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最新情報 - 2017 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

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2017年度

2017.06.09
ポーランド:Energa、再エネ導入拡大に向けた電力貯蔵設備を設置へ
2017年6月9日付報道によると、ポーランドの大手電力会社Energaは2019年までに国内最大の電力貯蔵設備(蓄電池)の建設を計画している。この設備はポーランド最北部ポモージェ県にあるバルト海に面した風力発電所の近くに設置される予定で、設備容量6,000kW、貯蔵容量2.7万kWhとなる。Energaによれば、蓄電池としてリチウムイオンと鉛酸の2種類を使用する。2017年3月、日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とポーランドのエネルギー省は日本の系統安定化や蓄電の技術を活用し、電力系統の安定運用を実現しつつ、再生可能エネルギーの導入拡大を支援する基本協定書を締結した。ポーランドの送電系統運用者(PSE)と日立・日立化成工業は再生可能エネルギー導入拡大に向けたスマートグリッド実証事業を共同実施することになっており、今回の電力貯蔵設備の導入はその一環となる。 印刷用PDF
2017.06.05
米国:ネバダ州がRPS目標を2030年40%へ引上げる法案を可決
ネバダ州上院議会は2017年6月5日、同州のRPS目標に関する法案(AB206)を可決し、その目標を現在の2025年25%から2030年40%に引き上げた。本法案は同州下院提出時において2030年50%、2040年80%を目標とする内容であったが、カジノ産業等による団体(NRA:Nevada Resort Association)による強固な反対もあり、2040年の目標は削除され、2030年時点の数字も引き下げられている。反対の理由について、NRAは安価な再エネ電源は導入したいものの、義務化によって送配電運用サポートの拡大が求められる点に懸念を持っていた模様である。なお、本法案は知事の署名により発効となる見込み。 印刷用PDF
2017.06.01
米国:ペリー長官、パリ協定からの脱退を支持
リック・ペリーエネルギー長官は2017年6月1日、同日のトランプ大統領のパリ協定脱退表明を受け、それを支持するコメントをエネルギー省のウェブサイトに公開した。コメントの要旨は次のとおり。「トランプ大統領の決定が正しいものであることは、いずれ判明するであろう。私はこの決定を強く支持する。経済成長と環境保護が両立できることは、私がテキサス州知事時代にやってきたことからもわかるであろう。米国はこれからも、地球規模でのエネルギー開発に関わり続けるであろうし、次世代技術の開発において世界のリーダーであり続ける。私が今日から日本と中国を訪問するのもまさにそのためであり、両国とは、原子力、石炭、石油、ガス、再生可能エネルギーなど、あらゆるエネルギーの持つ便益について議論するつもりである。また、二酸化炭素回収貯蔵技術(CCS)などについても議論する予定である。このような技術を活用すれば、われわれが手にしている豊富な資源を、環境に配慮した形で活用することができる」。 印刷用PDF
2017.05.31
ドイツ:UniperやInnogyを取り巻く事業買収の動き
2017年5月31日付報道によれば、フィンランドの大手エネルギー事業者Fortumはドイツの大手エネルギー事業者E.ONからスピンオフした新会社Uniperの株式取得を巡り、E.ONと協議を進めていることが明らかとなった。Uniperの買収については、これまでもチェコの大手エネルギー事業者EPHやドイツの大手エネルギー事業者RWEとも協議が行われているという話が浮上しており、今回の協議が纏まる保証はないとしている。また、2017年5月19日には、RWEは再エネ等新子会社であるInnogyをフランスの大手エネルギー事業者Engieに売却する代わりに、Engieに資本参加を行うという報道も行われるなど、UniperやInnogyを取り巻く事業買収の動きが活発化し始めている。こうした事業買収の動きには、昨今のUniper(E.ON)やRWEの経営状況の悪化を背景に、将来的に両社が収益性の改善や、資産価値の上昇を迎える前に事業を買収しようとする意図があると考えられる。また、原子力バックエンド費用の問題が解決し、原子力を巡るリスクが低減していることもこうした動きを後押しする形となっている。欧州では、1990年代後半から2000年代にかけて、大規模な事業買収・統合が行われたが、今回の両社を取り巻く事業買収の動きが更なる事業再編に繋がるのか、注目される。 印刷用PDF
2017.05.30
エジプト・ロシア:ロスアトム、エジプト初の原子炉新設契約は今年後半
2017年5月30日付の報道によると、ロシア国営企業ロスアトムは最新型原子炉VVER-1200が中東地域初としてエジプトのエル・ダッバに建設されると発表した。発電所には原子炉4基が設置され、総出力は480万kW。地元や自治体の賛同は得られており、プロジェクトの最終契約は2017年後半に締結される見通しとなっている。 印刷用PDF
2017.05.29
ポーランド:米国産LNG輸入、ロシア依存を軽減へ
2017年5月29日付の報道によると、ポーランドの石油・ガスインフラ担当大臣のNaimski氏は、米国からのLNG輸入によって、欧州におけるロシアのガスプロムの独占的な地位が揺らぐ可能性があると発言した。現在、ポーランドでは天然ガスの約4割をガスプロムから輸入している。ロシアへのエネルギー依存度を減らすため、ポーランドでは2015年にLNG基地が運開し、カタールガスとの長期契約が締結され、2017年6月からは米国からのLNGスポット購入が決まっている。同氏はLNG生産量の増加と輸送技術の進歩によって、今後ロシアから欧州への天然ガス供給は大幅に減少する可能性があるとしている。 印刷用PDF
2017.05.29
バングラデシュ:ADB、電化プロジェクトに6億ドル融資
2017年5月29日の現地報道によると、アジア開発銀行(ADB)はバングラデシュの電化率改善プロジェクトのため6億1,600万ドルの融資を決定した。アジア開発銀行は2021年までに、南アジア諸国の電化率を100%にする目標を掲げており、今回の融資はその一環となる。同プロジェクトの内容は、首都ダッカと国土南部を結ぶ174kmの400kV送電線建設、地方配電網の修繕や拡張、ダッカの配電系統自動制御システムの設置で、総費用は約11億ドル。融資額を除く費用はバングラデシュ政府が負担する。同国の電化率は2012年末時点で約55%であるが、特に地方農村部の電化率は低いと言われている。 印刷用PDF
2017.05.26
英国:英国企業、凧を利用した発電技術の開発を計画
2017年5月26日付各紙によると、2011年設立の英国の新興企業Kite Power Systems(KPS)は、凧を使った発電を今夏にスコットランド地方で試験的に行うと発表した。凧式発電は、凧がプロペラのように回転しながら上昇して、つなぎ縄を引っ張ることで発電機を回し、凧が上昇しきると下降を始め、今度は同じ発電機に繋がれたもう一つの凧が上昇し発電機を逆回転させ、1基あたり500kWの出力で発電する。風力発電機と比較すると、凧式は製造コストが低く、より高度で風を受けることができるため、発電稼働時間が長くなるとされ注目されている。KPSにはRoyal Dutch Shell PlcやSchlumberger Ltd.、E.ONが総額50万ポンド(約7,315万円)を出資している。 印刷用PDF
