間6.8~24.1万kWの太陽光発電設備が追加されることになる。自家発太陽光発電からの余剰電力買取制度であるネットメータリングについては、2016年1月に制度改正が実施されているが、電気事業者は、新たな政策ではネットメータリング制度の更なる改正も必要になるとの懸念を示している。 印刷用PDF
2018.05.07
フランス:大手事業者Engie、電力・ガス・熱の補完的使用を提案
2018年5月7日の現地報道によると、フランスの大手エネルギー事業者Engie(旧フランスガス公社)は、「エネルギー多年度計画」(PPE)改訂に関する公開討論に寄稿し、「電力のみをあらゆる用途(特に暖房と自動車)に使用すると、インフラへの過剰投資、消費者の負担増、安定供給のリスクなどを引き起こす可能性がある。エネルギーの安定供給と効果的な気候変動対策を実現するには、電力・ガス・熱の補完的な使用が必要」と主張した。特にガスについては、暖房、産業、自動車のエネルギー源として不可欠であるとし、バイオメタンや合成メタン、水素などによるガスのクリーン化は優先事項としている。また、自動車の動力源としては、天然ガスは大型車、電力は軽自動車、水素は双方の補完に適しているとしている。加えて同社は、「イノベーションとデジタル化は、再エネ由来の電力による水素・ガス製造や、蓄電池による電力貯蔵の分散化などを後押しし、100%再エネの電源構成を実現するための重要な鍵」と述べている。なお同社は、2030年までの自社目標として、電源開発については太陽光900万kW、風力800万kW、洋上風力350万kWとし、ガスネットワークに注入されるバイオメタンの生産量については300億kWhとしている。 印刷用PDF
2018.05.06
中国:2017年の「一帯一路」の輸入の伸び率が輸出を上回る
中国の国家情報センターは2018年5月6日、陸上・海上シルクロード経済ベルトを構築する「一帯一路」政策に係る2017年の貿易統計を発表した。それによると、「一帯一路」対象地域(アジア、太平洋、ロシア、中近東・アフリカの一部:合計約70カ国・地域)との貿易額(輸出入総額)は、2017年に前年比5.9%増の1兆4,403.2億ドルに達し、また、初めて輸入額の増加率が輸出額の増加率を上回ることになった(輸入額の増加率19.8%、輸出額の増加率8.5%)。対象地域の中では、アジアやオセアニア地域との貿易額が大きく、両地域で全体の56.8%を占めている。また、輸出製品は、電気機器が多く輸出額の38.2%を占める一方、輸入製品は、鉱物燃料の他、輸出と同じく電気機器が多く、併せて輸入額の50.3%を占めている。 印刷用PDF
2018.05.02
米国:スマートメーター設置に関連して詐欺事件発生
ニューヨーク市のCon Edison社は2018年5月2日、スマートメーター設置に関連した、同社の需要家をターゲットとした新しいタイプの詐欺事件について報告した。詐欺の内容は、需要家がスマートメーター用にすぐに予納金を支払わない限り、長期間、電力を遮断するとの電話によるもの。同社は、電力会社がスマートメーター設置のために予納金やビットコインによる支払いを要求することはないと警告した。同社のコーポレートセキュリティ部門のマネージャーは「これは新しいタイプの詐欺。詐欺師は常に需要家をだます新しい方法を模索していることを示している。詐欺に関する情報を知ってもらうことが、お客様自身を守るために必要な最高のツール」としている。現在の所27人の需要家が詐欺の標的になっており、そのうち、12人が支払いをしてしまったと報告されている。 印刷用PDF
2018.04.25
中国:発電事業者、2018年中に石炭火力400万kWを廃止する予定
電力専門紙は2018年4月25日、複数の業界団体が会合を開き、中国内で過剰となっている石炭火力発電所、および石炭・鉄鋼の生産設備について2018年の廃止計画を発表したと報じた。それによると、2018年中に30万kW以下の発電ユニットを中心に合計400万kW以上を廃止する予定である。石炭や鉄鋼についても年間生産規模を石炭1億5,000万t、鉄鋼3,000万tそれぞれ削減する予定である。なお、政府の「十三・五計画」(2016~2020年)では、2020年末までに石炭火力発電所2,000万kWとともに、石炭を年産8億t分、同じく鉄鋼1億5,000万t分削減することが目標になっており、今回の決定もこの政府方針に従うものである。 印刷用PDF
2018.04.25
米国:ファーストエナジー社、原子炉4基の閉鎖をNRCに正式通知
2018年4月25日付の報道によると、ファーストエナジーソリューションズ(FES)社は、所有する原子炉4基の閉鎖を原子力規制委員会(NRC)に正式に通知した。閉鎖の日程は、デービスベッセは2020年5月31日、ペリーおよびビーバーバレー1号は2021年5月31日、また、ビーバーバレー2号は2021年10月31日となっている。ただし、今後状況が変化した場合には、この閉鎖通知は取り消すことが可能となっている。FES社は2018年3月28日にこれらの原子力発電所の閉鎖を発表するとともに、3月31日には連邦破産法第11条の適用を申請した。同社は、州や連邦政府に対して、原子力発電および石炭火力への財政支援を引き続き訴えており、運転継続を模索している。 印刷用PDF
