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最新情報 - 2016 年度

海外電力調査会が収集した世界各地の電気事業情報を、エリア別、項目別にフィルタリングできます。各年度毎の表示となります。

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2016年度

2017.03.10
米国:NRCが廃炉に係る規制基盤(Regulatory Basis)案を公表
原子力規制委員会(NRC)は2017年3月10日、原子力発電所の廃炉に係る規制基盤(Regulatory Basis)案を公表した。現在NRCにおいては、廃炉に移行する商業用原子炉の明確な要件を確立するための規則作りの検討が進められており、今回公表されたRegulatory Basis案もその一環で、規則作成の基礎となるものである。今回のRegulatory Basis案の中でNRCスタッフは、(1)原子力災害対策、(2)核物質防護、(3)廃炉基金、(4)財務保護要件と損害賠償契約、(5)バックフィットルールの適用、の分野に関して、規則作りを進める十分な正当性があると結論付けている。2017年後半にはRegulatory Basis最終版が発行される予定であり、また最終規則案については、2019年秋頃に提示される予定となっている。 印刷用PDF
2017.03.09
米国:トランプ政権、CPPを廃止し、代替策は講じない模様
2017年3月9日付の報道によると、トランプ政権はクリーンパワープラン(CPP)を廃止し、電力産業からのCO2排出に対する代替の規制も講じない方針である。CPPの廃止に関する大統領令は、環境保護局(EPA)に対しCPPの「修正もしくは撤廃」を、司法省には現在ワシントンDC控訴裁判所で係争中のCPPに対する抗弁の停止を指示する内容となると伝えられている 印刷用PDF
2017.03.06
台湾:台湾電力公司試算、廃炉費用2.3兆円
台湾電力公司(TAIPOWER)は2017年3月6日、政府が2025年末までに全ての原子力発電所3カ所(計514万4,000kW)の運転中止を決定したことを受け、廃炉費用を試算した結果、6,229億5,000万元(約2兆2,700億円)になったと発表した。内訳は、発電所廃炉費用4,200億元(約1兆5,300億円)、乾式キャスク費用1,200億元(約4,370億円)、低レベル放射性廃棄物・集中貯蔵施設費用829億5,000万元(約3,030億円)となっている。同公司は、1987年から原子力発電所の廃炉費用を「核能後端発電営運基金」(NBEF:Nuclear Back-End Fund)に積み立てており、これまでの積立額は3,353億元(約1兆2,220億円)に上り、不足分については政府と協議するとしている。2035年頃の運転開始を目途としている。 印刷用PDF
2017.03.06
チェコ:チェコ首相、「2025年に新たな原子炉建設を開始」と発言
チェコのボフスラフ・ソボトカ首相は2017年3月6日、チェコ共和国は2025年頃に新しい原子力発電所の建設を開始するかもしれないと述べた。他の欧州諸国と異なり、同国は原子力発電に大きく依存し、同政府は2015年、原子力発電を増加させる長期計画を承認した。同計画では、政府はドコバニ発電所に1基以上の原子炉を建設し、その後さらにテメリン発電所にも建設したいとしている。プロジェクトの資金調達は今後の決定によるが、米国、ロシア、日本、フランス、中国、韓国の主要な供給者が、40億ドルを超えると見られるドコバニ計画の契約に入札することが予想される。2035年頃の運転開始を目途としている。 印刷用PDF
2017.03.03
ブラジル:中国・上海電力、ブラジル南部の送電事業に関心
2017年3月3日付の情報サイトによると、中国の上海電力公司(上海電力:国家電力投資集団公司の子会社)はブラジル南部の電気事業者Eletrosul(連邦電力公社エレトロブラス傘下)の送電プロジェクトへの参加を検討していると報じた。このプロジェクトは送電線(亘長2,169km)と変電所28カ所が含まれ、総投資額は33億レアル(約1,198億円)。プロジェクトについては、エレトロブラス本体が連邦政府から業務の見直しが進められている中で、2017年1月にEletrosulから参加を募集する公告が出されていた。 印刷用PDF
2017.03.02
米国:上院、リック・ペリー前テキサス州知事をDOE長官に承認
米上院は2017年3月2日、リック・ペリー前テキサス州知事をエネルギー長官として承認した。上院での投票結果は賛成62、反対37であった。前回の大統領選にも関わり、2011年の共和党内での最初の討論の最中に、ペリー氏は大統領になった場合廃止する3つの連邦機関を列挙したが、エネルギー省の名前が出てこなかったことは有名である。今回、気候変動に対するあいまいな姿勢、テキサス州の石油・ガス関連企業とのつながり、エネルギー省予算の大半が割かれている保有核の管理問題での経験不足などから、エネルギー長官としての適性を懸念する声が上がる一方、テキサス州知事時代の、州のエネルギー生産の多様化、それに伴う新エネルギー関係の雇用創出、大量の風力発電の導入、さらには現在の太陽光発電ブームの導入などの実績から、再生可能エネルギー関係者からは歓迎の声も上がっている。 印刷用PDF
2017.03.02
フランス:中道・無党派のマクロン候補、原子力発電比率50%を支持
来月の大統領選挙を控え、最近の世論調査で、決選投票で国民戦線のル・ペン候補に勝利する可能性が指摘されている中道・無党派のマクロン候補は2017年3月2日、選挙公約「前進」を発表した。その中でエネルギー分野の目標として、(1)2030年に炭素税を100ユーロ/t CO2に引き上げることで化石燃料から脱却する、(2)現社会党政権が採用した2025年の原子力発電比率50%の方針を維持し、バランスのとれた炭素を排出しない発電への移行を加速する、との目標を掲げている。「前進」で述べられている他の施策としては、(1)エネルギーの移行で負け組となる労働者の成長分野への職業転換に寄り添うために地方への資金交付、(2)国や地方自治体の建物のエネルギー効率化のために40億フランをかけたリノベーション計画の実施、(3)現行の新車購入時における報奨金/課徴金制度の維持、(4)充電設備設置の加速化、(5)2001年以前に製造された車の新車・中古車を問わずエコカーへの買い換えに対して1,000ユーロの特別補助金の支給などの措置に基づく電気自動車の普及加速化、(6)エネルギー貧困者に対する無料のエネルギー診断の実施、(7)低所得者の自宅改良工事に対する40億ユーロの支援予算、(8)工事中設備に対する投資税額控除の適用、などが挙げられている 印刷用PDF
2017.03.01
ドイツ:グリーン電力小売会社、2021年以降の既設風力設備維持で問題提起
グリーン電力小売会社ナトゥアシュトロームと環境保護団体DUHは2017年3月1日、固定買取価格が2020年以降満期を迎えることで最悪の場合、2025年までに既設の陸上風力設備の1/3が停止される一方で、新規陸上風力設備の導入は今後数年間で年間最大2,900MWに制限されていることから風力の累積設備は実質的に横ばいとなり、エネルギー転換が停滞する可能性があるとして、その対策として石炭火力発電を減少するよう求めた。両社が委託した調査によれば、2020年中に4,350~4,500MWの風力設備が20年間の固定買取価格の満期を迎え、その後、2025年末までに毎年平均で2,500MWの設備の買取期間が終了する。これらの設備が補助を受けずに市場で電力を売却しようとすると、既設設備の運転のためには最低でも3.5ユーロ・セント/kWhの収入が必要とされるが、現在の市場価格は平均で2.9ユーロ・セント/kWhでしかなく、経済性がないことになる。調査では、石炭火力発電の削減により市場価格低迷の原因となっている火力の設備過剰問題が改善されることで、単にCO2削減に役立つだけではなく、CO2を出さない既設風力設備の経済性の改善にも役立つと指摘している。 印刷用PDF
2017.02.28
シンガポール:2019年に炭素税を導入へ
首相府(Prime Minister’s Office)直轄の国家気候変動事務局(NCCS:National Climate Change Secretariat)は2017年2月28日、2030年までにGDP当たりの温室効果ガス(GHG)を2005年比36%削減するという目標を達成するため、2019年に炭素税(Carbon Tax)を導入すると発表した。それによると、年内に制度設計を終了し、2018年中に法律を整備するとしている。同局の試算によると、炭素税をCO2 1t当たり10 Sドル(約800円)にすると、電気料金は0.04 Sドル/kWh(約3.2円/kWh)上昇する。現在の平均電気料金は0.1768 Sドル/kWh(約14.2円/kWh)である。 印刷用PDF
2017.02.27
ブラジル:米州開銀、新規ガス火力プロジェクトに融資
2017年2月27日付のエネルギー情報サイトは、米州開発銀行(IDB)はブラジル北東部セルジッペ州に建設が計画されているガス火力発電所の建設プロジェクトを支援する意向であると伝えた。このプロジェクトはPorto de Sergipe発電所で、コンバインドガスタービン(CCGT、150万kW級)を備える。2015年に設立された特定目的会社Centrais Eletricas de Sergipeが13億ドル(1,470億円)をかけて建設する。米州開発銀行(IDB)によると、同グループ米州開発公社(IIC)が2億3,800ドル(約270億円)を融資する。発電所の新設にともなう送電線の建設やガス導管等のガス供給設備も融資の対象とされる。 印刷用PDF
2017.02.25
ベトナム・米国:米国の投資会社、太陽光発電所を計画
米国の投資会社ACO Investment Groupは2017年2月25日、ベトナム南部のビンズオン省に太陽光発電所(10万kW)を新設すると発表した。投資額は1億5,000万ドル。運開予定時期は2018年7月としている。同社は、ベトナム中南部にある太陽光発電所2カ所(Phuoc Dinh発電所とVinh Hai発電所、計4万kW)に資本参加している。 印刷用PDF
2017.02.24
米国:SDG&E社が世界最大のリチウムイオン蓄電池の設置を完了
2017年2月24日付の業界誌によると、SDG&E(San Diego Gas & Electric)社はAES Energy Storage社と提携して、世界最大のリチウムイオン電池を設置した。本蓄電池は、40万個のバッテリーで構成されており、容量は3万kW、12万kWhである。カリフォルニア州エスコンディードに設置された本蓄電池は、約2万人の顧客へ4時間分の電気を供給するだけの容量を備える。SDG&E社は、「AES Energy Storage社の蓄電池によって地域の供給信頼度が高められ、また再生可能エネルギーを有効に活用できる」と述べている。これは、Aliso Canyonのガス漏れ事故に起因する電力不足へ対応するため、カリフォルニア公益事業委員会(CPUC)が蓄電池による供給力確保を電力会社に要求したことより実施されたものである。同様の目的で、テスラ社がSouthen California Edison(SCE)社エリア内に8万kWhの蓄電池を設置、また、Greensmith Energy社がSCE社エリア内に8万kWhの蓄電池を設置している。 印刷用PDF
2017.02.23
シンガポール:2019年から炭素税を導入へ
2017年2月23日付の専門誌によると、シンガポールは2019年から二酸化炭素1t当たり10~20米ドルを課税する炭素税を新設する。制度の詳細は3月に公表される予定で、財務省によると課税対象は個人ではなく産業界が主体となる見込み。課税により排出削減のインセンティブを与えることになり、シンガポールがパリ協定で目標としている2030年の36%削減に向けた政策が動き出す。 印刷用PDF
2017.02.22
米国:アップル社、新社屋の電力を太陽光発電で供給
2017年2月22日付の米アップル社の発表によると、カリフォルニア州クパチーノで建設中のアップル・パークは、世界最高水準の省エネルギー性能を達成しており、敷地内の新社屋を含めたパーク全体で使用する電力100%を再生可能エネルギーで供給する。本社屋上には容量1万7,000kWの太陽光パネルが設置され、太陽光による自家発電設備としては世界最大レベルである。アップル・パークの総面積は70万8,200m2、社員1万2,000名以上が働く計画である。 印刷用PDF
2017.02.21
フィンランド:2045年までにカーボン・ニュートラルを達成へ
フィンランドの環境大臣は2017年2月21日、遅くとも2045年までには化石燃料から排出されるCO2量を相殺できるだけの森林管理を行い、カーボン・ニュートラルを達成できるとの声明を発表した。フィンランドは2050年の排出目標を1990年比で80~95%削減としているが、その達成時期を早めることが可能となった。長期の削減目標を達成するためには、2030年までに25万台の電気自動車と5万台のガス自動車の導入、石炭火力の使用停止、石油燃料使用量の半減が必要とされている。今回の目標達成に向けては森林によるCO2吸収に大きな期待がかけられているが、その計算方法は複雑で問題となることもあるため、フィンランド政府は欧州委員会に計算手法を認定するよう働きかけている。なお、2015年のフィンランドの発電電力量種別は原子力(33.9%)、水力(24.4%)、バイオ燃料/廃棄物(16.2%)、石炭(13.4%)、ガス(8.0%)などとなっている。 印刷用PDF
2017.02.20
EU:EUのエネルギー消費量、1990年を下回る水準で推移
欧州統計局(Eurostat)は2017年2月20日、EU加盟28カ国の2015年エネルギー消費量は16億2,600万石油換算トンであり、1990年比で2.5%低く、過去最高であった2006年との比較では11.6%低い水準にあると発表した。この低下は、経済活動の低迷、建物の断熱性向上、省エネ家電の普及などによるものと考えられる。また、エネルギー消費量に占める化石燃料の割合については、1990年の83%から徐々に低下しているものの、2015年では73%を占め、国別で見るとスウェーデン(30%)、フィンランド(46%)、フランス(49%)を除く25カ国で50%以上の割合を占めた。化石燃料の輸入依存度については、EU加盟国全体で1990年53%から2015年73%に上昇し、特に、北海油田の生産量が落ち込んだ英国では1990年2%から2015年43%に大きく上昇した。 印刷用PDF
2017.02.20
米国:トランプ大統領、CPP廃止の大統領令を準備中との報道
2017年2月20日付の報道などによると、トランプ政権はオバマ政権時代の環境規制やエネルギーに関する規制を引き下げる大統領令を準備中である。二つの大統領令が準備中であり、一つは米国の他国へのエネルギー依存度を減らすための大統領令という形で環境保護局(EPA)にクリーンパワープラン(CPP)の書き換えを命じるもの、もう一つはEPAと米国陸軍工兵司令部に対し「the Waters of the United States」として知られる米国の水域の利用に関する規則の改定を指示するものになると報じられている。 印刷用PDF
2017.02.17
中国: 風力発電、新規運開を2,000万kWに
国家能源局は2017年2月17日、「2017年度エネルギー活動指導意見」を発表した。それによると、2017年の1年間で、風力の新規着工規模を2,500万kW、新規運開規模を2,000万kWにするとしている。また、準備作業を開始する規模を2,500万kWにし、新規開発の重点地区を中東部地区と南方地区としている。また、棄風の深刻な地区での風力開発規模を厳しく規制し、棄風率が20%超の省については新規案件を一時中断するとしている。洋上風力については開発を加速するとしている。 印刷用PDF
2017.02.14
米国:ダイナジー社らIPPがイリノイ州の原子力支援策の破棄を求め訴訟
独立系発電事業者(IPP)らは2017年2月14日、イリノイ州のエクセロン社のクアドシティーズ、クリントン原子力発電所に対する原子力支援策のゼロエミッション証書(ZEC)を「違法で不公平」な制度であるとしてイリノイ州当局を連邦裁判所に訴えた。原告は電力供給事業者協会(EPSA)、Eastern Generation社、NRG Energy社およびCalpine社で、被告はイリノイ州電力庁およびイリノイ州通商委員会。原告側は「ZECは、イリノイ州が卸電力市場に直接影響を与え、連邦が所掌する市場での価格を州で定めた価格に置き換えようとするもの」で、「メリーランド州のコンバインドサイクル支援策が、昨年、連邦最高裁判所に全会一致で棄却されたのと同じ理由で無効になるだろう」としている。 印刷用PDF
2017.02.13
米国:バージニア州、揚水発電所開発のための法案可決
2017年2月13日バージニア州議会は、発電事業者が揚水発電所のコスト回収に関連する料金調整条項の承認について、州企業委員会(SCC)に申請することを許可する法案(H.B. 1760)を可決した。法案では、対象となる揚水発電所を、炭鉱跡地を利用して建設し、揚水電源の全部または一部を再生可能エネルギーとするよう特に言及しており、州として遅れていた再エネへのアプローチと、経済的に落ち込んだ州南西部の炭鉱地帯の雇用創出を見込んでいる。また、こうした鉱山跡地に揚水発電所を建設する計画は、他の州では既に始まっており、ニューヨーク州のミネヴィル鉄鉱山跡地や、カリフォルニア州のイーグルマウンテン鉄鉱山跡地にて計画が進んでいる。 印刷用PDF
2017.02.13
米国:カリフォルニア州オーロビル・ダム周辺住民約20万人に避難命令
2017年2月13日付の業界紙によると、カリフォルニア州オーロビル湖周辺自治体は、2月12日、オーロビル・ダムを管理するカリフォルニア州水資源局(DWR)の通達を受け、周辺住民約20万人に対し避難命令を出した。これは、湖の水位上昇に伴いダムの緊急用洪水吐から越流が発生、下流側の地山が洗堀された結果、穴ができたため、さらに洗堀が進むとダム基礎に水みちができ、大量の水が下流に流出する危険性があると判断されたことからである。DWRは、緊急用洪水吐からの越流を停止させるため、2月12日午後、常用洪水吐からの放流量を5万5,000cfs(立方フィート/秒)から10万cfsに増量した。オーロビル・ダムには常用洪水吐と緊急用洪水吐があり、緊急用洪水吐が使用されたのはダムが完成してから約50年で初めてのことである。カリフォルニア州では、数年ぶりの大量の降雨と降雪により湖の水位が上昇していた。オーロビル・ダムは高さ約230mで、アメリカで最も高いダムで知られている。今回の事態に対応して、パシフィック・ガス&エレクトリック(PG&E)社はヘリコプターを使って、オーロビル・ダムの緊急放水路上にある送電鉄塔2基を解体して移動した。同社によると既設の送電ルートは一時的に迂回されるが、需要家への供給支障はないとしている。なお、オーロビル湖にはDWRの揚水発電所があるが、被害の有無については現時点では報道されていない。 印刷用PDF
2017.02.11
インドネシア:電気料金、4月から燃料調整制度を導入へ
エネルギー鉱物資源省(MEMR)は2017年2月11日、4月から燃料調整制度(Fuel Cost Adjustment System)を導入し、3カ月間の燃料価格の変動を電気料金に反映すると発表した。現在の電気料金は、家庭用が平均1,467ルピア/kWh(約12.0円/kWh)、商業用が1,115~1,467ルピア/kWh(約9.1~12.0円/kWh)、工業用が997~1,115ルピア/kWh(約8.6~9.1円/kWh)。 印刷用PDF
2017.02.10
世界:2016年の風力発電設備導入量は5,400万kW
世界風力会議(GWEC)は2017年2月10日、2016年の風力発電設備導入量は約5,460万kWで、世界の累積導入量は4億8,700万kWとなったと発表した。導入量が多い国は、中国(2,333万kW)、米国(820万kW)、ドイツ(544万kW)、インド(361万kW)、ブラジル(201万kW)となっている。一方、アフリカや中印を除くアジア太平洋地域では低調であったとしている。2016年の特徴は、インドが顕著な伸びを示したこと、トルコが初めて年間100万kW 超の導入を達成したこと、オランダが初めて上位10位以内に入ったことなどとしている。 印刷用PDF
2017.02.10
インド:太陽光発電、卸価格5円に
2017年2月10日付の報道によると、太陽光発電の1kWh当たりの卸電力価格が2.97ルピー(約5円、1ルピー:約1.7円)まで下落した。マディヤ・プラデシュ州政府が運営するRewaウルトラメガソーラーパーク(25万kW×3ユニット)の入札において、第1ユニットはマヒンドラ・リニューアルが2.979ルピー、第2ユニットはAcmeソーラー2.97ルピー、第3ユニットはSolenergiが2.974ルピーでそれぞれ落札した。これらは初年度の卸価格であり、2年目以降は、15年間にわたって毎年0.05ルピーずつ引き上げられることになっている。これを、契約期間25年間で均等化すると、初年度の価格への上乗せ額は0.33ルピーとなる。プロジェクトは今後1年半以内に完工する予定で、マディヤ・プラデシュ州営配電会社はデリーメトロと25年間の売電契約を締結するとしている。インドの国営火力発電公社NTPCの運営する石炭火力発電所の平均卸価格は3ルピー/kWhで、太陽光発電の卸価格が、初めて火力発電を下回った。 印刷用PDF
2017.02.09
フィリピン:2016年の天然ガス生産量が過去最高に
エネルギー省(DOE)は2017年2月9日、2016年の天然ガス生産量が前年比14.7%増の1,405億1,600万立方フィートとなり、2011年の1,403億6,800万立方フィートを上回り、過去最高になったと発表した。2016年の天然ガスの国内消費量は1,351億3,200万立方フィートで、その97.9%に当たる1,323億5,000万立方フィートが発電所で使われた。 印刷用PDF
2017.02.09
ドイツ:冬季の需要対応に従来型電源が活躍
2017年2月9日の報道では、寒波の影響が大きかった1月のドイツにおいて、従来型電源が需給対応に貢献したとされている。1月17日、北部ニーダーザクセン州にあるRWE社の原子力発電所ならびにガス火力発電所で出力が過去最高の330万kWを記録した一方、中部や南部では雲が厚く、ほとんど無風となっていた。また、環境シンクタンクのアゴラ・エネルギーヴェンデによると、1月24日、ドイツ国内で石炭火力を含む従来型電源からの出力が6,700万kWに達し、ドイツ国内の電力供給の90%を賄ったのに対し、再生可能エネルギーからの出力は1,500万kWに満たなかった。実際、風力は設備容量の12%、太陽光は14%の供給力にとどまったとされている。エネルギー・水道事業連合会(BDEW)のコメントとして、1月は気温が例年より低かったこと、電力需要が伸びたこと、風力・太陽光の出力変動が大きかったことが特徴的であり、系統の安定化に従来型電源が貢献したと報じている。 印刷用PDF
2017.02.09
米国:共和党の元議員がトランプ政権に炭素税導入を提唱