2017.05.25
米国:ウェスチングハウス社CEO、原子力事業継続を約束
2017年5月25日付の報道によると、ウェスチングハウス社のホセ・グティエレス暫定CEOは、原子力エネルギー協会(NEI)の年次大会に登壇し、同社の原子力事業の継続を約束するとともに、将来のリスク軽減のために達成可能な納入モデルを開発していくと述べた。同氏はまた、中国のAP1000建設プロジェクトの順調な進捗を強調する一方で、米国における同社の原子力プロジェクトが困難に直面したのは、「適切なインフラ、知識、経験の不足」が原因との考えを示した。ウェスチングハウス社は現在、建設が進むボーグル、VCサマーの事業者と協力して、原子炉完成のための長期的な解決策について検討を行っている。 印刷用PDF
2017.05.25
スペイン:政府は夏前に300万kWの風力/太陽光設備の入札実施を計画
ラホイ首相は2017年5月25日、政府は夏前に300万kWの風力と太陽光設備の競争入札を実施するための準備作業にすでに入り、産業・エネルギー省が入札実施のための政令案を作成したことを明らかにした。政府は、5月17日にも再エネ電源300万kWの競争入札を実施している。この入札では応募した全種類の再エネ電源の中から経済性だけを基準に落札者が選定された。夏前に予定される新たな入札でも経済性を基準に落札者が決定されるが、対象電源は風力と太陽光に限定される。風力と太陽光別の募集量は定められていない。新たな入札のための政令案では、バイオマスなど、風力・太陽光以外の設備で5月の落札に漏れた分はわずかであったと説明されている。2015年10月の政府のエネルギー計画によると、一次エネルギー消費に占める再エネ比率20%という2020年目標達成のためには850万kW以上の再エネ設備の追加導入が必要と指摘されているが、5月の競争入札ではほぼそれに匹敵する量の応募があったという。 印刷用PDF
2017.05.24
米国:エクセロン社、原子力支援策不成立ならTMI原子力発電所を早期閉鎖
米国大手電気事業者エクセロン社は2017年5月24日、ペンシルベニア州にある同社スリーマイル原子力発電所(TMI)が、米北東部の独立系統運用者PJMの2020-2021年容量市場オークションに落選したことを発表した。これにより同発電所の失注は3期連続となり、5年間利益が出ていないため、現在契約のある2018年までは運転継続するものの、それ以降は、ニューヨークやイリノイ州と同様、ペンシルベニア州からの低炭素電源に対する法的支援が得られなければ早期閉鎖もあり得るとしている。なお、同州のピーチボトム発電所は受注していることから、同社は「TMIは単基サイト、ピーチボトムは複数基サイトで、前者は発電原価が高くなることも原因」と述べている。 印刷用PDF
2017.05.23
米国:トランプ大統領、NRC委員に共和党系3名を指名する見込み
2017年5月23日付の報道によると、トランプ大統領は、現在2つ空席となっている原子力規制委員会(NRC)の委員に、アニー・カプトー氏とデイビッド・ライト氏を指名する見込みとなった。また、今年6月末で任期の切れる現NRC委員長のクリスティン・スビニキ氏についても再指名する予定である。大統領の指名後は、連邦議会上院の承認が必要となるが、この3名はいずれも共和党系であり、承認されればNRC委員5名のうち3名が共和党系となる。アニー・カプトー氏は現在、上院環境・公益事業委員会の原子力上級政策顧問を務めている。またデイビッド・ライト氏は、サウスカロライナ州公益事業委員会の前委員長であり、全米公益事業規制委員協会(NARUC)の前会長でもある。クリスティン・スビニキ氏は、2008年からNRC委員を務めており、今年1月にトランプ大統領からNRC委員長に任命された。 印刷用PDF
2017.05.23
米国:PJM容量市場オークション結果:主要地域では約25%の下落
PJMは2017年5月23日、2020年6月1日から2021年5月31日を対象とした容量市場オークションの結果を発表した。系統容量の制限や発電所閉鎖の影響により、ComEd管内では188.12ドル/MW・日(前年202.77ドル/MW・日)、MAAC(Pepco、BG&Eを含む地域)管内では86.04ドル/MW・日(前年100ドル/MW・日)と下落したものの、比較的高い水準にある。また、EMAAC(PSE&G、ジャージー・セントラル・パワーを含む地域)管内では187.87ドル/MW・日(前年120ドル/MW・日)、昨年までは分かれていなかったDuke管内では130ドル/MW・日(前年100ドル/MW・日)と上昇した。このほかの系統容量の制限や発電所閉鎖の影響のない地域では76.53ドル/MW・日となり、前年を対象としたオークション結果の100ドル/MW・日の3/4程度に下落した。今回のオークションは初めて全量が容量パフォーマンス資源から調達が行われた。容量パフォーマンス資源とは、ペナルティ対象期間中のパフォーマンスによりペナルティやボーナスを受け取るもの。今回の下落について、PJM管内での発電設備新設ラッシュの終焉の表れとみる分析もある。 印刷用PDF
2017.05.22
インド:政府、外資による送電投資を制限へ
2017年5月22日付の報道によると、インド政府は相互主義に基づき、インド企業の進出が制限されている国からの送電投資を制限する。すでに外国投資政策を管轄する商工省との間で調整が済んでおり、今後1カ月以内に正式な覚書が交付される見通し。具体的には、送電事業を外資に開放していない中国企業が影響を受けることになる。外資の制限は今後、配電部門や発電部門にも拡大する予定としている。これに先立ちゴヤル電力相が5月10日、電気事業の外資参入を制限する方針を明らかにしていた。 印刷用PDF
2017.05.19
中国:南海海域でメタンハイドレートを採取
2017年5月19日付の報道によると、メタンハイドレート(燃える氷)の採掘試験を行っている香港の近海で、5月10日に水深1,200mのところから連続かつ安定した採掘に成功したと国土資源部が発表した。メタンハイドレート1m3は、天然ガス164 m3に相当し、今回の試験では8日間で12万m3の天然ガスを採取できたとしている。国土資源部は、南海海域だけで石油換算で800億tのメタンハイドレート資源があると推測し、2020年の商業化に向け、設備と採掘技術の開発を急ぐ考えを示した。 印刷用PDF
2017.05.18
インドネシア:政府、2019年から石炭の輸出量を制限へ
エネルギー鉱物資源省(MEMR)は2017年5月18日、2019年から石炭の輸出量を制限し、国内供給を優先すると発表した。背景には、国内で石炭火力発電所の建設が進んでいることから、燃料である石炭を確保する狙いがあるとみられる。同省は、石炭火力発電用石炭の消費量は、2016年に8,200万tであったものが2019年には2億tになると予測している。現在、国内の石炭消費量の80%以上が発電用となっている。 印刷用PDF
2017.05.18
ドイツ:社民党、総選挙綱領案でCO2排出枠の下限価格導入を提案