2018.04.25
中国:規制機関、次世代炉設計「AP1000」三門1号の燃料装荷を許可
大手メディアは2018年4月25日、原子力安全規制機関である生態環境部(旧環境保護部)国家核安全局(NNSA)が同日、中国核工業集団(CNNC)が建設主体となり、国家電力投資集団公司傘下の国家核電技術公司が一次系を請け負った三門原子力発電所1号機(「AP1000」、100万kW級:ウエスチングハウス(WH)社製の次世代型PWR設計)の燃料装荷許可を交付し、同基の燃料装荷が開始される旨報じている。「AP1000」の中国への導入は、2006年米中両国政府の覚書に基づくもの。同型炉の燃料装荷は世界初となる。 印刷用PDF
2018.04.20
EU・英国:大手事業者21社、EU離脱後もエネルギー分野の関係維持を要望
欧州主要紙の報道によると、E.ONやSSEなど欧州の大手エネルギー事業者や投資会社(計21社)は2018年4月20日、EU離脱後も、EUと英国がエネルギー・環境分野で密接な関係を維持するよう求める声明を発表し、離脱交渉を担当しているEUと英国の代表者宛てに書簡を送った。書簡では、EU単一市場により英国と欧州各国に環境政策の推進や電気・ガス料金の低下といった恩恵があったことを挙げ、EU離脱後のEUと英国のエネルギー安全保障や環境政策の向上のためには、エネルギー・環境分野を他の分野と切り離し、貿易・非貿易の様々な課題について交渉を行う必要があるとしている。 印刷用PDF
2018.04.19
中国:国家発改委、4月から一般工商業用電気料金を値下げ
国家発展改革委員会は2018年4月19日、2018年3月の全人代(議会に相当)で電気料金に付加される各種費用や託送料金を値下げし、一般工業・商業用向けの電気料金を平均10%引き下げることが決定したため、「一般工商業用電気料金の値下げに係る関係事項の通知」を公布したと発表した。同通知では、一般工業・商業用電気料金を年内に2回値下げするが、1回目の値下げ(値下げ率は不明)を4月1日に実施し、4月以降の電気料金に反映することになっている(2回目の値下げ時期は不明)。 印刷用PDF
2018.04.19
米国:連邦航空局、ドローンによる目視範囲を超えての点検を一部承認
2018年4月19日付の記事によると、Xcel社(本社ミネアポリス)は、コロラド州のデンバーにおいて連邦航空局(FAA)から、目視範囲を超えてのドローンによる送電線網の点検を行う承認を得た。デンバーのエリアでの点検を完了した後には、他州への点検範囲の拡大も視野に入れている。ドローンを用いて目視範囲外まで点検を行う場合、これまでのヘリコプターによる点検では1マイル当たり平均1,200~1,600ドル(約13~17万円)かかっていたコストが、将来的には平均200~300ドル(約2~3万円)に抑えられると見積もっている。これまで、目視範囲内でのドローンによる送電網の点検は許可されていたが、目視範囲外での点検が承認されたのは初めてとなる。 印刷用PDF
2018.04.18
フランス:会計監査院、フランス政府の再エネ政策を批判する報告書を発表
フランス会計監査院は2018年4月18日、フランス政府の再エネ支援政策に関する報告書を発表した。当報告書は上院財務委員会の指示により策定されたもので、「最終エネルギー消費量に占める再エネ比率が2005年9.2%から15.7%に伸びたにも関わらず、フランスには明確な戦略と一貫した支援メカニズムがないため、フランスの企業が再エネ拡大の恩恵を受けていない」、「エネルギー消費量の過半を熱部門が占めているにもかかわらず、公的支援の対象が再エネ発電に偏り、再エネ熱利用が軽視されている」、「2016年の再エネ支援支出は53億ユーロに上っているが、効果的に支出されていない」等と政府の再エネ政策を批判した。また「2018年末策定予定のエネルギー多年度計画(PPE)において、予定される公的支援の規模を明らかにすること」、「熱利用プロジェクトへの補助金を増額すること」、「浮体式洋上風力等の未成熟技術に対する補助金単価について予め上限を設定すること」等が必要と指摘している。 印刷用PDF
2018.04.18
米国:2016年のGHG排出量は2005年比で11%減少
2018年4月18日の専門誌によると、米国環境保護局(EPA)が公表した2016年の温室効果ガス(GHG)排出量報告書について報じた。同報告書によると、2016年のGHG排出量は2005年比で11%減少した。パリ協定に基づく排出削減目標は2005年比で2025年に26~28%削減することであり、目標達成まで差があるが、電気事業からのCO2排出量は2005年比で25%削減しており、再エネ導入や石炭からガスへの転換など近年の発電事業でみられる傾向が反映された結果となった。現トランプ政権は、オバマ政権が提案した既設発電所からのCO2排出削減をめざすクリーン・パワー・プラン(CPP)の見直しを実施中で、スコット・プルーイットEPA長官は、CPPなしでもCO2排出削減が進むことが確認されたとコメントした。 印刷用PDF