2017年2月9日の報道によると、ジェームズ・ベーカー元国務長官や、やはり国務長官を務めたジョージ・シュルツ氏など共和党の元議員はペンス副大統領などトランプ政権の高官とホワイトハウスで会談を行い、気候変動問題に対処するため炭素税の導入を提唱した。今回の提案はオバマ政権が策定したCPP(クリーン・パワー・プラン)や数々の排出規制に取って代わり、複雑な規制を単純なしくみとするもので、伝統的な共和党の考えに合致しているとベーカー氏は説明している。具体的な課税額は二酸化炭素1t当たり40ドルとし、年間2,000~3,000億ドルが歳入となるが、これらは国民に還元され、家族4人の平均的世帯では2,000ドルが還付される。気候変動問題について現在のトランプ政権を含めて共和党はこれまで消極的な政策を取ってきているが、ベーカー氏は「温暖化がすべて人為的行為の結果とは思わないが、リスクは大きく、保険となる政策が必要」と話している。 印刷用PDF
2017.02.06
ドイツ:消費者の76%が弾力的な電気料金に関心
BITKOM(ドイツ情報技術・通信・ニューメディア連邦連合会)は2017年2月6日、消費者の76%が、需給状況に応じて価格が変化する弾力的な電気料金に関心を持っていると発表した。これはエッセンで開催される国際エネルギー見本市、E-Worldに合わせて、BITKOMが18才以上の1,008人を対象に行ったアンケートの結果明らかになったもの。弾力的な料金に関心のある人のうち、58%が再エネ電力の消費促進、57%が電気代の節約、39%がより適正な料金計算、を目的に挙げている。また、多くの国民にとって電力消費と電気代は重要な関心事であり、92%が家電購入時に消費電力量に注意し、60%が過大な電力消費を理由に家電を廃棄した経験がある、と答えている。その一方、「自分の年間電力消費量を知らない」が49%、「毎月の電気代を知らない」も37%となっている。 印刷用PDF
2017.02.04
中国:2016年原炭生産量、前年比9.4%減少
2017年2月4日付の報道によると、国家統計局の発表として、2016年に一定規模以上(年間売上高2,000万元以上、1元:約16円)の石炭企業が2016年に生産した原炭は前年比9.4%減の33.6億tとなった。2017年1月9日の秦皇島港の1t当たりの石炭価格は、5,500カロリー炭の船積み価格621元、5,000カロリー炭549元、4,500カロリー炭486元で、9週間連続して下がった。なお、2016年の最高値は、それぞれ79元、81元、69元下がった。 印刷用PDF
2017.02.03
フランス:三菱重工、日本原燃、アレバ子会社に計10%出資へ
フランスの総合原子力企業アレバは2017年2月3日、同日開催された株主総会で原子燃料サイクル事業を手掛ける新子会社NEW COに、三菱重工業および日本原燃が5%ずつ出資することを承認した。これにより、両社が計5億ユーロ(約600億円)を拠出し、再建を支援することになる。また、報道ではこれまで出資が濃厚とされていた中国核工業集団公司(CNNC)は、アレバとの交渉が決裂したことから出資を断念する可能性があるとしている。CNNCは、NEW COに関し「日本側より出資比率を高め、仏政府に続く第2の株主となること」や「取締役を送り込むこと」を強く求めたが、仏政府がこれを拒否したことが背景にある模様。ただし、当初アレバ側はNEW COへの外国企業の出資比率を3分の1程度と計画していたこともあり、中国の投資家が今回の増資に参加する可能性が完全に無くなったわけではないと報じられている。また、今回の増資に伴いCEA(仏原子力庁)のヴェルヴァルド長官は、パートナー先として、「長期的には、忠実な関係を保ってきた日本とのパートナーシップが望ましい」と述べる一方、中国に関しては「今後30年間、中国がフランスをどこまで必要とするのか、また中国の成長が減速する中、今後も現在と同様の資金的・戦略的手段を取ることができるのか」という点に疑問を示した。 印刷用PDF
2017.02.03
米国:ハワイ州で29カ所の商業用蓄電池の系統利用に成功
2017年2月3日の報道によれば、カリフォルニア州に本拠を置く蓄電池事業者であるStem社がハワイ州において、同社の蓄電システムを電力会社(HECO社)の系統運用に活用することに成功した。Stem社が29カ所の商業用需要家に設置した蓄電システムを用いて、需要家の電気料金を抑制すると同時に、それら蓄電池をアグリゲートしてHECO社の系統運用に活用した。Stem社によれば、HECO社に対して、合計1,000kWの出力により15分間単位で対応する系統サービスを提供可能であるとしている。 印刷用PDF
2017.02.01
欧州:欧州委員会、エネルギー気候変動政策の進捗状況を評価
欧州委員会は2017年2月1日、「EUエネルギー同盟(エネルギー安全保障や低炭素化等の課題への一体的な対応を目指すEUのコンセプト)」の現状に関する第二次報告書を発表した。報告では、温室効果ガス(GHG)削減、再エネ導入、エネルギー効率化について、2020年までの数値目標達成に向けた進捗状況も明らかにされている。それによると、いずれも2014年実績で、EU全体のGHG排出量は1990年比22%減(2020年目標は20%減)、最終エネルギー消費に占める再エネ比率は16.0%(同20%)であった。また、エネルギー効率化については、2014年の最終エネルギー消費量が石油換算10.62億トン(2020年目標は10.86億トン)、一次エネルギー消費量が石油換算15.07億トン(同14.83億トン)といった実績が示され、欧州委員会は順調な進捗状況を強調している。 印刷用PDF
2017.01.31
米国:ケンパー郡IGCCプロジェクト、また運転開始を延期
サザン・カンパニーの子会社ミシシッピー・パワー社は2017年1月31日、ケンパー郡に建設中の石炭ガス化コンバインドサイクル(IGCC)発電所(58.2万kW)の運転開始を2017年2月末まで延期すると発表した。同社はこのプロジェクトで最終的な起動試験を継続し、1月29日に燃焼式タービンでの合成ガスからの発電を含むガス化炉との統合運転を行い、現在、継続的な運転を続けている。しかし確実な供給を提供するのに十分な持続的な運用を達成するプラントの能力をさらに改善するため、修理および修正に必要なおよそ1週間の停止を見込んでいる。同社はまた、プロジェクトの運転費見積りの見直しと、最新の天然ガス価格の長期予測の下方修正を受けて、プロジェクトの経済的実施可能性の分析を更新していると発表した。この分析は2017年2月の末までに完了する予定である。なお、他報道によれば、建設費は当初予算を40億ドル上回りおよそ71億ドルとなり、完成も2年以上遅延している。同社によると今回の遅延により5,100万ドルの追加コストが発生するが、州規制当局との合意により、そのコストは需要家ではなく株主から回収されることになる。 印刷用PDF
2017.01.26
英国:英国、欧州原子力共同体からも離脱の可能性:新規原発への影響懸念
英国政府は2017年1月26日に議会に提出したEU離脱法案の説明文書で、「EUからの離脱は、欧州原子力共同体(Euratom)からの離脱も含まれる」と明記した。同法案は、1月24日、英国最高裁判所が「EU離脱手続の開始には議会の承認が必要」と裁定したことを受けて、議会に提出された。欧州原子力共同体からの離脱が実行された場合、EU加盟国や日米等の第三国と原子力協定を新たに締結しなおす必要があり、ヒンクリーポイントC原子力発電所等の新規原子力発電所の工期に影響が出る可能性があるとの懸念が産業界に広がっている。欧州原子力共同体は、歴史的背景から他の共同体とともにEUに統合後も法的には独立した形を取っていた為、離脱手続きを同時に行う必要はないのではとの意見も出ている。 印刷用PDF
2017.01.26
米国:ワシントン州議会で炭素税を導入する法案提出
2017年1月26日付の報道によると、ワシントン州州議会下院議員のJoe Fitzgibbon氏(民主党)はCO2排出1t当たり15ドルの炭素税を課す法案を提出した。本法案は昨年11月に否決された法案と同様のものであるが、課税の基準をパフォーマンスベースに変更している。炭素税による歳入はクリーンエネルギーや水浄化プロジェクト、緑化活動などに使用される。 印刷用PDF
2017.01.25
世界:BP社、化石燃料は依然として主要なエネルギー
BP社は2017年1月25日、“BP Energy Outlook2017”を公表した。世界のエネルギー需要は、2035年に2015年比で約30%増加すると見込んでいる。年平均増加率は1.3%で、技術改善と環境問題によるエネルギー効率の向上を反映して、この間のGDP予想年間増加率3.4%より低くなっている。供給サイドでは、今後20年間で非化石燃料はエネルギー供給の伸びの半分を占めるとしているが、石油と石炭は依然として世界の主要なエネルギー供給源であり続け、2035年にはエネルギー供給量全体の75%以上になると試算されている。 印刷用PDF
2017.01.24
米国:トランプ大統領、パイプライン建設促進の大統領令に署名
トランプ大統領は2017年1月24日、前政権が環境保護を理由に承認を却下したキーストーンXLパイプラインとダコタアクセスパイプラインの建設計画推進の大統領令に署名した。トランプ大統領は選挙キャンペーンで米国内のエネルギー生産拡大を主張し、二つの原油パイプライン計画を進める方針を明らかにしており、今回の署名は選挙公約を実行に移したもの。これらのプロジェクトは温暖化問題や燃料の漏えいなど環境への懸念からオバマ政権時に否決されており、今回の建設促進は新政権によるエネルギー・環境政策転換の象徴となる。また、新たに建設される、あるいは改修や延伸が行われるパイプラインに係る工事では米国内で製造された機材や鋼材を最大限活用するための計画を商務省が立案する大統領令にも署名が行われている。 印刷用PDF
2017.01.23
米国:連邦議会下院で先進型原子炉研究開発を後押しする法案が全会一致で可決
米国連邦議会下院は2017年1月23日、「先進原子力技術開発法2017(HR590)」を全会一致で可決した。この法案はBob Latta下院議員(共和党、オハイオ州)とJerry McNerney下院議員(民主党、カリフォルニア州)の両党の議員により提出されたもので、民間の先進原子力技術の研究開発を促進することを目的としている。 印刷用PDF
2017.01.20
米国:トランプ政権、アメリカ・ファースト・エネルギー計画を公表
2017年1月20日に就任したトランプ新大統領は、ホワイトハウスのホームページを通じて「アメリカ・ファースト・エネルギー計画」を公表した。この計画では選挙キャンペーン中の公約を踏襲し、安価なコストで米国内の資源活用を最大化するとしている。このためエネルギー業界にとって負担となっている規制や不必要な政策を撤回すると約束した。この中にはオバマ政権の温暖化政策の基盤となった「気候行動計画(Climate Action Plan)」が含まれている。これによりシェール・オイル、ガス開発を促進し、その収益を道路や橋梁などのインフラ事業に投資すると説明している。さらにトランプ政権ではクリーン・コール事業の推進により石炭産業を復活させるとしている。またエネルギー開発は環境管理の下で進められるべきとして、クリーンな大気/水資源、生態系の保護や自然保護区の保全を最重要と位置付け、環境保護局はこれらの課題に取り組むと発表した。これに対して一部の環境団体は気候変動問題を無視していると非難している。 印刷用PDF
2017.01.19
英国:Smartest Energy、英国初の第三者認証付きグリーン料金を提供
英国の産業用需要家向け小売会社であるSmartest Energy社は2017年1月19日、英国で初めて第三者機関(Carbon Trust)の認証を付けたグリーン料金を提供すると発表した。同社は日本の丸紅が2001年に設立した子会社であり、主に独立系発電会社から電気を購入し、産業需要家向けに小売している。英国でグリーン料金を販売する際は、小売会社がグリーン証書(REGO)を購入して、グリーン料金が再エネから発電した電気であることを証明している。しかし需要家にとって、REGOだけでは本当に再エネから発電した電気なのか、そのプロセスに不透明さが残る。そこでSmartest Energyは、製品の製造から完成までに生じた排出量を算出する機関Carbon Trustと協力し、同社のグリーン料金と再エネ電力を需要家に届けるまでのプロセスを、Carbon Trustの厳しい基準で審査・証明してもらうことで、より信頼性の高いグリーン料金を販売するに至った。今回の販売理由についてSmartest Energyは、再エネ電力の販売が同社の事業で急成長分野であり、再エネ電力の認証を求める企業が増えているためとしている。同社は2016年に英国で初めて、需要家の消費電力量に電源や排出量の内訳表示を開始するなど、再エネ電力販売の情報公開に力を入れている。 印刷用PDF
2017.01.16
サウジアラビア:再エネプログラムを創設
2017年1月16日の報道によれば、サウジアラビア政府は2023年までに3,000~5,000万ドル規模の再エネプログラムを創設する。16日に開催された国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の年次サミットにおいて、ファリハエネルギー大臣が発表したもので、今後数週間のうちに1,000万kWの再エネプロジェクトについて第一回入札が実施するとしている。ファリア氏は、「2030年までに国内の発電電力量の30%を低炭素電源にするという目標を達成するため、再生可能エネルギーと原子力発電に集中的に投資する」と語った。 印刷用PDF
2017.01.16
インドネシア:原子力発電アンケート、77.5%が導入に賛成
原子力庁(BATAN:Badan Tenega Nuklir National)は2017年1月16日、全国300カ所で実施した原子力発電の導入に関するアンケート調査の結果を公表した。それによると、対象者4,000人の77.5%が導入に賛成した。賛成の理由は、(1)停電時間短縮(全体の43.8%)、(2)電気料金引き下げ(同43.4%)、(3)雇用創出(同35.1%)などとなっている。全体の22.5%は反対と答え、その理由は、(1)放射能汚染の心配(同78.1%)、(2)放射性廃棄物への懸念(同38.1%)、(3)運転・管理部門の人材不足(同21.4%)などとなっている。同庁は、今後もアンケート調査を実施するとしている。 印刷用PDF
2017.01.16
中国:2016年の消費電力量、前年比5%増
国家能源局は2017年1月16日、2016年度の電力需給状況を発表した。年間消費電力量は前年比5%増の5兆9,198億kWhであった。用途別では、第一次産業用は同5.3%増の1,075億kWh、第二次産業用は同2.9%増の4兆2,108億kWh、第三次産業用は同11.2%増の7,961億kWh、生活用は同10.8%増の8,054億kWh。6,000kW以上の発電所の設備利用平均時間は前年より203時間少ない3,785時間で、水力3,621時間(前年比31時間増)、火力4,165時間(同199時間減)。新規運開した年間の発電設備容量は1億2,061万kW(水力1,174万kW、火力4,836万kW、太陽光770万kWなど)。 印刷用PDF
2017.01.12
ドイツ:連邦政府、再エネ賦課金に代わる再エネ支援コストの回収方法を検討
2017年1月12日付独専門誌によると、ドイツ連邦経済エネルギー省は現在の再エネ賦課金制度に代わる再エネ支援コストの回収方法を検討するため、2016年12月に委託調査を開始した。委託先は明らかにされていないが、2019年夏に報告書が提出される見込み。現在は固定価格買取制度(FIT)や入札制度などによる再エネ支援費用は、最終需要家の電気料金に上乗せされる再エネ賦課金で回収されている。ドイツがFITを開始した2000年時点の再エネ賦課金は0.20ユーロ・セント/kWhであったが、2017年現在の賦課金は6.88ユーロ・セント/kWhにまで上昇している。同期間中に電気料金に占める再エネ賦課金の割合は7%から32%に増加した。再エネ賦課金に代わる回収方法として、電力需要家だけではなく、すべてのエネルギー消費者から回収する方法などが検討される見込みである。 印刷用PDF
2017.01.11
米国:米国初の大規模「クリーンコール」発電所が運転開始
2017年1月11日付の報道によると、同年1月10日、NRGエネルギー社とJX石油開発は、合弁プロジェクトであるPetra Novaプロジェクトによって建設された石炭火力発電所(テキサス州)が運転を開始したと発表した。このプロジェクトは、石炭火力発電所から排出される二酸化炭素を回収し、発電所から約130㎞離れたWest Ranch油田までパイプラインで輸送、油田に二酸化炭素を圧入することによって原油採掘の効率を上げるというものである。米国では、別の「クリーンコール」発電所も建設完成間近である。サザン社の子会社であるミシシッピパワー社が建設する同発電所は、石炭ガス化技術を用いることで発電所からの二酸化炭素排出を削減している。 印刷用PDF
2017.01.10
東欧:寒波の影響で電力需要が急増、電力融通に混乱も
2017年1月10日付の専門誌の報道によると、欧州各地を襲った記録的寒波の影響のため中東欧各国で電力需要が急増しており、1月9日ブルガリアはルーマニアに電力供給の緊急要請をしたが、ルーマニアでも電力供給が逼迫しており要請に応えることができなかった。中東欧各国は先週より歴史的な寒波に見舞われ、1月6日には寒波の影響でブルガリア国内では原子力発電所(出力70.6万kW)が電力系統から離脱、770の自治体で停電が発生、数十万の人々に影響を与えた。ルーマニアのエネルギー大臣によると、1月9日、ブルガリアは過去20年で最大の電力需要となる770万kWの電力需要に達し、同国はルーマニアに対して電力供給を要請したが、ルーマニアでも電力需要が逼迫しており要請に応えることができなかったとのことである。1月10日のブルガリアの気温はマイナス20℃、ルーマニアの最高気温はマイナス10~15℃、最低気温はマイナス29℃に達すると伝えられた。 印刷用PDF
2017.01.06
ルーマニア:Cernavoda原子力発電所が送電線トラブルで解列
2017年1月6日付の現地報道によると、悪天候に伴う送電線トラブルにより、Cernavoda原子力発電所の2ユニットのうち1ユニットが系統への接続を中断した。解列は自動的に行われ、発電機はそのまま低稼働状態へ移行しており問題はないとしている。このユニットは2016年11月にも同様の理由から3日間解列している。これに対し、国営原子力発電事業者のNuclearelectricaは2016年12月、6,600万ドルを投資して設備の補修・更新を進め、設備寿命の延命化措置に関する調査を行うことを表明している。 印刷用PDF
2017.01.05
米国:EIA想定米国は2026年までにエネルギー輸出国に
2017年1月5日に公表されたEIA(米国エネルギー情報局)のレポート「Annual Energy Outlook 2017」によると、米国は、天然ガス輸出の増加と石油製品輸入の減少により、今後10年間で純エネルギー輸出国になる。2015年後半には、米国政府は数十年続いた原油輸出禁止を撤廃し、米国本土48州からの天然ガス輸出は2016年に始まった。米国は1953年以来純エネルギー輸入国であったが、過去1年間に始まったエネルギー輸入の減少と輸出の増加により、その傾向は2026年に変わる可能性がある。同報告書によると、総エネルギー消費量は、基準ケースでは2016年から2040年にかけて5%増加し、2016年から2040年までの原油と天然ガス生産の増加を背景に、総エネルギー生産量は基準ケースで20%以上増加するとEIAは想定している。 印刷用PDF
2016.12.20
ブラジル:Jirau水力発電所が運開
2016年12月20日付の記事によると、ブラジルのJirau水力発電所(375万kW)が12月16日に運開した。当初2012年に運開が予定されていたが、工事遅延により4年遅れとなった。鉱山エネルギー省(MME)によれば、発電所には7.5万kWの水車発電機が50台設置されており、イタイプ発電所とBelo Monte発電所に次ぐ国内第3位の水力発電所となる。総投資額は57億ドル。Jirau水力発電所を35年間運営する権利を有するEnergia Sustenavel do Brasilの資本比率は、フランスEngie40%、三井物産の子会社であるMizha Participacoesと国内電気事業者であるEletrosul、Chesfの3社がそれぞれ20%となっている。 印刷用PDF
2016.12.20
インドネシア:電源開発、計画の30%に届かず
エネルギー鉱物資源省(MEMR)は2016年12月20日、現行の電源開発計画(2015~2019年の5年間で3,500万kW)について、2016年11月末までに運開した発電所は計68万1,500kW(国営電力会社(PLN):16万7,800kW、IPP:51万3,700kW)、工事を着工したのが計941万6,000kW(PLN:336万5,000kW、IPP:605万1,000kW)で、これらを合わせても目標の28.9%に留まっていると発表した。同省は、計画遅延の主な要因は用地取得問題にあり、なるべく早く解決して、開発を進展させるとしている。 印刷用PDF
2016.12.20
米国:ラスベガス市、100%再生可能エネルギー電源を達成
2016年12月20日付の現地報道によれば、ラスベガス市長は12月19日の記者会見で、「ラスベガス市は、市庁舎から公衆街路灯まですべてを再生可能エネルギーによる電力を使用しており、数少ない世界の都市の一つだと自慢できる」と述べた。同市は市の公共建物に対する再生可能エネルギー由来の電力供給を電気事業者NV Energy社とほぼ1年前に契約している。 印刷用PDF
2016.12.16
米国:NRC、フェルミ原子力発電所2号機の運転ライセンス更新を認可
原子力規制委員会(NRC)は2016年12月16日、DTEエナジー社のフェルミ原子力発電所2号機(BWR、117万kW、ミシガン州モンロー郡)の運転ライセンス更新を認可した。これにより同発電所のライセンスは20年延長され、2045年までの運転が可能となった。同発電所のPaul Fessler 副所長は今回の認可に当たり、「モンロー郡や、ミシガン州にとって素晴らしいニュースである。フェルミ2号機の運転継続は、顧客へクリーンで安全な電力を一貫して供給する。ライセンス更新は、地域の住人やビジネスの電力需要を満たす、費用対効果の高い手段である」とコメントしている。今回のフェルミ2号機で、ライセンス更新を済ませた原子炉は87基(うち3基は既に閉鎖)となった。 印刷用PDF
2016.12.16
米国:PG&E社が新たなネットメータリング制度へ移行
2016年12月16日付の報道によると、カリフォルニア州の電力会社であるPG&E(Pacific Gas & Electric)社は、ネットメータリング(NEM)プログラムで受け付けているルーフトップ太陽光の容量が上限に達したことから、今後はNEM2.0で申込を受け付ける。NEM2.0は、NEMと同様にルーフトップ太陽光の余剰電力を小売料金で買い取る。1,000kW以下の太陽光発電のオーナーは、グリッド連系時に145ドルを1回支払うのみで、NEM2.0へ参加できる。NEM2.0へ参加する顧客には、時間帯別料金(TOU)が適用される。 印刷用PDF
2016.12.15
ドイツ:中間貯蔵・最終処分の責任主体を国に移管する法案が成立
ドイツ連邦議会(下院)およびドイツ連邦参議院(上院)は、それぞれ2016年12月15日、12月16日に放射性廃棄物の中間貯蔵・最終処分について国に責任主体を移管する法案を可決した。これにより、ドイツの原子力発電事業者は、放射性廃棄物の中間貯蔵・最終処分のための引当金174億ユーロに加え、引当金が不足する事態に備えるためのリスク追加金62億ユーロを政府が管理する基金に支払うこととなった。同法案は、欧州委員会がEUの国家補助規制に抵触しないと判断すれば、2017年から発効する見込みである。 印刷用PDF