2017年5月18日の報道によれば、社会民主党(SPD)は同月16日に明らかにした連邦議会総選挙(2017年9月24日実施予定)の第一次綱領案でEU大で実施されるCO2排出枠取引に下限価格を設ける意向を示した。同案では、石炭火力の閉鎖に限定した施策については盛り込まれなかった。ドイツでは再生可能エネルギーを積極的に導入し、その発電シェアはおよそ3割に達したものの、CO2排出原単位が高い石炭火力の発電シェアが4割を超えており、同シェアの低減なくしては2020年までに温室効果ガスを1990年比で40%削減するとした政策目標の達成が危ぶまれるとみられる(2016年時点での削減率は27.6%)。社民党はメルケル首相率いるキリスト教民主社会同盟(CDU/CSU)とともに大連立政権を組み、エネルギー・気候変動政策を所管する連邦経済エネルギー省と連邦環境省の大臣ポストを押さえている。しかし、両省がこれまでに提案した気候変動政策、例えば、連邦経済エネルギー省が2015年に提案した老朽火力を対象とした気候変動税、連邦環境省が「気候計画2050」の第一次案で提案した石炭火力閉鎖に係る施策は、経済や労働者に対する影響を考慮していずれも採択に至らなかった経緯がある。 印刷用PDF
2017.05.17
タイ:電源開発計画を見直し
エネルギー省(DOE)は2017年5月17日、現行の電源開発計画を見直し、関係機関と共同で新たな計画を作成すると発表した。背景には、電力需要の増加速度が予想を下回る中、石炭火力発電所の建設が、住民の反対運動により遅延していることがある。現行の電源開発計画(PDP-2015:Power Development Plan 2015、対象期間2015~2036年)では、期間中に計5,746万kW分の発電所を新・増設し、電源構成を2015年の天然ガス70%、石炭7%、再エネ8%から、2036年には天然ガス40%、石炭25%、再エネ20%にするとしている。タイでは最大電力は毎年4~5月に発生し、2017年の最大電力は5月4日午後2時に記録した3,030万kWである。これは、PDP-2015で示されている、2017年の最大電力の予測値3,200万kWを下回っている。 印刷用PDF
2017.05.17
英国:世界最大の洋上風力発電機が運開
2017年5月17日付の英主要各紙によると、デンマークの大手風力事業者DONG Energy社は、英国西部に位置するリバプール沖のBurbo Bank洋上風力発電所で、新たに32基の最新型風力発電機(出力合計25万8,000kW)を運開した。この風力発電機は三菱重工とデンマークの風力タービンメーカーVestasによる製造で、1基あたりの高さが195m、発電出力は8,000kWで、商業運転用としては世界最大。 印刷用PDF
2017.05.16
クウェート:石油減産延長を支持
2017年5月16日の報道によれば、OPEC加盟国と非加盟の主要産油国が合意している原油減産について、クウェートは減産期間の延長を支持する方針を示した。2017年5月15日にサウジアラビアとロシアが2018年3月末まで延長することに合意したことを受け、クウェートが同調する構えを見せた。マールゾウク石油相は「サウジアラビアとロシアが、OPEC加盟国と非加盟国による減産を2018年3月末まで延長することに合意したことについて、全力でサポートする」と語った。 印刷用PDF
2017.05.16
米国:バージニア州、キャップ・アンド・トレードを導入
2017年5月16日のプレスリリースによると、米国バージニア州の知事が、同日、州の環境局(DEQ)に対し、発電所からのCO2排出削減を目的とした制度の策定を指示する規則に署名した。規則では、気候変動による被害や再生可能エネルギー事業がもたらす雇用・経済効果に触れ、2016年6月から実施してきた調査結果に基づき、発電所からのCO2排出総量を制限することが必要であるとしている。他州にならい、マーケットベースの制度によりCO2排出枠の取引を行うこと、および排出上限を徐々に減少させることを求めており、キャップ・アンド・トレード制となる。DEQによる制度策定の期限は2017年12月31日とされている。 印刷用PDF
2017.05.11
中国:4月の消費電力量、前年比6%増に
国家能源局は2017年5月11日、4月分の電力需給状況を発表した。4月の月間消費電力量は前年比6.0%増の4,878億kWhで、第一次産業用は同1.1%減の85億kWh、第二次産業用は同5.0%増の3,848億kWh、第三次産業用は同12.7%増の641億kWh、家庭用は同6.5%増の637億kWhであった。1~4月の累計消費電力量は前年比6.7%増の1兆9,309億kWhとなった。産業別では、第一次産業用289億kWh、第二次産業用1兆3,481億kWh、第三次産業用2,733億kWh、生活用2,806億kWh。 印刷用PDF
2017.05.11
米国:トランプ大統領、サイバーセキュリティの強化を指示
トランプ大統領は2017年5月11日、連邦のネットワークおよび重要なインフラのサイバーセキュリティ(CS)の強化に関する大統領令(Executive Order)に署名した。大統領令は5つのセクションからなり、第2セクションがインフラに関するセクションである。電力インフラに関しては、電力供給を妨害するようなサイバー攻撃のリスクについて、(1)米国内の電力インフラがサイバー攻撃を受けた場合に長時間停電が起こる範囲と継続時間、(2)このような事態に対する備え、(3)このような事態による影響を低減するのに必要な設備等の対策と実態とのかい離、について評価するようエネルギー長官及び国家安全保障長官に対し指示している。評価結果は、署名日から90日以内に大統領に提出するよう求められている。 印刷用PDF
2017.05.10
インド:太陽光発電、電力価格が過去最安値を記録
2017年5月10日付の報道によると、ラジャスタン州での太陽光発電建設プロジェクトの落札価格が、先月のアンドラプラデシュ州でのプロジェクト落札価格3.15ルピー(5.44円)を下回る2.62ルピー(4.63円)/kWhになり、発電公社NTPCの石炭火力発電所の卸電力価格3.20ルピー(5.66円)/kWhを大きく下回った。今後、国内の金利が低下すると、入札価格がさらに下がるという見方もある。政府は2022年までに1億7,500万kWを太陽光・風力・バイオマス・小水力発電でまかなう目標を掲げており、インド中央電力庁が2016年12月に公表した報告書によると、再生可能エネルギーの設備容量は2027年までに2億7,500万kWになると予測している。同報告書は、建設中の5,000万kW分を除くと、少なくとも今後10年間は石炭火力発電所の新設は必要ないとしている。 印刷用PDF
2017.05.10
米国:テスラ社がソーラールーフの予約受付開始
テスラ社は2017年5月10日、同社のルーフトップソーラー用の太陽光発電パネルである「ソーラールーフ」の予約受付を開始した。納入は6月にカリフォルニア州から開始し、米国国外での納入は2018年より開始予定である。このソーラールーフは屋根用のタイルと太陽光パネルが一体化した構造で、浅い角度(屋根を見上げるような角度)から見ると太陽光発電パネルがほとんど見えなくなるという特徴がある。同社では典型的な導入コストは1平方フィート(約0.093m2)あたり21.85ドルとしている。購入シミュレーションおよび予約は同社のサイトでできる。 印刷用PDF
2017.05.08
オランダ:世界最大級の洋上風力発電所、オランダ沖の北海で運開
英国のLondon Array(設備容量63万kW)に次ぐ世界最大級の洋上風力発電所Gemini wind park(設備容量60万kW)が2017年5月8日、北海で運開した。同発電所を運営するGemini社のBrace CEOは毎年約26億kWhの電力を需要家に供給するだけでなく、オランダの二酸化炭素排出量1億2,500万tの削減につながるとしている。同発電所はオランダ沖85kmの地点に2015年より建設が開始され、総タービン数は150基である。同発電所の建設にあたり、アジア、オーストラリア、北米および欧州の25の銀行から融資が行われている。Gemini社の株式はカナダの発電事業者Northland Power(60%)、ドイツの電機メーカーSiemens(20%)、オランダの建設事業者Van Oord(10%)、オランダの再エネ事業者HVC(10%)が保有している 印刷用PDF