2018.04.17
中国:政府、資源税減税でシェールガス開発促進
2018年4月17日付の報道によると、財政部と税務総局が共同で2018年3月29日に「シェールガスに対する資源税減免の通知」(シェールガスの開発に対する初の本格的な優遇措置)を発表した。これまでは、シェールガス開発に軽微な財政補助金を支給(7年間実施)してきたが、今後は資源税減免措置に変更することになった。政府は、天然ガスの輸入依存度が上昇しているため、今回の通知により、国内のシェールガス開発を推進させる方針である。なお、シェールガスの確認埋蔵量は約25兆m3で、国家能源局の「シェールガス発展計画(2016-2020年)」では、シェールガス生産量を2020年に300億m3、2030年に800~1,000億m3にすることが目標として掲げられている。 印刷用PDF
2018.04.13
スウェーデン:ストックホルム近郊の高速道路にEV給電道路が開通
2018年4月13日の報道によると、スウェーデンではストックホルム近郊で走行中のEVに電気を供給することが可能なEV給電道路が開通した。今回開通したのはストックホルム近郊の高速道路でアーランダ空港から倉庫エリアまでの約2kmとなる。給電の仕組みとしては道路に路面レールを敷設し、レールとEV間で接触給電を行うもので、実車版スロットカーのような仕組みを採用している。走行中に充電を行うことで、長距離走行をする場合でもバッテリー切れを起こすことがなくなり、また、EVに搭載する蓄電池の容量低減も期待されている。スウェーデンには2万kmの高速道路があり、プロジェクトを推進するeRoadArlandaコンソーシアムは高速道路のEV給電化を検討している。 印刷用PDF
2018.04.13
インド:電力省、EV充電ステーション事業はライセンス不要と発表
電力省は2018年4月13日、インドで電気自動車(EV)充電ステーション事業を行うためのライセンスは不要と発表した。インドでは、2003年電気法により、売電は配電ライセンスを保有する配電会社に、転売は取引ライセンスを保有する電力取引会社に限定されている。電力省は、バッテリーへの充電は電気の転売には当たらないとして、充電ステーション事業者にはいかなるライセンスも不要であることを明確にした。これにより、改めて配電ライセンスを持たない事業者の参入障壁がないことが確認されたことで、今後、充電ステーションビジネスの活性化が期待される。 印刷用PDF
2018.04.13
米国:ニュージャージー州で原子力支援法案が可決される
2018年4月13日付の報道によると、ニュージャージー州議会において原子力発電所を財政的に支援する法案が可決され、署名のため州知事に送られた。可決された法案(S2313、A3724)は、原子力の持つ多様性や環境性の価値を評価し、州の公益事業委員会に「ゼロエミッション認証」(ZEC)プログラムの創設を指示する内容となっている。ZECプログラムでは、電力小売事業者がkWh当たり0.4セントを顧客より回収し、要件を満たす原子力発電所はその中からZECの割り当て分を受け取る仕組みとなっている。ニュージャージー州では現在、ホープクリーク、オイスタークリーク、セーラム1、2号の合計4基の原子炉が運転中であるが、ホープクリークとセーラム発電所を運営するPSEG社は、今後2年以内にこれらのプラントは赤字に陥り、財政支援がなければ閉鎖せざるを得なくなると訴えていた。オイスタークリークについては、2018年10月の閉鎖が決まっており、ZECプログラムの対象外となる。州による原子力支援策については、ニューヨーク州とイリノイ州では既にZECプログラムが開始されており、またコネチカット州においては、州のクリーンエネルギー調達プログラムに原子力を含めて長期電力供給契約を可能にする法案が成立している。 印刷用PDF
2018.04.12
英国:英国では初めてとなるブロックチェーンによる電力取引が成立
英国のブロックチェーン分野のスタートアップ企業Verv社は2018年4月12日、英国では初となる、ブロックチェーン技術と住宅用再生可能エネルギーを用いた需要家間の電力取引に成功したと発表した。同社プレスリリースによると、ロンドンのハックニー区内にある集合住宅群(計13棟)で、4月11日の昼間、1棟の太陽光パネルで発電し蓄電池に溜められた電力1kWh分が別の棟にいる需要家に送られた。このブロックチェーン技術は、Verv社がAI技術を用いて開発したプラットフォームにより、住宅群内の発電量、電力貯蔵量、各家庭の電力需要が自動計算されることで電力の融通を可能とするものである。また、Verv社によると、同事業はコミュニティー規模でのエネルギーの自給自足を促すNPO法人Repowering Londonとの共同事業で、ガス・電力市場局(OFGEM)のサンドボックス制度(特区内で既存の規制を一時的に止め、新技術を実証する制度)の対象となっている。 印刷用PDF