2016.12.13
米国:トランプ次期大統領、DOE長官にペリー氏を指名
2016年12月13日付の各種報道によれば、トランプ次期政権でのDOE(エネルギー省)長官は、元テキサス州知事リック・ペリー(Rick Perry)氏が指名された。同氏は2000年以降14年間テキサス州知事を務め、それ以前は、副知事、さらに州議員として3期務めている。ペリー氏は共和党エネルギー政策の支持者であり、キーストーンXLパイプラインプロジェクトや石油・天然ガス産業も支持している。また、再生可能エネルギー、特に風力を後押ししている。 印刷用PDF
2016.12.09
ブルガリア:原子力発電所建設中止でロスアトムに賠償金
2016年12月9日付の報道によると、ブルガリアの国営電力会社NEKはベレネ原子力発電所(100万kW×2基)の建設中止に関して、発注先であるロシアの原子力企業Atomstrojexport社(ロスアトムの子会社)に6億160万ユーロの賠償金を支払った。これは、2014年6月14日のジュネーブの国際仲裁裁判機関の判決に従うものである。ロスアトムのKirill Komarov副社長は、「ブルガリアは賠償問題に誠意を示しており、信頼できるビジネスパートナーである」とコメントした。同発電所の建設は元々ドイツのRWEとの合弁で進められる予定であったが、RWEが2009年10月に撤退し、その後、新たな出資会社が見つからなかったため、ブルガリア政府は2012年に建設を断念したものである。しかし、同政府は建設に投資した26億レフ(約1,600億円)を無駄にしないよう、民間主導による工事再開する糸口を探っている。報道によると、同政府は新たに投資家を募集しており、中国企業を含めて3社が関心を示している。 印刷用PDF
2016.12.09
英国:風力発電、1,000万kWを初めて超え電力需要の23%を記録
2016年12月9日付報道によると、英国で同年12月7日、風力(洋上、陸上の合計)の出力が初めて1,010.4万kWを記録した。記録したのは、同日14時から14時30分の間で、英国の総電力需要の23%を風力発電が占めた。英国では風力導入量が増加してきており、1,429万kW(陸上919万kW、洋上510万kW)と世界第6位の導入量を誇っている(2015年)。 印刷用PDF
2016.12.09
カナダ:政府、クリーン成長と気候変動に関する全国的な取り組みを発表カナダ
カナダ首相および各州首相は2016年12月9日、クリーン成長と気候変動への全国的な取り組みに関する共同声明を発表した。この取り組みはGHG排出を削減しながらも各州の経済を成長させるために同国が取る重要な行動を概説したものである。それらの行動とは(1)省エネに資する建築基準を策定、(2)GHGゼロ排出車を支援するため、より多くの充電スタンドを設置、(3)石炭への依存を段階的に廃止し、既存の電源をより効率的に利用し、再生可能エネルギーの利用を拡大するために、スマートグリッド技術を使用、(4)石油・ガス部門からのメタン排出を削減し、森林地帯、湿地、農地の炭素貯蔵能力の強化、(5)政府業務からの排出量の大幅な削減の推進および例示、である。なおサスカチュワン州はこの共同声明に参加していない。 印刷用PDF
2016.12.08
メキシコ:国会に再生可能エネルギー委員会
再エネ情報サイトは2016年12月8日、メキシコ政府は再エネの導入目標達成に向け、国会に再エネ可能エネルギー委員会を設置したと報じた。委員会は2017年2月からエネルギー省や電力公社(CFE)などと共同で作業を進めていく。2015年のエネルギー移行法では、再エネ比率を2018年までに25%、2021年に30%、2036年に45%、2050年に60%とする目標が掲げられている。委員会の委員長に就任した野党・国民行動党(PAN)議員のベガ氏は、目標達成に向けバイオマス、太陽光、風力、水力の導入拡大を推進すると語った。 印刷用PDF
2016.12.08
中国:国家電網公司、4揚水発電所を着工
国家電網公司(SGCC)は2016年12月8日、揚水発電所4カ所の建設を着工したと発表した。これらの発電所は、遼寧清原、江蘇句容、福建厦門、新疆阜康で、発電設備容量は計575万kWで、総投資額は375億元(約6,257億円)である。国家電網公司が所有する運転中の揚水発電所の設備容量は計1,849万kWで、建設中のものは2,243万kWとなっている。 印刷用PDF
2016.12.07
米国:ネバダ州選出の上院議員、ユッカマウンテン計画に反対を表明
2016年12月7日付の報道によると、ディーン・ヘラー上院議員(ネバダ、共和)は、トランプ氏の大統領就任後も、使用済燃料の処分場のユッカマウンテン計画に引き続き反対していくと述べた。同氏はまた、トランプ氏が所有するラスベガス近辺の不動産、またカジノやリゾート関係者との親密な関係を考えると、トランプ氏は同計画を進められないのではないかとも述べている。ラスベガスはユッカマウンテンの南東約100マイル(160km)に位置し、以前から処分場建設による地下水汚染を懸念する声が上がっていた。ユッカマウンテン計画に強く反対していたハリー・リード上院議員(院内総務、ネバダ、民主)が今年で引退することもあり、トランプ氏の政権移行チームは、ユッカマウンテン計画の再開に関心を示しているとされる。 印刷用PDF
2016.12.05
ポーランド:政府、欧州委員会のウィンター・パッケージに意見表明
2016年12月5日の報道によると、ポーランドのエネルギー大臣トフジェフスキ氏が欧州委員会の発表したウィンター・パッケージ(エネルギー気候変動関連規則の改定案)のうち、容量市場改正案(発電設備のCO2排出基準:550g/kWh)に対する批判を表明している。また、ポーランド電気協会(PKEE)のMaciej Burny理事は、ウィンター・パッケージを全体的な方向性としては評価しつつも、個々の政策について実状にそぐわないものもあるとしている。そのうち、容量メカニズムについては、安定供給確保には不可欠なものであるとし評価するものの、欧州委員会の定めるCO2排出基準については、同基準を適用すると現状の2,800万kWの従来型電源を維持できなくなるとの懸念を示している。 印刷用PDF
2016.12.01
米国:イリノイ州で原子力発電所救済策が上下両院で可決
イリノイ州議会特別議会最終日である2016年12月1日、州内の原子力発電所救済策が含まれる法案(SB2814)がイリノイ州議会の上下両院で可決した。法案成立には今後Bruce Raunerイリノイ州知事の署名が必要となるが、署名するものと見られている。エクセロン社は2016年6月にイリノイ州のクリントン原子力発電所とクアドシティーズ原子力発電所の早期閉鎖を発表しているが、本法案の成立でこの決定を変更するかが注目される。 印刷用PDF
2016.11.30
中東:OPEC、8年ぶりの原油減産へ
OPECは2016年11月30日、オーストリアのウィーンで開催された総会で、8年ぶりとなる原油減産に最終合意した。ナイジェリアとリビアの2カ国を除く加盟国は、今年10月の日生産量3,360万バレルから約110万バレル減産し、生産上限を3,250万バレルと設定した。主要国の生産枠は、サウジアラビア1,006万バレル(減産約50万バレル)、イラク435万バレル(同約21万バレル)で、イランについては増産が認められ、日生産量380万バレルとされた。 印刷用PDF
2016.11.30
欧州:欧州では再エネ1%増えるごとに卸市場価格が0.4ユーロ/MWh低下
欧州委員会は2016年11月30日、電気料金とコストに関する報告書を発表した。同報告書によると、欧州では2008年1月から2016年6月の間、再エネ発電電力量が1%増える毎に卸市場価格が平均0.4ユーロ/MWh低下し、化石燃料(石炭、ガス、石油)による発電電力量が1%増えるごとに卸市場価格が0.2~1.3ユーロ/MWh上昇した。また2015年時点の平均家庭用電気料金は208.7ユーロ/MWhであった。内訳を見ると、2008年から2015年の間に料金に占める卸市場価格のシェアが低下する一方、再エネ賦課金や税金等のシェアが28%から38%に増加した。 印刷用PDF
2016.11.29
ウクライナ:チェルノブイリ4号機、新シェルターの移行作業が完了
2016年11月29日付の報道によると、ウクライナ・チェルノブイリ原子力発電所4号機を覆う新シェルター(重量2万5,000t、高さ108m、全長160m)の移行作業が完了した。シェルターは、4号機から300m離れた場所で組み立てられ、2016年11月14日から移行作業を開始した。フランスの大手Novarka社が建設を担当し、設計では地震や竜巻などが考慮され、今後少なくとも100年間は放射性物質の拡散等を防ぐことが可能とされる。この事業は、欧州復興開発銀行(EBRD)などの支援により2012年から工事が始まり、事業費は総額21億ユーロと推定されている。このうち、構造物のコストは15億ユーロとされる。 印刷用PDF
2016.11.29
フランス:政府、容量市場規則の承認省令を公示
ロワイヤルエネルギー・環境相は2016年11月29日、送電会社RTEから提出された容量市場規則を承認する省令に署名し、同省令は30日の官報に公示された。これにより2015年1月22日付省令は廃止された。2015年省令で認められていた規則は欧州委員会の調査で競争上の観点から問題があるとされたことで見直しが必要となり、競争を歪めず、取引の透明性を保証する方向で規則を改正することで11月に欧州委員会と合意が成立していた(JEPICダイジェスト11月17日号)。新たな規則では、容量市場は2019年以降、隣接国の発電事業者やデマンドレスポンス(DR)事業者に開放されることになっている。新容量市場規則が承認されたことで、容量市場制度は2017年1月から動き出すことになり、12月半ばには2万ユーロ/MWの上限価格付きで最初の容量市場の入札が実施される予定である。 印刷用PDF
2016.11.29
英国・フランス:英仏間海底送電線、一部破損により送電容量が半減
2016年11月29日付の報道によれば、英国の送電系統運用者のナショナル・グリッドは、フランスと英国をつなぐ海底送電線IFAのケーブル8本のうち4本が破損し、IFAの送電容量が従来の200万kWから100万kWに低下したと発表した。これにより、IFAは、ケーブルの修復工事が完了する2017年2月末までの間、100万kWで運用することになる。IFAの送電容量が低下したことにより、現在、複数の原子力発電所が停止し供給力が不足しているフランスでは、他国から輸入可能な電力容量が減少し、冬期の需給逼迫リスクが一段と増すことや、英国・欧州大陸におけるピーク時の卸電力価格が急騰するおそれがあるなど、様々な影響が出る可能性が指摘されている。なお、ケーブルの破損原因は、現在調査中である 印刷用PDF
2016.11.28
ポーランド:石炭産業支援の緩和を示唆
2016年11月28日付の報道によると、ポーランドのエネルギー大臣トフジェフスキ氏はラジオのインタビューで、「今後、エネルギー事業者各社は、ポーランド国内の炭鉱を支援するための出資など、更なる資金支出を求められることはない」とコメントした。大手エネルギー事業者のEnergaやPGE、ガス事業者のPGNiGは、国有石炭企業を再編して2016年5月に設立されたポーランド鉱業グループ(PGG)に出資しており、各電力・ガス事業者の経営を圧迫している。また、欧州委員会やポーランド中央銀行は、ポーランドの経済成長率見通しを引き下げる見通しを示しており、その要因は国有企業改革に伴う将来の経済政策への不安があるとされる。今回の大臣の発言は、これらの不安を払拭することを狙ったものとみられる。 印刷用PDF
2016.11.25
ルーマニア:ドイツのAllianzが配電事業者の株式を取得
2016年11月25日の報道によると、ドイツの保険・金融サービス事業者AllianzがE.ONルーマニアから、配電事業子会社E.ON Distributie Romaniaの発行済み株式30%を取得すると発表した。取得額は明かされていないものの、一部報道ではおよそ2億7,000万ユーロとされている。今年末までの株式移転を目指すとしており、移転後の株主構成は、E.ONルーマニアが56.5%、Allianzが30%、ルーマニアのエネルギー省が13.5%、となる見通し。Allianzは、ルーマニアをヨーロッパにおける有望国と位置付けており、今後も十分な成長が見込める優良なインフラ投資先として、E.ON Distributie Romaniaを長期的な資産運用先の一つとしている。 印刷用PDF
2016.11.23
カナダ:アルバータ州、容量市場創設を発表
アルバータ州政府は2016年11月23日、同州が電力取引市場に「容量市場」を創設することを発表した。2021年までに関係者との協議のもとに開発され、実施される予定である。同政府は、安価で安定した電力供給により消費者が価格変動から守られることを保証する同州の計画の一環として、電力の「容量市場」を創設するとしている。容量市場では、発電会社は、競売で決まる固定費とスポット市場での価格との組み合わせで支払われる。容量市場は、価格スパイクと市場の不確実性を大幅に減少し、既存の送電システムの効率的な使用を促進し、消費者の利益となると説明している。 印刷用PDF
2016.11.22
インドネシア・フランス:ジャワ・バリ間の海峡に潮流発電所を計画
インドネシアの再エネ発電会社であるPT Arus Indonesia Raya(AIR)は2016年11月22日、フランスの海洋開発会社であるOpen Hydro Co.(Open Hydro:フランス国営重工業会社であるDCNS Groupの傘下)と共同でインドネシアのバリ海峡に潮流発電所(4万kW:2,000kW×20基)を建設する計画を発表した。発電所完成後、国営石油会社(PERTAMINA)に電力が供給される 印刷用PDF
2016.11.21
米国:2050年までに再エネとガスの比率が拡大と予想
2016年11月21日付の報道によると、米国エネルギー省国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が2050年における米国のエネルギー需給を予測した最新のレポートを公表した。本レポートによると、再エネの発電コストは継続的に減少し、天然ガス価格は中期的に低コストを維持することから、両電源の大幅な増大が見込まれる。再エネの増加ペースを高めに想定したシナリオでは、2050年までに再エネの総発電量に占める割合は33%に達するとされており、水力発電を含む再エネ電源の割合は59%にまで達するとされている。なお、中立的なシナリオでは水力発電を含む再エネ電源の割合は44%と予測されている。 印刷用PDF
2016.11.19
カナダ:政府、COP22でクリーン成長経済のための21世紀戦略を発表
カナダの環境・気候変動担当大臣は2016年11月19日、モロッコのマラケシュで開催されたCOP22で、カナダの「21世紀長期的低温室効果ガス開発戦略(Mid-Century Long-Term Low-Greenhouse Gas Development Strategy)」を発表した。21世紀半ばの達成を目指す同戦略は、温度上昇をパリ合意で言われている1.5℃以内に留める努力を行いつつ、平均気温の上昇を2℃以下に抑えるという国際的な目標に沿って、革新的かつ創造的な解決策を描いている。この戦略は、低炭素経済への転換を支援するため、インフラへの長期的な投資を必要とし、気候変動の目標達成と経済成長を可能にすることに重点を置いている。カナダ政府は、カナダが、純排出量を2005年の水準から2050年に少なくとも80%削減する方策を検討したとしている。クリーンな電力を使用して、自動車、トラック、暖房システムなど現在化石燃料を使用している車両や電化製品に電力を供給することは、温室効果ガス排出量を削減する長期的な計画の重要な部分となり、低炭素または代替燃料、省エネ、森林の二酸化炭素吸収、二酸化炭素以外の排出ガスの削減も重要であるとしている。 印刷用PDF
2016.11.17
サウジアラビア:エネルギー相、天然ガス生産倍増と石油利用抑制を示唆
2016年11月17日付の報道によれば、サウジアラビアのファリハエネルギー大臣は、国内の天然ガス生産量を倍増させ、天然ガスを発電用の石油の代替の役割を果たすことにより、石油消費量を抑制する方針を打ち出した。モロッコで開催されていた国連気候変動会議での発言である。サウジアラビアには、世界第5位となる291兆立方フィートの天然ガスが埋蔵されている。ファリハ大臣は、原子力と再生可能エネルギーも重視するとしている 印刷用PDF
2016.11.17
米国:NYPSCがエクセロンのフィッツパトリック原子力発電所買収を承認
ニューヨーク(NY)州公益事業委員会(NYPSC)は2016年11月17日、エクセロン社によるエンタジー社のフィッツパトリック原子力発電所買収を承認した。エンタジー社は同発電所の早期閉鎖を発表していたが、この買収により同発電所は運転を継続することになる。 印刷用PDF
2016.11.15
世界:IEA、パリ協定目標達成にはCCSの開発加速が必要
国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)は2016年11月15日、COP21・パリ協定で定められた気候変動目標を達成するためには、CO2回収・貯留技術(CCS)が果たす役割の重要性を強調したレポートを発表した。「CCSの20年:今後の開発を加速(20 years of CCS: Accelerating Future Deployment)」と題した同レポートは、過去20年間のCCS技術の進捗状況をレビューし、今世紀中に2℃以下に世界の気温上昇を抑制するという目標を達成するためにCCSが果たす役割について検討されている。IEA事務局長は「CCSの技術開発の機会を増やす必要がある。CCSは石炭火力発電所からのCO2排出量を大幅に削減できる唯一の手段である。また、鉄鋼などの工業プロセスからのCO2排出量を削減できる数少ない手段の1つである」としている。同レポートによると、稼働中の大規模なCCSプロジェクトは15件あり、来年以降には6件が追加されるとしている。 印刷用PDF
2016.11.15
フランス:ARENH(原子力発電の他社への切出し制度)の改正省令が公布
2016年11月15日、ARENH(EDFによる原子力発電電力量の一部を規制料金で他社に売却する制度)の改正省令が公布された。ARENHに基づくEDFと小売事業者との売買契約について、小売事業者側からの解約要件を厳しくし、1)ARENH売電単価(42ユーロ/MWh)が2%以上変更される場合、2)EDFとの契約内容が大幅に変更される場合、3)ARENHに関する規制の変更が小売事業者の調達条件に大きな不利益を与える場合、4)小売事業者が経済的困難に直面した場合、の4つのケースに限定することとした。ARENHを巡っては、フランス大手電気事業者EDFが2016年10月21日、「フランス国内での一部原子炉の停止、それに伴う卸価格高騰の状況を踏まえると、ARENHを巡り投機的な動きが出るおそれがある」としてARENHの運用の一時停止を求めていたが、エネルギー規制委員会CREは、EDFの競合他社への影響を考慮し、今回の限定的な変更に留めた模様である。 印刷用PDF
2016.11.11
中国:一次エネルギー消費量、2020年に46億t標準炭と予測
2016年11月11日付の報道によると、北京で開催された石炭国際フォーラムの席上、自然資源保護協会の関係者は、「2020年には、国内の一次エネルギー消費量は46億t標準炭と予測している。石炭の総消費量は35億tで、一次エネルギー消費量に占める割合は2015年の64%から2020年には55%に低減する。中国の石炭消費量は2013年に、石油については2025年から2030年に、天然ガスは2040年にそれぞれピークアウトすると考えている。一方、2020年末時点で、一次エネルギー消費量に占める非化石エネルギーの比率は52%になると予測している」とした。 印刷用PDF
2016.11.11
ドイツ:政府の気候変動防止計画成立
2050年までの各分野における温室効果ガスの削減に関して合意を目指した気候変動計画は2016年11年11日、メルケル首相、ガブリエル経済相、ヘンドリクス環境相の3者会談で修正案が合意に達し、14日には回覧文書に対するすべての閣僚の署名が終了して成立した、と現地紙が報じた。当初、気候変動計画の共通文書には11月7日に各省の事務次官が合意したものの、8日にガブリエル経済相が首相との会談の席で拒否の意向を示し、翌日の定例閣議への提出が見送られた。気候変動防止計画では、脱石炭に取り組む石炭委員会の設置がうたわれていることに鉱業・化学・エネルギー労組(IG BCE)やドイツ産業連盟(BDI)は強く反発していた。経済相自身も、褐炭は2040年代においてもまだ果たすべき役割があるとの見解を表明しており、褐炭の早期撤退に関して意見が分かれていた。妥協に至った修正案では、石炭委員会の設置が当分見送られるとともに、石炭火力発電量の削減に関する具体的目標やCO2下限価格の記述が削除され、産炭地の構造転換を推進するための地域基金の設立などがうたわれている。一方、「石炭火力発電が段階的に縮小された時に気候変動防止目標は達成できる」との文言は残された。修正された気候変動計画は定例閣議によらない異例な形での成立となったが、環境相はマラケシュでのパリ協定締約国会合(CMA1)にパリ協定実施のための具体的な措置を盛り込んだ計画を携えて乗り込むことが可能となった。 印刷用PDF
2016.11.11
米国:CAISO市場で初となる蓄電池の市場参入が実現
2016年11月11日付の報道によると、パシフィック・ガス&エレクトリック(PG&E)社の蓄電池(Vaca-Dixon:2,000kW、Yerba Buena:4,000kW)がCAISO市場では初となる市場参入を果たした。Vaca-Dixon蓄電池は、CAISOのエネルギー市場加、Yerba Buena蓄電池は、CAISOのアンシラリー市場とエネルギー市場へ参加した。本プロジェクトは、クリーンエネルギー技術の研究・開発・実証を支援するための基金であるカリフォルニア州電力関連プログラム投資基金(EPIC)の支援を受けて実施された。PG&E社のケビン・ダッソ副社長は、「CAISO管内における大規模蓄電池の連系手法の確立、系統運用者からの指令に自動で対応するための蓄電システムの開発・確認作業を実施することができた。この2つの蓄電池の導入により得られた知見は、今後カリフォルニア州民へ便益をもたらすもの」とコメントした。 印刷用PDF
2016.11.10
オーストラリア:揚水発電所、最適規模は25万kW
2016年11月10日付の記事によると、オーストラリアで建設が計画されているKidston揚水発電所についてコンサル会社Entura社が調査・検討した結果、運転継続時間6時間として最適な発電設備容量は25万kWと結論付けた。この発電所はオーストラリアの発電会社Genex Power社がノースクイーンズランドに開発することを計画しており、事前調査をEntura社に委託していた。 印刷用PDF
2016.11.10
EU:欧州委員会、卸電力価格の上限規制と小売の規制料金の廃止提案へ