2017.05.04
フィリピン:ルソン島で潮流発電の実証試験を計画
Cojuangco財閥のコングロマリットであるSan Miguel Co.(SMC)は2017年5月4日、潮流発電の研究開発を行うと発表した。それによると、ルソン島の太平洋側に潮流発電のパイロットプラントを建設して実証試験を行うとしている。 印刷用PDF
2017.05.03
米国:アトランタ市が2035年までに再エネ100%の電力供給を目指す
2017年5月3日の報道によると、ジョージア州の州都で約45万人が居住するアトランタ市は、市の電力供給を100%再エネで賄う目標を定めた。目標達成に向け、アトランタ市の持続可能性(サステナビリティ)局は、2025年までに市が利用する電力を再エネに切り替え、その後2035年までに市全体の電力を再エネで賄うべく、2018年1月までに具体的な計画を策定するとしている。なお、サンディエゴやシカゴといった都市が同様に再エネ100%を目指しており、アトランタを含めその数は27に上っている。 印刷用PDF
2017.05.02
ドイツ:E.ON、Googleと提携して家庭用需要家に太陽光パネル設置を推進
2017年5月2日付報道によると、ドイツ電力大手E.ONは、米国以外の国で初めて、Googleの太陽光発電データのプラットフォーム「Sunroof」を導入することを発表した。Sunroofは、Google Earthのデータを用いて、屋根の形状と地元の天候パターンを分析し、各家庭が毎年受ける日照量を判断するものである。ドイツの家庭(700万軒)は、E.ONのウェブサイトで、パネル設置でどれ位電気代が節約できるのかを計測でき、E.ONから直接太陽光パネルを注文することもできる。E.ONは2016年に火力部門等をUniperとして分社化して以降、風力、太陽光、バイオ燃料の開発に注力しており、将来はドイツ以外の欧州諸国にも同様のサービスを導入する予定である。 印刷用PDF
2017.04.30
米国:2017年9月までの連邦補正予算案が成立
共和・民主両党は2017年4月30日、2017年9月30日までの政府歳出を決める補正予算案に合意、5月5日に成立した。これにより、財源不足による政府機関の一時閉鎖は回避された。今回成立した補正予算案は、2017会計年度の残りの期間の歳出を定めるもので、3月16日にトランプ大統領が示した2018会計年度の予算要求概要(blueprint)とは異なる。しかしながら、トランプ大統領が要求してきた、メキシコ国境における柵の建設、気候変動対策費用の削減、研究開発予算の削減、などは今回の補正予算案にはほとんど盛り込まれていない。トランプ政権の共和党内での支持基盤の弱さが露呈した格好で、今後審議が進む2018年度予算案にトランプ政権の政策がどの程度盛り込まれるのか、注目される。なお、トランプ大統領のblueprintで示されていたユッカマウンテン最終処分場への予算措置についても、今回の補正予算案では明確には言及されていない。 印刷用PDF
2017.04.26
ポーランド:大手ガス事業者、米国産シェールガスを輸入へ
大手ガス事業者PGNIGは2017年4月26日、米国のエネルギー会社Cheniere Energy Inc.(CEI)と契約し、6月中旬から米国産シェールガスを輸入すると発表した。PGNIGのWo?niak CEOは、中東やノルウェーだけでなく、北米という新しいパートナーを迎えることができ、安定的かつ競争力のあるガス市場構築に向け一歩前進だと評価する。CEIは今回が中東欧向けの初契約で、北米から欧州へのシェールガス輸出に向けた足掛かりになると期待している。ロシアからのガス輸入の依存度を軽減するために建設されたLNG基地?winouj?cieは2016年に商業運転を開始し、年間50億m3のガスを供給している。 印刷用PDF
2017.04.22
インド:タタパワー、ラジャスタン州で電力小売に参入
2017年4月22日付の報道によると、大手民間電気事業者のタタパワーは入札により、ラジャスタン州アジュメール県で配電事業を展開しているアジュメール配電会社の事業運営権(20年間)を取得した。インドでは、配電会社が最終需要家へ電力を小売しており、現地ではフランチャイズ化と称して、州営配電会社の事業運営権を入札によって民間企業に移譲することで、電力小売自由化や民営化が進められている。タタパワーは現在、デリーとムンバイで配電事業を展開している。 印刷用PDF
2017.04.20
サウジアラビア:石油相、原油減産合意の延長を示唆
2017年4月20日付の報道によれば、OPECとOPEC非加盟国の主要産油国は21日、5月24日に開催されるウィーンで開催される専門家会合で、2017年1月から半年間にわたって実施する減産を更に半年間延長するという提案を行う方針を決めた。サウジアラビアのファリハ石油相によれば、産油国は市場動向を見極めたうえで、最終的に決定するとしている。2017年3月末時点の減産達成率は98%とされる。 印刷用PDF
2017.04.19
英国:英国E.on、家庭用蓄電池付き太陽光パネルを販売へ
2017年4月19日付報道によれば、ドイツの大手エネルギー事業者E.onの英国子会社E.on UKは、英国で家庭向けに蓄電池付き太陽光パネルを発売したことを明らかにした。同社によれば、南向きで日当たりのよい屋根に太陽光パネルを設置し蓄電池と併用すれば、日中に太陽光を利用して発電し蓄電池に電気を貯めて夜間に利用することが可能になるため、年間の電気料金を300ポンド、もしくは最大で50%削減することが可能になるとしている。英国では2017年に入ってから、「ビック6」と呼ばれる大手事業者による値上げが続いており、セントリカ傘下の小売子会社ブリティッシュガスを除いた5社がこれまで値上げを実施している。そうした料金値上げの流れの中、大手事業者には電気料金を削減する方法を顧客に知らせるための援助を行うよう政府から圧力がかかっており、そうした背景を踏まえて今回の太陽光パネルの販売開始に至った模様である。既に、E.onはドイツとスウェーデンで同様のシステムを導入・販売しており、英国ではまずイングランド中部で展開し、2017年後半にはより広い地域で販売を進めるとしている。 印刷用PDF
2017.04.17
英国:政府、EU離脱後に再エネ目標を廃止する計画
2017年4月17日付報道によると、英国政府はEU離脱後に再エネ目標を廃止する計画であると、政府関係筋がマスコミに明らかにした。EUの政策的枠組みにおいて定められている英国の再エネ目標は、2020年までに最終エネルギー消費量の15%であるが、まだ8%(2015年)しか達成できていない。目標を達成できなかった場合、英国は数百万ポンドの罰金をEUに支払わねばならないと報じられている。また、英国監査局(National Audit Office)の試算によると、再エネ支援策による補助金負担の増加で、需要家の料金支払額(年額)は2020年には110ポンド(約16,700円)に達する見通しである。そのため、現政権になってから、パターソン環境食糧農林大臣がマスコミに対し「再エネ支援策がエネルギー市場全体を歪めている」と発言する一方、政府も「英国における温室効果ガス排出削減においては主に太陽光や風力などといった再エネ開発が注目され、原子力、CCS、省エネは排除されている」と批判してきた。英国ではEU離脱に合わせて、「欧州共同体法廃止法案(Great Repeal Bill)」が、2018年初めに国会に提出される予定である。同法案はEU離脱後に、現行のEU法に関連した英国内の法律を修正するものである。EUの目標に合わせて立てられた同国の再エネ目標の廃止も、こうした動きに合わせて行われると地元紙は報じている。 印刷用PDF