2018.04.11
メキシコ:政府、2024年の再エネ導入目標を43%に引き上げ
メキシコエネルギー省(Sener)は2018年4月11日、2024年時点の再エネ導入目標(電力量)を43%に引き上げると発表した。大統領府で行われた連邦政府のカンファレンスの席上、コールドウェル大臣から報告されたもので、当初計画されていた再エネ導入目標は2024年35%、2030年43%であったが、今回これを見直し、2024年43%に引き上げるとした。また、同大臣は、これまでに実施された3回の再エネ入札を通じて今後3年間に太陽光発電ファーム40カ所、風力発電ファーム25カ所の運開が予定され、同期間の再エネ投資額が86億ドルになるとした。 印刷用PDF
2018.04.10
ドイツ:脱石炭・褐炭を議論する委員会、4大臣が共同運営へ
2018年4月11日付の報道によると、同年4月10~11日にかけて開催された閣議で脱石炭・褐炭等について議論するために今後、立ち上げる委員会をアルトマイヤー連邦経済エネルギー相(キリスト教民主同盟(CDU))、シュルツェ連邦環境相(社会民主党(SPD))、ゼーホーファー連邦内務相(キリスト教社会同盟(CSU))、ハイル連邦労働相(SPD)の4大臣が共同で運営することが決定された。この閣議決定の前には、同委員会の主導権を巡り連邦経済エネルギー相と連邦環境相との間に対立が見られたため、複数の閣僚による共同運営という妥協が図られた。同委員会の正式名称は「成長・構造転換・雇用委員会」とされ、連邦経済エネルギー省内に設置される。同委員会の設置はCDU/CSUとSPDの連立協定に記載されていたもので、(1)石炭・褐炭火力を段階的に閉鎖する計画、(2)石炭・褐炭火力を最終的に全廃する期日、(3)2030年の温暖化ガス削減目標を達成するための施策、などが同委員会内で今年中に議論、決定される予定である。 印刷用PDF
2018.04.10
フィンランド:政府、2029年までに石炭火力をすべて廃止する方針を発表
フィンランド政府は2018年4月10日、2029年までにすべての石炭火力発電所を廃止する方針を決定した。2029年5月以降の石炭火力の運転を禁止する法律を定めるほか、石炭火力を所有する地域暖房会社に対しては2025年までの自主的な廃止を求める。また、地域暖房での再エネ利用(バイオマスによるコジェネ等)を促進するために、政府は9,000万ユーロ規模の基金を設立するとし、その一方で、基金の予算確保のために再エネ発電の入札規模を現在の年間20億kWhから14億kWh規模に縮小するとした。環境大臣は、「発電分野におけるゼロエミッション電源の割合は80%近くに上るが、地域暖房での再エネ利用は36%にとどまる。これからは公的支援の対象を再エネ電源から再エネ熱利用に振り替えていく必要がある」と述べた。ちなみに、フィンランドの石炭火力比率(kWh)はコジェネも含めて15%である。 印刷用PDF
2018.04.10
米国:Apple社、自社用電力を100%再エネで達成
2018年4月10日の専門誌によると、Apple社が、自社の運営に係る使用電力を100%再エネで達成したことを伝えた。Apple社の他にGoogle社やMicrosoft社など世界的なIT企業は、100%再エネ電力を活用する取り組みであるRE100に加入しており、Google社は、2017年にこの目標を達成したことを公表していた。今回のApple社の発表は、Apple Storeや事務所、データセンターなどの運営に係る電力をすべて再エネで賄ったものである。現在25の再エネプロジェクトが稼働中で、その他に建設中の15案件が完成すると、総発電容量は11カ国で140万kWが稼働することになる。Apple社は取引先にも100%再エネの活用を勧めており、現時点で23社が目標としている。Apple社は今後も取引先との連携を強化し、2020年には400万kWまで増強するとしている。 印刷用PDF
2018.04.09
米国:PJM、容量市場の見直し提案の認可申請をFERCに提出
地域送電機関の一つであるPJMは2018年4月9日、連邦エネルギー規制委員会(FERC)に対し、容量市場の見直しを求める提案書を申請した。提案書は、州の政策による支援を受けている電源(原子力や再エネ)を、競争的容量市場でどのように取り扱うべきかをFERCに問いかけるもので、この対策案としてPJMは、(1)容量オークションを2段構えにすることにより、市場の競争環境をゆがめることなくこれら電源を容量市場に参加させる仕組み(Capacity Pricing)と、(2)これら電源が容量市場で入札する際に州の補助金などの影響を排除するための入札下限ルール(MOPR)の拡大、の2つを提案している。PJMはFERCに対し、2018年6月29日までの判断を求めており、2019年1月の送電料金改定を経てPJMは、新しいルールを2019年5月に予定されている容量オークションに反映できるとしている。 印刷用PDF