2016年11月10日の報道によると、欧州委員会は同月末に発表する予定の通称「ウィンター・パッケージ」の中で卸電力価格の上限規制と小売の規制料金の廃止を提案する予定である。欧州委でEUのエネルギー統一市場を所管するボルヒャルト部長は同月9日にブリュッセルで開かれた会議の席上で「我々はエナジー・オンリー・マーケット(電力量を取り引きする従来の卸電力市場)にチャンスを与えることにした。価格は国家による介入で決まるのではなく、市場で形成されようになる」と語った。同氏は「容量メカニズムも卸電力価格を押し下げる効果を持つので、欧州委はウィンター・パッケージで容量メカニズムに係る法的枠組みを提案する予定である」と語った。また、同委は小売の規制料金の廃止も提案する見込みである。11月9日に発表された欧州エネルギー規制者協力機関(ACER)と欧州エネルギー規制者評議会(CEER)による2015年の年次報告書によると、規制料金は同年現在、家庭用で12カ国、産業用で9カ国の加盟国で維持されている。ウィンター・パッケージには、1)エネルギー効率化指令の改正、2)再エネ指令の改正、3)域内電力市場指令の改正、4)クロスボーダー電力取引規則の改正、5)ACER設立規則の改正、6)バイオ燃料指令の改正、7)全EUエネルギー価格のガバナンスに係る規則(新規)、8)電力供給セキュリティー規則(新規)、の8つの法令が含まれる見込みである。これらの発表時期は2016年11月30日と見込まれるが、場合によっては次週に持ち越される可能性もある。 印刷用PDF
2016.11.09
英国:BEIS、従来型石炭火力全廃に関するコンサルテーションを発表
英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2016年11月9日、従来型石炭火力全廃に関するコンサルテーション・ペーパーを発表した。同書では、新設火力については(1)5万kW超の設備に対する年間排出量基準(EPS、排出原単位450g/kWh相当へと制限)、(2)30万kW以上の設備に対するCCS付設計画の提示・用地確保義務、の2種類の直接的な規制が設けられる一方、既設火力については、発電用燃料の使用量に掛かるCO2排出税制度(CPS)を通じた間接的な規制にとどまるとしている。この現状を受けBEISは、現時点~2024年までの石炭火力への規制の妥当性および2025年以降の石炭火力への規制強化に向けた具体的アプローチについて、各利害関係者から意見を募ることとした。同コンサルテーションに対する意見集約は2017年2月1日まで実施される。 印刷用PDF
2016.11.09
デンマーク:バルト海洋上風力プロジェクト、49.9ユーロ/MWhで落札
スウェーデンのバッテンファル社ハル会長は2016年11月9日、バルト海におけるKriegers Flak洋上風力プロジェクト(60万kW)を49.9ユーロ/MWhで落札したと発表した。この価格はデンマーク政府が設定した入札上限値120ユーロ/MWhよりも約58%も低いものであった。同洋上風力プロジェクトの規模はデンマーク最大であり、総工費は11~13億ユーロと見積もられている。バッテンファル社は今年9月にもデンマーク沿岸部の2洋上風力プロジェクト(合計35万kW)を64ユーロ/MWhという安値で落札するのに成功しており、デンマーク議会の承認が得られ次第、これに着工する予定である。 印刷用PDF
2016.11.08
欧州:2015年の温室効果ガス排出量は1990年比22%減
欧州環境機関(EEA)は2016年11月8日、2015年のEUの温室効果ガス(GHG)排出量の速報値を発表した。それによると排出量は1990年比で22%の削減となった。暖冬で前年よりも排出量が4%減った2014年(1990年比23%減)と比べるとわずかながら増加したものの、加盟国別の至近の想定をもとにすると2020年のEU全体の排出量は目標(1990年比20%減)達成に向け、順調な軌道に乗っている、とEEAでは指摘している。うち23カ国は、排出量が現在実施中の政策や諸措置により各国別の目標値以下となると予想されるが、5カ国(オーストリア、ベルギー、デンマーク、アイルランド、ルクセンブルク)は目標達成のための追加的な措置が必要とされる。2020年以降では排出量の削減ペースが鈍り、2030年の想定削減率(1990年比)は26~29%に止まり、目標の40%に届かない見通しである。しかし、この想定には現在検討中の欧州排出量取引制度(EU-ETS)の改革案や最近の政策提案(拘束力を持った各国別の年間排出量目標の導入、土地利用や森林部門の2030年政策枠組みへの統合など)が反映されていない。今後、エネルギー効率の改善や更なる再エネの導入などに関する新たな提案が期待される、とEEAは述べている 印刷用PDF
2016.11.08
シンガポール:1人当たりの消費電力量が低下
電力市場を管理・監督するエネルギー市場監督庁(EMA:Energy Market Authority)は2016年11月8日、政府が推進する省エネ対策により工場やビルの節電や家電製品の省エネ化が進んだことから、国民1人当たりの消費電力量が2006年の115.7kWhから2015年には108.7kWhに低下したと発表した。 印刷用PDF
2016.11.08
ルーマニア・ブルガリア・中国:中国、中東欧を支援
2016年11月8日付の報道によると、ラトビアの首都リガで開催されている中国・中東欧首脳会議に出席するため現地を訪問している中国の李首相とルーマニアのチョロシュ首相が11月5日に会談、原子力ならびに火力について協力していくことなどを確認した。ルーマニア首相は、中国の投資を歓迎する意向を示し、発電所建設を推進するとしている。また、李首相はブルガリアのボリソフ首相とも会談し、農業分野などでの協力を中心に協議するとされる。 印刷用PDF
2016.11.08
米国:ネバダ州住民投票で小売全面自由化に向けた州憲法改正案が可決
2016年11月8日、一般選挙に付随して行われたネバダ州での住民投票で、電力小売全面自由化の実施に向けた州憲法改正の是非が問われ、賛成多数(賛成72.36%、反対27.64)で可決された。投票実施の背景の一つには、規制当局が大口需要家に高い離脱補償金(exit fee)を課していることがある。同州では大口需要家を対象に小売自由化を行っているが、NVエナジー社から離脱する際に、残る需要家を保護する目的から補償金が徴収される。カジノ等を運営するMGMリゾート社では、NVエナジー社から離脱する際、8700万ドルもの補償金を支払っており、大手企業はこの点を問題視し、小売自由化によって補償をなくすべく、賛成票を入れるようキャンペーンを展開していた。なお、小売全面自由化の実施に向けては、今回の住民投票結果を受けて作成する改正内容について、2018年に再度住民投票にかける必要があり、ここで再度可決された場合、州議会は、2023年7月までに小売電力自由化の実施に向けた市場設計を行うこととなっている。 印刷用PDF
2016.11.04
英国:政府、原子力の技術革新に2,000万ポンドを拠出と発表
2016年11月4日付の報道によると、英国ビジネス・エネルギー・産業省(BEIS)は原子力の技術革新を支援するため、2016年から2018年にかけて主要5分野において合計で2,000万ポンド(1ポンド:約131円)を拠出する。それぞれの分野別の内訳は、原子燃料の研究開発に600万ポンド、次世代原子炉の設計開発に500万ポンド、将来的に建設を計画しているモジュール式原子炉の開発等に500万ポンド、燃料サイクルの研究に200万ポンド、将来政府が意思決定する際に必要となる一連のツールキットの開発や実証データの継続に200万ポンドを充てる。なお、英政府は2015年に、革新的なエネルギー開発の投資を倍増させ、2021年までに毎年4億ポンド以上支出すると発表しており、今回はその一部である。 印刷用PDF
2016.11.03
米国:米国運輸省がEV充電スタンドの拡充計画を公表
2016年11月3日付の報道によると、連邦運輸省は、温室効果ガスの排出量削減を主な目的として、電気自動車(EV)用充電スタンドの拡充を支援する。2016年に初めて、運輸部門の温室効果ガス排出量が電力部門を上回り、国内で最も排出量の多い部門となった。運運輸省連邦道路管理局(FHWA:Federal HighWay Administration)によると2016年上半期に運輸部門で使用されたガソリンは720億ガロンであり、2015年上半期と比較し3%の伸びとなった。連邦政府は、EV用充電スタンドの拡充を運輸部門の温室効果ガス排出量削減の効果的な対策の一つと捉えている。運輸省長官のAnthony Foxx氏は、「高速道路からEV用充電スタンドの充実化を図っていく計画である」としている。EV用充電スタンドの設置計画は35州、55の高速道路、距離にして8万5,000マイルを対象としている。 印刷用PDF
2016.11.01
中国:四川省、小水力発電の開発を中止
2016年11月1日付の報道によると、四川省政府は「水力建設管理の強化に関する意見」を発表した。この中で、生態環境を保護するため、多目的ダム以外について小規模水力(最大電力5万kW未満)の開発、および既設の中小規模水力(~25万kW)についての増設は認めないとしている。水力開発によって生態環境が破壊された河川については、回復措置を加速化するよう事業者に求めている。 印刷用PDF
2016.10.26
ハンガリー:MVM、ドイツのベンチャー企業とPtoGプロジェクトを実施
2016年10月26日のプレスリリースによると、ハンガリーの国有電力会社グループ(MVM)は、ドイツの再生可能エネルギー関連のベンチャー企業Electrochaeaと共同で、Power to Gas(PtoG)プロジェクトを実施する。このPtoG設備は、再エネの余剰電力と二酸化炭素とを、触媒を用いてガスに転換し、暖房用途等に供するものである。また、この設備はハンガリーのガス・ネットワークと電力系統に直接接続され、最大1万kWの発電設備としても利用される見通しとなっている。なお、MVMグループの新規事業開発子会社Smart Future Labと、Electrochaeaは、10月17日に本プロジェクトの実施体となるPower-to-Gas Hungary(PtG Hungary)を設立することに合意している。 印刷用PDF
2016.10.25
世界:再生可能エネルギーが石炭を凌駕
国際エネルギー機関(IEA)は2016年10月25日、中期再生可能エネルギー市場レポート(The Medium-Term Renewables Market Report;MTRMR)を発表した。2015年の年間の発電設備容量の増加分は、風力6,600万kWと太陽光4,900万kWを含む1億5,300万kWで、これまでの記録を更新した。これは、カナダの総発電設備設置容量を上回る。国別で見ると中国が最多で、再エネ全体の約40%、風力の約半分を占めた。MTRMRは、太陽光発電コストがさらに低下し、陸上風力の発電コストは2021年まで平均でさらに15%削減されると予測している。 印刷用PDF
2016.10.25
ブルガリア:コズロドイ5号機、30年間の延長運転へ
2016年10月25日付の報道によると、エネルギー省はコズロドイ原子力発電所5号機(ロシア型加圧水型原子炉、100万kW)の運転期間について、30年間の延長が可能であるという見解を示した。コズロドイ5号機は1987年に運開し、運転許可は2016年10月末までとなっている。政府は運転延長の可否について、露ロスエネルゴアトムと仏EDFに原子炉の分析作業を委託していた。今後、原子力規制局の承認を得た上で、運転延長が決定されると見られる。同発電所は国内唯一の原子力発電所で、国内の電力量の約33%を供給している。6 号機も運転されており、運転許可は 2019 年10月までとなっている。 印刷用PDF
2016.10.19
米国:ワッツバー原子力発電所2号機が営業運転を開始
建設が進められてきた、テネシー峡谷開発公社(TVA)のワッツバー原子力発電所2号機(PWR、115万kW、テネシー州)が2016年10月19日、営業運転を開始した。この運転開始は、1996年のワッツバー1号機以来20年ぶりとなる。ワッツバー2号機は1973年に建設を開始し、電力需要の伸び悩みなどにより1985年に一時中断されたが、その後2007年に再開され、今回の運転開始に至った。同機の運転開始により、米国の運転中原子炉基数は再び100基となった。 印刷用PDF
2016.10.18
米国:二酸化炭素をエタノールに変換する電気化学反応が発見される
2016年10月18日付の記事によると、オークリッジ国立研究所(ORNL)は、二酸化炭素をエタノールに変える電気化学プロセスを発見した。炭素、銅、窒素をナノサイズで合成した触媒を用いて、電圧印加により複雑な化学反応を引き起こし、二酸化炭素の液体を水に溶かし、エタノールを生成するというもので、産生率は63%になる。この反応は、プラチナのような高価で希少な金属を触媒に用いる必要がないため低コストで、また常温で発生させることが可能である。研究チームは、太陽光や風力発電での余剰電力をこの反応に用いて、液体燃料としてエネルギーを貯蔵する等の応用が期待できるとしている。 印刷用PDF
2016.10.15
パキスタン:チャシュマ原子力、3号機が系統接続
パキスタン原子力委員会と中国核工業集団公司(CNNC)は2016年10月15日、国内4基目の原子炉であるチャシュマ原子力発電所3号機が系統接続したと発表した。3号機は中国製PWR(34万kW)で、2011年3月に着工、2016年10月2日に初臨界に達し、年内に商業運転を開始する予定になっている。チャシュマ発電所では、2000年と2011年にそれぞれ1基(中国製PWR、30万kW級)ずつ運開している。また、1号機(カナダ製CANDU炉、13.7万kW)が1972年に運開しているカラチ原子力発電所では2、3号機に中国の華龍一号(110万kW級)が採用され、2021年と2022年にそれぞれ運開する予定になっている。 印刷用PDF
2016.10.13
フランス:供給先変更による電気代の節約は限定的
エネルギー規制委員会(CRE)は2016年10月13日、「フランスの電力/ガス小売市場実態調査報告書2015~2016年」を発表した。それによると、2015年に家庭用需要家がEDF以外の新規小売事業者を選択した場合、6件中5件において電気代が節約できたものの、節約額はわずかであった。CREは2015年1月初めから1年間、EDFの規制料金と新規小売事業者の固定型料金による電気代の違いを比較した。対象となったのは、契約容量9kVAの昼夜間別料金契約であり、年間電力消費量は8,500kWh(うち昼間の消費比率54%)との前提の下、比較が行われた。結果は、5社の料金の電気代が規制料金よりも年間で9~60ユーロ安くなった。ただ1社だけは逆に45ユーロほど割高となった。2015年は8月に規制料金が2.5%引き上げられており、その影響で値上げのなかった固定型料金は結果的に年初の想定よりも9ユーロ分節約額が増幅されることになった。期中の値上げ分を差し引いた場合、最安値の料金(Proxelia社Domelia)を別として、残る4社の節約額は0~11ユーロ(うち2社は5ユーロ)と微々たるものに止まった。 印刷用PDF
2016.10.12
米国:ケンパー郡IGCCプロジェクト、混合燃料での発電に成功
サザンカンパニー子会社のミシシッピ電力は2016年10月12日、ケンパー郡に建設中の石炭ガス化コンバインドサイクル(IGCC)発電所(58.2万kW)で天然ガスと石炭合成ガスの混合燃料での発電に成功したと発表した。同IGCCは2008年の建設開始当初、総工費22億ドル(2004年見積)とされていたが、計画が遅れ、建設費は70億ドル近くに膨れ上がっている。米国エネルギー省はこのプロジェクトに2億4,500万ドルの助成金を提供している。発電所の起動プロセスの一環として、商業運転に向けて、合成ガス、天然ガスいずれかの単独、または両方の組み合わせで発電が続けられる。サザンカンパニー社は、11月末には定格運転が可能との見通しを示している。 印刷用PDF
2016.10.11
スイス:早期脱原子力をめぐり11月27日に国民投票へ
2016年10月11日付の報道によると、スイスは脱原子力の実施の前倒しをめぐり、2016年11月27日に国民投票を実施することとなった。この国民投票は、スイス自由緑の党と環境団体グリーンピースの要求で実施するもので、スイス北部のベツナウ原子力発電所1、2号機と、ベルン西郊のミューレベルク原子力発電所を2017年までに閉鎖し、残る2カ所の原子力発電所もそれぞれ2024年、2029年に閉鎖することを求めている。スイス政府は2011年の福島事故を受け既存の原子炉(5基)を段階的に廃止することを決めており、ミューレベルク原子力発電所は2019年に、他の原子炉は2034年までに閉鎖される予定となっている。この国民投票について、ドリス・ロイトハルト環境・エネルギー大臣は、急速な脱原子力による発電容量の減少を再生可能エネルギーで代替することは不可能で、ドイツの石炭火力への依存が高まる、と反対する考えを示している 印刷用PDF
2016.10.07
米国:ハリケーン「マシュー」によりフロリダ州南部で大規模停電
大型のハリケーン「マシュー」は2016年10月7日、米フロリダ州南部の沖合に到達し、同州で約27万世帯が停電した。ハリケーンの強さは5つの段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」で、中心の気圧は938ヘクトパスカル、最大風速は54m/秒に達した。オバマ大統領は6日、フロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州の3州に非常事態宣言を発令した 印刷用PDF
2016.10.06
アラブ首長国連邦:中東最大のルーフトップ太陽光が着工
ドバイの港湾管理会社であるDP World社は2016年10月6日、中東で最大となる2万2,000kWのルーフトップ太陽光発電の建設工事に着手した。同社がジュベル・アリ・フリーゾーン(経済特区)とラシード港に所有する倉庫やオフィス、駐車場などに、ドバイの再エネ開発会社のPhanes社グループのGreen Energy Tomorrow社が太陽光発電設備を設置する。 印刷用PDF
2016.10.04
欧州:欧州議会がパリ協定を承認し、同協定は11月に発効へ入
欧州議会は2016年10月4日、昨年末のCOP21で合意したパリ協定への参加について投票を行い、賛成610票、反対38票、棄権31票で承認した。9月30日には臨時環境大臣会合で合意しているため、欧州議会の承認によりEUとしてパリ協定参加の批准手続きを完了し、10月7日には国連に対して正式な通知を行うことになる。パリ協定の発効には世界の温室効果ガス排出量の55%以上を占める55カ国以上の批准が条件(30日後に発効)となっており、排出量1位の中国(排出割合:20.09%)、2位の米国(同:17.89%)、5位のインド(同:4.10%)が批准手続きを終え、10月3日現在で62カ国(排出割合:51.89%)が手続きを完了しており、パリ協定の早期発効が確実になっていた。当初、加盟国が個別に手続きを行った後、EUとしての批准を行う予定であったことからEUの批准手続き完了は2017年以降と見込まれていたが、主要排出国の批准が次々と進む中、気候変動問題のリーダーを自認するEUは特例として加盟国の手続きを待たず早期の手続きを行ったもの。今回のEUの批准によりパリ協定が11月上旬に発効することが確定し、11月7日からモロッコで開催されるCOP22で第一回パリ協定締約国会議が開催されることになる。 印刷用PDF
2016.10.04
米国:GEとSCEが電力貯蔵システムを利用したガスタービン設備を導入
加州の大手電気事業者サザンカリフォルニア・エジソン社とGE社は2016年10月4日、世界初のバッテリー貯蔵設備とガスタービンのハイブリッドシステムを2カ所に導入すると発表した。本設備は「LM6000HybridEGT」と呼ばれ、GEのエネルギー事業会社カレント社の1万kWバッテリー貯蔵システムとGE社のガスタービン「LM6000」について、コントロールシステムをアップグレードし、組み合わせたものとなる。GE社は、ガスタービンによる瞬動予備力(スピニングリザーブ)提供に向けた低負荷運転をなくし、燃料の消費をゼロにできるとしていることから、電力供給が必要となった際、初動時はバッテリー貯蔵システムを活用し、ガスタービン起動後徐々に切り替えていくような仕組みのものと思われる。なお本設備の設置は、昨年発生したアリソキャニオンのガス貯蔵設備からのガス漏れ事故により、貯蔵量が減少した影響を低減することを目的としており、2017年の早い段階での運開を目指している 印刷用PDF
2016.10.02
中国:防城港原子力発電所1期、2号機が運開
中国広核集団公司は2016年10月2日、広西チワン族自治区に建設されている防城港第1原子力発電所の2号機(PWR、CPR1000)が1日に商業運転に入ったと発表した。これにより、同社が所有する運転中の原子炉は19基(2,038.4万kW)となり、建設中の9基(1,135.6万kW)を合わせると、世界有数の原子力事業者になる。防城港原子力発電所1期は2010年7月に着工、1号機は2016年1月1日に商業運転に入っている。2015年12月に着工した防城港原子力発電所2期では国産炉である「華龍1号」が採用される。 印刷用PDF
2016.09.30
ポーランド:Enea、ポーランド国内のEngie事業買収を計画
2016年9月30日のプレスリリースによると、ポーランドの総合エネルギー事業者大手Eneaが、ENGIE Energia Polskaの株式完全取得に向けて、フランスのENGIE社と交渉に入った。ENGIE Energia Polskaはポーランド国内で5番目の大手発電事業者で、国内発電電力量の5%を賄うPolaniec石炭発電所(出力190万kW)を所有している。Enea社にはこの買収を通じて、増大する国内需要に対応する自社電源を増強することと、Eneaグループ内で石炭供給先となる発電所を確保することで、ポーランド国内におけるエネルギー事業者としての地位を確立させる狙いがある。 印刷用PDF
2016.09.29
英国:英政府、ヒンクリーポイントEPR計画でEDF、CGNと最終合意
2016年9月29日付の報道によると、英国南西部サマセット州で建設計画を進めているヒンクリーポイントC原子力発電所(HPC)について、英国政府がフランス電力大手EDFおよび中国広核集団有限公司(CGN)と同プロジェクトを実行するための最終合意文書に調印した。これによりHPCプロジェクトは本格的な建設段階に移行した。HPCでは欧州加圧水型原子炉(EPR)2基の建設を計画しており、初号機はこれまで通り2025年に送電を開始する予定。総工費もこれまで通り180億ポンドとなっている。署名式はロンドンで行われ、英国からはクラークエネルギー産業大臣、フランスからはエロー外相やEDFのレビ会長、中国からはCGNの賀董事長などが出席した。英政府は、HPC総工費の60%以上が英企業に発注され、これにより2万6,000人の雇用を創出できることや、完成後のHPCも60年間にわたり英国国内の7%に相当する電気を供給できると強調した 印刷用PDF
2016.09.27
キューバ:ロシアと原子力協力協定米
ロシアの国営企業ロスアトムは2016年9月27日、キューバ政府と原子力の平和利用に関する協力協定に調印したこと発表した。調印は国際原子力機関(IAEA)の60周年記念大会が開催されたウィーンで行われた。本件の交渉には2年が費やされた。本協定は、両国間の共同プロジェクトを実施するためのフレームワークとなり、特に医療や農業、エネルギー分野での原子力の利用が対象になると見られる。また、基礎研究や廃棄物処理関連におけるキューバの原子力専門家の育成に寄与すると見られる。 印刷用PDF
2016.09.26
米国:米大統領選討論会で両候補者がクリーンエネルギー政策について言及