2017.04.17
米国:世界初のバッテリー・ガスタービン・ハイブリッドがデビュー
GE社とサザン・カリフォルニア・エジソン(SCE)社は2017年4月17日、カリフォルニア州ノーウォークに世界初のバッテリー・ガスタービン・ハイブリッド・システムを設置したことを発表した。LM6000ハイブリッド電気・ガスタービン(Hybrid EGT)と呼ばれるこのシステムは、クイックスタート、高速立ち上げ機能を提供することにより、SCE社の再生可能エネルギー容量の増加に対応した運用等を支援する。このシステムは、GE社の実績のある5万kWのLM6000ジェット機用ガスタービンと1万kW/ 4,300kWhの蓄電池を組み合わせたもので、蓄電池とガスタービンの出力をシームレスに調整する画期的な制御システムが組み込まれている。なお、このシステムは2015年に発生したアライソ・キャニオンでのガス漏れ事故を受け、発電用を含めたガスの貯蔵量が減少したことを契機に導入されたもので、両社は2016年10月、本システムを2カ所に導入することを発表していた。 印刷用PDF
2017.04.17
米国:DOE長官が再エネ等によるベース電源への影響調査を指示
2017年4月17日の報道によると、米国エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官は、再生可能エネルギー拡大に向けた政策が、石炭および原子力発電所の廃止を加速させているかどうかを確認する目的で、その調査を指示した。調査では、電力分野の規制状況、補助金や投資税額控除がどのようにベース電源を侵食し、変化を与えているか評価するためのもので、近年原子力を中心としたベース電源支援策が複数の州で生まれている状況が調査の背景に挙げられている。 印刷用PDF
2017.04.14
フランス:国民の60%がエネルギー代節約のために快適さの犠牲を覚悟
2017年4月14日付地元紙によると、民間世論調査会社が2月に1,000人を対象に行った調査では、国民の60%がエネルギー代節約のために快適性を多少犠牲にする覚悟であることが明らかになった。51%が電力の消費に、50%がガスの消費に、より敏感になったと答えており、43%が冬の暖房や年間を通じての空調を減らしている。節電型電球の利用については、81%の人が「効率的」、84%が「簡単」であると回答している。こうした省エネ行動には環境への配慮よりも経済的な要因がより強く影響しており、グリーンなエネルギーに高い金を出しても良いと答えたのは34%に過ぎなかった。その一方、エネルギー代節約のために供給先の変更を考えている人の割合は低く、料金の比較を行ったことがあるのは13%、供給先を実際に変更したのは10%であった。76%の人は、エネルギー価格の上昇が料金請求書に大幅に反映されることを抑えるような対策を小売事業者が提案してくれることを期待している。また、73%は電気とガスのセット契約締結で追加的な割引が得られることを望んでいる。 印刷用PDF
2017.04.14
米国:電力市場MISOの容量オークション、全地域で1.5ドル/MW・日で落札
ミッドコンチネントISO(MISO)は2017年4月14日、第5回容量市場オークションの結果を発表し、落札価格は全ての地域で1.5ドル/MW・日であった。これは前回オークション結果と比較し、下がり幅の小さい南部地域(昨年2.99ドル/MW・日)でも約半額、下がり幅の大きな五大湖周辺地域(昨年72ドル/MW・日)では1/48の価格で大きく下落した。MISOの容量オークションでは管轄エリアを10の地域に分け、同年6月から翌年5月までの容量を取引する。今回の対象期間は2017年6月1日から2018年5月31日。MISOでは今回の結果について、管轄地域の応札可能容量の増加と電力需要の低下や、地域間の送電容量の改善が反映されたものとしている。MISOには規制州と自由化州が混在し、第3回の容量市場オークションでは、自由化州のイリノイ州を含む地域の落札価格が他地域の約9倍の150ドル/MW・日となり、第4回オークションでは価格差是正のためのルール改定が行われていたが、今回は第4回と同様のルールでオークションが開催されていた。 印刷用PDF
2017.04.10
台湾・日本・インド:ソフトバンクと鴻海、インドで太陽光発電事業
インドの太陽光発電事業者であるSB Energy Holdings Ltd.(SB Energy:台湾の鴻海精密工業股?有限公司の子会社であるFoxconn Technology Co.、日本のソフトバンクグループ、インドのBharti Enterprises Ltd.の合弁会社)は2017年4月10日、インド南部アンドラプラデシュ州に建設していた太陽光発電所(35万kW)が完成し、4月11日からインド火力発電公社(NTPC)へ電力を供給すると発表した。電力売買契約(PPA)によると、25年間に亘ってNTPCに電力を供給し、料金は4.63ルピー/kWh(約8.7円/kWh)。 印刷用PDF
2017.04.10
ドイツ:2017年の家庭用電気代の56%、559ユーロが公租公課
ドイツの料金比較サイトVerivoxは2017年4月10日、2017年の家庭用電気代に占める公租公課は56%、559ユーロに上り、国全体で家庭が1年間に支払う公租公課は210億ユーロになる見通しと発表した。年間電力消費電力量3,500kWhとして計算した電気代は994ユーロで、内訳は系統利用料金255ユーロ(26%)、小売り事業者の電力調達費・営業費・マージンが180ユーロ(18%)、残りが公租公課となっている。10年前はまだ39%であった公租公課は、2012年には46%となり、2013年には50%の大台を超えている。なお、エネルギー・水道事業連合会(BDEW)が今年2月に発表したデータでも、年間電力消費量3,500kWhの家庭の公租公課負担は55%に達するという、ほぼ同様の試算結果が示されている。 印刷用PDF
2017.04.07
米国:CAISO管内でソーラー発電の比率が初めて総発電電力量の40%に届く
2017年4月7日付の業界紙によると、カリフォルニア独立系統運用機関(CAISO)は、2017年3月11日の11時から14時の時間帯に、メガソーラー発電が初めて総発電電力量の約40%に達したと発表した。要因として、エネルギー情報局(EIA)は、2016年内にメガソーラーの設置容量が前年比で約50%増加したことを挙げている。CAISO管内の電力会社によれば、2016年末現在、540万kWの消費者の所有する分散型ソーラー発電設備が配電グリッドに接続している。EIAによると、メガソーラーに加えてこれらの消費者の所有する分散型ソーラー発電を含めた場合、日中の総需要に占めるソーラー発電の比率は50%を超えたと見込まれ、これらの背景から、CAISOの電力の取引価格は大幅に低下し、価格がマイナスとなる時間帯もあった。しかし、こうした価格低下は電力料金に反映されておらず、EIAによると、カリフォルニアの一般消費者向け電気料金は未だに全米で最も高いレベルのままである。 印刷用PDF
2017.04.05
クウェート:エジプトへ石油を供給