2018.04.08
中国:政府、4月1日よりシェールガス資源税を30%引き下げ
2018年4月8日付の報道によると、財政部と国家税務総局が共同で3月29日にシェールガス資源税の減税を通知した。中国政府は、1984年に原油・天然ガス・石炭などの鉱産物を採掘、生産する企業や個人を対象に資減税の徴収を開始し、資減税改革の推進のために「従量税方式」により合理的に税率が設定されている。シェールガスを活用し、ガスの供給量を増加させるため、2018年4月1日から2021年3月31日までシェールガス資源税を従来の販売価格に対する税率を6%から4.2%に変更し、30%引き下げることを決定した。 印刷用PDF
2018.04.05
フィンランド・ドイツ:ノルド・ストリーム2の建設に向けた許可が発給
フィンランド政府は2018年4月5日、バルト海経由でロシアから欧州へ天然ガスの輸出をするべく、ロシアのガスプロムが中心となって建設を進めるノルド・ストリーム2について、自国内の排他的経済水域(EEZ)での建設許可を発給した。引き続きパイプラインの運営について、フィンランドの水道法に基づく許可も必要となるが、こちらも数週間以内に発給されると見られている。なお、ノルド・ストリーム2は2018年3月27日、ドイツからの建設、運転に関するすべての許可を得ており、残るスウェーデン、デンマーク沖の海底利用について許可を待つ状況となっている。 印刷用PDF
2018.04.03
中国・マレーシア:南方電網、マレーシアのEdra社の株式を一部取得
中国南方電網有限責任公司(南方電網公司)は2018年4月3日、中国広核集団有限公司(中広核)が保有するマレーシアの発電事業者(Edra Bhd.)の株式(全体の37%)を取得したと発表した。Edra社は、東南アジア最大のIPPで、現在、13カ所の発電所(合計877万kW)を保有するほか、エジプト、バングラデシュ、パキスタン、アラブ首長国連邦などで発電所の建設事業を進めている。南方電網公司は、今後、Edra社に取締役を2名派遣し、経営に参加することにしている。また、南方電網公司は、この株式売買を機に、中広核との関係強化を図り、海外事業を共同実施する方針である。 印刷用PDF
2018.04.03
欧州:EU-ETS対象設備からのCO2排出量、2017年は7年ぶりに増加
2018年4月3日の専門誌によると、2017年のEU-ETS(EU・CO2排出権取引制度)の対象となる施設からの温室効果ガス排出量の速報値が公表され、2016年比で0.8%増加したことが明らかとなった。EU-ETSでは、発電所や工場に加えてEU域内で発着する航空機からのCO2排出量を対象としており、2017年は産業部門、航空機ともに増加した。2017年のEUのGDPが前年比で2.5%拡大したため、各産業部門の排出量も増えており、石油/ガス精製部門を除くほぼすべての部門(石油化学、パルプ&紙、セメントなど)で2~3%増加した。発電所や熱供給部門では前年とほぼ同じレベル(+0.1%)の11億4,000万tCO2であった。国別には渇水のため火力発電の割合が高まったスペイン、ポルトガルの増加量が多く、それぞれ10.3%、18.3%増加し、排出量の大きいドイツ、英国の増加率は3.3%、3.9%であった。なお、EU-ETSの排出権価格は昨年末に2020年以降のルールに合意した後上昇傾向にあるが、3日の発表後は13.15ユーロとなった。 印刷用PDF
2018.04.03
米国:2017年の販売電力量、2009年以降で最大の落ち込み
米国エネルギー情報局(EIA)は2018年4月3日、米国の2017年の販売電力量について発表した。2017年は前年比2%、すなわち800億kWh減少し、3兆6,820億kWhとなった。これは2006年と同水準で、大幅な景気後退に見舞われた2009年以降、最大の落ち込みとなった。EIAは、この減少は住宅、商業および産業部門の販売電力量の減少、および夏・冬ともに比較的穏やかな気候であったことによるとしている。 印刷用PDF
2018.04.02
インド:ソフトバンク、中国パネルメーカーGCLと合弁会社設立
018年4月2日付の報道によると、ソフトバンクは2018年3月28日、中国の太陽光パネルメーカーGCLとの間で、インドのアンドラプラデシュ州で太陽光発電の合弁会社を設立することで合意した。投資額は9億3,000万ドルとなる見込みで、出資比率はソフトバンク60%、GCL40%である。ソフトバンクは土地収用と許認可取得を行い、GCLは技術提供する。ソフトバンクが、2018年4月現在でインドに所有する発電設備容量は太陽光など75万kW(建設中の発電所を含む)で、将来400万kWに拡大する計画である。 印刷用PDF