2016年9月26日に開催された第一回目の米大統領選討論会において、ヒラリー・クリントン氏、ドナルド・トランプ氏の両大統領候補者は、クリーンエネルギー政策について言及した。トランプ氏はDOE(米国エネルギー省)が約5億ドルの融資保証を2011年に破綻したSolyndra社(カリフォルニア州の太陽光事業者)へ行っていたことを例にあげ、オバマ民主党政権が「雇用創出」のために再生可能エネルギーを手厚く擁護した結果、政府は多額の不良債権を背負い込んだと非難した。一方、クリントン氏は、クリーンエネルギー関連の雇用と経済をサポートするために、さらに太陽光パネル5億枚を導入すると言及した。 印刷用PDF
2016.09.26
中国:四川省、小規模水力の開発中止
2016年9月26日付の報道によると、四川省政府は2016~2020年の間、金沙江と雅?江、大渡河での水力開発を重点的に推進するとともに、5万~30万kWの中規模水力については開発許可を規制し、5万kW以下の小規模水力は開発しないことを決定した。また、既設の中小規模水力発電所については増設も認めないとしている。 印刷用PDF
2016.09.22
米国:トランプ候補、化石燃料産業の後押しを約束
共和党のトランプ候補は2016年9月22日、ペンシルベニア州ピッツバーグで開催されたシェール産業の会議にて、化石燃料の利用を拡大する意向を改めて示した。トランプ候補は、自身が大統領になった際には、事業税を低減し、環境保護局(EPA)の権限を制限すると述べた。また、オバマ政権の気候変動行動計画および既設火力発電所に対するCO2排出規制(CPP)を廃止することも約束した。一方、環境規制を強化していく意向である民主党のクリントン候補に対し、同候補のエネルギー政策は、多くの職を奪い、「少なくとも5兆ドル」の経済損益を招くと強く批判した。 印刷用PDF
2016.09.21
ポーランド・リトアニア:二国間の国際連系線、初の定期点検完了
2016年9月21日の報道によると、ポーランドとリトアニア間の国際連系線(LitPol Link)について、2016年2月の営業運転開始以来初となるメンテナンス工事が9月17日に完了した。本工事は年1回定例的に実施されるべきもので、送電を停止してサイリスタバルブなどの設備の点検が行われた。LitPol Linkは両国を結ぶ容量50万kWの国際連系線で、バルト3国の系統と欧州の系統とを接続する重要な送電線であるが、ポーランド側の送電系統側の事情により平均して22万kW程度の利用にとどまっていたことが報じられている。ただ、将来的には容量100万kWに引き上げることも検討されており、9月16日の報道では追加ルートの検討なども含め、年内をめどに調査報告が出される見通しとされている。 印刷用PDF
2016.09.20
エジプト:ロスアトム、エジプトで原子力発電所を着工
2016年9月20日付の報道によると、ロシア国営原子力事業者ロスアトムが主導で計画を進めているエジプト初の原子力発電所の建設工事が着工した。この発電所は、エジプト北部地中海沿いのエル・ダバに位置し、ロシア型軽水炉VVER(120万kW×4基)が採用される。建設については、2015年11月にエジプトとロシアの両政府間で合意している。初号機の完工は2022年で、2024年から送電が開始される予定になっている。このプロジェクトについて、両国政府による正式契約はまだ締結されていないが、エジプトのシャキル産業大臣は、「プロジェクトに関する交渉や技術的な問題はすべて解決済みで、法律的な観点から最終判断を待っている段階」で、計画自体は問題がないと強調した。 印刷用PDF
2016.09.16
ドイツ:市営電力enercity、ビットコインによる料金支払いサービスを開始
ハノーファー市の市営電力会社enercityは2016年9月16日、顧客が電子マネーであるビットコインによる料金支払いができるサービスを開始すると発表した。enercityのツァプレヴァ社長は、「デジタル化は顧客の日常生活の多くの部門で確固たる現実となっている。当社はエネルギーに関してすべての面で最善のものを顧客に提供したいと考えている。ビットコインによる支払いの可能性はデジタル化の将来に向けての一歩に過ぎない」としている。ビットコインの世界的な決済サービス機関であるBitPayとのやりとりは同じくハノーファー市に本社を置くPEY BmbHに委託することになっている。ビットコインによる支払いサービスを行うエネルギー企業は今のところ類例が少ないという。 印刷用PDF
2016.09.16
米国:ケンパー郡IGCCプロジェクト、完成に向け一歩前進
2016年9月16日付業界誌によれば、サザンカンパニー子会社のミシシッピ電力は同日、ケンパー郡に建設中の石炭ガス化コンバインドサイクル(IGCC)発電所(58.2万kW)で第2ガス化炉を使用し合成ガスの製造を開始したと発表した。同プロジェクトはこれまでコストの増大と完成時期の延期を繰り返してきたが、いよいよ完成間近となった。発電所はガス化炉2基、燃焼タービン2基、蒸気タービン1基から構成される。合成ガスは地元産褐炭から製造され、同発電所の燃焼タービンで発電に使用される。ミシシッピ電力はこの8月にプロジェクトの完成期日を9月30日から10月31日に1カ月延期することを発表した。この延期により建設コストはさらに4,300万ドル追加となり、同発電所の総建設コストは68億ドルとなっている。 印刷用PDF
2016.09.15
アルゼンチン:石油公社YPF、GEと共同でガス火力を建設
アルゼンチン国営石油公社YPFは2016年9月15日、米国の重電大手GEと共同でガス火力発電所(11万kW)の建設を計画していると発表した。投資額は1億ドルで、運開は2017年の予定で運営事業者はYPF。立地場所は、YPFが同国ネウーケン州で進めているLoma Campanaシェールガスプロジェクトの敷地に隣接した地点が有望となっている。両社は、ネウーケン州で1件、トゥクマン州で1件のガス火力発電所の建設を手掛けており、2件の発電設備容量は48万kWで、総投資額は3億5,000万ドル。 印刷用PDF
2016.09.15
ブラジル:8月の電力需要、北部と北東部の伸びが顕著
エネルギー情報サイトは2016年9月15日、2016年8月の電力需要(全国)が前年同月比0.3%増であったものの、北部や北東部は他地域より伸びが高かったと報じた。北部地域は前年同月比3.8%増、北東部地域は同3.6%増であった。一方、サンパウロなどの大需要地を抱える南東部や首都ブラジリアのある中西部を含む南東部/中西部地域では、工業部門での不振などから前年同月比0.9%減となった。 印刷用PDF
2016.09.15
フランス:Engie、エネルギー貯蔵による系統周波数調整サービスを開始
フランスの大手エネルギー事業者Engieは2016年9月15日、フランスの送電系統運用者RTEに対しエネルギー貯蔵を活用した電力系統周波数調整サービスを開始したと発表した。1,000kWのリチウムイオン電池を有するエネルギー貯蔵システムBattGridを配電系統に接続し、充放電を行うことで系統の周波数を基準値(50Hz)に維持する。Engieは、同社のエネルギー取引プラットフォームGlobal Energy Managementを通じてRTEへ同サービスを提供する。 印刷用PDF
2016.09.09
インド:太陽光発電の建設、大手による寡占化進む
2016年9月9日付の報道によると、国内の太陽光発電の建設では、大手事業者による寡占化が進んでいる。政府は2022年までに再生可能エネルギー1.75億kW(うち太陽光1億kW)を導入する目標を掲げている。報道によると、これまで太陽光発電事業には500社以上が参入しており、上位20社で建設中プロジェクトの約80%を占めている。主な事業者には、新興財閥のアダニ(太陽光発電の設備容量シェア11%)、投資銀行ゴールドマンサックスの再エネ発電事業子会社ReNew Power(同10%)、米国のSunEdison(同8.5%)、ACME(同8%)、Azure Power(同5%)、大手財閥のタタ・パワー(同3.8%)、インド風力発電機メーカーのSuzlon(同3.7%)、中堅財閥Hero Future Energy(同3.7%)などがある。 印刷用PDF
2016.09.08
米国:カリフォルニア州で新たな温室効果ガス削減目標を制定した法律が成立
2016年9月8日付の業界紙によると、カリフォルニア州の新たな温室効果ガスの排出量を定めた法律がJerry Brown知事の署名によって成立した。同法は、温室効果ガスの排出量を2030年までに1990年と比較して40%以上削減する目標を定めている。なお、既存の法律で求められる排出削減量(2020年までに1990年レベルまで削減)は達成可能であると見られている。 印刷用PDF
2016.09.06
英国:2016年上半期のスイッチング件数が前年同時期と比較して30%増加
英国ガス・電力市場局(OFGEM)は2016年9月6日、2016年1月~6月における家庭用需要家のスイッチング件数が約380万件(ガス:約164万件、電気:約216万件)に上り(同一需要家による複数回のスイッチングも計上した延べ件数)、前年同時期の件数と比較して30%の増加率となったことを発表した。しかし、同局によれば、全家庭用需要家の66%が未だ割高な変動料金契約に置かれているとしており、需要家保護の観点から、競争・市場局(CMA)が提案した市場改革案(プリペイメント・メーター契約における料金規制や、“料金メニュー数制限”のライセンス規定からの抹消)を今後実施していく意向を示している。なお、変動料金(SVT:standard variable tariff)とは、契約中いつでも違約金なしで解約できる他、日課金も事業者の裁量でゼロとすることができる一方、燃料費等が従量料金単価に随時転嫁される契約である。2016年7月28日時点の大手エネルギー事業6社の年間平均SVTは1,066ポンド(約14万4,000円)である。一方、小売市場全体での最安料金プランは、一年固定契約で758ポンド(約10万2,000円)であった。 印刷用PDF
2016.09.03
韓国・ケニア:原子力発電、ケニアを支援
韓国電力公社(KEPCO)は2016年9月3日、ケニア政府が推進する原子力発電所計画(2033年までに400万kW分を導入)への協力に関する覚書(MOU)を締結し、ケニアでの人材育成や建設計画などの面で協力していくことになったと発表した。 印刷用PDF
2016.09.02
中国:太陽熱発電の卸電気料金は1.15元に
国家発展改革委員会は2016年9月2日、「太陽熱発電の基準卸電気料金に関する通知」を発表した。それによると、太陽熱発電による電力の基準卸料金を全国一律に1.15元(約17円)/kWhとし、国家能源局(NEA)に届け出があったモデルプロジェクトで2018年12月31日までに運開するものに適用され、4時間以上の蓄熱機能がある設備も含まれる。また、2019年以降、太陽熱発電の発電コストの低下度合に応じて、新設される発電所の卸電気料金を引き下げるという方針が示されている。業界には、対象設備の規模が小さいという見方がある。 印刷用PDF
2016.09.02
米国:PJM、CPPが電力安定供給を阻害しないとするレポートを発表
2016年9月2日付の記事によると、広域系統運用機関のPJMは既存火力発電所に対するCO2排出を規制するクリーンパワープラン(CPP)が、PJMサービスエリア内の電力安定供給を脅かすような影響はないとするレポートを発表した。PJMはCPPに伴い数百万kWの石炭火力発電所が廃止になっても、新たな設備投資により十分な供給力を確保できると見通している。また、電気料金についても、電力市場全体の平均に対して1.1~3.3%程度の微小な上昇に留まると分析している。 印刷用PDF
2016.09.01
ドイツ:RWE、新会社Innogyを設立
ドイツの大手エネルギー事業者RWEの新子会社であるInnogyは2016年9月1日、これまでの仮名称である「RWEインターナショナル」から、正式名称である「Innogy」へ社名を変更したことを発表した。同社は、親会社であるRWEから再エネ・ネットワーク・小売事業を引き継ぎ、年内にその10%の株式が上場される予定となっている。なお、RWEのテリウム社長は、「Innogyによって、我々は大手エネルギー事業者として再出発する特別の機会を得ることができた。Innogyは、我々がどのようなスタートを切りたいのかを示しており、それは再エネ、スマートグリッド、スマートメーターを活用したスマートサービスの実施など、お客さまに便益と楽しさを提供できる会社になることである」とコメントしている。 印刷用PDF
2016.08.31
世界:流通設備、全世界の投資額が35兆円に
2016年8月31日付の記事によると、全世界の電力会社による流通設備への投資額が2026年までに年間3,510億ドル(約35兆円)に達する見通しとなっている。具体的には、電力需要の増加に伴って、新規発電所の建設、経年劣化に伴う流通設備の新設・改良に投資されるとしている。投資額は、中国やインドが最も多くなると見られる。フランスでは再生可能エネルギーに関連した送配電設備を中心に年間10億ドル以上、米国では年間200億ドル程度の投資が計画されている。 印刷用PDF
2016.08.30
EU・ドイツ:EU競争局、ドイツの再エネ法と電力市場法に原則合意
ドイツ連邦経済エネルギー省は2016年8月30日、ドイツで2016年に議決された再エネ法や電力市場法などのエネルギー関連法令の内容について欧州委員会競争局から合意が得られたことを明らかにした。同局はEUの国家補助規制への抵触の有無の観点からドイツ政府とここ数カ月の間、議論を交わしてきた。今回、ドイツ政府は同局からの原則合意を取り付けたものの、EUの国家補助規制に照らした正式な手続きは残されている。また、今回の合意は無条件に再エネ法と電力市場法を認めるものではない。再エネ法では、2014年の法改正以前に運開済みの自家発には再エネ賦課金の免除を認めているが、同自家発が発電機の取り換えなど大幅な設備改修を行った場合には再エネ賦課金を2割負担させることが求められた。電力市場法を認める要件には、冬季に必要に応じて稼働させる系統予備力の調達容量をデマンドレスポンスの活用などにより低減させることが挙げられた。 印刷用PDF
2016.08.26
英国:ナショナル・グリッド社が高速周波数応答サービスの入札結果を発表
英国の系統運用者ナショナル・グリッド社は2016年8月26日、高速周波数応答サービスの入札結果を発表した。この入札は、EFR(Enhanced Frequency Response)と呼ばれる、1秒以下のオーダーで周波数調整が可能なサービスを対象としており、37の事業者が合計200件を超える入札を行った。入札案件はほとんどが蓄電池などの電力貯蔵設備であったが、デマンドアグリゲーションなども入札された。落札したのはEDF Energy Renewables社、Vattenfall社、EON社、Low Carbon社、Element Power社、Renewable Energy Systems (RES) 社、Belectric Solar社の7社(8件)で、すべて電力貯蔵装置によるプロジェクトであり、合計容量は20万kWである。これらのプロジェクトは4年間にわたって実施される。 印刷用PDF
2016.08.24
フランス:環境省、300万kWの太陽光の競争入札実施を発表
ロワイヤル環境・エネルギー相は2016年8月24日、300万kW規模の太陽光発電開発へ向けて、競争入札を開始することを発表した。フランスは、太陽光発電の設備容量を現在の670万kWから、2023年までに1,820万~2,020万kWに増やすことを目標としている。同目標達成へ向けて、入札制度は2017年から2020年までの間に、1回につき50万kWを6カ月ごとに6回行われる。入札者は、1kWh当たりの発電料金、環境への配慮、発電所の開発能力等を考慮され選考される。また、落札者には2016年5月28日と30日に公布された政令で定められた再生可能エネルギー開発促進のためのFIP(フィードイン・プレミアム)制度が適応される。 印刷用PDF
2016.08.22
米国:テキサス州Los Vientos風力発電所建設プロジェクトがすべて完成
2016年8月22日付の記事によると、Duke Energy Renewables社が行っているテキサス州Los Vientos風力発電所建設プロジェクトがすべて完成した。本プロジェクトは5つの地域に分かれており、合計で426台、総発電容量90万kWの風力発電機が設置されている。Duke Energy Renewables社がこれまでテキサス州で建設した風力発電所の総発電容量は156.3万kWであり、他の州で建設した風力発電所の総発電容量の2倍以上の容量である。 印刷用PDF
2016.08.19
豪州:中国企業による州配電会社の買収、政府が拒否
オーストラリア財務相は2016年8月19日、ニューサウスウェールズ州の州営配電会社Ausgridの民営化に向けて行われていた、全株式の50.4%の長期リースに関する入札について、落札が有力視される中国の国家電網公司と香港の長江基建集団公司による買収提案を、安全保障上の懸念から拒否すると明らかにした。同相は、「Ausgridは政府にも電力・通信サービスを提供しており、今回の買収提案は国益に反する可能性がある」としている。州政府は再入札に向けたプロセスを開始するとしている。 印刷用PDF
2016.08.18
カンボジア・ロシア:ロシア企業と原子力情報センター設立へ
カンボジア開発評議会(CDC:Council for the Development of Cambodia)は2016年8月18日、カンボジアの人材育成や技術情報収集を支援するための原子力情報センターの設立に関する覚書(MOU)を、ロシア国営原子力企業(ROSATOM)と締結した。 印刷用PDF
2016.08.17
ギリシャ:再エネ法が議会通過
2016年8月17日の報道によると、ギリシャ議会が8月9日再エネ法(法4414号)を可決した。本法により、フィード・イン・プレミアム(FIP)や競争入札、ネットメータリングを想定した取り扱いが導入される見通し。2016年1月以降系統に接続される再エネ電源は市場で電力取引を実施することとされていたが、今回の法により市場取引価格と落札価格の差額がプレミアムとして取引価格に上乗せされることとなった。入札制度については2017年1月以降に実施される見通しである。また、ネットメータリングについては、教育機関や地方公共団体等に適用が限定される。 印刷用PDF
2016.08.16
タイ:電気料金体系を見直しへ
エネルギー規制委員会(ERC)は2016年8月16日、工業団地に電力を供給するIPP事業者が増えたため、タイ発電公社(EGAT)による供給量が減っていることから、電気料金体系を見直すと発表した。ERCは、EGAT、首都圏配電公社(MEA)、地方配電公社(PEA)などと共同で見直し作業を行い、2017年末までに改正案をまとめるとしている。 印刷用PDF
2016.08.16
英国:世界最大の洋上風力プロジェクト(180万kW)へ計画許可が下される
英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS、旧DECC)は2016年8月16日、デンマークの国有エネルギー事業者であり洋上風力発電大手のDong Energyがイングランド北東部ヨークシャー沿岸から120kmの沖合において建設予定の洋上風力ファームである「ホーンジープロジェクト2(Hornsea Project 2、出力180万kW)」に対し、開発同意指令(計画許可に当たる)を下したと発表した。ホーンジープロジェクトは全体で3つのプロジェクトからなり、合計400万kWの大規模ファームとなる。なお、ホーンジープロジェクト1(120万kW)に対しては既に最終投資決定が下されており、2021年3月までに全機が運開予定である。 印刷用PDF
2016.08.15
中国:昌江原子力発電所、第1期工事完工
2016年8月15日付の報道によると、海南省で建設中の昌江原子力発電所2号機CNP650(PWR、65万kW)は8月12日に商業運転の条件をクリアし、これにより第1期工事が完工した。1号機(65万kW)は2015年12月25日に商業運転を開始している。 印刷用PDF
2016.08.12
米国:エクセロン社、2016年は同社の原子力にとって「極めて重要な年」と発言
2016年8月12日付の報道によると、エクセロン社のクレインCEOは、アナリスト向けの説明会において、経済的な課題に直面している同社の原子力発電所にとって2016年は「極めて重要な年」となると述べた。エクセロン社は今年7月、イリノイ州議会で原子力支援策を含む包括的なエネルギー法案が通過しなかったことを受けて、同州のクリントン発電所とクアド・シティーズ発電所、計3基の早期閉鎖を発表した。同氏は、「引き続き課題解決に向け取り組むが、州の歩み寄りが必要」と語り、法案の早期成立を訴えている。イリノイ州議会の秋の会期は11月後半から12月前半頃に予定されており、再度、法案が審議される予定である。エクセロン社は、クリントンとクアド・シティーズの閉鎖決定を取り消すことができる期限は2016年12月と述べている。 印刷用PDF
2016.08.11
ポーランド:PGE、発電設備の更新に4.7億ドルが必要と発表
2016年8月11日の報道によると、大手エネルギー事業者PGEは、保有する発電設備の更新に最大4.7億ドルが必要になるとの見通しを発表した。今回の見通しは、火力発電設備による大気汚染物質等の排出を規制するEUの産業排出指令(IED)を2020年頃までに満たすために設備更新を行うことが主な前提になっている。PGE社が更新費用を発表した背景には、巨額の支出に対して国民の理解を促す目的があると見られる。 印刷用PDF
2016.08.09
タイ:EGAT、高圧送電線の改修に1兆円投資
タイ発電公社(EGAT)は2016年8月9日、既設高圧送電系統(230kV、500kV系統)の大半が運開から40年以上を経過していることから、総額3,450億バーツ(約1兆円)を投じて2020年末までに設備を更新すると発表した。 印刷用PDF
2016.08.09
ロシア:2030年までに原子炉11基を新設計画
ロシア政府は2016年8月9日、ナトリウム冷却高速炉(BN-1200、120万kW級)2基を含む2030年までの原子炉11基の新設計画や、放射性廃棄物処分場6サイトを明らかにした政令を発表した。現在、カリーニングラード、レーニングラード、ノボボロネジ、ロストフの各発電所および浮揚式原子力発電所で建設中の原子炉は新設計画の11基に含まれていない。また、同政令では2025年までに高密度のウラン―プルトニウム窒化物燃料の製造工場、鉛冷却高速炉(BREST-300、30万kW級)1基の建設、2030年までにロシア型PWRであるVVER-600(60万kW級)1基の建設とVVER-TOI(130万kW級)7基の建設を認めている。 印刷用PDF
2016.08.08
世界:国連事務総長、パリ協定の批准を要請
2016年8月8日付の報道によると、潘基文国連事務総長は、ブエノスアイレスで開催された会議の席上、2015年末に締結されたパリ協定について、各国、特に温室効果ガスの二大排出国である中国と米国、さらにはラテンアメリカ第3位の経済規模であるアルゼンチンに対して早期の批准を求めた。現時点で批准している国は22カ国で、小国や島嶼国が中心となっている。同協定は、全世界の温室効果ガス排出量の55%を占める55カ国が批准することが発効の条件となっている。 印刷用PDF
2016.08.08
米国:アップル社の電気事業への参入をFERCが承認