2017年4月5日付の報道によると、クウェート石油公社(KPC:Kuwait Petroleum Corporation)はエジプト国営石油会社(EGPC:Egypt General Petroleum Corporation)に原油と石油製品を供給するという契約を締結した。それによると、KPCは月間200万バレルの原油と、年間150万tの石油製品を3年間に亘ってEPGCに供給する。契約金額は40億ドル超と見られる。両社は、2014年にも同様の契約を締結しており、2016年12月に契約が満了した。今回の契約はこれを更新するものである。 印刷用PDF
2017.04.05
欧州:バルカン地方で電力取引統合の動き
2017年4月5日の現地報道によると、Western Balkan 6(WB6)が初となるモニタリングレポート『WB6 Electricity Monitoring Report』を発行した。WB6はバルカン地方を中心に電力取引市場を統合する動きで、2015年オーストリアのウィーンでの会合、2016年4月MoU締結を経て発足し、2018年7月の取引開始を目指している。各国はスポット市場や需給調整市場などの整備が求められており、レポートによると、2016年2月に電力取引所SEEPEXを開始したセルビアでの対応が進む一方、ボスニア・ヘルツェゴビナやマケドニアでの対応の遅れが指摘されている。また、アルバニアでは電気事業法の改正に必要な決定が未実施となっていると指摘されている。2017年7月にはイタリアのトリエステで全体会合が開かれる予定であり、今回のレポートはその準備資料となる。 印刷用PDF
2017.04.05
米国:トランプ政権、ウエスチングハウス社の適切な買い手を検討
2017年4月5日付の報道によると、トランプ政権は、破産法の適用を申請した米大手原子炉メーカーのウエスチングハウス(WH)社の適切な買い手を検討している。政府関係者によると、米国政府は、WH社が中国系の企業に買収された場合の原子力技術に係る機密情報の流出を懸念しており、米国内、もしくは同盟国企業の買い手を探しているとしている。本件については、エネルギー省のペリー長官と財務省のムニューチン長官を含む関係閣僚により話し合いが持たれた模様である。中国系企業によるWH社の買収回避の方策の一つとして、オバマ政権が破産したゼネラルモーターズを支援した時と同様に、政府がWH社の株を取得し、直接支援することも検討されている。 印刷用PDF
2017.04.05
米国:2020年代を目標とした蓄電池によるハイブリッド飛行機開発計画
2017年4月5日の報道によると、米国ワシントン州カークランドのベンチャー企業Zunum Aero社が、開発を目指す電気(蓄電池)とジェット燃料によるハイブリッド飛行機の概要を初めて明らかにした。同社は2020年代の早い段階で、このハイブリッド飛行機の開発を目指し、その最初の試作機を次の二年で作成すると発表したほか、シリコンバレー~ロサンゼルス間のような比較的短い距離をターゲットにすることも明らかにした。なお、このハイブリッド飛行機は、従来の飛行機に比べ、運用コストを40~80%削減できるとしており、ボーイング社や米国のLCCジェットブルー社等は、同社へ資金援助を行っている。 印刷用PDF
2017.04.03
ドイツ:洋上風力競争入札で2事業者が補助金ゼロで落札
2017年4月3日に行われたドイツ初の洋上風力競争入札で、デンマークの大手電気事業者DONGエナジーおよびドイツ4大電力の1つであるEnBWが、補助金ゼロで落札した。ドイツの競争入札では通常、卸電力市場での収入に加えて受け取るプレミアム(補助金)の額を入札により決定するが、両事業者は卸市場価格のみで収益が見込めると判断した。今回の入札の対象は、2021年以降に運開する洋上風力発電設備であり、落札したプロジェクトの運開時期は2024~2025年の予定である。両事業者は、運開までに設備の大型化等の技術革新がさらに進み、発電コストの低下が見込めるとしている。今回の入札では募集容量155万kWに対して23プロジェクトの応札があり、落札したのはEnBWの”He Dreiht”プロジェクト(設備容量90万kW)およびDONGエナジーの3プロジェクト(合計設備容量59万kW)。このうちの3件は補助金が0ユーロ・セント/kWh、1件は6.00ユーロ・セント/kWh(売電収入を含む)で落札されており、平均落札価格は0.44ユーロ・セント/kWhとなった。落札されたプロジェクトは25年間系統に投入され、発電を行うことができる。DONGエナジーのロイポルトCEOは、今回の入札結果に対して「補助金ゼロでの落札は、洋上風力の競争力の躍進を意味しており、技術改良の余地が世界的にあることを示している」とコメントしている。 印刷用PDF
2017.04.03
チリ:南米初の地熱発電所が運開
チリ石油公社ENAPは2017年4月3日、南米初となる地熱発電所が運開(Cerro Pabellon:4.8万kW)したと発表した。発電所はチリ北部アタカマ州(第Ⅲ州)に立地しており、3月31日から北部系統(SING)に電力を供給している。発電所の資本比率は、イタリアの再エネ事業者エネルグリーンパワー81.7%、ENAP18.3%。年間発電電力量は3億4,000万kWhで、年間のCO2排出量を16.6万t削減することが期待されている。建設には、チリ政府による地熱支援(MiRiG))3,000万ドルの他、クリーン・テクノロジー基金(CTF)の支援を受けている 印刷用PDF
2017.04.02
EU:EU-ETSによる2016年の排出量は2.4%減
2017年4月2日、EU-ETS(EUのCO2排出権取引制度)における個別施設からの2016年の排出量データが公表され、環境NGOがとりまとめ結果を公表した。これによると、ETS全体の排出量は前年より2.4%減少となる17.59億tで、2005年の制度開始以降の傾向(年間2.6%減少)に沿ったものとなった。この主な要因は石炭火力からの排出量の減少(11%)で、石炭火力からガス火力へとシフトが進んだと分析されているが、排出権価格は2016年を通じて1t当り5ユーロ程度で推移しており、燃料転換の進展はガスと石炭の燃料価格の差異によるものである。個別各国の石炭火力からのCO2排出量は英国、スペイン、ギリシャの排出削減幅が大きく、それぞれ58%、27%、21%減少したが、排出量の大きなドイツとポーランドの排出削減は4%、1%にとどまっている。なお、制度全体での排出削減量(2.4%)が排出枠の減少量(1.74%)を上回ったことから余剰排出枠が増加し、30億tを超えたと分析されている。  印刷用PDF
2017.04.01
中国・タイ:タイと原子力平和利用協定
国家能源局は2017年4月1日、原子力平和利用に関する協力協定が3月29日にタイ王国との間で締結されたと発表した。タイのアナンタポン・エネルギー大臣と国家能源局長ヌル・ベクリ氏が北京で署名した。席上、両国の電力系統の連系や、電力貿易などについても意見交換が行われた。 印刷用PDF
2017.03.31
カンボジア:ロシアと原子力協定を締結へ
カンボジア外務省(MOFA)は2017年3月31日、Ouch Borith長官は3月30日にプノンペン市でロシアのIgori Vladimirovich Morgulov外務次官と会談し、二カ国間協力を強化することで合意したと発表した。会談では、7月もしくは8月にモスクワ市で開催される「第10回・ロシア・カンボジア政府間委員会」(The 10th Russia-Cambodia Inter-governmental Commission)において、原子力の平和利用に関する協定を締結することが決まった 印刷用PDF
2017.03.29
米国:ウエスチングハウス社、連邦破産法11条を申請