2018.03.29
フランス:オラノ社、2017年に赤字拡大
オラノ社(旧アレバ社原子燃料サイクル部門)は2018年3月29日、2017年の純損失を2億5,200万ユーロ(約330億円)と発表した。赤字幅は前年比で4.5%拡大した。ウラン価格の低迷、生産量減少等により売上高が10.8%減となったことが赤字拡大の大きな要因。同社は「今回の業績は予想通りであり、市況を考えると満足すべきもの」とコメントした。また業績改善に向けては、年間2億5,000万ユーロのコスト削減を図るほか、中国、韓国、日本等でのアジア事業の強化に努める(売上高に占めるアジアの割合を2020年までに現在の約20%から30%に拡大する)としている。なお、同社は2018年1月9日、中国核工業集団公司(CNNC)と中国初の再処理工場建設に関する覚書に署名している。 印刷用PDF
2018.03.29
米国:DOEとNASAが共同で、革新的エネルギー技術のアイデアコンペ開催
エネルギー省(DOE)のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)と航空宇宙局(NASA)は2018年3月29日、革新的エネルギー技術のアイデアコンペ(NASA iTech Cycle II)を開始した。宇宙探索と地球上のエネルギー技術に変革をもたらすアイデアを広く募集する。アイデア例として、再利用可能な燃料電池、高エネルギー密度の蓄電池・スーパーキャパシタ、太陽光発電システム、小型核分裂発電システム、電力管理・配電(スマートグリッド、無線電力伝送を含む)などが挙げられている。同コンペには、国内のトップレベルの起業家と研究者も招待されている。応募者は今年4月29日までに、ホームページから提案書(5ページ)を提出する。その後のコンペ委員会による選考を経て、10名の最終候補者が決定される。最終候補者は、今年6月にニューヨークで開催されるフォーラムに、プレゼンターとして招待される予定である。 印刷用PDF
2018.03.28
米国:ファーストエナジー社、所有する原子力発電所の閉鎖を発表
ファーストエナジーソリューションズ社(FES、ファーストエナジー子会社)は2018年3月28日、所有する原子力発電所(デービスベッセ、ペリー、ビーバーバレー1、2号)合計4基を2021年までに閉鎖することを発表した。閉鎖の理由は経済性としている。ただし、FES社は今回の発表の中で、引き続き政策立案者とともに解決策を追求していくとも述べるとともに、翌3月29日には、エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官に、早期閉鎖の危機にある石炭火力および原子力発電所を救うため連邦動力法第202条(c)に基づく緊急命令をPJMに対して出すよう要請(※)しており、運転継続を模索する姿勢を示している。なお、FES社とその子会社、およびファーストエナジー・ニュークリアオペレーティング社(FENOC)は2018年3月31日に、連邦破産法第11条(日本の会社更生法に相当)の適用を申請しており、破産法適用の下で、構造改革、資産の売却、法律上および規制上の救済の機会を追求していくとしている。(※)PJMは同要請について、閉鎖が予定される2021年までは系統の信頼性に直接の脅威はないが、今後30日間で系統に及ぼす影響を正式に分析するとしている。 印刷用PDF
2018.03.27
英国:政府、EURATOM離脱交渉の進捗状況を発表
英国政府は2018年3月27日、Brexitに伴うEURATOM離脱交渉の進捗状況を記した中間報告書を発表した。報告書によると、EURATOM離脱後およそ1年間(2019年3月~2020年12月)については、移行期間としてEURATOMの規定がそのまま英国にも適用されることとなった。また、IAEAとの保障措置協定およびオーストラリア、米国、カナダ、日本との二国間原子力協定について、2018年後半に協定案を議会へ提出する予定としている。 印刷用PDF
2018.03.26
フランス:政府は、2035年原子力比率56%を目指すとの報道
2018年3月26日付の現地報道によると、フランス政府は新たな原子力比率低減目標に「2035年原子力比率56%(現行75%)」を掲げる方向で調整を進めている。2018年末に予定される新たな目標策定に向けては、これまで4つのシナリオが提示されてきたが、今回報道されたシナリオは最も原子力比率低減が緩やかなものである。報道機関が入手した政府内資料では、特に雇用への影響を考慮して当シナリオが志向されている。また、フランス政府はこのシナリオの実現のために、フランス電力大手EDFに対して既に廃止が決まったフェッセンハイム原子力発電所2基に加えて、2035年までに9基の原子炉を廃止するように求めていると報道されている。EDFは廃止する原子炉として、設置年の古いトリカスタン原子力発電所(90万kW×4基)、ビュジェイ原子力発電所(90万kW×4基)を中心に検討しており、規制当局から40年超運転の承認を得た上で、正味50年間運転した後に廃止する方針を示しているという。一方でEDFは国内に新型EPRを建設する方針を示しており、候補地として、大量の冷却水を確保できる海沿いに立地するパンリー、パリュエル、グラブリーヌ原子力発電所が報道されている。新型EPRの建設時期によっては、2035年56%の達成に向けて更なる既設炉の閉鎖が必要となる可能性がある。 印刷用PDF