2016年8月8日の報道によると、連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、Apple社が同年6月に申請していた電気事業への参入を承認したことが明かとなった。Apple社はこの承認により、保有または購入契約する再生可能エネルギーの電力を売電することが可能となる。なお、同社はフォートチャーチル(ネバダ州、2万kW)、ボニーブルック(アリゾナ州、5万kW)といった太陽光設備を保有するほか、First Solar社がカリフォルニア州に建設している太陽光発電所と13万kWの電力購入契約(PPA)も締結しており、これらの電力について、余剰分等を売電する。なお、2010年には、Google社が同様の承認を経て電気事業へ参入している。 印刷用PDF
2016.08.01
フランス:英政府が仏EDFの英EPRプロジェクトの契約締結を延期
2016年8月1日付フランス経済紙は、英国のメイ首相が同国にとって戦略的に重要なEPRプロジェクトに中国資本が参加することに懸念を示していると伝えた。このEPRプロジェクトは、フランス大手EDFが英国ヒンクリーポイントに建設を計画しているプロジェクト(HPC)で、EDFは7月29日の経営委員会でHPCについての最終投資決定を下したが、その直後に、英国政府がHPCについてさらに検討するため、英国政府としての決定は早秋になると発表し、契約締結は延期されることとなった。延期の理由として、メイ首相が前政権で内務大臣だった時からHPCに中国資本が参加(中国企業CGNが33.5%出資)することに懸念を表明していたと英国メディアは報道している。また、7月21日にメイ首相がフランスのオランド大統領と会談した時も、プロジェクトの精査が必要として契約調印を遅らせることをフランス側に伝えたとされる。一方、英国の野党・労働党からは、同プロジェクトの高い買取価格が消費者に大きな負担を強いるという批判も出ている。 印刷用PDF
2016.07.29
米国:NextEra社が総額184億ドルでオンカー社の買収に合意
フロリダ州に本拠を置く電気事業者のNextEraエナジー社が2016年7月29日、経営再建中のテキサス州最大の電気事業者Energy Future Holdings(EFH)から、送配電事業を営むオンカー社を、総額184億ドルで買収することに合意したことが報じられた。オンカー社は300万余のテキサス州需要家に電力を供給するとともに11万9,000マイルの送配電線を運用している。EFH社はオンカー社の約80%の利権を保有しているが、今回の買収契約は会社再建の一部となるため、破産裁判所の承認が必要となる。なお。オンカー社に関しては、当初不動産事業者のHunt社が買収に名乗りを上げていたが、規制機関が買収に対し厳しい条件を課したこと等から、2016年5月にその提案を撤回していた。NextEra社は、Hawaiian Electric社の買収計画が、7月15日に白紙となっており、その矛先をオンカー社に向けたとみられている。 印刷用PDF
2016.07.26
台湾:2020年末までに発送電分離
経済部(MOEA)は2016年7月26日、電業法改定案が国会を通過すれば、2020年末までに台湾電力公司(TAIPOWER)を発電部門と送配電部門に分離すると発表した。また、2020年末までにTAIPOWERが抱える累計1,000億元(約3,300億円)の負債を処理する機関を設立するとしている。 印刷用PDF
2016.07.22
メキシコ:米国との原子力協定、協議を開始
米国情報サイトは2016年7月22日、米国はメキシコとの間で、原子力技術の共有や北米地域における低炭素電源の目標達成に向けた原子力協定(123協定)について検討を始めたと報じた。7月22日に開催されたオバマ大統領とメキシコのペニャ・ニエト大統領による会談で話し合われたとされる。メキシコと米国、カナダの3カ国は6月29日に、総発電電力量に占める再エネや原子力などの非化石エネルギーの比率を2025年までに50%とする、「北米気候・クリーンエネルギー・環境パートナーシップ」を締結しており、パリ協定の実現に向けた取り組みを強化するとしている。オバマ大統領はメキシコとの新たな原子力協定を2016年中に締結したいという意向を示しており、この協定が気候変動への対応はもとより、両国間の電力や原子力産業の関係強化も念頭に置いていると報じられている。具体的には、米国からメキシコへの原子力関連機器の輸出や技術移転、原子力技術の利用に関する内容が盛り込まれるとされる。 印刷用PDF
2016.07.21
米国:オバマ政権が電気自動車導入促進ための最大45億ドルの債務保証
オバマ政権は2016年7月21日、商用規模の充電ステーションの拡充のために最大45億ドルの債務保証を行うことを含む電気自動車の普及促進策を発表した。この計画はオバマ政権が米国エネルギー省(DOE)や米国運輸省(DOT)、米国空軍、陸軍、環境保護局(EPA)と協調して実行する。また、オバマ政権では州政府や地方自治体に対し割引価格での電気自動車の導入を求めている。 印刷用PDF
2016.07.20
ドイツ・デンマーク:国境を越えたPV競争入札に関する初の協定が締結される
ドイツ連邦政府とデンマーク政府は2016年7月20日、太陽光競争入札に関する協力協定を締結した。これにより両国で2016年に実施される競争入札に、互いの国の企業の参加が可能となる。入札はそれぞれの国のルールに則って行われ、デンマーク側の入札は総募集容量2万kWに対して、最大2,400kWまでドイツの発電事業者が落札することができる。また、ドイツの入札では最大5万kW分がデンマークの陸上設置型設備に対して門戸開放される。両国は国境を越えた入札の実施により、再エネ導入に関する協力関係を強化するとしている。 印刷用PDF
2016.07.20
欧州:欧州委、温室効果ガス削減目標を各国に割り当てる規則案を発表
欧州委員会は2016年7月20日、2030年に向けた温室効果ガス(GHG)排出削減目標を加盟各国に割り当てる規則(ESR: Effort Sharing Regulation)案を発表した。同規則案では、欧州排出量取引(EU-ETS)の範囲外の部門(運輸、農業、建物、廃棄物など)におけるGHG排出を対象に、2030年までの削減目標が、英国を含む加盟28カ国それぞれについて示されている。削減目標は対2005年比で0~40%の範囲内で定められ、国民一人当たりGDPの高い加盟国ほど高い目標値が割り当てられている(最も高いルクセンブルク、スウェーデンで40%減、最も低いブルガリアで0%)。また、今回の規則案では、加盟各国が自国の削減目標を達成するに当たり、EU-ETSの排出枠や、土地利用部門からのクレジットなどを一部、利用できるような措置も盛り込まれている。英国のEU離脱問題の影響で、将来的に修正が必要になる可能性も踏まえた上で、今回、欧州委員会が発表した規則案は今後、欧州議会と閣僚理事会の審議に付されることになる。 印刷用PDF
2016.07.15
中国:防城港原子力発電所、2号機が発電開始
広西防城港核電有限公司は2016年7月15日、防城港原子力発電所第1期プロジェクトのうち2号機CPR1000(PWR、100万kW)が発電を開始し系統に連系したと発表した。プロジェクトは、2010年7月に着工許可を得て、CPR1000原子炉2基を建設し、1号機は2016年1月1日に商業運転を開始した。なお、第2期プロジェクト(3、4号機)については、国産原子炉「華龍1号」が採用される計画になっている。プロジェクトへの出資割合は、中国広核集団公司61%、広西投資集団公司39%である。 印刷用PDF
2016.07.15
米国:NextEra社によるハワイ州の電力会社(HEI社)の買収が白紙へ
ハワイ州公益事業委員会(HPUC)は2016年7月15日、フロリダ州に拠点を置くNextEra社がハワイ州で最大の電力会社を持つHawaiian Electric Industries(HEI)社を43億ドルで企業買収するという提案を否決した。HPUCは、ハワイ州が目指す目標(2045年までに再エネ比率100%)を達成する上で、両社の合併がハワイ州民に有益ではないと結論付けた。これを受け、同年7月18日、両社は本買収提案を取り下げると発表した。Honolulu Civil Beat社が2016年2月に実施した世論調査によると、本合併により再エネの導入が鈍化すると答えた住民が39%、何も変化をもたらさないと答えた住民が35%にのぼり、住民の多くも合併を有益ではないと捉えている。 印刷用PDF
2016.07.14
世界:2016年の再エネ開発投資、大幅に減少か
2016年7月14日に発表されたブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの報告書によると、全世界で2016年の再生可能エネルギー関連設備への総投資額が、前年にくらべ大幅に減少する見通しが示された。報告書では、2015年の投資額は3,485億ドルと見積もられており、2016年上半期の投資額は前年同期間比23%減の1,164億ドルとしている。主な理由として、太陽光発電パネルと建設費の低下を挙げている。 印刷用PDF
2016.07.13
ポーランド:原子力導入は2030年以降に延期か
2016年7月13日発行の専門誌によると、ポーランドの大手エネルギー事業者PGEのバラノウスキ社長は、「当社は投資計画を修正することから初の原子力発電所建設は早くても2030年以降になるだろう」と述べた。また、「確かなことは、現在の市場環境では建設資金の調達ができない。原子力発電所を建設するための最適な資金調達モデルの開発が必要で、投資家とのより深い対話が求められている」としている。2014年1月に経済省が発表した計画では、2024年までに原子力発電所が運開するとされていたが、建設コストの上昇や資金調達の困難さから建設計画はこれまで何度か延期されている。 印刷用PDF
2016.07.13
英国:エネルギー・気候変動省がビジネス・イノベーション・技能省と合併
2016年7月13日に英国史上二人目の女性首相として就任した保守党のティリーザ・メイ(Theresa May)氏は翌14日、新組閣を発表し、エネルギー・気候変動省(DECC)の再編を決定した。DECCはビジネス・イノベーション・技能省(BIS)と合併され、今後のエネルギー政策は、新設のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)が管轄することになる。BEIS大臣には、2015年5月から2016年6月まで地域共同体・地方政府省大臣を務めていたグレッグ・クラーク氏が就任した。クラーク氏は「科学的見地にもとづいたクリーンなエネルギーを供給しつつ、気候変動対策に取り組んでいく」とコメントしている。 印刷用PDF
2016.07.08
英国:ナショナルグリッドが2050年までのエネルギー需給見通しを発表
2016年7月8日付の記事によると、英国のナショナルグリッドは2050年までのエネルギー需給見通しを示した“2016 Future Energy Scenarios”を発表した。この中で同社は、現在は1,200万kWである英国の太陽光発電の設備容量が2035年までに最大3,900万kWに増加すると予測している。昨年の予測では3,200万kWと予測しており、今回の予測は前回より700万kW多い。また、リチウムイオンバッテリーの価格が低下すれば、電力貯蔵設備(揚水発電所を含む)の導入が加速し、現在の300万kWから2030年には1,100万kW、2040年には1,800万kWに増加するなどと予測している。 印刷用PDF
2016.07.07
ドイツ:再エネ改正法成立で新規再エネの8割が入札制度の対象に
連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)は2016年7月8日、再エネ法(EEG)の改正法案を承認した。同法が施行される2017年から、新規に導入される年間60万kWの太陽光と年間280万kWの陸上風力は入札制度により調達される。陸上風力については、2020年から年間入札容量が290万kWに引き上げられる。風況の良い北部に陸上風力が集中設置されることがないよう同地域への新規設置は2013~2015年に増設された設備容量の年間平均値を年間増設容量の上限とすることになった。なお、750kW以下の設備については入札制度の対象外となっている。入札は原則それぞれ電源種別ごとに実施されるが、例外的に太陽光と風力の共同入札制度が2018年より開始され年間40万kWが調達される予定である。ドイツの累積設備容量は、太陽光が4,000万kW、風力が4,500万kWで欧州一となっている。また、消費電力量に占める再エネ発電量は2014年が27%であったが、2015年には33%に増加している。 印刷用PDF
2016.07.06
米国:ラスベガスで容量8,300kWの米国最大のルーフトップソーラー設備
2016年7月6日付の報道によると、ラスベガスでカジノを経営するMGM Resorts International社はMandalay Bay Convention Centerの屋上のルーフトップソーラー設備に、さらに5,000枚のソーラーパネルを追加したことを発表した。これにより同設備の規模はソーラーパネル約2万6,000枚、面積は28エーカー(約11.33ha)、発電容量8,300kWとなり、米国最大のルーフトップソーラーとなる。このルーフトップソーラーにより同設備で使用する電力の25%を賄う予定。 印刷用PDF
2016.07.05
オランダ:洋上風力の落札値、10ユーロ・セント/kWhを切る
オランダ政府は2016年7月5日、洋上風力ボルッセーレⅠ、Ⅱ計画(各35万kW)の入札において最安値7.27ユーロ・セント/kWhを提示したデンマークのドン・エナジー社が落札したと発表した。入札には12.4ユーロ・セント/kWhの上限価格が設定されていたが、落札価格はこれを4割以上下回り、15年間の買取期間において国民にとっては27億ユーロの経費節減になるとされる。なお入札価格の中には系統運用会社TenneTによる接続費用1.4ユーロ・セント/kWhは含まれていない。工期は4年間であるが、猶予期間としてさらに1年間が認められている。洋上風力の売電価格としてはデンマーク沖の風力発電所による10.3ユーロ・セント/kWhがこれまでの最低記録であり、10ユーロ・セントを切ったのは今回が初めてである。落札設備は、南部ゼーラント州ボルッセーレ沖22kmの約128km2の区域内に建設される。安い入札価格を提示できた理由としてドン・エナジーは、オランダで大規模な洋上風力の導入が安定的に進められており、大量の設備による規模の経済効果で製造コストが低下している点を指摘している。オランダは2023年に一次エネルギー消費に占める再エネ比率23%を目標としている。 印刷用PDF
2016.07.05
フランス:EDF企業委員会、英国ヒンクリー原子力発電所建設の検討終了
2016年7月5日の報道によれば、7月4日、フランス電力会社(EDF)は、EDF企業委員会のおける英国ヒンクリーポイントC号機建設プロジェクトに関する諮問は完了した旨、発表した。EDFの経営側は、同プロジェクトの先送りを主張する労働組合の意見を受けて、企業委員会(労使協議の場)での諮問に付していた。労働組合側は依然として、十分な情報が得られておらず、意見は提出できないとしたが、経営側は諮問の期限切れを理由として、協議は完了とした。今後、経営側はEDFの経営委員会(取締役員会に相当)で最終投資決定(FID)について諮ることになる。決定時期は政府側は9月としているが、EDF側は早期の決定を求めているとされる。また、英国のEU離脱という国民投票結果については、EDFのレヴィ会長は、ヒンクリープロジェクトへの障害とはならないとした。 印刷用PDF
2016.07.01
アルゼンチン:原子力発電所の建設、中国と覚書
アルゼンチンエネルギー鉱山省(MEM)は2016年7月1日、中国との間で原子炉建設に関する覚書を締結したことを発表した。調印はアルゼンチンのエネルギー鉱山大臣と中国国家エネルギー局長が同席して北京にて行われた。今回締結されたのは、アルゼンチン国内で4基目と5基目となる2基の原子炉が対象で、4基目は2017年第1四半期、5基目は2019年に着工される予定になっている。4基目は既設炉のEmbalse原子力発電所と同じカナダ型重水炉(CANDU)、5基目は加圧水型軽水炉(PWR)になると見られる。 印刷用PDF
2016.07.01
インド:火力発電プロジェクト、地元民の反対で遅延
2016年7月1日付の報道によると、スリカクラム石炭火力発電所(超々臨界圧、計240万kW)の建設プロジェクトが、地元住民と同州の党勢力の反対により遅延している。発電所の建設については、アンドラ・プラデシュ州のナイドゥ首相が2014年11月に訪日し、住友商事との間で建設に関するMOUを締結した。しかし、建設候補地の選定に時間を要し、2015年3月に同州のPolaki mandalに決定したものの、敷地面積は当初計画の3,000エーカー(約12km2)から、約半分の1,300エーカーに縮小した。アンドラ・プラデシュ州政府は、インドの中でも日本企業の誘致に積極的な州の一つである。 印刷用PDF
2016.06.30
タイ:バンコク市内の電線・通信線を地中化
首都圏配電公社(MEA)は2016年6月30日、国営通信会社(TOT)と共同で配電線と通信線の地中化事業を実施すると発表した。それによると、517億バーツ(約1,500億円)を投じて2020年末までに首都圏の主要道路(Rama-Ⅲ RoadやRama-Ⅳ Road、Ratchada Roadなど)の地下に延べ127kmの共同溝(Utility Corridor)を整備するとしている。 印刷用PDF
2016.06.29
ポーランド:ウィンドファーム法、再エネ導入の妨げとの指摘
ムーディーズは2016年6月29日付のプレスリリースで、ポーランドで制定されたウィンドファーム法が再エネの導入を妨げるものであるという内容を含む報告書を発行した。ウィンドファーム法では風力発電所の立地場所は国立公園や市街地から離れるように規定されていることから適地が少なくなり、導入が鈍化するとしている。また、火力発電所の廃止に伴って供給予備力が低下することから卸電力価格は上昇すると予測し、その恩恵にあずかるのは火力発電事業者であるとしている。 印刷用PDF
2016.06.29
米国・カナダ・メキシコ:2025年のクリーン電源シェアを50%にする3カ国合意
米国、カナダ、メキシコの3カ国は2016年6月29日、カナダのオタワで開催されている北米首脳会議において、2025年までにクリーンな電源のシェアを50%にすることに合意し、共同宣言を行った。この合意は、クリーンパワープランやCOP21のへの調印といったオバマ政権による気候変動対策の一環であり、3国は、再生可能エネルギーや原子力といった非化石燃料による発電の比率を、2025年までに50%まで高めていくことが求められる。本合意は、豊富な水力資源により、クリーン電源が81%のシェアを占めるカナダに電力輸出の機会を与えるほか、同シェアが20%以下のメキシコでは、IPPに新たな事業機会をもたらすとみられている。 印刷用PDF
2016.06.27
米国:BMW社が家庭向け蓄電池を開発
2016年6月27日付の業界紙によると、ドイツ自動車メーカーであるBMW社が家庭向け蓄電池を発表した。蓄電池本体はBMW社の市販車であるi3へ搭載されている電池を使用し、制御システムはBeck Automation社と共同で開発した。この蓄電池は、毎日の充放電使用、または緊急時のバックアップ電源として活用することができる。容量は22kWhと33kWhが用意されており、一般家庭で使用するのに十分な容量を兼ね備えている。 印刷用PDF
2016.06.23
英国:EU離脱が決定、エネルギー政策への影響は小規模と予想
英国政府は2016年6月23日にEU離脱の是非を問う国民投票を実施し、翌24日の開票において、離脱が約52%、残留が約48%で「離脱」と決まった。このEU離脱は英国にとって、また欧州にとっても影響の大きい歴史的な事件である。短期的に予想されるのはポンド不安に伴う金融市場の下押し・経済の減退であるが、中長期的エネルギー・電力政策については大枠が既に法制化されており、大きな変更は発生しないものと予想される。たしかに、現在、英国における電力市場改革の一環として進行している各種施策や、英国-大陸間での国際エネルギー取引に係わる市場設計はEU規定に則るものであり、離脱による関係法令の改廃作業に伴うコストは少なからず発生すると考えられる。しかし、敢えて現行制度をEU法規から外れる形に修正することは、エネルギー・電力部門での事業環境の長期的な不安定化につながり、外資の撤退や国内資本の海外流出が懸念されることから現実的ではない。今後、英国が欧州との関係をどこまで後退させるか、動向が注目される。 印刷用PDF
2016.06.21
メキシコ:外国貿易銀行、ドイツと再エネ協力
メキシコ外国貿易銀行(BANCOMEXT)は2016年6月21日、ドイツ復興金融公庫(KfW)とドイツ国際協力公社(GIZ)の2機関との間で、メキシコ国内での再エ開発協力に関する覚書を締結した。既にBANCOMEXTとKfWは、2016年4月に総額2億2,000万ユーロ(ユーロ建:8,000ユーロ、ドル建:1億ドル)の与信枠を設定している。今回の覚書締結により、GIZを含めた協力体制を取ることで関係が強化され、特にGIZが推進する大規模太陽光プロジェクト(DKTI Solar)での協力に期待が寄せられている。 印刷用PDF
2016.06.20
サウジアラビア:4月の原油輸出量、前月比で1.3%減
2016年6月20日の報道によれば、サウジアラビアの原油輸出量は、3月の日量75億4,100万バレルから4月の日量74億4,400万バレルとなり、4月は3月に比べ9,700万バレル減少した。生産量については、4月は日量102億6,200万バレルで、3月の102億2,400万バレルより増加したが、国内需要が増えたことから輸出量は減少したとみられる。 印刷用PDF
2016.06.20
米国:オバマ政権、電力貯蔵設備導入促進イニシアティブを発表
オバマ政権は2016年3月16日、電力貯蔵設備の導入促進を目的としたイニシアティブを発表した。これは、蓄電池を導入し、需要調整、および再エネ導入拡大を可能にする柔軟性の高い電力網を構築することを目的としたもので、(1)米軍基地のマイクログリッド化など、連邦政府が設置する蓄電池導入量の拡大、(2)8州16電気事業者が計画している電力貯蔵設備の導入計画、(3)電気事業者のスマートメーター設置、およびデマンドレスポンスプログラムの展開促進等が含まれている。これらの活動によって、少なくとも今後5年間で新たに130万kWの電力貯蔵設備が設置されると予想されている。 印刷用PDF
2016.06.17
フランス:GE社の世界最高効率GTCCプラント運開、発電端効率62.22%
米国GE社と仏電力大手EDF社は2016年6月17日、仏北部のブシャン火力発電所においてGE社HA型ガスタービンが世界で初めて運開を迎えたことを発表した(出力60.5万kW、50Hz)。また、このガスタービンは発電端効率62.22%(LHV、50Hz)を記録し、ギネス世界記録に認定された。さらに、起動から30分で定格出力に達する柔軟性を備えており、再エネの負荷変動に対応する能力が高いことも評価されている。GE Power社CEOのSteve Bolze氏は、「ギネスによって最も効率的なGTCCとして認定されたことに感動している。EDF社と継続的に協力し、高性能を持続していくためのサービスをこれからも提供していく」とコメントしている。なお、日本初のGE社HA型ガスタービンは、2017年9月に中部電力西名古屋火力発電所7号系列において運開予定である。 印刷用PDF
2016.06.17
英国:気候変動委員会がナショナルグリッドの系統運用機能の改革を要求