米国ウエスチングハウス(WH)社は2017年3月29日、米連邦破産法11条(日本の民事更生法に相当)の適用をニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所に申請したと公表した。WH社は、世界で最初に加圧水型原子炉の商業化に成功し、世界中で運転されている原子炉の約半数は同社の技術をベースにしていると言われる程、世界の原子力開発をリードしてきた。現在、最新式AP1000型原子炉を米国南部のボーグルとVCサマーの2カ所計4基建設中で、工期遅れにより、建設費が当初の想定より大幅に上回り、経営が悪化していた。WH社の発表では、8億ドルのDIP(Debtor in Possession、占有を継続する債務者)ファイナンスを得て、再建を目指すとしている。初期評価中は懸案の米国AP1000プロジェクトも継続することで客先と合意しているとされるが、裁判所の判断次第で、予断を許さない状況になっている。東芝は2006年、WH社を買収し日米を跨ぐ世界最大の原発メーカーになったが、今回のWH社の経営悪化で本体の経営も大きく毀損した。また、懸案のボーグル原発建設には、米国連邦政府の83億ドルの融資保証がされており、今後の推移や連邦破産裁判所の判断、東芝本体の経営動向に世界中が注目している。(DIP Finance :民事更生法等を申し立てた倒産企業が、申立直後から再建計画認可までの期間において、運転資金を調達できずに、事業の継続が困難な場合に、この事業の価値を維持させる一時的な運転資金融資のこと。) 印刷用PDF
2017.03.28
シンガポール: グリーン電力証書取引システム、6月から本格運用
シンガポール経済開発庁は2017年3月28日、再エネ発電によって得られた環境付加価値を証書化し市場で取引する(再エネ発電の余剰電力を他の企業に売却する)「グリーン電力証書売買システム(TGCS:Tradable Green Certificate System)を2017年6月から本格運用すると発表した。このシステムは、米国の環境技術関連会社APX Inc.と共同開発したもので、2016年中旬から試験運用が行われていた。システムが本格運用されると、アジア初となる。同庁は、2030年までに温室効果ガス排出量を2005年比で36%削減するという目標の達成を目指して、2016年10月からエネルギーを大量消費する事業者にCO2削減量を割り当てていることから、再エネ発電事業者が増えている。 印刷用PDF
2017.03.28
米国:ムーディーズ社、風力が石炭火力の発電コストを下回ると報告
2017年3月28日付業界紙は、ムーディーズ・インベスター・サービス社の調査によると、風力の発電コストが低下し、調査対象の石炭火力8,700万kWのうち5,600万kWについて、風力がコストで下回ると推定され、石炭火力の直接的な脅威になっているとしている。同社によると、グレート・プレーンズ地方の風力発電はMWh当たり約20ドルである一方、石炭火力は30ドルと推定される。風力発電の急増は、大部分、発電事業者がPTC(発電税控除)が縮小される前に利用しようという駆け込み建設によるものである。2015年にPTCの更新が決まり、現在の風力への投資急増に大きく寄与した。しかし、今後PTCは2019年までに現在のレートの20%にまで引き下げられ、その後は段階的に廃止される予定である。ムーディーズ社の想定によれば、PTCが利用できない場合、風力発電のコストはMWh当たり約40ドルに増加し、風力は石炭や天然ガスと競争できない。しかし、風力発電技術がさらに改善されればコストを下げる可能性があるとしている。 印刷用PDF
2017.03.28
米国:トランプ、”Energy Independence”に関する大統領令に署名
トランプ大統領は2017年3月28日、米国のエネルギー自立性を高めるための大統領令に署名した。これは、オバマ前大統領による気候変動政策からの大きな政策転換を意味する。大統領令では、オバマ政権が提案したクリーン・パワー・プラン(CPP)の見直しの他、エネルギー開発や使用を制限する規制の見直し、石炭関連での国有地のリース制限の撤廃、などが関連省庁に対して指示されている。一方、一昨年のCOP21で合意されたパリ協定の取り扱いについては、まだ議論中であるとして触れられていない。署名が行われた環境保護局(EPA)では、マイク・ペンス副大統領、リック・ペリーエネルギー長官、ライアン・ジンケ内務長官、スコット・プルイット環境長官が登壇し、スピーチを行った後、石炭業界代表を背後に、トランプ大統領がスピーチを行った。エネルギー開発と環境保護とは両立できるとしつつ、トランプが雇用創出を強調したように、経済活動重視の政策となっている。 印刷用PDF
2017.03.24
ルーマニア:イタリアEnel、3.29億ユーロ投資へ
2017年3月24日の報道によると、イタリアの電気事業者Enelはルーマニアにおいて、2017~18年にかけて、およそ3億2,900万ユーロの投資を予定している。2017年には、配電分野へ1億5,100万ユーロ、2018年には送配電網の設備更新に1億7,800万ユーロを、それぞれ投資するとしている。同時に高付加価値サービスの提供を目指し、需要家とのコミュニケーション機会を確保していくとしている。 印刷用PDF
2017.03.24
米国:トランプ政権がキーストーンXLパイプラインの建設を許可
2017年3月24日付の報道によると、トランプ政権は、カナダのエネルギー企業トランスカナダ社に対し、カナダからメキシコ湾に原油を運ぶためのパイプライン「キーストーンXLパイプライン」の建設計画を承認した。本パイプライン計画は、オバマ前大統領が、環境への悪影響などを理由に2015年に承認を却下していた。しかし、2017年1月24日にトランプ大統領が大統領覚書(Presidential Memorandum)に署名し、国務省に審査の実施を指示した。その結果、3月24日、正式に建設計画が承認された。トランプ大統領は、景気の拡大や雇用増が見込めるとして、承認を公約していた。本承認を受け、カナダの天然資源省は、「カナダ政府はキーストーンXLパイプラインを支持している。米国の本決定に満足している」とコメントを発表した。しかし、今後、建設に向けたトランスカナダの資金調達が必要であることに加え、環境保護団体等からの訴訟に直面する可能性もある。 印刷用PDF
2017.03.23
ドイツ:2015年の電力需要家の供給停止件数は若干減少
2017年3月23日付業界紙によると、電気料金不払いによる2015年の供給停止件数は33万1,272件で、前年(35万1,802件)より減少した。この数字は議会での左翼党からの質問に対し政府が明らかにしたもの。一方、ガスの供給停止件数は43,626件(2014年351,802件)であった。データは、系統運用会社に対するアンケート調査が基となっている。2015年に送付された供給停止警告状は、電力で628万2,975通、ガスで128万4,670通、警告状における平均未集金額は、電気で119ユーロ、ガスで123ユーロとなっている。2016年の数値は、連邦系統規制庁発行の次回の市場調査報告書で発表される予定である。 印刷用PDF
2017.03.21
世界:世界気象機関、2017年も極端な気候が続くと予想