2018.03.23
中国:政府、再エネ発電利用を各省に強制的に割当て
国家能源局は2018年3月23日、「再エネ電力割り当ておよび考課条例」を公布した。同条例では、2018~2020年における各省級行政区域の再エネ総量割り当てと再エネ発電証書制度の実施を、また、割り当て目標未達成の省級行政区域に対しては、懲戒措置を取ることを規定している。ただし、目標未達成の省級行政区域は、再エネ発電証書により未達成分を清算することが可能である。さらに、各省級の電網公司に対して、優先的に再エネ発電の取引を行うことを指示している。各電網公司は、同条例に従い各供給エリアにおける割り当て目標達成実施計画を作成することになっている。 印刷用PDF
2018.03.23
米国:2018年度連邦予算、ユッカマウンテン再開費用は含まず
2018年3月23日付の報道によると、2018会計年度の包括歳出法案が成立したが、エネルギー省(DOE)および原子力規制委員会(NRC)の予算においてユッカマウンテン再開に係る予算は計上されていない。トランプ政権は、2017年5月に2018会計年度の予算教書を連邦議会へ提出し、その中で高レベル放射性廃棄物の処分場であるユッカマウンテン計画(ネバダ州)の許認可活動再開および中間貯蔵プログラムの確立に向け、DOE予算として1億2,000万ドルを要求していた。また、NRCの予算においても、ユッカマウンテン許認可審査費用として3,000万ドルが要求されていた。今回予算化が見送られた背景には、ユッカマウンテン計画に強硬に反対しているネバダ州選出のディーン・ヘラー上院議員(共和党)の影響があったとされている。 印刷用PDF
2018.03.21
中国:国家核安全局、石島湾の高温ガス炉の試運転を許可
中国の原子力規制機関である国家核安全局は2018年3月21日、中国華能集団公司の子会社である華能山東石島湾核電有限公司(中核建設集団と清華大学の合弁企業)が申請している高温ガス炉(HTGR)モデルプロジェクトの試験運転を認可することを公示した。このモデルプロジェクトは、発電を目的とする初めての商用炉であり、関係者はHTGRは軽水炉よりも安全であるとしている。 印刷用PDF
2018.03.16
ドイツ:欧州委員会、系統運用者TenneTへの調査を開始
欧州委員会は2018年3月19日、EU競争規則違反の疑いで、ドイツの系統運用者TenneT(オランダの系統運用者TenneTのドイツ子会社)に対する調査を開始したことを明らかにした。欧州委員会は今回、TenneTがデンマーク・ドイツ間の連系線における利用可能容量を引き下げ、デンマーク西部からドイツへの電力輸出を制限している可能性を指摘している。欧州委員会によれば、こうした行為は、ドイツ国外の発電事業者に対する差別的扱いや、欧州単一エネルギー市場の分断につながり、EU競争規則で禁止される市場の支配的地位の濫用に相当する可能性がある。本件では、ドイツ国内系統の安全が脅かされることのない範囲内で、TenneTが最大限の連系線容量を提供しているかといった観点で、調査が行われることとなる。 印刷用PDF
2018.03.16
チリ:中国南方電網、チリ送電大手Transelecの株式を購入
2018年3月16日付の報道によると、中国2大送電会社の一つである中国南方電網有限責任公司(南方電網)がチリの大手送電会社Transelecの株式を購入すると報じた。南方電網の国際事業子会社(CSGI)は前日(3月15日)に、チリ市場取引委員会(SVS)から本件の承認を受けたとされる。CSGIが購入する株式は、カナダ系投資ファンドBrookfield Asset Management(BAM)が所有するTranselecの株式27.7%分で、総額13億ドル相当になると見られる。なお、Transelecは1990年代に民営化し、チリ国内で10,000km以上の送電線を所有・運転する国内最大手の送電会社である。 印刷用PDF
2018.03.15
中国:大手自動車メーカー、2020まで生産車両の90%を新エネ車に
スウェーデンの自動車会社ボルボ・カーズを傘下に持つ中国最大の民営自動車メーカーである浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Group Holding Co. Ltd.)の李書福董事長は2018年3月15日、2020年までに、自社生産している自動車の90%を新エネルギー車(EV、PHEV、水素など)に転換する意欲を示した。浙江吉利控股集団は2010年にフォードからボルボ・カーズを買収したのに続いて、2017年にはマレーシアの自動車メーカーであるプロトン社の株式49.9%、英国ロータス・カーズの株式の51%をそれぞれ取得し、更に2018年2月にはドイツのダイムラー社の株式9.69%を取得するなど積極的なM&Aで規模を拡大している。 印刷用PDF