エネルギー・気候変動委員会(ECCC、議会の超党派議員により構成)は2016年6月17日、ナショナルグリッド社の系統運用の機能を、独立送電系統運用者(ISO)および配電系統運用者(DSO)に移管するべきと述べた。同社は現在、イングランドとウェールズの送電線を所有し、国内全体(北アイルランドを除く)の系統運用を担っている。ECCCによれば、国内では配電系統に太陽光発電などの分散型電源が増加しており、需給の管理が困難となっているため、DSOがスマートグリッドの技術を利用してローカルレベルで需給調整をするべきであるとしている。ナショナルグリッド社はこれに対し、ISOモデルが需要家の便益に資するという証拠はほとんどなく、安定供給に支障をきたすおそれがあるとし、反発している。 印刷用PDF
2016.06.14
中国:5月の消費電力量、前年比2.1%増
国家能源局は2016年6月14日、2016年5月分の電力需給データを発表した。5月の消費電力量は前年同比2.1%増の4,730億kWhとなった。1~5月の累計は前年同期比2.7%増の2兆2,824億kWhで、第一次産業用は同9.6%増の367億kWh、第二次産業用は同0.4%増の1兆6,121億kWh、第三次産業用は同9.6%増の3,077億kWh、生活用は同8.2%増の3,258億kWhであった。1~5月の発電設備の平均利用時間数は1,484時間で、前年同期に比べ116時間減少し、水力は153時間増えた一方で、火力は178時間減少した。1~5月に新規運開した発電設備容量は4,202万kWで、水力321万kW、火力2,425万kWであった。 印刷用PDF
2016.06.13
ベトナム:ホーチミン市、2020年までに配電設備を地中に
ベトナム国営電力グループ(EVN)傘下のホーチミン市配電会社(HCMCPC)は2016年6月13日、景観の保護と設備保全を目的に2020年までに中圧配電線1,150kmと低圧配電線650kmの計1,800kmを地中に埋設する事業を推進すると発表した。それによると、市内6区画74路線で地中化するとしている。1区の主要道路グエンフエ通りとレロイ通り、ハムギー通りについては完了している。2015年末時点の地中化比率は中圧配電線31%、低圧配電線13%で、1区と3区の中圧配電線の地中化率が90%と最も高く、5区の80%、4区と10区、11区の70%が続く。 印刷用PDF
2016.06.13
中国:天然ガス、採掘可能量は50.1兆m3
国土資源部は2016年6月13日、2015年のエネルギー資源の探査活動による評価報告を発表した。確認埋蔵量は、石油1,257億t、天然ガス90.3兆m3でその内、可採掘埋蔵量は301億t、50.1兆m3となっている。非在来型エネルギーであるシェールガスは、主に四川盆地周辺に分布しており、確認埋蔵量は122兆m3で、可採掘埋蔵量は12.5兆m3となっている。なお、探査技術の進歩、探査範囲の拡大などによりエネルギー資源の埋蔵量は増加傾向にあるとしている。 印刷用PDF
2016.06.08
ポルトガル・モロッコ:ポルトガル・モロッコが国際連系線のFSを開始
2016年6月8日付の報道によれば、モロッコのエネルギー相とポルトガルの経済相は、両国を結ぶ国際連系線に関する実現可能性調査(FS)を開始したことを発表した。両国を結ぶ国際連系線は本事例が初となる。FSでは特にコストと建設期間について調査が行われる予定で、今年末に結果が出る見込み。連系線の容量は100万kWが予定されており、同構想が実現されれば、モロッコとスペイン間を結ぶ既存の国際連系(連系線容量140万kW)の強化にも繋がるという。 印刷用PDF
2016.06.06
米国:アップル社が電力販売事業への参入に向け、FERCへ許可申請
iPhone等で有名なアップル社は2016年6月6日、連邦エネルギー規制委員会(FERC)に、子会社を通じた電力販売事業への参入申請を行った。アップル社は、将来的に自家消費電力の100%を再エネで賄う目標を掲げ、電力購入契約分も含め全米に22万kWの再エネ発電資産を保有している。これらの設備は自家消費がメインであるが、今回の申請が承認されれば、自家消費の余剰分等を卸電力市場へ売却することができる。また、エンドユーザーに対し卸価格で電力を販売することも可能となることから、太陽光のネットメータリング制度の変更に対する効果的なリスクヘッジにもなる。なお、電力の販売はデラウェア州に設立する子会社のアップルエナジー社を通して行われる予定となっている。 印刷用PDF
2016.06.04
イラン:トルコのエネルギー会社、イランでCCGT 7カ所を建設
2016年6月4日付の報道によれば、トルコのエネルギー会社Unit Internationalは、イラン国内にコンバインドサイクルガス発電所(CCGT)7カ所(発電設備容量計602万kW)を建設する協定をイランエネルギー省と締結した。投資額は42億ドルで、イランへの経済制裁解除後では最大の投資額となる。建設は2017年から開始し、完成すると国内電力需要の10%を賄うことができるとされる。 印刷用PDF
2016.06.04
ポーランド:リトアニアとの電力取引を制限
2016年6月4日付の報道によると、ポーランドの送電系統運用者(PSE)は同日、国内の電力システムを安定的に稼働からするという技術的な理由により、リトアニアからの電力輸入を制限していたと公表した。また、制限した期間は夜間の一時的なもので、差別的な取り扱いはなかったとしている。これに対し、市場統合を目指すEUのルールに違反している可能性があるとの指摘や、需要が低下する夜間帯に自国の石炭火力発電所の電力を使わせるための措置ではないかなど、批判の声が上がっている。 印刷用PDF
2016.06.03
米国:ワッツバー2号機が系統に接続
テネシー峡谷開発公社(TVA)の新設のワッツバー原子力発電所2号機が2016年6月3日、電力系統に接続された。ワッツバー2号機は今後発電設備の試験を行い、定格まで出力を上げながらシステムと制御の試験を行う。ワッツバー2号機は電気出力116.5万kWで、1972年に建設が開始されたが1985年に55%完成したところで建設は中断、2007年から建設を再開していた。建設費は当初45億ドルと想定されたが、福島第一原子力発電所事故後の対策費とサイバーセキュリティ関連の規制に適合する費用などが上乗せされ、47億ドルとなった。ワッツバー2号機は今夏末に営業運転開始予定である。なお、ワッツバー2号機は、6月5日、タービン系のトラブルで原子炉がトリップした。 印刷用PDF
2016.06.02
デンマーク:Vattenfall、デンマーク最大の洋上風力プロジェクトの建設に着手
スウェーデンの大手エネルギー会社Vattenfallは2016年6月2日、同日付の取締役会においてデンマーク最大となる洋上風力プロジェクトHorns Rev 3の建設計画が最終承認され、まもなく建設に着手すると発表した。設備容量は約40万kWで、デンマークの西方沖にMHI Vestas Offshore Wind社製の8,000kWのタービンを49基設置する。売電価格は0.77デンマーククローネ(約12.6円)/kWhで、同国で2013年に完成したAnholtウィンドファームの売電価格を32%下回った。同社は建設コストを削減するとし、2018年にも運転を開始する計画である。2019年にすべての設備が稼働すれば、40万世帯に電力を供給できるという。 印刷用PDF
2016.05.31
欧州:ポーランドがロシアとの長期ガス供給契約の更新を見送り
2016年5月31日の報道によると、ポーランドの国営ガス会社であるPGNiGは2022年に期限が切れるロシアとのガス供給契約の更新を見送る方針である。今後は短期契約を検討するとともに、北海沿岸にLNGターミナルを建設し、ロシアへの依存度を減らすことを検討していく。ポーランド側は引き続き価格交渉に応じる可能性があるとする一方、ロシアのガスプロムは価格競争には走らないとし、また、全世界に市場を持つ米国産LNGがヨーロッパに入ってくる可能性やその影響は小さいとの見解を示している。一方、ギリシャを訪問したロシアのプーチン大統領は、チプラス首相との会談においてエネルギー分野を含む様々な経済協力に関する覚書を締結している。この背景にはロシア産天然ガスをギリシャ経由で欧州に輸出するためのパイプライン計画を確実なものとする狙いがあると言われている。 印刷用PDF
2016.05.28
フィリピン:新たな電源開発計画を策定へ
エネルギー省(DOE)は2016年5月28日、政府の気候変動委員会(CCC:Climate Change Commission)の要請に応じて、温室効果ガス(GHG)の排出量削減を考慮した新たな電源開発計画(PDP:2017~2028)を策定すると発表した。それによると、環境天然資源省(DENR)や国家経済開発庁(NEDA)などと共同で、2016年12月末までに新計画案を策定、2017年の早い時期に国会に提出するとしている。フィリピンでは、多くの発電事業者が石炭火力発電所の建設を計画しているのに対し、DOEは、新しい電源開発計画では石炭火力発電所の設備容量を一定規模に抑え、再エネ発電を拡大させるとしている。 印刷用PDF
2016.05.25
フランス:Engie、今後数年内に石炭火力発電から撤退へ
2016年5月25日付報道によると、フランスの大手エネルギー会社EngieのコシェールCEOが、今後数年かけて全世界において石炭火力発電から徐々に撤退する考えを明らかにした。同日開催された仏上院の委員会で発言したもの。同社はこの数カ月間にベルギーや英国で約160万kWの石炭火力発電所を既に閉鎖しており、現在、豪州のHazelwood褐炭火力発電所(150万kW、72%を出資)の閉鎖または売却を検討しているという。残った石炭火力発電所についても一つずつ評価を行うとしており、閉鎖や売却だけでなくバイオマスへの転換も一つの選択肢であるとしている。また、石炭火力への依存度が高いインドネシアなどの新興国では、同社の高効率な発電所を閉鎖ではなく売却する考えである。 印刷用PDF
2016.05.24
カナダ:アルバータ州の炭素税法案を上程
アルバータ州は2016年5月24日、州の気候変動行動計画を実施するための法律である「法案20」を上程したことを発表した。提案された法律が通過した場合は、トン当たり20ドルの炭素税が2017年1月1日に有効になる。炭素税を通じて集められた資金は、炭素削減対策のためにアルバータ州に再投資され、アルバータ州民が(炭素税に)慣れるようにリベートを提供する。アルバータ州の世帯の66%が、リベートの全額または一部を受け取ることになる。この法律に基づき、州の機関として、省エネルギーと小規模な再生可能エネルギー・プログラムやサービスを設定開発・提供する組織「省エネ・アルバータ」を設立する。 印刷用PDF
2016.05.24
ブラジル:系統運用者ONS、長期の電力需要の見通しを下方修正
ブラジル系統運用者ONSは2016年5月24日、2016~2020年の電力需要見通しを下方修正したことを報じた。当初、2020年の電力需要は7,642万kWとされていたが、国内経済の低迷を反映して、95万kW減となる7,547万kWに修正された。2020年のGDP成長率は5.4%から5.3%に引き下げられている。ONSは今年1月に2016年の実質GDP成長率を-2%としたが、今回の見直しでは、政府のデータを基に-3%と下方修正されている。ONSは、国内経済の調整や投資の好転によって、2018年以降は電力需要が回復すると見ている。 印刷用PDF
2016.05.24
米国:NERCが天然ガス火力に依存し過ぎることに警鐘
北米電力信頼度協会(NERC)は2016年5月24日、天然ガス火力への依存度の高まりが系統信頼度に与える影響に関する特別評価レポートを公表した。米国では、一般的に冬季(厳寒期)にガスパイプラインの容量制約等による燃料調達リスクが顕在化していたが、2015年10月に国内最大規模の天然ガス貯蔵設備であるカリフォルニア州のAlison Canyon天然ガス貯蔵施設でガス漏れ事故が発生したことを受け、ガス設備事故が系統信頼度に与える影響が大きく認識された。NERCは、天然ガス火力が全電源設備容量の40%を超える地域(ニューイングランド地方、ニューヨーク州、テキサス州、カリフォルニア州)を対象に分析を行い、単一の電源および燃料に依存し過ぎることによる潜在的なリスクを指摘した。また、対策として、ガス事業と電気事業のより密接な協調を図り、ガス供給量の状態監視を強化することや電源開発および系統計画において、ガス貯蔵設備やガスパイプライン等の事故を考慮した信頼度対策を検討することを推奨している。 印刷用PDF
2016.05.20
中国:火力発電、設備過剰問題が深刻に
2016年5月20日付の業界紙によると、格付け会社フィッチは最新の報告書において、中国における石炭火力発電所の設備過剰問題は2016年から2017年にかけて一層深刻化すると予測した。2015年の1年間で火力発電設備は約7,000万kW増加し、2016年1~4月には約2,200万kW分の発電所が新規運開した。この状況は、中央政府が力を入れている新エネの優先開発政策に反するものであるが、最近の石炭価格の下落により石炭火力開発への投資は2014年に対前年比13%、2015年に同22%増加した。中国電力企業連合会の専門家は、「石炭火力発電所は赤字に陥るおそれがある」という見方を示している。 印刷用PDF
2016.05.19
韓国:石油・ガス部門の組織を改革へ
産業通商資源部(MOTIE)は2016年5月19日、海外のエネルギー資源開発を効率的に実施するため、石油・ガス部門の組織改革案を発表した。案には、韓国ガス公社(KOGAS)と石油公社(KNOC)の統合などが盛り込まれている。今後、改革案について関係機関と協議し、国会に提出するとしている。 印刷用PDF
2016.05.19
ベルギー・ IEA:IEA、ベルギーの脱原子力政策見直しの必要性を示唆
国際エネルギー機関(IEA)は2016年5月19日、ベルギーで2025年までに原子力発電所が全廃された場合には同国の電力の安定供給と電源の低炭素化を脅かすことになりかねないとの見解を同日のプレスリリースで発表した。(1)供給力を一定水準に維持する、(2)中期的に発電コストを低減する、(3)代替電源投資に時間的余裕を持たせるとの観点から、ベルギー政府は「規制当局によって同国の原子力発電所の安全性が確認されれば、原子力発電所の運転継続も考え得るのではないか」との見解を同機関のビロル事務局長は示した。ベルギーの原子力発電シェアは全体の47%にも及ぶが、ベルギーは原子力発電所を2022~2025年の間に廃止する脱原子力政策を取っている。 印刷用PDF
2016.05.19
米国:NEI、15~20基が今後さらに早期閉鎖となる可能性を指摘
2016年5月19付の報道によると、原子力エネルギー協会(NEI)のファーテル専務理事は、「今後5~10年の間に、15~20基の原子力発電所が早期閉鎖する可能性がある」と述べ、電力価格の低迷で早期閉鎖が今後さらに増えるとの認識を示した。これは、エネルギー省(DOE)が主催した、原子力発電所の早期閉鎖問題を話し合うための会議で発言されたものである。また同氏は、「連邦エネルギー規制委員会(FERC)や地域送電機関(RTO)は危機感が必要だ」とも述べ、FERCやRTOによる早急な対策実施の必要性を訴えた。本会議においてDOEのモニツ長官は、危機にさらされている発電所の救済はCO2削減のために不可欠だとしながらも、「継続的運転を奨励する重要性は明白だが、解決策(手段)については不透明だ」と述べている。 印刷用PDF
2016.05.17
メキシコ:米国とのガス導管増強でガス火力への転換を推進
メキシコ・エネルギー省(Sener)は2016年5月17日、2018年までに総工費160億ドルをかけ、米国からのガス導管を1万km増設するという計画を発表した。メキシコ電力公社(CFE)は、石油火力からガス火力への転換を進めており、米国からの天然ガスの輸入拡大やガス導管増設は火力燃料の転換に拍車がかかると見られる。米国からメキシコへの2015年の天然ガス輸出量は前年比1.4倍増の10億5,427万立方フィートであった。 印刷用PDF
2016.05.17
フランス:炭素の最低価格、2017年度予算法案で規定
2016年5月17日付の現地報道によると、ロワイヤル・エネルギー・環境大臣は2017年度予算法案において、発電所等から排出される炭素の最低価格を定めることを発表した。フランスは2017年以降、炭素の最低価格は1トン当たり30ユーロに設定する予定である。他のEU諸国が同様に炭素の最低価格を設けるまでの間、フランスは国内市場に単独でこの措置を講じる意向である。 印刷用PDF
2016.05.16
米国:控訴裁判所はCPPを大法廷で審議することを決定
現在、既設発電所に対するCO2排出規制(CPP:クリーンパワープラン)については、その法的有効性を巡って控訴裁判所で審議中であるが、ワシントンD.C.控訴裁判所は2016年5月16日、口頭弁論のスケジュールを当初予定されていた2016年6月2日から2016年9月27日に延期することを決定した。通常、控訴裁判所における訴訟対応は3人の裁判官による小法廷で行われ、再審査が必要と判断された場合は、全裁判官による大法廷(en banc)で審議される。控訴裁判所によると、今回のケースは大法廷まで持ち越される可能性が高く、この場合、審議にさらに4~6カ月を要することになるため、小法廷での審理を取り止め、直接大法廷で審議することとした。控訴裁判所は、今回の決定について、CPPが電力業界や米国の経済に与える影響を考慮した結果としているが、小法廷を経ずに大法廷で直接審議することは極めて異例なケースとされている。9月27日に大法廷での口頭弁論が行われた場合、12月または2017年1月には判決が下される見通しで、その後、最高裁判所に上告されたとしても、2017年2月または3月には最終判決を下すことが可能となる。なお、大法廷において審議に参加する9人の裁判官のうち5人は民主党系、4人は共和党系とされている。 印刷用PDF
2016.05.13
英国:世界最大出力の浮体式潮力発電機SR2000(2,000kW)が進水
2016年5月13日付の記事によると、5月12日に英国の潮力発電の開発事業者であるScotrenewables Tidal Powerは、北アイルランドのBelfastで出力2,000kWの浮体式潮力発電機を進水させた。SR2000は商用規模の潮力発電機としては世界最大の出力を持ち、重さは550tである。同発電機はBelfast Lough (Belfastの入り江)において、英国の重電メーカーであるHarland & Wolff Heavy Industries Ltdによる諸試験を受けた後、英国北部のOrkney諸島にあるEuropean Marine Energy Centreの海洋発電試験場に運ばれて、電力系統に接続しての試験を受ける予定である。 印刷用PDF
2016.05.08
UN・英国:ヒンクリーポイント、隣国への影響に関する協議が難航
2016年5月8日付の報道によると、ジュネーブで2016年3月15~17日に開催された国連・経済社会理事会(Economic and Social Council)欧州経済委員会実行委員会は、「EPR2基の建設が計画されているヒンクリーポイントについて、英国は隣接国に対して原子力事故による影響について協議する義務を果たしていない」と結論付けた。これまで英国政府は、大陸の国々に対して、国境を越えるような重大な環境影響の可能性はゼロあるいはほんのわずかでその必要はないと主張してきた。一方、オーストリアは、放射性物質が風に乗って大陸に拡散し得る重大事故の可能性があるので協議すべきと主張、オランダ、ノルウェー、アイルランドもこれに同調している。この問題を巡って、同委員会は解決に向けて動くよう英国政府に勧告した。 印刷用PDF
2016.05.04
スイス:政府、2018年予定の全面自由化を無期限延期
政府は2016年5月4日、2018年1月に予定されていた電力の全面自由化を無期限延期すると発表した。スイスでは電力供給法(2007年)により2009年1月から年間電力消費量10万kWh以上の需要家に市場が部分開放される一方(市場開放率約50%)、家庭用など小規模需要家395万軒の自由化は実施されていない。法律の規定ではその5年後にすべての需要家を対象とする全面自由化を実施し、実施のための条件を政府が政令で定めることになっていた。この政令案は2014年10月に発表され、その中で政府は全面自由化の時期として2018年を提案した。2014年10月から2015年1月にかけて行われた政令案のコンサルテーションでは、賛成意見が多数を占めたものの、左派や労働組合などはより長期の準備期間と再エネや水力に対する支援措置を要求し、要求が通らなければ政令案を国民投票にかけるとゆさぶりをかけた。こうした要求の背景には、全面自由化によってスイスのエネルギー移行政策や国内電気事業者の競争力に悪影響が出ることへの懸念があるとされる。コンサルテーションから1年以上経過し、ようやく政府は全面自由化の無期限延期を決めた。全面自由化の実施時期については、EUとの電力合意に関する交渉の進展、「2050エネルギー戦略」の進捗、市場の状況、予定される電力供給法の改正などを考慮して決定するとし、2017年に現状確認を行うとしている。 印刷用PDF
2016.05.04
トルコ:民営化火力発電所、環境義務を免責する法案に批判
2016年5月4日付の現地紙によると、トルコ技術者建築家会議所連合(TMMOB)のボゾール環境技術者室長は、政府が議会に提出した電力市場法の改正案が法案通り可決されれば、民営化される火力発電所は2020年まで排ガス浄化フィルター設置などの環境義務が免除され、国民の健康に脅威となる遅れた石炭火力発電所を利することになると警告を発した。2013年3月に成立した電力市場法では、暫定措置(経過条項第8条)として、民営化される火力発電所について現行の環境規則の順守義務を2018年まで免除し、政府は閣議決定によりその期間をさらに3年延長できることになっていた。しかし、憲法裁判所は2014年5月22日、「国民の健康を脅かす免責措置は認められない」としてこの延長条項を無効とする判決を下している。 印刷用PDF
2016.05.02
米国:Oracle社がOpower社を買収
2016年5月2日付の報道によると、世界的なソフトウェア企業であるOracle社は、電力会社向けにクラウド型の需要家管理サービスを提供するOpower社の買収を決定した。買収額は1株当たり10.3ドル、合計5億3,200万ドルとされている。Opower社は、世界的に100社以上の電力会社に需要家管理サービスを提供しているが、Opower社のDan Yates最高経営責任者は、「この買収によって、(Oracle社は)電力系統からエンドユーザーまで、電力会社のバリューチェーン全体に最も近代的で包括的なクラウドサービスを展開できる」と述べた。また、Oracle社役員のRodger Smith氏は、「Opower社との提携によって、我々は電力会社の基幹業務支援のためのクラウドサービスを提供する最大の事業者になるだろう」と述べた。なお、Opower社の理事会は満場一致で取引を承認しており、買収は2016年内に完了予定とされている。日本においては、東京電力が2013年よりOpower社と業務提携のうえ需要家の電力使用状況のより分かりやすい形での提供や、使用形態に応じた省エネサービスの提供等を実施している。 印刷用PDF
2016.04.29
EU・ドイツ:欧州委、ドイツのアンバンドリング規制に改善要求