世界気象機関(WMO)は2017年3月21日、異常気象に関する年報を発表した。同報告書では、「地球温暖化の影響による異常な気象により、地球は『真に未知の領域』に入った」としている。また、「2016年はこれまでで最も暑い年となり、工業革命前より1.1℃、2015年より0.06℃高くなった。この気温上昇は、他の気象事象の変化とも一致している。世界の平均海面温度もこれまでで最も高く、海面水位も上昇を続けている。北極の海氷面の面積は、2016年のほとんどの期間で平均よりはるかに小さくなった。2015・2016年の強力なエルニーニョ現象は気象に大きな影響を与え、これに人為的変動が重なると、生活と自然環境への影響がより深刻になる可能性があることが確認された。2016年には、アフリカ南部・東部と中央アメリカでは深刻な干ばつとなり、農業生産に大きな影響を及ぼした。ハリケーン・マシュウ(Matthew)はハイチと米国に大きな被害をもたらし、東アジアと南アジアでは大雨と洪水が発生した。さらに、海洋の食物連鎖、生態系および漁業に重要な影響を与え、多くの熱帯域では珊瑚の白化現象と死滅が報告されている。これらのことから、大気中の二酸化炭素の平均濃度(年間)が400ppmを超えると、人間の活動が気候システムに影響を及ぼすことが益々明らかになってきており、極端な天候、特に熱波の原因特定に関する研究によって実証されるようになっている」としている。 印刷用PDF
2017.03.21
ブラジル:原子力発電所の建設工事、新たな入札を検討
エネルギー情報サイトは2017年3月21日、ブラジル連邦政府は原子力発電所アングラ3号機(140.5万kW)の建設工事について新たな入札を検討していると報じた。この建設プロジェクトは原子力発電公社Eletronuclear(国有エレトロブラス傘下)により進められているが、前政権における一連の政治汚職に関する捜査(ラバジャット作戦)により、2015年に工事が一時中断されている。現時点で、アングラ3号の工事進捗率は60%以上になっているものの、2023年までの運開は厳しいと見られている。エレトロブラスは工事費について、当初の100億レアル(3,600億円)から196億レアル(7,080億円)に膨れると見ている。 印刷用PDF
2017.03.17
中国:原子力発電所の新規着工、2016年はゼロ
品質監督総站は2017年3月17日、「2016年全国電力工事建設規模統計」を発表した。2016年に運開した発電設備は、石炭火力91箇所(発電設備容量計5,838万kW)、風力260箇所(発電設備容量計1,971万kW)、太陽光505箇所(発電設備容量は1,723万kW)、原子炉6基(発電設備容量計624万kW)であった。2016年に新規着工したのは、火力95件(発電設備容量計7,769万kW)、風力192件(発電設備容量計1,251万kW)、太陽光522件(発電設備容量計1,753万kW)で、原子力はゼロであった。2017年1月末時点で、建設中は、石炭火力は229件(発電設備容量計1億8,785.5万kW)、風力399件(同2,756万kW)、太陽光496件(同1,695万kW)、原子力27基(同2,800万kW)となっている。 印刷用PDF
2017.03.16
米国:トランプ政権の予算案概要でEPAの予算が大幅削減
2017年3月16日付のワシントン・ポスト紙によると、トランプ政権は、連邦政府機関のエネルギー・環境部門の大幅な予算削減を含む予算方針案を発表した。トランプ大統領は、国民の安全を第一優先に掲げており、国防省や国家安全保障省への重点配分を要求する一方、米国環境保護局(EPA)の予算を前年度より31%以上削減することが提案されている。また、エネルギー省の予算は約6%の削減が提案されている。この削減には、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が実施しているクリーンエネルギー関連の研究への長期的な投資の打ち切りが含まれている。一方で、ユッカマウンテン最終処分場の承認手続きの再開などへの予算措置や、電力系統のサイバーセキュリティー対策や信頼度向上対策への予算措置を要求しており、「nuclear capabilityの強化」や「インフラ投資」といったトランプ大統領の従来の主張を反映したものとなっている。 印刷用PDF
2017.03.15
ドイツ:E.ONの2016年決算は過去最悪の160億ユーロの赤字
ドイツの大手エネルギー事業者E.ONは2017年3月15日、2016年決算を発表した。売上高は前年比11%減の381億ユーロ(約4兆6,000億円)、EBITDAは前年比15%減の49億ユーロ(約5,900億円)となった。また、営業損失は前年1,200万ユーロ(約14億円)から4億ユーロ(約490億円)、当期純損失は前年63億ユーロ(約7,700億円)から160億ユーロ(約1兆9,000億円)と大幅に悪化している。同社は、従来型発電事業などを新会社Uniperへスピンオフし、2016年9月にはUniper株式の約53%をフランクフルト証券取引所に上場している。今回の決算では、主にUniper上場に伴う簿価と公正価値の評価損として138億ユーロ(約1兆6,000億円)を計上したことが、赤字の大きな要因となっている。また、E.onは同年3月16日、13億ユーロ(約1,600億円)の増資を開始したことも発表している。同社は、放射性廃棄物の中間貯蔵と最終処分事業におけるバックエンドコストの負担について、100億ユーロ弱(約1兆2,000億円)を拠出することになっており、今回、これに向けた自己資本の増強を図っている。 印刷用PDF
2017.03.14
台湾:第4原子力発電所の火力発電所への転換に向け調査開始
経済部(MOEA)は2017年3月14日、建設中止が決定した第4(龍門)原子力発電所(135万kW×2基、ABWR)について、台湾電力公司(TAIPOWER)と共同で火力発電所への転換に向けた調査を行うと発表した。第4原子力発電所の工事はほぼ完成しているが、火力発電所に転用できる設備・機器をリストアップし、概算工事費を算出することにしている。調査結果は、政府の経済委員会に提出される。 印刷用PDF
2017.03.14
EU:2015年のEU最終エネルギー消費量に占める再エネの割合は16.7%
欧州統計局(Eurostat)は2017年3月14日、2015年におけるEUの最終エネルギー消費量に占める再エネの割合は16.7%となり、2014年の16.1%から0.6%上昇したと発表した。EUは2020年までに再エネ比率を20%に引き上げる目標を立てている。国別に見ると、28加盟国中11カ国が既に2020年の国別目標を達成する一方、進捗が良くない国として、オランダ(目標14%に対し5.8%)、フランス(目標23%に対し15.2%)、アイルランド(目標16%に対し9.2%)、英国(目標15%に対し8.2%)が挙げられている。 印刷用PDF
2017.03.13
米国:サンオノフレ閉鎖の仲裁裁定、三菱重工に1億2500万ドルの賠償請求
国際商業会議所(International Chamber of Commerce)は2017年3月13日、サンオノフレ原子力発電所閉鎖の原因が日本の三菱重工業(MHI)の不完全な蒸気発生器の供給にあったとする訴訟に関し、MHIがサザンカリフォルニアエジソン社(SCE)に1億2500万ドルの賠償金を支払う仲裁裁定を下した。同賠償額はSCEが請求していた76億ドルからすると、ほんのわずかであった。供給契約ではMHIの責任上限は1億3,700万ドルとされていたが、SCEはMHIの詐欺と重大な過失が発電所に壊滅的な影響を及ぼしたとし、巨額の賠償を請求していた。ロサンゼルスとサンディエゴの間に位置する同発電所は、新しい蒸気発生器のチューブ漏れの後、2012年に停止された。その停止は一時的だと考えられていたが、再開の安全性をめぐる環境保護派との戦いの後、2013年にそのまま閉鎖された。 印刷用PDF

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