2018.03.15
米国:Con Edison社、ハリケーンNor'easterによる停電被害に損害賠償
Con Edison社は2018年3月15日、最近、米国北東部を襲った2回のNor'easter(米国北東部やカナダの大西洋沿岸部を襲う、発達した温帯低気圧による嵐のこと)により3日以上連続して停電した需要家に、食品や処方薬の損害賠償を支払うと発表した。家庭用需要家は、領収書が無い場合は最高225ドル、領収書が有る場合は、最高515ドルの支払いを受けることができる。また、商店などの事業主は、領収書があれば最大10,200ドルの食品損害賠償を受けることができる。 印刷用PDF
2018.03.13
米国:Younicos社が蓄電池をレンタルする事業を開始
2018年3月13日付の業界紙によると、電力貯蔵製品供給事業者であるYounicos社が電力貯蔵設備のレンタル事業を開始すると発表した。同社の製品は商業用、産業用向けのハイブリッド発電システムおよびマイクログリッドシステムを対象としている。当初は、2年から4年を最低のレンタル期間と設定する予定であったが、2019年以降は数カ月単位でもレンタルできる計画とした。近年、据置型の蓄電池の市場が拡大するのと同様に、モバイル式の蓄電池の市場も拡大してきている。Younicosの蓄電池レンタルモデルでは、状況の変化にあわせて蓄電池の設置場所を変更することが可能である。 印刷用PDF
2018.03.12
ドイツ:RWEとE.ONの2017年決算、両社黒字転換へ
ドイツの大手エネルギー事業者のE.ONは2018年3月12日、2017年決算を発表した。売上高は前年比0.5%減の379億ユーロ(約5兆円)、EBITDAは同0.3%増の49億ユーロ(約6,500億円)、営業損益(EBIT)は同1.2%減の30億ユーロ(約4,000億円)と前年実績とほぼ同じ水準になっている。一方、当期純損益は前年の84億ユーロ(約1兆1,000億円)の赤字から123億ユーロ(約1兆6,000億円)改善し、39億ユーロ(約5,100億円)の最終黒字に転換している。前年からわずか1年間で123億ユーロも最終損益が改善したことになるが、この業績回復は主に2016年決算でUniper上場に伴う簿価と公正価値の評価損として138億ユーロ(約1兆8,000億円)を計上した反動増や、2017年6月にドイツ連邦憲法裁判所が、原子力発電事業者3社が2011年に訴訟を提起した核燃料税について事業者の訴えを認め、政府に総計63億ユーロ(約8,300億円)の返還を行うように命じたことから、同社は33億ユーロ(約4,300億円)の返還金を受領したところによるものが大きい。また、同月13日、RWEも2017年決算を発表している。売上高は同2.7%減の445億ユーロ(約5兆8,000億円)となったが、2017年はトレーディング部門が好調だったことや、2016年に実施した従来型電源に対する減損計上の反動増などからEBITDAは同6.5%増の57億ユーロ(約7,500億円)、営業損益(EBIT)は同18.3%増の36億ユーロ(約4,800億円)となった。当期純損益については、E.ONと同様に核燃料税の返還金として19億ユーロ(約2,500億円)を受け取っていることも好影響をもたらし、前年の57億ユーロ(約7,500億円)の赤字から76億ユーロ(約1兆円)改善し、19億ユーロ(約2,500億円)の最終黒字に転換した。E.ONは2013年以降4期ぶり、RWEは2014年以降3期ぶりの最終黒字であり、さらに両社が同時に最終黒字を達成したのは2012年にまで遡ることになる。同月11日、両社は新たな電力再編につながる資産交換で合意に達したが、旧E.ON、旧RWE体制での最後の決算は両社とも黒字転換という結果を踏まえ、今後新たなステージに進むことになる。 印刷用PDF
2018.03.12
カナダ:CCS設置でCO2排出量200万tを抑制
SaskPower社は2018年3月12日、同社のBoundary Dam発電所(総出力67.2万kW)におけるCCS(carbon capture and storage)施設が2014年10月に操業を開始して以来、200万t以上のCO2の大気中への排出を防いだと発表した。同社は、CCSは環境規制を順守しつつ、CO2排出量を削減しながら、需要に応え続ける長期的な戦略の一環であり、この戦略により、同社の温室効果ガス排出量は2030年までに2005年レベルから40%削減されるとしている。 印刷用PDF

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