2016年4月29日付の報道によると、欧州委員会はドイツ政府に対してドイツの送配電事業と供給事業を分離するための規制(アンバンドリング規制)が不十分とし、改善を求める最後通告を送付した。欧州委は既に2015年2月にドイツ政府に対して改善を要求したが、同政府はこれに応じず、アンバンドリング規制に係る法改正は行われていない。欧州委は2009年に採択された第三次電力自由化指令に従った系統運用者の人的および経営における独立性がドイツでは十分に担保されていないと語っている。加えて、ドイツの独立規制機関である連邦系統規制庁には系統使用料金や系統利用条件の認可において十分な権限が与えられていないことやアンバンドリング規制に抵触した送電系統運用者や垂直統合型企業に売上高の10%を限度とする制裁金を課す権限が付与されていない点も改善要求の一つとして挙げている。欧州委は、2カ月以内にドイツ政府が改善要求に応じない場合には欧州司法裁判所にドイツ政府を提訴することができる。 印刷用PDF
2016.04.28
インド:2015年度の風力発電の導入量、過去最高に
2016年4月28日付の報道によると、2015年度に新規運開した風力発電設備容量は、過去最高の345万kWとなった。インド風力タービン製造業者協会(IWTMA)によると、このうち3分の1以上が、西部マディヤプラデシュ州(129.19万kW)に建設され、次いで、北部のラジャスタン州(68.79万kW)、西部のグジャラート州(38.565万kW)、南部のアンドラプラデシュ州(36.25万kW)と続く。2016年3月末時点で、国内の風力発電設備容量の累計は2,690万kWとなった。政府は、2022年までに風力発電の設備容量を6,000万kWにするという目標を掲げている。 印刷用PDF
2016.04.27
中国:第1四半期の消費電力量、前年比3.2%増に
中国電力企業連合会は2016年4月27日、2016年第1四半期の電力需給状況を発表した。1~3月の消費電力量は前年比2.4ポイント高い3.2%増となった。用途別では、第三次産業用と生活用の伸びが大きく、総消費電力量に占める割合はそれぞれ1.0ポイント、1.1ポイント高くなった。第二次産業用は前年比0.2%増にとどまった。新規運開した発電設備容量は2,815万kWで前年同期に比べ1,008万kW増加し、3月末時点の総発電設備容量は15.2億kW前後となった。 印刷用PDF
2016.04.21
英国:Centrica、デンマークNeasの買収で電力トレーディング事業を強化
2016年4月21日付の報道によると、英国の大手エネルギー事業者Centricaは2016年4月21日にデンマークでエネルギー管理などのサービスを提供する事業者Neasを1億7,000万ポンドで買収すると発表した。Centricaはこの取引により欧州内でのポジションとトレーディングの強化を図りたい考えである。CentricaのスポークスマンのAlan McLaughlin氏は「Neasは電力取引に重点を置く一方、我々の英国の取引チームはガスに重点を置いている。今回の取引は我々の事業を補完することになる」と語っている。NeasはデンマークのAalborgに本社を置き、欧州18カ国で電力とガスの取引を行っており、2015年の売上高は280億ユーロ。EUの認可が下りれば、2016年夏ごろに正式に買収が成立する見込み。Centricaは買収後もNeasの社名を変えず、大きな戦略的な変更も求めない予定である。 印刷用PDF
2016.04.20
米国:ニューヨーク州が需要家集約制度を本格運用
ニューヨーク州公益事業委員会は2016年4月20日、需要家集約制度(CCA:Community Choice Aggregation)を州全体で本格的に実施することを決定した。CCAとは、地方自治体が小口需要家を対象として需要集約および条件交渉を行い一括して小売事業者を変更する制度であり、ニューヨーク州では2015年からWestchester郡において実証試験を行っていた。州公益事業委員会のAudrey Zibelman委員長は、「コミュニティ主導のイニシアティブは、州が進めるエネルギービジョン改革(REV)達成のための重要なツールだ」と述べている。なお、実証試験であるWestchester パワープログラムでは、対象となる20の地方自治体のうち14自治体が再エネ100%のメニューを選択していた。 印刷用PDF
2016.04.18
ルーマニア:風力発電が発電量、全体の25%に
2016年4月18日の報道によると、ルーマニアにおいて4月15日午後2時、風力による発電電力が23.21%(194.1万kW)に達し、一時的とはいえ原子力発電をしのぐ割合を占めた。同国では主に石炭火力(約30%)、水力(約25~30%)、原子力(約20%)が安定的に発電を担っているが、風力発電設備の導入により、風力が200万kWを超す電力需要を賄う日が出現するようになっている。ただし、風力発電の間欠性も問題となっており、2016年4月12日にはわずか4.1万kWまで低下した。 印刷用PDF
2016.04.15
中国:国家能源局、3月の消費電力量が対前年比5.6%増と発表
国家能源局は2016年4月15日、3月の電力需給データを発表した。消費電力量については、3月は前年比5.6%増の4,762億kWhで、第一次産業用は同7.8%増の184億kWh、第二次産業用は同0.2%増の9,291億kWh、第三次産業用は同10.9%増の1,940億kWh、生活用は同10.8%増の2,108億kWhとなった。2016年1~3月の累計消費電力量は同3.2%増の1兆3,524億kWhであった。1~3月に新規運開した発電設備容量は2,815万kWで、水力159万kW、火力1,746万kWである。 印刷用PDF
2016.04.14
ベトナム:中部にDung Quat地下式石油貯蔵施設を建設
商工省(MOIT)は2016年4月14日、政府の「原油・石油製品貯蔵システム開発計画」(COPPSSDP:Crude Oil and Petroleum Products Storage System Development Plan:Vision Towards 2025)を達成するため、2億5,000万ドルを投じてクアンガイ省Dung Quatに地下式石油貯蔵施設(貯蔵能力160万キロリットル)を建設すると発表した。同省は、南部のバリア・ブンタウ省Long Sonに地下式石油貯蔵施設(貯蔵能力205万キロリットル)の建設を計画しており、年内に事業化調査(F/S調査)を実施するとしている。なお、COPPSSDPでは、石油備蓄量を2020年に60日分、2025年に90日分にするという目標が示されている。 印刷用PDF
2016.04.13
クウェート:原油安による財政悪化を受け、50年ぶりの電気料金値上げへ
クウェート議会で2016年4月13日、電気料金と水道料金の引き上げについて一回目の投票が行われ、賛成多数で可決された。クウェートの電気料金は国の助成により長年極めて低い水準(一律約0.7円/kWh)を維持してきたが、原油安による国の財政悪化を受けて、電気・水道代の助成金の削減を図ることとなった。電気料金については、主に外国人が居住する共同住宅(アパート)の料金を使用量に応じて約2~5円/kWhとし、企業向けの料金を最大で約9円/kWhまで引き上げ、水道料金については現行の2倍以上まで引き上げるとしている。なお、国民向けの料金については据え置かれる予定である。これが最終投票で正式決定されれば、同国の電気料金の値上げは50年ぶりとなる。 印刷用PDF
2016.04.13
フランス:Endesa、パリ都市圏で天然ガス自動車用ステーション運営を受託
イタリアの大手エネルギー事業者Enelの子会社のEndesaは2016年4月13日、イル・ド・フランス地域圏の電気・ガス組合(SIGEIF)から同地域圏における天然ガス/バイオ天然ガス自動車向けの燃料(VNG/BioVNG)給油ステーションの運営を受託したと発表した。同ステーションは、パリ東部ボヌーイ・シュル・マルヌにある物流拠点「ポート・オートノム・ド・パリ」において、今年9月に開所する予定となっている。敷地面積は4,000m2と国内最大規模となる見込みで、圧縮天然ガス(CNG)の急速充填装置も備えられる予定。Endesaは、温室効果ガスの排出が少なく環境に優しいとされるCNG、BioVNG、再エネ由来のメタン等の燃料供給事業を同社の成長戦略の一つと位置づけている。 印刷用PDF
2016.04.13
米国:世界最大手石炭事業者Peabody Energy社が破産法の適用を申請
各種報道によると、世界最大手の石炭事業者であるPeabody Energy社(本社:ミズーリ州)は2016年4月13日、連邦破産法第11条(民事再生法)の申請を行った。同社は、破産法の適用により、負債の大幅な軽減および収支の改善を図り、長期的な成功に向けて体制を整えるとしている。なお、今回の破産を導いた要因として、近年の石炭価格の大幅な下落や国内のシェールガス増産等が挙げられる。 印刷用PDF
2016.04.12
米国:デュークエナジーとディズニーがミッキーの形をした太陽光発電所を運開
デュークエナジー社とフロリダ州オーランドにあるウォルトディズニーワールドは2016年4月12日、同テーマパークの一つエプコットセンター付近に建設した太陽光発電所の運転開始を発表した。本設備の発電容量は5,000kWで、デュークエナジー社が運営し、テーマパークや周辺地域へ電力供給を行うこととなる。なお、同設備は上空から見るとミッキーマウスの形に見え、隠れミッキーマウスとして建設当初から話題を呼んでいた。ディズニーは、環境保護への取り組みの一環として太陽光発電設備の導入を進めているほか、デュークエナジー社もフロリダ州で2024年までに50万kWの太陽光発電設備を建設する計画を立てている。 印刷用PDF
2016.04.07
ベネズエラ:政府、電力危機の対応策として、週4日労働を指示
2016年4月7日付のエネルギー情報サイトによると、ベネズエラのマドゥロ大統領は電力危機への対応策として6月第2週までの2カ月間を週4日労働(金曜日を休日)とすることを宣言した。また、政府はショッピングモールやホテルなどの大口需要家に1日9時間は自家発電で利用するように求めている。同国では、エルニーニョ現象による渇水が原因で、主力電源となっている水力発電所の出力が大幅に低下し、電力危機が発生している。政府は国民にもエアコンなど家電製品の節電を呼びかけているが、この数週間、公共機関は午後1時で業務を終了しており、市民生活にも支障が出ているとの情報もある。なお、ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量を有するが、原油価格の下落で外貨収入が大幅に減少し、国内経済は景気後退に陥るとともに、2015年のインフレ率は180%に達している。 印刷用PDF
2016.04.07
ブルガリア:民間供給事業者大手がガスプロムを提訴
2016年4月7日の地元紙によると、ブルガリアの天然ガス供給事業者大手であるOvergasが、ロシアのガスプロムを相手として、パリの仲裁裁判所へ提訴した。提訴は、供給契約が2019年まで予定されているにもかかわらず、2016年1月1日よりガスプロムが天然ガスの供給を突然停止したことに起因している。また、ガスプロムに対しては、かねてより欧州委員会において、優越的地位を濫用した行為が行われているとの疑いのもとで調査が行われている。ガスプロムは本件に対してコメントを控えている。 印刷用PDF
2016.04.06
フランス:低所得者向けエネルギー小切手、最高で250ユーロの見通し
ロワイヤル・エネルギー・環境相は2016年4月6日、テレビ放送において生活困窮者に与えるエネルギー小切手の金額は最高で200~250ユーロになるとの見通しを述べた。フランスでは現在、低所得者向けに料率を低くした「必需品料金(TPN)」(電気)、「連帯特別料金(TSS)」(ガス)という名称の福祉型料金を適用しているが、実際はこれらの料金を受ける資格のある家庭の半分にしか適用されていないという問題とともに、熱需要を薪、石油、LPG、地域熱供給など電気・ガス以外のエネルギーに頼っている貧困家庭が無視されているという批判もあった。このため、2015年8月に成立したエネルギー移行法では、2018年1月以降、福祉型料金からエネルギー小切手への全面的切り替えが決まった。エネルギー小切手はエネルギー代の清算に限らず、住宅のエネルギー効率改善工事費の支払いにも利用できるが、その場合、最高3年間分をまとめて利用することができる。エネルギー小切手の受給資格は「消費単位(世帯)」の課税収入が7,700ユーロを上回らないことが条件とされ、小切手の平均額は150ユーロ、単身世帯では96ユーロ、子供2人の夫婦だと227ユーロになると政府は試算している。2018年からの全面実施に先立ち、アルデッシュ、アヴェロン、コート・ダルモルの3県での試験実施が決まっており、他にパ・ド・カレやオート・ガロンヌ県とも交渉中という。政府は試験実施の結果を2017年10月1日までに議会に報告することになっている。 印刷用PDF
2016.04.01
ルーマニア:国内の10万軒以上が電力網および天然ガス網へのアクセスなし
2016年4月1日付報道によれば、Grigorescuエネルギー相はルーマニア国内で電力網および天然ガス網に接続されていない需要家が10万軒以上にのぼることを明らかにした。同氏によれば、該当地域におけるネットワーク・インフラの新設と同様に、既存設備の近代化も必要だとしている。また、今後はガス暖房システムから電力暖房システムへの切り替えを行う考えを示している。 印刷用PDF
2016.03.31
サウジアラビア:サウジアラムコが大規模なシェールガス田を発見
2016年3月31日の報道によれば、国営石油会社のサウジアラムコは同国のJafurah地域で大規模なシェールガス田を発見した。同社はエネルギー業界、化学業界向けの天然ガス生産を増加させる予定としている。このガス田における具体的な埋蔵量は明らかになっていないが、同社は「Jafurah地域の非在来型ガス田は量、経済性ともに有望である。」と語っている。なお、サウジアラムコは今後10年で天然ガスの生産量を日量230億立法フィートと現在の2倍程度まで増加させる方針を示している。 印刷用PDF
2016.03.31
ドイツ:RWEが再エネ、ネットワーク、小売を行う新子会社を発足
ドイツの大手エネルギー会社RWEは2016年3月31日、同年4月1日に再エネ、ネットワーク、小売の3事業を統合する新たな子会社を発足すると発表した。今回の新会社設立は2015年12月1日に発表されたもので、当初のスケジュールに沿って実施されたもの。新会社の名称は一時的にRWE International SEとされ、正式名称は夏に発表される。本社は親会社のRWE AGと同様にエッセンに置かれる。会社の規模は、2015年の実績で売上高が約400億ユーロ(グループ全体は486億ユーロ)、従業員数が約4万人(同6万人)である。親会社の現CEOのテリウム氏およびCFOのギュンター氏が新会社のCEO、CFOを兼任するが、2016年末に予定されている新会社の上場後、両氏は親会社の職を辞して子会社専任の役員となる見通しである。 印刷用PDF
2016.03.31
米国:ヒューレットパッカード社が100%再エネを公約
2016年3月31日付の報道によると、コンピュータ関連企業であるヒューレットパッカード(HP)社は、将来的に自社の電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを宣言した。同社は、大企業が自社の電力を100%再エネから調達することを目指す世界的イニシアティブであるRE100(ゴールドマン・サックス、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ナイキなど知名度の高い米国企業や、スウェーデンのイケア・グループ、保険会社スイス再保険を含む国際企業が参加)に加入している。HP社は、100%再エネを達成するための重要なステップとして、2020年までに再エネ調達量40%の目標を掲げている。また、戦略の柱として、(1)省エネプロジェクトの導入、事業の効率化によるエネルギー消費量の積極的な削減、(2)施設内での再エネ電源の拡大、(3)再エネ証書(REC)の購入や長期購入契約(PPA)など、他者からの再エネ電力購入量の増加を掲げている。 印刷用PDF
2016.03.30
フィリピン:英国の投資銀行、再エネ発電所建設事業に融資
英国の投資銀行であるThe Investment Bank Ltd.(TIBL)は2016年3月30日、フィリピンの再エネ発電事業者であるAsia-Crest Renewable Energy Co.(AREC)の発電所の建設事業(今後3年間に計200万kW分の小水力、太陽光、バイオマス発電所を建設)に37億ユーロ(約4,700億円)を融資すると発表した。 印刷用PDF
2016.03.24
リトアニア・スウェーデン:海底送電線の停止でリトアニアの電力価格上昇
2016年3月24日付報道によれば、スウェーデンとリトアニアを結ぶ海底送電線NordBaltがスウェーデン側の技術的トラブルにより停止し、4月8日まで復旧しない見通しであることを明らかにした。スェーデンからの電力融通が停止したことで、リトアニア国内の電気価格は約41%上昇したと報じられている。停止後はリトアニア北部の国際連系線を通じてラトビア、エストニア、フィンランドから電力供給を受けており、エストニアでは電力輸出量を2倍にしたという報道もある。停止前の時点で、リトアニアの電力供給の81%が他国からの輸入であり、そのうち最も多かったのがスウェーデンからであった。NordBaltは2015年12月に運開した全長453km、送電容量70万kWの海底送電線で、リトアニアとスカンジナビア半島を結ぶ。この送電線は電力需要の70~80%をEU加盟国からの輸入に頼る同国にとって生命線となっている。 印刷用PDF
2016.03.22
ベルギー:テロを受けて原子力の警戒態勢を強化
2016年3月22日朝のベルギー ブリュッセルでのテロ事件発生を受けて、危機分析管理委員会は同国全土の警戒態勢をレベル4に引き上げた。当局の要請を受けて、電力会社エレクトラベルは、所有する原子力発電所の警戒態勢を強化レベルに移行させた。既に導入されている厳しいセキュリティ体制に加えて、入り口ゲートを閉鎖し、通過車両の全数チェックを実施している。現地には警察が駐在し、この週末から駐在を始めた軍も同様である。警戒態勢をレベル4に引き上げたことによる当局の指示に従って、ドールとチアンジュの両サイトの職員のうち、原子炉運用に必要でない職員にはサイトを離れ、帰宅するように指示した。運転要員は引き続きその任務に留まっている。同社は引き続き当局と直接連絡を取り合い、その指示に従っている。 印刷用PDF
2016.03.22
米国:EEI、ドローンの活用に開発会社と提携
エジソン電気協会(EEI)は2016年3月22日、国内でドローンの目視見通し外(BVLOS)飛行開発のため、自動化された無人航空機システム(UAS)開発のリーダー格であるSharper Shape社と提携することを発表した。EEIとSharper Shape社は、現在目視見通し外飛行の事業や規制の特質を調査し、今年後半には、実証飛行の承認をFAA(連邦航空局)に申請する予定としている。現在、送電および配電線の点検は、ヘリコプターで、または地上からの手作業で行なっている。目視見通し外飛行の無人航空機システムによる点検実施は、安全で効率的かつ迅速な検査方法を可能にし、大きな利益を提供することができる、としている。 印刷用PDF
2016.03.21
ベトナム・ロシア:第1原発の稼働、2028年に延期
ベトナム政府は2016年3月21日、ロシアの支援を受けて建設するNinh Thuan第1原発(200万kW:100万kW×2基)について、当初計画では2014年に着工し、2020年に初号機が稼働することになっていたが、福島第1原発事故を受け、津波対策を強化するなど安全性をより向上させるため、2028年にずれ込むと発表した。これを受け、商工省(MOIT)は、「第8次国家電力開発マスタープラン」(PDP-Ⅷ:National Power Development Master Plan Ⅷ:2016~2025年)の見直し作業を進めている。 印刷用PDF
2016.03.17
チリ:電力供給入札、7月に延期
チリ国家エネルギー委員会(CNE)は2016年3月17日、一般需要家を主に対象とした規制市場での電力供給入札の募集の期限を当初予定していた4月から7 月に延期すると発表した。入札対象の電力量は年間137億5,000万kWhで、国内の電力供給入札としては最大規模となる。落札した発電会社と配電会社は20年間の供給契約を締結する。延期の理由について、国会で審議中の送電線関連法案の通過を待ったためと言及したPachecoエネルギー大臣の発言が報じられている。チリ送配電事業協会(Empresas Electricas A.G)のCastillo会長は、海外の事業者や投資家にとって、送電容量が大きな関心事項であると述べている。 印刷用PDF
2016.03.17
サウジアラビア:サウジの原油輸出量、1月に9カ月ぶりの水準に
2016年3月17日付の報道によれば、2016年1月の原油輸出量は日量784万バレルとなり、前月に比べて日量約35万バレル増加し、9カ月ぶりの水準になった。2016年1月の生産量は日量1,014万バレルで、前月より日量9万バレル増え、こちらも高水準となっている。サウジアラビアは、主要産油国であるロシア、サカタール、ベネズエラと2月にドーハで会合を開き、他の産油国が同調することを条件に原油の生産量を2016年1月の水準で凍結することに合意している。 印刷用PDF
2016.03.17
中国:内陸部の原子力発電所、当面は準備作業
中央政府は2016年3月17日、全人代で決定された「第十三次5カ年計画」(2016~2020年)を発表した。この中では、原子力発電所の開発について、沿海部に計画されている案件の建設認可手続きを積極的に進める方針が示されている。一方、内陸部の案件については、準備作業を積極的に展開するとされ、「着工」という表現は使われていない。 印刷用PDF
2016.03.16
米国:MISOの研究、CPPにより風力と太陽光が大幅に増大と予想
広域系統運用機関ミッドコンティネントISO(MISO)は2016年3月16日の計画諮問委員会の会合で、コスト低下により風力や太陽光が石炭火力のリプレースとして採算レベルにのり、米国中西部のMISO管内でのCO2排出が急激に減少しうるとの研究結果を発表した。この研究はクリーンパワープラン(CPP)についての中期的な分析の一部で、地域の発電と送電への影響について調査したものである。再エネを導入しやすいよう送電系統を拡張していくケースでは、2050年に風力の発電設備容量が2億1,700万kW、太陽光の発電設備容量が1億2,500万kWに達すると分析している。 印刷用PDF
2016.03.15
EU:EU-ETS、2008年~2014年に域内企業へ240億ユーロの利益
2016年3月15日付報道によれば、オランダの環境NPOであるCEデルフトは、EU・CO2排出量取引制度(EU-ETS)が、2008年から2014年の間にEU域内企業に240億ユーロの利益をもたらしたことを公表した。EU-ETSでは、企業がCO2排出源となる工場などを削減目標を持たない国へ移転する、いわゆるカーボンリーケージを防ぐため、エネルギー集約型産業を中心に企業に無償で排出枠を割り当てる無償割当が認められている。しかし、一部の企業は無償割当で得た排出枠を取引することなどにより、棚ぼたの利益を得ているという。CEデルフトはこうした措置の廃止を求めているが、EU規制当局は、カーボンリーケージによる産業流出を防ぐため無償割当を継続すべきとの見方を示している。 印刷用PDF

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